176 / 250
第12章 領主の日常
第171話 ゼバーシュへ
しおりを挟む
翌日、午前中は街をぶらぶらと散歩していた。
「ガラス細工綺麗ですね。こういうお店って、なんで港町に多いんでしょうか?」
ウィルセアがショーウィンドウに貼り付いて中を見ながらアティアスに聞いた。
「なんでだろうな。確かに内陸の街じゃ、あまり見かけないな」
「――これ、なんですか? アティアス様」
アティアスが首を傾げていると、その横でエミリスが上から吊られたガラスを指差す。
そこには紐で逆さまに吊られたコップのようなものから、更に栞のような紙がぶら下がっている、見たことのないものがあった。
「ああ、それはこういうものだ」
アティアスはそう言うと、ぶら下がっている紙に息を吹きかけた。
――チリーン! チリーン!
「おおぉ……! なんか良い音ですねっ!」
それは風鈴だった。
エミリスは興味を持ったのか、自分も息を吹きかけては鳴らして遊んでいた。
「風が吹いたら鳴るんだ。良い音だよな」
「ええ。……これ、買っても良いですか?」
「高いものじゃないし、別に構わないぞ?」
「ありがとうございます」
店員を呼んで、商品を梱包してもらう。
エミリスは風鈴をゲットしてご満悦だった。
「ウィルセアはなにか欲しいものはないのか?」
「いえ。どれもすごく綺麗ですけど、今は特に……」
「そうか。まぁ欲しいものあったら言ってくれ」
「ええ。承知しました」
ガラス細工の店を出たあと、しばらくウィンドウショッピングをする。
雑貨屋でウィルセアが気に入ったらしく、木製の食器を人数分買っても良いかと聞いてきたため、了承した。
「ウィルセアはもっと派手なアクセサリーとか好きなのかと思ってたんだけど……」
「ええと、嫌いなわけではないですけれど、子供の頃から必要なくらいは持ってましたし、パーティに参加するときくらいしか使いませんから……」
「確かにそうか。まぁ、エミーもそういうのはそこまで興味なさそうだけどな」
珍しいものを探してあちこちの店を眺めているエミリスを見ながら、アティアスは呟いた。
「エミリスさんはアクセサリーなんかなくても十分目立ちますからね……」
「はは。そうだな」
確かにその通りだ。
ただ、うまく合わせると、もっと彼女の容姿が引き立つのもよく知っていた。
「――そろそろゼバーシュに行くか?」
「ええ」
「おーい、エミー! そろそろ良いか?」
ウィルセアが頷いたあと、アティアスはうろうろしていたエミリスを呼び寄せた。
「あ、はーい」
トコトコとアティアスの側に駆け寄ったエミリスの頭をぽんぽんと撫でる。
「そろそろゼバーシュに行こう。すまないけど頼むよ」
「ふふ。はい、大丈夫ですよ。お安いご用です」
エミリスは撫でられたことで機嫌よく頬をほころばせた。
◆
「ただいまーです」
普段誰もいないゼバーシュの自宅に帰り、ドアを開けたエミリスは元気よく声を出した。
「久しぶりだな」
「ですねー。少しホコリっぽいですし、ささっと掃除しますね」
「無理はしなくていいぞ? 寝るだけだからな」
「だいじょーぶですよ。すぐ終わりますから。――ウィルセアさん、家の窓できるだけ開けてきてもらえません?」
エミリスはウィルセアに窓を開けてもらう間に、バケツと雑巾を準備する。
雑巾は明らかに今いる人数よりも多い枚数だった。
「それじゃ、パパッと拭いていきますから」
そう言いながら、エミリスは絞った雑巾をどんどん床に無造作に置いていく。
全てを置き終えると、じっとそれを凝視する。
すると、それらが勝手に動き出して、床を拭き始めた。
「ふふーん♪」
エミリスは腰に手を当てて立ったまま、魔力で雑巾を操りながら満足そうに頷いた。
「……便利だな」
「あんまり大量に操るのは無理ですけど、5枚くらいならなんとか」
つまり5人分の働きができるということか。
エミリスが宣言した通り、すぐに拭き掃除は終わらせてしまった。
「アティアス様、晩御飯どうします? 材料買ってきて作りましょうか?」
「どうしようかなぁ。……せっかくゼバーシュに来たし、とりあえず親父に挨拶くらいしておくか。そのあと考えよう」
「はい、承知しました。ところで……」
エミリスは上目遣いでアティアスの顔を覗き込む。
彼女がこんな顔をするときは、何か欲しいのだというのはよく知っていた。
