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退院して家に帰ったリアラは、イザークに会うために考えていた方法を一度試してみることにした。
自分宛に荷物を送るのだ。
彼は配達員なのだから、届ける荷物があればリアラのところに来てくれる。
リアラはわざわざひとつ隣の街まで足を伸ばし、リアラ宛の荷物をいくつか作った。
箱の中身はなんでもよかったので、とりあえずあってもなくても困らなさそうなもの……備蓄とする。
今回の目的はあくまでも荷物を送ることなので、極論中身は空っぽでも構わない。しかし空っぽの箱だけを送りたいと店に申し出る客は頭がおかしいと判断され、悪目立ちしてしまう。
基本的に荷物というのは買ったお店から発送するため、とりあえずの中身を購入する必要があるのだ。
普通の箱が五つ、それぞれ箱の大きさを変えている。
手紙も一応は作ってみたが、手紙の場合は使用人にまとめて渡してしまうのが定石のためあまり意味はなさそうだ。
そうして最後に本人限定受け取りのものを……一つ。
中身は備蓄ではない。
備蓄を本人限定で送るのは非常識であるため断念したのだ。
それでは中身は何かというと、女性が一人で愉しむための様々なアイテムだ。
平たくいうと自慰行為用のアレコレ。
今まではまったくそのテのものに興味がなかったリアラだが、彼に出会ってからどうにも火照ることが多く、誰にも触らせたことのない……あらぬ場所が疼くようになってしまった。
自分で毎日のようにシているうちに、指ではなくもっと太いものを咥え込んでみたくなってしまったという訳で、リアラの身体はあっという間に淫らになっていっている。
イザーク様のことを考えるたびに下着がべちょべちょに濡れてしまうので一日に何回も下着を変えているぐらいだ。
まぁ男の人というのは、淫乱処女が理想的らしいので今のリアラはまさに男の理想の図といえるだろう。
あけっぴろげに女の淫具を送って家の人にバレるのを嫌がるのも道理、この店で荷物を送る際には本人受け取り限定になることが多いのだ。
リアラは、使い道のわからない様々なものを興味深げに眺め、気になるものをいくつか購入した。
店員の男性に初心者向けのものは誰かと積極的に質問すらした。
一見しただけでは何に使うのかまったくわからないものもあり、それらは上級者向けなのだそうだ。
今思えば店員の男性はしきりににやにやとした顔でリアラを見ていた気がする。まぁ、年若い女が自ら購入に来るのが珍しいのかもしれないし、淫乱女として見られていただけかもしれない。この後これをこの女が使うのか、と想像されていたのかもしれない。
……イザークさま以外にどう思われようがどうでも良い。
連れてきていた新人の侍女は顔を憤死しそうなほど恥ずかしがっていたが、唇を噛んで羞恥に耐えていた。
もう一人護衛のため男の付き人も一緒に来ていたが、店の前でぽかんとした顔をして、店先に並ぶ品を血眼で端から端までさっと目を通して「あの、ほんとうにこの店ですか?」などと言いはじめた。
リアラがこともなげにそうだと答えると「さすがにこの店の中まで一緒について行くのはちょっと……」ともごもごするので店の前で待機させたのだ。
リアラはさほど恥など感じない。性というのはそういうものだと思っている。
……もしかしてリアラには羞恥心というものが足りないのかもしれない。
男の人は恥ずかしがる姿に興奮を覚えるとも聞いた。
少し恥ずかしがる演技を身につける必要がありそうだと心のメモをしたためた。
さて、実験の結果はすぐにわかった。
そもそも本人限定の配達物は料金相場がかなり高く、すぐに届くようになっている。
リアラの買い求めたいやらしいものの詰まった箱をイザークが配達してくれた。
リアラは有頂天になり、頬を赤らめて受け取り印をつけた。
病院で療養中に夢想したイザークさまよりも数段かっこいい!気だるげで白い肌はアンニュイで、疲れて空虚な瞳が美しい。
初めて会った時には気づかなかったが、ふんわりと汗の匂いがする。
なんていい匂い!!!!
脳が痺れるぐらいいい匂い!!
