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第13章 暗躍
第192話 ……本当の魔法をお見せしましょうか?
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「……そうですね。まずはお話をしましょうか」
エミリスに聞かれたヴィゴールは、冷静に立ち上がり、そう言った。
「話だと……!?」
ダリアン侯爵は、先程ジェインが何もできなかったことに信じられない様子だった。
「ええ、私は争いごとを好みませんから。……元々話し合いをしていたのに、手を出そうとしたのはジェイン殿ですよ。エミリス殿はそれを止めてくださったに過ぎません」
「なに……!」
頭に血が昇って忘れかけていたが、確かにヴィゴールの言う通りでもあった。
ダリアン侯爵の考えでは、ヴィゴールが素直に従ってウィルセアを差し出せば、実質的にマッキンゼ領を支配下に置くことができる。
ただ、交渉が決裂することも想定して、その場合は実力行使で強引にでも言うことを聞かせるつもりだった。
そのいずれもが、失敗になりそうだった。
ただ、未だダリアン侯爵は、自分には手を出せないだろうと、たかをくくっていた。
「――ふん。良いだろう。ただ、この私にこのような対応をしたことは女王に報告させてもらう。必ず処罰されるだろう」
ダリアン侯爵は王家の遠縁でもあり、女王に謁見することができる立場だ。
対して、ヴィゴールやアティアスは所詮、辺境貴族にすぎない。
もし諍いになれば、その立場の強さは圧倒的な差だった。
「どうぞご自由に。……いずれにしても、私は娘の意思を尊重しています。ここは無かったことにして、穏便に済ませるおつもりはございませんか?」
あくまで柔和に、ヴィゴールはそう話す。
その提案を聞いて、ダリアン侯爵は徐々に落ち着きを取り戻してきた。
(なるほど、これは手を出したことを後悔しているな? よし……)
女王への報告という一言が効いているのだろう。処罰を恐れているようにダリアン侯爵には見えた。
しかし娘は手放したくない。
だから、話を無かったことにして、痛み分けにしようという算段なのだと踏んだ。
「……そうはいかんな。そもそもジェインは何もしていない。声を出しただけだ。兵士が動いたという事実もない。しかし、その女がジェインに手を出したのは、この目で確かに見た。……これは我々に対する敵対行為とみなすしかない」
そうだ。
兵士を呼ぼうとしたのは事実だが、実際に呼ばれた兵士がいない以上、まだ何もしていないのだ。
ダリアン侯爵は一切表情を変えないエミリスを睨む。
(……あの澄ました顔を、泣いて懇願させてやる)
しかしヴィゴールは小さく笑って言った。
「くく。せっかく穏便にと思ったのですがね。……偶然にも侯爵殿親子が行方不明になるようなこともあるかもしれませんね」
「な、なんだと……! まさか……」
一歩前に足を進めるヴィゴールの、その張り付いたような笑顔に恐怖を感じて、ダリアン侯爵は後ずさりしようとした。
「……な、なんだ!?」
だが、その足は地面を空を切る。
それまで全く気づかなかったが、自分の体がほんの少し浮かんでいたのだ。
隣に立つジェインも同じで、なんとか動こうとしているが、ただ同じ場所で足踏みしているようにしか見えない。
エミリスが気づかれぬようにふたりを魔力で絡め取っていたのだ。
「ジェイン、構わん! やれっ!」
「は、はい!」
ダリアン侯爵に促され、慌てて返事をしたジェインは、すぐに詠唱を始める。
誰が魔法を使おうが脅威にも思っていないエミリスは、それを止めることなく涼しい顔で見ていた。
なにより、展開している魔力の大きさを感じ取っている彼女には、どれほどの威力があるのかなど手に取るようにわかる。
「――爆ぜろッ!」
自分たちへの多少の怪我など気にせず、この場の全員を吹き飛ばすつもりで、ジェインは爆裂魔法を発動させた。
しかし――。
その魔法はジェインの目前で何も起こることなく、霧散した。
断じて、魔法を使えないようにする魔法陣があるわけでもなかった。
発動した魔法がそのまま消え去ったのだ。
「……なぜ?」
