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美少女の目覚め

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「今日も疲れたな……」
俺の名は、三浦光稀みうらみつき。クラスでは中間人物の、普通に学園ライフを謳歌している高校2年生だ。今は下校中で家に向かって歩いている。俺はクラスの男子生徒からは、嫌われている。なぜなら、俺の周りが女性だらけだからだ。俺らの家系、三浦家は女性しか生まれないため、婿入りが主流だった。しかし、やっと男の子が産まれて、俺は三浦家の跡継ぎとなった。俺には一人っ子で兄弟や姉妹は居ないが、従姉妹いとこがいる。
 伯父の家。俺は父母を不慮の事故で亡くしてしまい、父親のお兄さん……つまり、伯父さんの家に引き取られた。伯父の家には娘が2人いる。俺からすれば従姉妹だ。
「ただいま……」
俺は無愛想な表情と口調で、家に入る。誰も応答しない。
花織かおりはまだか……」
俺は二階に上がる。花織とは俺の従妹だ。大学附属高校の1年生。
 光稀の部屋。俺はベッドに飛び込む。そして愚痴をこぼす。
「あぁ……毎日、クラスメイトに苛められて……楽しくねぇ……女子なら違う人生だったのに……」
俺は続けて
「誰もが目を奪われる美少女になりてぇよ!」
俺は、叫んだ。静寂な音が何一つもしない部屋で。そのまま、何もしないでいると寝てしまった。
 神界。その一部始終を見ていた神、石敢當が杖を振る。
「その頼み……引き受けた……」
と。言い。
 翌朝。俺は烏の鳴き声で目が覚めた。
ーーカー! カー!
俺は寝た状態のまま
「朝からうるせぇな! 七面鳥にすっぞ!」
俺は声を発した途端、ある違和感に気付いた。声が高いのだ。
「風邪引いたか? けど、こんな声になるか?」
俺はベッドから降りて、鏡を見る。すると
「へ?」
鏡に映っていたのは、まるで絵に描いたような可愛い美少女だった。
「はぁぁぁー!」
俺は驚いてしまった。
「え? は? え? どういうこと?」
俺は自分の顔を触ったりした。自分の肌だ。胸も膨らんでいるし、股間のもっこりも無い。俺が焦っていると
「みつ兄?」
花織の声だ。俺のさっきの大声で目が覚めたのだろうか。
「開けるよ?」
花織がドアノブを回す。
《オワタ……》
俺は世界の終わりみたいなものを感じた。
「朝から女みたいな声出さないで……」
花織が鳩が豆鉄砲を食ったような、顔をした。
「あのー、どちら様ですか?」
花織が尋ねる。
《あはは……なんて説明しようか?》
俺は悩んだ末、正直に答えることにした。
「み……光稀だよ?」
俺がそう答えると
「そんなわけありません……貴女みたいな方が兄なわけありません……兄はどこですか?」
花織が怪しいものでも見たような目つきになる。
「本当だよ! 信じてくれ!」
俺は信じるよう懇願すると
「いい加減にしないと、警察呼びますよ?」
花織がスマホを取り出す。
《おいおいおい、待ってくれ! マイカズンヤンガーシスター!》
俺は頭の中で、唯一従兄だと証明できるものはないか模索した。すると、ある一つの記憶があった。
「花織? 将来の夢を答えて!」
俺は問いかける。
「なんで貴女に答えないといけないんですか?」
花織は首を傾げる。
「いいから、答えてみ?」
俺は問いかける。
「はぁ……ケーキ屋さんですけど?」
予想通りの答えだ。俺はこう答えた。
「違うだろ? 花織の将来の夢はだろ?」
と。幼き頃の将来の夢だ。まだ花織が小さい頃、伯父伯母にべったりしていた時の夢だ。
「え? って、ホントにみつ兄!?」
花織はやっと、俺だと知った。
「だから、そうだって言ったじゃん……」
俺は朝から疲れた。
「なんで、女の子に?」
花織が問いかけると。
「お……覚えてないな……」
俺が真実をくらますと、花織は怖い目つきで睨んでくる。
「寝る前に『誰もが目を奪われる美少女になりたい』と願いました」
俺は真実を打ち明けた。
「絶対それが原因じゃん……」
花織は呆れた表情で答える。
「とりあえず、学校行って……」
花織は俺の部屋を出る。
「このままで!?」
俺がビックリしていると
「当たり前でしょ? 自分でいた種なんだから」
花織は下の階へ降りていく。
こうして、俺は女性の姿で
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