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Episode.2
ライバル【侑久side】
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7月27日。俺は、水分補給を怠ったせいでバドミントンの試合中熱中症で倒れた。目が覚めたら、保健室にいた。横では、島崎がいた。
「目が覚めた?」
島崎が俺の顔を覗き込む。
「あぁ、亀山はどこ?」
俺は亀山を探す。保健室にはいない。
「仁和なら、さっき体育館に行ったよ?」
島崎が答える。
《亀山が真っ先に心配するはずだけどな……》
俺は体調も治り、体育館へ向かおうとすると島崎が俺の体操着の裾をつかむ。
《うん? これって……》
俺は『花びらが散る頃に』の1シーンを思い出した。
ーー保健室のシーン
俺は保健室のベッドから降りて、体育館に向かおうとすると、エリが俺の体操着をつかむ。
「どうしたの? エリ」
俺が顔を向けずに、問いかけると
「私……ソウタが好き」
エリが告白した。
「えっ?」
俺は疑問の声を漏らす。
「返事、すぐじゃなくていいから……待ってる」
エリは逃げるように、保健室を出て行った。
ーー
俺はこのシーンが今の状況と同じだと言うことが分かった。
「どうしたの? 島崎」
俺は登場人物のソウタ同様、問いかけた。
「私……ゆっきーが好き」
島崎はエリと同じセリフを言う。
「えっ?」
俺は疑問の声を漏らした。
「返事、すぐじゃなくていいから……待ってる」
島崎は逃げるように保健室を出て行った。俺は改めて、考えた。
《島崎の告白……断ろうか? いや、だけど他に好きな人は……》
悩んで考えていると
ーーキーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴った。俺は体育館の更衣室に向かった。
7月30日、中庭。俺は特別教室棟に用事があり1階から向かおうとした。すると、亀山と塚本光がいた。光はいつもサーチライトの付いたヘルメットを被っている。肥満体型で気が弱い生徒だ。水泳の時に俺に対して嫌がらせしてきた事もある。俺は中庭の木に隠れて、2人の話し声を聞いた。
「何? 話って」
持ちかけてきたのは、光からだった。
「仁和! 僕とつきあって下さい!」
光が亀山に告白する。亀山の返答は
「いいよ……」
だった。俺は絶望した。嗚咽しそうになった。
「マジで? やったー⁉︎」
光はすごく喜んでいる。俺は、普通教室棟に戻って男子トイレの個室に籠って泣いた。目が腫れる程に泣いた。
普通教室棟、4階。俺がトボトボ歩いていると
「侑久!」
畳が来た。俺は膝から崩れ落ちる。
「どうしたんだ? 侑久」
悩んでいる畳に俺はこう伝えた。
「光が、亀山に告白した……亀山はOKした」
俺はこの時に、亀山が好きだと確信した。
「失恋したんだな……思い出せ、『花びらが散る頃に』を」
俺はある1シーンが頭に浮かんだ。
ーー下校のシーン
失恋で涙が止まらない私を見て、リイナがある提案をした。
「2人について、調査しようか?」
と。私は
「そんなことできるの?」
と。聞く。
「アヤカが頼んでくれたらね?」
と言う。私は
「調査をお願いします」
と。リイナに頼んだ。
「任せて!」
ーー
俺はアヤカの状況と同じだった。
「畳、リイナのセリフを頼む」
俺は畳に言う。
「光と亀山について、調査しようか? 侑久が頼んでくれたらね?」
畳がセリフを言った。
「調査お願いします」
俺は畳に調査を依頼した。
「分かった! 任せとけ」
俺はリュックを背負い、帰宅した。
「目が覚めた?」
島崎が俺の顔を覗き込む。
「あぁ、亀山はどこ?」
俺は亀山を探す。保健室にはいない。
「仁和なら、さっき体育館に行ったよ?」
島崎が答える。
《亀山が真っ先に心配するはずだけどな……》
俺は体調も治り、体育館へ向かおうとすると島崎が俺の体操着の裾をつかむ。
《うん? これって……》
俺は『花びらが散る頃に』の1シーンを思い出した。
ーー保健室のシーン
俺は保健室のベッドから降りて、体育館に向かおうとすると、エリが俺の体操着をつかむ。
「どうしたの? エリ」
俺が顔を向けずに、問いかけると
「私……ソウタが好き」
エリが告白した。
「えっ?」
俺は疑問の声を漏らす。
「返事、すぐじゃなくていいから……待ってる」
エリは逃げるように、保健室を出て行った。
ーー
俺はこのシーンが今の状況と同じだと言うことが分かった。
「どうしたの? 島崎」
俺は登場人物のソウタ同様、問いかけた。
「私……ゆっきーが好き」
島崎はエリと同じセリフを言う。
「えっ?」
俺は疑問の声を漏らした。
「返事、すぐじゃなくていいから……待ってる」
島崎は逃げるように保健室を出て行った。俺は改めて、考えた。
《島崎の告白……断ろうか? いや、だけど他に好きな人は……》
悩んで考えていると
ーーキーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴った。俺は体育館の更衣室に向かった。
7月30日、中庭。俺は特別教室棟に用事があり1階から向かおうとした。すると、亀山と塚本光がいた。光はいつもサーチライトの付いたヘルメットを被っている。肥満体型で気が弱い生徒だ。水泳の時に俺に対して嫌がらせしてきた事もある。俺は中庭の木に隠れて、2人の話し声を聞いた。
「何? 話って」
持ちかけてきたのは、光からだった。
「仁和! 僕とつきあって下さい!」
光が亀山に告白する。亀山の返答は
「いいよ……」
だった。俺は絶望した。嗚咽しそうになった。
「マジで? やったー⁉︎」
光はすごく喜んでいる。俺は、普通教室棟に戻って男子トイレの個室に籠って泣いた。目が腫れる程に泣いた。
普通教室棟、4階。俺がトボトボ歩いていると
「侑久!」
畳が来た。俺は膝から崩れ落ちる。
「どうしたんだ? 侑久」
悩んでいる畳に俺はこう伝えた。
「光が、亀山に告白した……亀山はOKした」
俺はこの時に、亀山が好きだと確信した。
「失恋したんだな……思い出せ、『花びらが散る頃に』を」
俺はある1シーンが頭に浮かんだ。
ーー下校のシーン
失恋で涙が止まらない私を見て、リイナがある提案をした。
「2人について、調査しようか?」
と。私は
「そんなことできるの?」
と。聞く。
「アヤカが頼んでくれたらね?」
と言う。私は
「調査をお願いします」
と。リイナに頼んだ。
「任せて!」
ーー
俺はアヤカの状況と同じだった。
「畳、リイナのセリフを頼む」
俺は畳に言う。
「光と亀山について、調査しようか? 侑久が頼んでくれたらね?」
畳がセリフを言った。
「調査お願いします」
俺は畳に調査を依頼した。
「分かった! 任せとけ」
俺はリュックを背負い、帰宅した。
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