「……クレープか? 途中で買って行こう」
「やった! ありがとうございますー」
◆
クレープを3つ食べて満足したエミリスは、ウィルセアと並んでアティアスの後ろを歩いていた。
ちなみに、アティアスは1つ。ウィルセアは2つクレープを食べていた。
ゼバーシュの城に着いた3人は、衛兵に声をかけた。
「アティアスだ。親父に会いたいんだが……」
「お久しぶりです。アティアス様。本日は公務は休みですが、ルドルフ様は居住区におられるはずです。中に入ってご確認ください」
「わかった」
ほぼ顔パスで城の門を通り、アティアス達は城の奥に向かう。
居住区はルドルフが住んでいる奥の部屋のことだ。少し前までは姉のナターシャもそこに住んでいた。
奥に続く扉の前にいる衛兵に確認する。
今まで何度も顔を合わせて、よく知っている兵士ということもあり、アティアスの顔を見てすぐに声をかけてきた。
「これはアティアス様。半年ぶりくらいでしょうか。お久しぶりでございます」
「ああ、もうそのくらいか。城を出てから、滅多に来ないからな」
「ははは、何をおっしゃいますか。城を出る前から、旅に出られていてほとんどお見かけしませんでしたよ?」
「確かにそうだな。そう考えたら、半年ならまだ短いほうか。……親父はいるか?」
兵士の話に頭を掻きながらアティアスは苦笑いを浮かべた。
確かに滅多に帰ってこなかったことを考えると、今も過去も大差ないのかもしれない。
「はい、自室で過ごされていると思われます。どうぞ、お入りください」
「ありがとう。――行こうか」
「はい」
「はーい」
アティアスが後ろの2人に声をかけると、真面目な顔でウィルセアが頷くのに対して、エミリスは軽い調子で返事を返した。
「私、ここは初めて入りますわ」
ウィルセアは周りを見ながら歩いていた。
「まぁ、普通は用のないところだからな。……エミーも初めて入ったとき、同じようにキョロキョロしてたよ」
「そ、そうですか……」
それが恥ずかしかったのか、ウィルセアは少し照れていた。
アティアスは迷わず奥に歩いていき、居住区の中でも一番奥の扉の前に立ち止まった。
「ほら、ここだよ。親父の部屋は……」
「ガラス細工綺麗ですね。こういうお店って、なんで港町に多いんでしょうか?」
ウィルセアがショーウィンドウに貼り付いて中を見ながらアティアスに聞いた。
「なんでだろうな。確かに内陸の街じゃ、あまり見かけないな」
「――これ、なんですか? アティアス様」
アティアスが首を傾げていると、その横でエミリスが上から吊られたガラスを指差す。
そこには紐で逆さまに吊られたコップのようなものから、更に栞のような紙がぶら下がっている、見たことのないものがあった。
「ああ、それはこういうものだ」
アティアスはそう言うと、ぶら下がっている紙に息を吹きかけた。
――チリーン! チリーン!
「おおぉ……! なんか良い音ですねっ!」
それは風鈴だった。
エミリスは興味を持ったのか、自分も息を吹きかけては鳴らして遊んでいた。
「風が吹いたら鳴るんだ。良い音だよな」
「ええ。……これ、買っても良いですか?」
「高いものじゃないし、別に構わないぞ?」
「ありがとうございます」
店員を呼んで、商品を梱包してもらう。
エミリスは風鈴をゲットしてご満悦だった。
「ウィルセアはなにか欲しいものはないのか?」
「いえ。どれもすごく綺麗ですけど、今は特に……」
「そうか。まぁ欲しいものあったら言ってくれ」
「ええ。承知しました」
ガラス細工の店を出たあと、しばらくウィンドウショッピングをする。
雑貨屋でウィルセアが気に入ったらしく、木製の食器を人数分買っても良いかと聞いてきたため、了承した。
「ウィルセアはもっと派手なアクセサリーとか好きなのかと思ってたんだけど……」
「ええと、嫌いなわけではないですけれど、子供の頃から必要なくらいは持ってましたし、パーティに参加するときくらいしか使いませんから……」
「確かにそうか。まぁ、エミーもそういうのはそこまで興味なさそうだけどな」
珍しいものを探してあちこちの店を眺めているエミリスを見ながら、アティアスは呟いた。
「エミリスさんはアクセサリーなんかなくても十分目立ちますからね……」
「はは。そうだな」
確かにその通りだ。
ただ、うまく合わせると、もっと彼女の容姿が引き立つのもよく知っていた。
