歌と友情の調べ

古波蔵くう

文字の大きさ
上 下
2 / 7

#2.登場人物と舞台設定

しおりを挟む
 518号室。俺たちが号室に入ると、黒のブレザー制服に深紅色のネクタイ着けた女子生徒が3名座っていた。俺は隆真と健太に挟まれて、真ん中の女子生徒と向かい合った。
「遅れてすまない……1人がドタキャンしてな……」
隆真が謝罪する。俺は分かった。俺を合コンに誘ったのは『数合わせ』のためなんだ。
「では、自己紹介を言い出しっぺの俺から……俺は、山田隆真……よろしく!」
隆真が自己紹介する。
「田中悠太です……カラオケ部に入っています……」
カラオケ部は、俺が設立した部活……まだカラオケ同好会だけど。
「草薙健太だ! 草薙で構わんぜ!」
健太も自己紹介した。次はいよいよ、女子だ。
藤井梨花ふじいりかです! よろしくね! 草薙くん」
健太の相手は、穏やかな口調の梨花が自己紹介した。
佐藤美咲さとうみさきです! 悠太くん? よろしくね?」
俺の相手は、明るく社交的な口調の美咲。俺は美咲を見る。美しい容姿だ。
佐伯さえきみなみでーす! 隆真くんが私の相手だね!」
隆真の相手は、明るく元気な口調のみなみ。
「誰から歌いますか?」
みなみが、曲をかける機械を机に置く。
「悠太? カラオケ部だろ? 歌ってみたらどうだ?」
隆真が煽る。まだ始まって数十秒しか経っていないのに、はしゃぎすぎだ。
「分かった……」
俺は、かける機械を使って曲名で検索する。
「4人組の男性バンド……Phantom Whisker Ensembleファントム ウィスカー アンサンブルの『愛の歌』歌うか」
俺は曲を予約した。すると、曲が流れ出した。
 サビ部分。
♪「ファントム ウィスカー アンサンブルの愛の歌~」
俺は最高の歌声を披露したと思う。
「「「歌上手っ!」」」
みなみ、美咲、梨花が驚いた表情をする。
「悠太がカラオケ部作りたかった理由が分かった……」
隆真は、俺の歌唱力に衝撃を受けたみたいだ。こうして、合コンが始まった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

令嬢は大公に溺愛され過ぎている。

ユウ
恋愛
婚約者を妹に奪われた伯爵家令嬢のアレーシャ。 我儘で世間知らずの義妹は何もかも姉から奪い婚約者までも奪ってしまった。 侯爵家は見目麗しく華やかな妹を望み捨てられてしまう。 そんな中宮廷では英雄と謳われた大公殿下のお妃選びが囁かれる。

転生先は推しの婚約者のご令嬢でした

真咲
恋愛
馬に蹴られた私エイミー・シュタットフェルトは前世の記憶を取り戻し、大好きな乙女ゲームの最推し第二王子のリチャード様の婚約者に転生したことに気が付いた。 ライバルキャラではあるけれど悪役令嬢ではない。 ざまぁもないし、行きつく先は円満な婚約解消。 推しが尊い。だからこそ幸せになってほしい。 ヒロインと恋をして幸せになるならその時は身を引く覚悟はできている。 けれども婚約解消のその時までは、推しの隣にいる事をどうか許してほしいのです。 ※「小説家になろう」にも掲載中です

【完結】嗤われた王女は婚約破棄を言い渡す

干野ワニ
恋愛
「ニクラス・アールベック侯爵令息。貴方との婚約は、本日をもって破棄します」 応接室で婚約者と向かい合いながら、わたくしは、そう静かに告げました。 もう無理をしてまで、愛を囁いてくれる必要などないのです。 わたくしは、貴方の本音を知ってしまったのですから――。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する

cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。 しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は 「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」 夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。 自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。 お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。 本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。 ※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります ※作者都合のご都合主義です。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

「妹の君の方が魅力的だ」とあなたが今話しかけているのは姉の方です。

木山楽斗
恋愛
体調不良の双子の妹に代わって舞踏会に参加したイフェリアは、度肝を食らうことになった。 婚約者がいない者が集うその舞踏会に、彼女と婚約しているストラークが来ていたからだ。 しかも彼は、イフェリアを双子の妹の方だと勘違いして口説いてきた。「妹の君の方が魅力的だ」と姉の方に語りかける彼に対して、イフェリアは怒りを覚えていた。 そんな彼女は、舞踏会で公爵家の令息であるルヴェルスと出会った。 彼はイフェリアのことをイフェリアだと見抜いており、そんな彼女が妹の振りをして舞踏会に参加していることに違和感を覚えていたのだ。 そんなルヴェルスに事情を話すと、彼は憤った。ストラークの行動というものは、ルヴェルスにとっても不可解なものだったのだ。 ルヴェルスにいざという時は協力してもらうことを約束したイフェリアは、妹にも事情を伝えることにした。 すると彼女も、ひどく怒りを覚えているようだった。ストラークの主張というものは、妹にとっても到底受け入れられるものではなく、彼女の怒りは心頭に達していた。 こうしてイフェリアは、婚約者と決別することを決意する。そして彼女は知ることになった。ストラークという人間が、どういった人間であるのかということを。

王女殿下を優先する婚約者に愛想が尽きました もう貴方に未練はありません!

灰銀猫
恋愛
6歳で幼馴染の侯爵家の次男と婚約したヴィオラ。 互いにいい関係を築いていると思っていたが、1年前に婚約者が王女の護衛に抜擢されてから雲行きが怪しくなった。儚げで可憐な王女殿下と、穏やかで見目麗しい近衛騎士が恋仲で、婚約者のヴィオラは二人の仲を邪魔するとの噂が流れていたのだ。 その噂を肯定するように、この一年、婚約者からの手紙は途絶え、この半年ほどは完全に絶縁状態だった。 それでも婚約者の両親とその兄はヴィオラの味方をしてくれ、いい関係を続けていた。 しかし17歳の誕生パーティーの日、婚約者は必ず出席するようにと言われていたパーティーを欠席し、王女の隣国訪問に護衛としてついて行ってしまった。 さすがに両親も婚約者の両親も激怒し、ヴィオラももう無理だと婚約解消を望み、程なくして婚約者有責での破棄となった。 そんな彼女に親友が、紹介したい男性がいると持ち掛けてきて… 3/23 HOTランキング女性向けで1位になれました。皆様のお陰です。ありがとうございます。 24.3.28 書籍化に伴い番外編をアップしました。

【完結】maybe 恋の予感~イジワル上司の甘いご褒美~

蓮美ちま
恋愛
会社のなんでも屋さん。それが私の仕事。 なのに突然、企画部エースの補佐につくことになって……?! アイドル顔負けのルックス 庶務課 蜂谷あすか(24) × 社内人気NO.1のイケメンエリート 企画部エース 天野翔(31) 「会社のなんでも屋さんから、天野さん専属のなんでも屋さんってこと…?」 女子社員から妬まれるのは面倒。 イケメンには関わりたくないのに。 「お前は俺専属のなんでも屋だろ?」 イジワルで横柄な天野さんだけど、仕事は抜群に出来て人望もあって 人を思いやれる優しい人。 そんな彼に認められたいと思う反面、なかなか素直になれなくて…。 「私、…役に立ちました?」 それなら…もっと……。 「褒めて下さい」 もっともっと、彼に認められたい。 「もっと、褒めて下さ…っん!」 首の後ろを掬いあげられるように掴まれて 重ねた唇は煙草の匂いがした。 「なぁ。褒めて欲しい?」 それは甘いキスの誘惑…。

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

処理中です...