女装男子と私

125話 野郎の帰り道（早乙女）

「はい、チーズ〈パシャ···ﾄｯ〉もう大丈夫です。」

「そう·····」

「「はぁ·····」」

　······野郎と帰りたくないな。

　それもツーショト····最悪。

「夏樹君、話って何？」

「先輩は美月のことをどう思っているんですか？」

「同士だよ。」

「『同士』ですか····女子として好きなわけじゃないんですね？」

「どうだろ·····まだわかんないや。君は彼女のことが女子として好きなんだもんね。」

「別に·····ただの友達以上です。」

「ふぅ～ん、恋人じゃないなら僕も狙おうかな。」　
　
「勝手にしてください。でも···渡しませんけど。」

「あっそ····あっ僕こっちだからじゃあね。」

「はい··········」

　······どいつもこいつも美月に近づきやがって。

　あいつは俺専用のカメラ担当なんだからな。

　はぁ頭痛い····帰ろう。

「あっ夏樹君だ♪偶然だねw」

「冬木さん。」　　

　······ついてない。

　ストーカー女だ。

「ねぇ···今から夏樹君の家に行っていい？」

「塾があるのでじゃあ····〈タタタッ····〉」　

「ちょっと····」