構成を編むのに失敗したわけでもない。手応えはあった。
その答えを、エミリスが淡々と説明し始めた。
「ふふ、収束した魔法を解除させてもらいました。まぁ、その程度の魔法、受けたところで私には効きませんけど、多少は部屋が傷みますからね」
「魔法を解除……だと!? そんなことが……可能なのか?」
ジェインは信じられない様子で、エミリスの顔を見る。
先程までの無表情から、ほんの僅かに笑みを浮かべているように見えて――背筋が凍るような恐怖を感じた。
「ええ、魔力を少し干渉させれば、拙い構成など簡単に崩せますよ。……本当の魔法をお見せしましょうか?」
そう言うなり、エミリスは魔力を放出して、ジェインとの間に同じ爆裂魔法の構成を編み始めた。
あまりの濃度の魔力が、ジェインの目からエミリスの姿がゆらりと歪んで見えるほどに。
「あ……あ……」
肌で感じるその魔力に、ジェインは言葉を失う。
それはこの砦を――いや、街すら消し去ることのできるほどのものだということを。
「ふふふ。魔道士ならわかりますよね? これがどれほどのものか……」
あえて力の差を見せつけるように、エミリスは言った。
ジェインは、それを受ければ確実に死ぬことを理解し――小さく首を縦に振ることしかできなかった。
ダリアン侯爵は感じ取ることができなかったが、それでもただ事ではないことだけはわかった。
――そして、咄嗟に懐へと手を入れた。
「くそっ!」
悪態をついたダリアン侯爵は、懐の魔法石を握りしめる。
「――雷よ!」
震える声をエミリスは冷静に聞いていた。
その刹那、周囲が一瞬白く光る。
ただ……一瞬だけで、その後なにも起こらなかった。
「もしかして、そんなこともあるかと思っていましたけど……無駄です。……それはお預かりしますね」
何事もなかったかのように話すエミリスは、左手をダリアン侯爵の方に向ける。
すると、その懐からするすると魔法石が2つ浮かび上がって、ゆっくりとエミリスの手の上に移動した。
「魔法石……!」
それを見ていたアティアスが驚きとともに呟く。
ダリアン領には存在しないはずのそれが、なぜ彼の手に?
それを他所に、薄っすらと口元を緩めたエミリスが確認する。
「――では、もう消えてもらいましょうか。最後に言い残すことはありますか?」
エミリスに聞かれたヴィゴールは、冷静に立ち上がり、そう言った。
「話だと……!?」
ダリアン侯爵は、先程ジェインが何もできなかったことに信じられない様子だった。
「ええ、私は争いごとを好みませんから。……元々話し合いをしていたのに、手を出そうとしたのはジェイン殿ですよ。エミリス殿はそれを止めてくださったに過ぎません」
「なに……!」
頭に血が昇って忘れかけていたが、確かにヴィゴールの言う通りでもあった。
ダリアン侯爵の考えでは、ヴィゴールが素直に従ってウィルセアを差し出せば、実質的にマッキンゼ領を支配下に置くことができる。
ただ、交渉が決裂することも想定して、その場合は実力行使で強引にでも言うことを聞かせるつもりだった。
そのいずれもが、失敗になりそうだった。
ただ、未だダリアン侯爵は、自分には手を出せないだろうと、たかをくくっていた。
「――ふん。良いだろう。ただ、この私にこのような対応をしたことは女王に報告させてもらう。必ず処罰されるだろう」
ダリアン侯爵は王家の遠縁でもあり、女王に謁見することができる立場だ。
対して、ヴィゴールやアティアスは所詮、辺境貴族にすぎない。
もし諍いになれば、その立場の強さは圧倒的な差だった。
「どうぞご自由に。……いずれにしても、私は娘の意思を尊重しています。ここは無かったことにして、穏便に済ませるおつもりはございませんか?」
あくまで柔和に、ヴィゴールはそう話す。
その提案を聞いて、ダリアン侯爵は徐々に落ち着きを取り戻してきた。
(なるほど、これは手を出したことを後悔しているな? よし……)
女王への報告という一言が効いているのだろう。処罰を恐れているようにダリアン侯爵には見えた。
しかし娘は手放したくない。
だから、話を無かったことにして、痛み分けにしようという算段なのだと踏んだ。
