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リアラは四日に一回自分宛に荷物を送ることに決めた。
イザークさまが忙しそうなため、毎日でも送りたいところを自制した結果だ。
イザークさまが来る日の前日から気合を入れてスキンケアしたり化粧をしてとリアラは忙しい。好きな人には1番綺麗な自分を見てほしいという健気な乙女心だ。
もちろんイザークさまは仕事でお疲れの様子で、リアラのことを見ているような見ていないような虚ろな瞳だが、そんなことは関係がない。イザークさまの目の前に立つ以上、最大限にかわいくなりたい。
荷物を受け取った後は、興奮した自分の体を慰めることに躍起になり一日が終わってしまう。
虚脱感を味わいながら、いっそイザークさまの逸物のレプリカが欲しい。
最近のリアラはそう真剣に考えている。
しかし型取りさせてもらうのはどう考えても無理だ……
とりあえずイザークの身長と体重からもっとも平均的な張り型の大きさを調べてそれを購入することしかリアラに出来ることはない。
今日もリアラは紛い物のイザークのちんちん(仮)を咥え込んで、潮を吹いた。中でちんちん(仮)を締める練習も同時に行なっている。
しかしリアラとて当主となった身。なにもイザークさまイザークさまといってるばかりではなく、きちんと仕事もしている。
それに、イザークさまにもちゃんとアプローチをしているのだ。
助けてもらったお礼にとそれなりのお店の人気商品の菓子詰め合わせを渡したし、よければお礼にとお茶でも飲んでいってくださいと誘ったりもしてみた。
しかしイザークさまの答えは否。
理由を問えば時間がないから、それに尽きる。
過酷な労働なのだろう。
お仕事を頑張るイザークさまも素敵だ。
客と配達員の二人の距離は一向に縮まらない。
ある日もはや日課となりつつあるお店をぶらぶらと見ていると、顔見知りになった店員が近寄ってきリアラの前でなにやら急に話し始めた。
「やー、9番通路右横から3番目の薬屋に今日はめちゃくちゃ珍しいものが置いてあったな~、あーでも最近は媚薬なんてのは表立って売られてないもんな~購入するのに合言葉が必要なんて徹底してるよ。
合言葉は確か、なんだったかな。あー、メントスラムネコーラ、だったかな。何度聞いてもわけわからん言葉だ、だからこそ合言葉に最適なんだろうが……」
なるほど、これはお得意様であるところのリアラに対してのサービスってところか。
リアラが店員の顔を見ると、店員はニヤリと笑みを浮かべた。
どうも店員の方はかなりの頻度で訪れるリアラをお仲間認定して親近感を持ってくれているようである。
イザークさまとの距離は全く近付いていないのに皮肉なものだ。
「なるほど……今日は急用が出来たので帰ります、また今度寄らせていただきますね」
にこりと笑顔を見せてリアラは店を出る。
初めは恥じらっていた侍女ももう慣れたものだ。表情を隠して店員に頭を下げるとリアラの斜め後ろからついてくる。護衛もリアラが店から出ると、流れるようにリアラの側についてくる。
媚薬……媚薬か……
特に今は欲しいと思っていたわけではないが、手元にあってもいい。
いざという時に選択肢は多い方がいいに決まっている。
先程店員は表立って売られてないと言っていた。確かグレーゾーンの薬だったかな……?
リアラは学生の頃学んだ知識をどうにか引っ張り出し、まぁ禁止ではないんだしと割り切ることにした。
イザークさまが忙しそうなため、毎日でも送りたいところを自制した結果だ。
イザークさまが来る日の前日から気合を入れてスキンケアしたり化粧をしてとリアラは忙しい。好きな人には1番綺麗な自分を見てほしいという健気な乙女心だ。
もちろんイザークさまは仕事でお疲れの様子で、リアラのことを見ているような見ていないような虚ろな瞳だが、そんなことは関係がない。イザークさまの目の前に立つ以上、最大限にかわいくなりたい。
荷物を受け取った後は、興奮した自分の体を慰めることに躍起になり一日が終わってしまう。
虚脱感を味わいながら、いっそイザークさまの逸物のレプリカが欲しい。
最近のリアラはそう真剣に考えている。
しかし型取りさせてもらうのはどう考えても無理だ……
とりあえずイザークの身長と体重からもっとも平均的な張り型の大きさを調べてそれを購入することしかリアラに出来ることはない。
今日もリアラは紛い物のイザークのちんちん(仮)を咥え込んで、潮を吹いた。中でちんちん(仮)を締める練習も同時に行なっている。
しかしリアラとて当主となった身。なにもイザークさまイザークさまといってるばかりではなく、きちんと仕事もしている。
それに、イザークさまにもちゃんとアプローチをしているのだ。
助けてもらったお礼にとそれなりのお店の人気商品の菓子詰め合わせを渡したし、よければお礼にとお茶でも飲んでいってくださいと誘ったりもしてみた。
しかしイザークさまの答えは否。
理由を問えば時間がないから、それに尽きる。
過酷な労働なのだろう。
お仕事を頑張るイザークさまも素敵だ。
客と配達員の二人の距離は一向に縮まらない。
ある日もはや日課となりつつあるお店をぶらぶらと見ていると、顔見知りになった店員が近寄ってきリアラの前でなにやら急に話し始めた。
「やー、9番通路右横から3番目の薬屋に今日はめちゃくちゃ珍しいものが置いてあったな~、あーでも最近は媚薬なんてのは表立って売られてないもんな~購入するのに合言葉が必要なんて徹底してるよ。
合言葉は確か、なんだったかな。あー、メントスラムネコーラ、だったかな。何度聞いてもわけわからん言葉だ、だからこそ合言葉に最適なんだろうが……」
なるほど、これはお得意様であるところのリアラに対してのサービスってところか。
リアラが店員の顔を見ると、店員はニヤリと笑みを浮かべた。
どうも店員の方はかなりの頻度で訪れるリアラをお仲間認定して親近感を持ってくれているようである。
イザークさまとの距離は全く近付いていないのに皮肉なものだ。
「なるほど……今日は急用が出来たので帰ります、また今度寄らせていただきますね」
にこりと笑顔を見せてリアラは店を出る。
初めは恥じらっていた侍女ももう慣れたものだ。表情を隠して店員に頭を下げるとリアラの斜め後ろからついてくる。護衛もリアラが店から出ると、流れるようにリアラの側についてくる。
媚薬……媚薬か……
特に今は欲しいと思っていたわけではないが、手元にあってもいい。
いざという時に選択肢は多い方がいいに決まっている。
先程店員は表立って売られてないと言っていた。確かグレーゾーンの薬だったかな……?
リアラは学生の頃学んだ知識をどうにか引っ張り出し、まぁ禁止ではないんだしと割り切ることにした。
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