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「いつも上からくるハイエルフ」2022.04.20
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あるところに、ハイエルフの女と、勇者の少年がおりました。
ハイエルフは、とても美しい姿をしていましたが、いつも上からものを言うクセがありました。
ハイエルフ「勇者くんってさあ、文字って読めたっけか?」
勇者 「学校出てるんで、読めます」
ハイエルフ「ふぅん、人間もやるじゃん。ひょっとして書くのとかもできる?」
勇者 「書きましょうか。はい、僕の名前」
ハイエルフ「自分の名前が書ける。『自己』ってもんの認識があるんだ、あんたにも!!」
勇者 「バ…バカにしないでください。オレは勇者ですよ。そんなの知ってます」
ハイエルフ「勇者くんって、学校行ってたの6年間だっけ?」
勇者 「その倍の12年です」
ハイエルフ「えっ、マジ、こいつ倍数言った。ああ、こいつ『数の概念』持ってるわ!」
勇者 「あるわ! それぐらい」
ハイエルフ「じゃあねえ、勇者くん、ここにりんごが5つあるよね。オレンジは何個ある?」
勇者 「ない。オレンジはない。これでいい?」
ハイエルフ「ないじゃなくて、何個あるかって聞いてんの」
勇者 「ゼロ個……」
ハイエルフ「ああ、こいつ、『ゼロの発見』したわ。いま、したわ」
勇者 「最初から知ってるわ! 発見してないわ!」
ハイエルフ「こんだけ、分かってて、わかんないんだね」
勇者 「何が?」
ハイエルフ「魔法の呪文と、私があんたを好きだってこと」
勇者 「知ってるよ。火炎魔法ぐらい使えるし、オレもあんたが好きだ」
ハイエルフ「なんだ、知ってたんだ…」
それからもハイエルフはいつも上からで、でも、勇者はそれを気にすることがありませんでした。
二人はいつまでもいつまでも仲良く暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
ハイエルフは、とても美しい姿をしていましたが、いつも上からものを言うクセがありました。
ハイエルフ「勇者くんってさあ、文字って読めたっけか?」
勇者 「学校出てるんで、読めます」
ハイエルフ「ふぅん、人間もやるじゃん。ひょっとして書くのとかもできる?」
勇者 「書きましょうか。はい、僕の名前」
ハイエルフ「自分の名前が書ける。『自己』ってもんの認識があるんだ、あんたにも!!」
勇者 「バ…バカにしないでください。オレは勇者ですよ。そんなの知ってます」
ハイエルフ「勇者くんって、学校行ってたの6年間だっけ?」
勇者 「その倍の12年です」
ハイエルフ「えっ、マジ、こいつ倍数言った。ああ、こいつ『数の概念』持ってるわ!」
勇者 「あるわ! それぐらい」
ハイエルフ「じゃあねえ、勇者くん、ここにりんごが5つあるよね。オレンジは何個ある?」
勇者 「ない。オレンジはない。これでいい?」
ハイエルフ「ないじゃなくて、何個あるかって聞いてんの」
勇者 「ゼロ個……」
ハイエルフ「ああ、こいつ、『ゼロの発見』したわ。いま、したわ」
勇者 「最初から知ってるわ! 発見してないわ!」
ハイエルフ「こんだけ、分かってて、わかんないんだね」
勇者 「何が?」
ハイエルフ「魔法の呪文と、私があんたを好きだってこと」
勇者 「知ってるよ。火炎魔法ぐらい使えるし、オレもあんたが好きだ」
ハイエルフ「なんだ、知ってたんだ…」
それからもハイエルフはいつも上からで、でも、勇者はそれを気にすることがありませんでした。
二人はいつまでもいつまでも仲良く暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
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