「……そうはいかんな。そもそもジェインは何もしていない。声を出しただけだ。兵士が動いたという事実もない。しかし、その女がジェインに手を出したのは、この目で確かに見た。……これは我々に対する敵対行為とみなすしかない」
そうだ。
兵士を呼ぼうとしたのは事実だが、実際に呼ばれた兵士がいない以上、まだ何もしていないのだ。
ダリアン侯爵は一切表情を変えないエミリスを睨む。
(……あの澄ました顔を、泣いて懇願させてやる)
しかしヴィゴールは小さく笑って言った。
「くく。せっかく穏便にと思ったのですがね。……偶然にも侯爵殿親子が行方不明になるようなこともあるかもしれませんね」
「な、なんだと……! まさか……」
一歩前に足を進めるヴィゴールの、その張り付いたような笑顔に恐怖を感じて、ダリアン侯爵は後ずさりしようとした。
「……な、なんだ!?」
だが、その足は地面を空を切る。
それまで全く気づかなかったが、自分の体がほんの少し浮かんでいたのだ。
隣に立つジェインも同じで、なんとか動こうとしているが、ただ同じ場所で足踏みしているようにしか見えない。
エミリスが気づかれぬようにふたりを魔力で絡め取っていたのだ。
「ジェイン、構わん! やれっ!」
「は、はい!」
ダリアン侯爵に促され、慌てて返事をしたジェインは、すぐに詠唱を始める。
誰が魔法を使おうが脅威にも思っていないエミリスは、それを止めることなく涼しい顔で見ていた。
なにより、展開している魔力の大きさを感じ取っている彼女には、どれほどの威力があるのかなど手に取るようにわかる。
「――爆ぜろッ!」
自分たちへの多少の怪我など気にせず、この場の全員を吹き飛ばすつもりで、ジェインは爆裂魔法を発動させた。
しかし――。
その魔法はジェインの目前で何も起こることなく、霧散した。
断じて、魔法を使えないようにする魔法陣があるわけでもなかった。
発動した魔法がそのまま消え去ったのだ。
「……なぜ?」
構成を編むのに失敗したわけでもない。手応えはあった。
その答えを、エミリスが淡々と説明し始めた。
「ふふ、収束した魔法を解除させてもらいました。まぁ、その程度の魔法、受けたところで私には効きませんけど、多少は部屋が傷みますからね」
「魔法を解除……だと!? そんなことが……可能なのか?」
ジェインは信じられない様子で、エミリスの顔を見る。
先程までの無表情から、ほんの僅かに笑みを浮かべているように見えて――背筋が凍るような恐怖を感じた。
「ええ、魔力を少し干渉させれば、拙い構成など簡単に崩せますよ。……本当の魔法をお見せしましょうか?」
そう言うなり、エミリスは魔力を放出して、ジェインとの間に同じ爆裂魔法の構成を編み始めた。
あまりの濃度の魔力が、ジェインの目からエミリスの姿がゆらりと歪んで見えるほどに。
「あ……あ……」
肌で感じるその魔力に、ジェインは言葉を失う。
それはこの砦を――いや、街すら消し去ることのできるほどのものだということを。
「ふふふ。魔道士ならわかりますよね? これがどれほどのものか……」
あえて力の差を見せつけるように、エミリスは言った。
ジェインは、それを受ければ確実に死ぬことを理解し――小さく首を縦に振ることしかできなかった。
ダリアン侯爵は感じ取ることができなかったが、それでもただ事ではないことだけはわかった。
――そして、咄嗟に懐へと手を入れた。
「くそっ!」
悪態をついたダリアン侯爵は、懐の魔法石を握りしめる。
「――雷よ!」
震える声をエミリスは冷静に聞いていた。
その刹那、周囲が一瞬白く光る。
ただ……一瞬だけで、その後なにも起こらなかった。
「もしかして、そんなこともあるかと思っていましたけど……無駄です。……それはお預かりしますね」
何事もなかったかのように話すエミリスは、左手をダリアン侯爵の方に向ける。
すると、その懐からするすると魔法石が2つ浮かび上がって、ゆっくりとエミリスの手の上に移動した。
「魔法石……!」
それを見ていたアティアスが驚きとともに呟く。
ダリアン領には存在しないはずのそれが、なぜ彼の手に?
それを他所に、薄っすらと口元を緩めたエミリスが確認する。
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