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第3章:悠斗の過去

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 俺の名は、柳沢悠斗。特に何の取り柄もなく自由奔放な男子だ。アニメで言えば、背景に張り付いているモブキャラだ。だが、俺は1つだけみんなと違う特殊能力を持ってしまった。それは俺が11歳の頃に持ってしまった。
 小学5年生の頃。俺は当時、アダルトサイトにハマっていた。もちろん、無料で見れて安全なサイトだ。それを家に帰って3時間見るのが俺にとっては至福の時間だった。初めて射精した快感は今でも忘れない。自慰行為を覚えるのも早かったのかもしれない。だが、そのアダルトサイトを視聴する至福の時間を続けていたある日ついに特殊能力を手に入れてしまう。
 教室。俺が朝、自分の席に腰を下ろす。すると、教室にいた女子生徒の服が透けていた。いや、服を着ているようには見えなかった。女子生徒全員が全裸だった。俺は何回も目を擦ったが、女子生徒の服装は変わらず全裸だった。俺はいつの間にか、裸眼で裸に見える特殊能力を手に入れてしまった。エロ廃人としては喜ばしいことなのだが、ここは学校だ。そして今、俺の聖剣エクスカリバーが勃ってしまっている。何とかして沈めないといけない。だが、教師などの服は透けなかった。あくまで女子生徒の服が透けて見えるだけだ。だが、ずっとこのままじゃ授業に集中できない。だって女子生徒の服が透けて見えてしまうんだ。パンチラなどが指で数えられる程度しかない時代にだ。エロ要素が少ない教育現場で、エロが存分に楽しめる。だが、教育現場は勉強するためにあり、エロを楽しむ場所ではない。俺は父親が使わなくなった眼鏡を掛けて登校した。すると、女子の服は透けなかった。
《目を眼鏡などで遮断すれば、女子の服は透けなくなるんだ》
俺はファッション用眼鏡という名の伊達眼鏡を買い、学校では毎日つけて行った。あと、女子と話すのも気まずい関係だった。眼鏡をかける前は、本人たちは気づいてないかもしれないが俺の視界には裸の女子と話しているように見える。しかも、クラス全員の女子生徒の胸の大きさまで全て覚えてしまった。伊達眼鏡をかけて話しかけても裸の体が頭をよぎってしまう。俺は元々は明るい性格だったが、この女子のみ服が透ける能力を手に入れてからは、暗い性格になった。そのまま、中学へ進学した。
 桜丘中学校1年2組。俺は進学しても性格は暗いままだ。すると、突然誰かに伊達眼鏡を取られた。取ったのは通級で特別支援学級の星崎だった。桜丘では特別支援学級の生徒は国語と数学以外は同じく通常学級の生徒と授業を受けるらしい。俺は裸眼で星崎を見てしまった。すると、不思議なことに星崎の制服は透けなかった。俺は思わず
「透けない……」
と。呟いてしまった。他の女子生徒を1秒にも満たないほど見た。やはり服と下着が透けて見えてしまう。俺は予備用の伊達眼鏡をつけた。後で気付いたが、俺のこの能力は大人、そして発達障碍などの人、四肢不自由の人には通用しないらしい。あくまで同世代の通常学年の女子生徒にのみ、通用する。
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