「――そろそろゼバーシュに行くか?」
「ええ」
「おーい、エミー! そろそろ良いか?」
ウィルセアが頷いたあと、アティアスはうろうろしていたエミリスを呼び寄せた。
「あ、はーい」
トコトコとアティアスの側に駆け寄ったエミリスの頭をぽんぽんと撫でる。
「そろそろゼバーシュに行こう。すまないけど頼むよ」
「ふふ。はい、大丈夫ですよ。お安いご用です」
エミリスは撫でられたことで機嫌よく頬をほころばせた。
◆
「ただいまーです」
普段誰もいないゼバーシュの自宅に帰り、ドアを開けたエミリスは元気よく声を出した。
「久しぶりだな」
「ですねー。少しホコリっぽいですし、ささっと掃除しますね」
「無理はしなくていいぞ? 寝るだけだからな」
「だいじょーぶですよ。すぐ終わりますから。――ウィルセアさん、家の窓できるだけ開けてきてもらえません?」
エミリスはウィルセアに窓を開けてもらう間に、バケツと雑巾を準備する。
雑巾は明らかに今いる人数よりも多い枚数だった。
「それじゃ、パパッと拭いていきますから」
そう言いながら、エミリスは絞った雑巾をどんどん床に無造作に置いていく。
全てを置き終えると、じっとそれを凝視する。
すると、それらが勝手に動き出して、床を拭き始めた。
「ふふーん♪」
エミリスは腰に手を当てて立ったまま、魔力で雑巾を操りながら満足そうに頷いた。
「……便利だな」
「あんまり大量に操るのは無理ですけど、5枚くらいならなんとか」
つまり5人分の働きができるということか。
エミリスが宣言した通り、すぐに拭き掃除は終わらせてしまった。
「アティアス様、晩御飯どうします? 材料買ってきて作りましょうか?」
「どうしようかなぁ。……せっかくゼバーシュに来たし、とりあえず親父に挨拶くらいしておくか。そのあと考えよう」
「はい、承知しました。ところで……」
エミリスは上目遣いでアティアスの顔を覗き込む。
彼女がこんな顔をするときは、何か欲しいのだというのはよく知っていた。
「……クレープか? 途中で買って行こう」
「やった! ありがとうございますー」
◆
クレープを3つ食べて満足したエミリスは、ウィルセアと並んでアティアスの後ろを歩いていた。
ちなみに、アティアスは1つ。ウィルセアは2つクレープを食べていた。
ゼバーシュの城に着いた3人は、衛兵に声をかけた。
「アティアスだ。親父に会いたいんだが……」
「お久しぶりです。アティアス様。本日は公務は休みですが、ルドルフ様は居住区におられるはずです。中に入ってご確認ください」
「わかった」
ほぼ顔パスで城の門を通り、アティアス達は城の奥に向かう。
居住区はルドルフが住んでいる奥の部屋のことだ。少し前までは姉のナターシャもそこに住んでいた。
奥に続く扉の前にいる衛兵に確認する。
今まで何度も顔を合わせて、よく知っている兵士ということもあり、アティアスの顔を見てすぐに声をかけてきた。
「これはアティアス様。半年ぶりくらいでしょうか。お久しぶりでございます」
「ああ、もうそのくらいか。城を出てから、滅多に来ないからな」
「ははは、何をおっしゃいますか。城を出る前から、旅に出られていてほとんどお見かけしませんでしたよ?」
「確かにそうだな。そう考えたら、半年ならまだ短いほうか。……親父はいるか?」
兵士の話に頭を掻きながらアティアスは苦笑いを浮かべた。
確かに滅多に帰ってこなかったことを考えると、今も過去も大差ないのかもしれない。
「はい、自室で過ごされていると思われます。どうぞ、お入りください」
「ありがとう。――行こうか」
「はい」
「はーい」
アティアスが後ろの2人に声をかけると、真面目な顔でウィルセアが頷くのに対して、エミリスは軽い調子で返事を返した。
「私、ここは初めて入りますわ」
ウィルセアは周りを見ながら歩いていた。
「まぁ、普通は用のないところだからな。……エミーも初めて入ったとき、同じようにキョロキョロしてたよ」
「そ、そうですか……」
それが恥ずかしかったのか、ウィルセアは少し照れていた。
アティアスは迷わず奥に歩いていき、居住区の中でも一番奥の扉の前に立ち止まった。
「ほら、ここだよ。親父の部屋は……」
2
お気に入りに追加
1,339
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる