素人ショートコント

157ショートコント 携帯小説

ショートコント　携帯小説

〈ペラッ····ペラッ·····〉

A　「フフ·····」

B　「何読んでいるの？漫画？」　　

A　「違う。携帯小説。」

B　「携帯小説か懐かしい。同級生の女子がよく読んでたわ。」

A　「そうそう私も当時友達付き合いで2冊買ったよ。」

B　「へぇー2冊も。面白かった？」

A　「1冊目は全部読んで面白かったんだけど、2冊目は読んでいる途中で友達の友達に借りパクされてどっかいった。」

B　「そうなん？ドンマイだね。」

A　「まぁ『まだ読んでいるから無理』って断れば良かったんだけど、昔の私は気が弱かったから無理だったわ。」

B　「まぁそういうときあるよな。俺も小学校のとき家に来た複数の友達の誰かにゲームソフトを１つ盗まれてたんだけど、翌日聞いても『知らない』って言われたらそれ以上追及出来なくて諦めたもん。」　　

A　「それ私と立場違うから。小説とソフトだと価格が10倍違うからアンタの方が大事じゃん。勝手に持ち出されているし。」
　
B　「同じでしょ。」　

A　「私の場合は一応『借りていい？』って許可取られてるから。アンタの場合はノー許可じゃん。」
　
B　「確かに。でも結果的には2人共戻って来てないから同じじゃね。」

A　「そうだね。はぁ～なんか思い出したら切ないわ。」

B　「そうだな。あの盗まれたゲームソフト買ったばっかりでクリアしてなかったからモヤモヤしてたんだよな。あー名前書いとけば良かった。」

A　「同じソフトを通販で買う?価格がたぶん10分の1以下に下がってるだろうし。」

B　「いや····古いやつを買うぐらいなら新しいゲームがいい。」

A　「確かに。私も携帯小説を買うぐらいなら最新巻の漫画を買うしね。」

終わり