〜比嘉一維の事件簿〜 『小６女児拉致殺人事件編』

その後

死刑執行

　２０２５年３月１４日、午前９時。
「１１４５１４番！　出房！」
警察官が、攻の番号を呼ぶ。警察官２人に腕を掴まれ連行される。
「ここは？」
攻が見渡す。
「金城攻……今日が死刑執行の日だ！」
警察官が言う。
「そんな！　俺はまだ生きていたい！」
攻は駄々をこねる子供みたいに暴れる。
「法務大臣の命令だ！　大人しくしろ！」
警察官が攻を取り抑える。
　数分後。
「最後の食事に菓子でも食うか？　チョコレートぐらいしか無いが」
警察官が、個包装のチョコを並べる。
「頂きます」
攻は、一つ一つ最期のチョコを味わって食べた。
「タバコは吸うか？」
警察官が１本のタバコを差し出す。
「俺は吸っていないので」
攻は拒否する。
「ほとんどの死刑囚は吸っているんだがな……最後に水でも飲むか？」
警察官がコップ一杯の水を差し出す。
「頂きます」
攻はコップ一杯の水を飲む。
「ごちそうさまです」
攻は、警察２人に連行され目隠しと手錠をされた。
「最後に言い残すことは？」
警察官が言う。
「警察官の皆さん……俺の最期を看取ってくれてありがとうございます、ご遺族の皆さん……俺は命を持って罪を償います」
すると、足場が開き攻の死刑が執行された。
「死亡、確認しました」
確認用の警察官が言う。
　テレビ。
「えー、では……次のニュースです。１１年前の『小６女児拉致殺人事件』の実行犯である金城攻死刑囚の死刑が今日、執行されました」
ニュースで今日の死刑囚の死刑が報道された。