女装男子と私

86話 嘘から出たまこと

「送ってくれてありがとう夏樹。」

「彼女を送るのは当然さw」　　

「流石ダーリン♡·····って···彼女になった覚えがないんだけど！？」

「ハハッ····ナイスノリツッコミw」

「あのさぁ····」

「何？」

「私達って付き合ってるの？」

「どっちがいい？」

「『どっちがいい？』って何よ。」

「美月が『付き合ってる』って言うなら付き合うし、『付き合ってない』って言うなら付き合わないw」

「へぇー····じゃあ保留は？」

「保留は保留だよ。」

「じゃあ保留で。」

「わかった。付き合いたくなったらいつでも言ってね。」　　

「なんか都合の良い女みたいだね。」

「男だけどな。」

「ハハッ·····じゃあねキープ男w」

「またなキープ女w」

〈ガチャ〉

　·······わけわからん関係性になったな······　　

　それも私が付き合いたくなったら付き合うってどないやねん。
　
　はぁ·····朝から色々ありすぎて頭痛ヤバ·····寝よう。

「美月、玄関前で何突っ立ってんの？」

「考えごとをしてた。」

「ふぅ～ん恋の悩み？」

「違うけど。」

「そう······それより夕食出来たけど食べる？」

「夏樹とドーナツを食べてまだ空いていないからあとにする。」

「わかった。おかずは冷蔵庫に入れとくわね。」

「ありがとう。じゃあ腹が減るまで自室にいるわ。」

「了解。」


〈ガチャ〉

〈バフッ〉

　·······疲れた·····少し寝よう。