リアラの身体は、イザークを前にしてすぐさま発情し、息が上がる。目の前の男のものを咥え込みたいと溢れ出したはしたない体液が長いスカートの中に蒸れて充満していく。
準備万端とばかりに、自分の女性器が充血してみちみちに膨らんだ。
きゅう、と下半身に力を入れながら、リアラはイザークさまに話かけた。
「あの、この家の配達は、いつも……イザークさんが届けてくれるんで、す、か?」
「あぁ……まぁ、本人限定は基本私です。他の通常の荷物は時間があれば……時間がない時の方が多いので……たぶん別の人間が配達に伺います」
イザークさまと会話している!
リアラはそれだけで、軽くイってしまい、くぅっ、と唇を引き結んだ。
それをどう捉えたのか、イザークさまは可哀想なものを見る目でリアラを見「色んな人間が来て怖がらせてしまうかもしれませんがご容赦ください」と頭をさげた。
もしかして、イザークさまは【閉じ込められて家の人間に裏切られていた私】が【慣れない人を怖がっている】ように思っているのでは!?
あっ、違うんです全然怖がってなんかいないです!
むしろ身体が勝手に絶頂してしまうぐらい、あなたのことが好きで!
今もあなたのおちんちんを咥え込みたくて堪らなくて!
などとは口が裂けても言えない。
真面目そうなイザークさまは痴女は嫌いだろう。
「あ……はぃ……」
結果か細く返事をすることしかできない。
「配達員がバラバラにならないように伝えておきます」
あくまでお客様への対応の姿勢を崩さずに言ったイザークさまが、流れるように荷札を取る。
イザークさまに配達して欲しい。
配達がない日も家に来て欲しい。
あなたのおちんちんが欲しい……
中にいっぱい出して欲しい……
リアラは様々な言葉を飲み込み、精一杯微笑みを浮かべた。
自分宛に荷物を送るのだ。
彼は配達員なのだから、届ける荷物があればリアラのところに来てくれる。
リアラはわざわざひとつ隣の街まで足を伸ばし、リアラ宛の荷物をいくつか作った。
箱の中身はなんでもよかったので、とりあえずあってもなくても困らなさそうなもの……備蓄とする。
今回の目的はあくまでも荷物を送ることなので、極論中身は空っぽでも構わない。しかし空っぽの箱だけを送りたいと店に申し出る客は頭がおかしいと判断され、悪目立ちしてしまう。
基本的に荷物というのは買ったお店から発送するため、とりあえずの中身を購入する必要があるのだ。
普通の箱が五つ、それぞれ箱の大きさを変えている。
手紙も一応は作ってみたが、手紙の場合は使用人にまとめて渡してしまうのが定石のためあまり意味はなさそうだ。
そうして最後に本人限定受け取りのものを……一つ。
中身は備蓄ではない。
備蓄を本人限定で送るのは非常識であるため断念したのだ。
それでは中身は何かというと、女性が一人で愉しむための様々なアイテムだ。
平たくいうと自慰行為用のアレコレ。
今まではまったくそのテのものに興味がなかったリアラだが、彼に出会ってからどうにも火照ることが多く、誰にも触らせたことのない……あらぬ場所が疼くようになってしまった。
自分で毎日のようにシているうちに、指ではなくもっと太いものを咥え込んでみたくなってしまったという訳で、リアラの身体はあっという間に淫らになっていっている。
イザーク様のことを考えるたびに下着がべちょべちょに濡れてしまうので一日に何回も下着を変えているぐらいだ。
まぁ男の人というのは、淫乱処女が理想的らしいので今のリアラはまさに男の理想の図といえるだろう。
あけっぴろげに女の淫具を送って家の人にバレるのを嫌がるのも道理、この店で荷物を送る際には本人受け取り限定になることが多いのだ。
リアラは、使い道のわからない様々なものを興味深げに眺め、気になるものをいくつか購入した。
店員の男性に初心者向けのものは誰かと積極的に質問すらした。
一見しただけでは何に使うのかまったくわからないものもあり、それらは上級者向けなのだそうだ。
今思えば店員の男性はしきりににやにやとした顔でリアラを見ていた気がする。まぁ、年若い女が自ら購入に来るのが珍しいのかもしれないし、淫乱女として見られていただけかもしれない。この後これをこの女が使うのか、と想像されていたのかもしれない。
……イザークさま以外にどう思われようがどうでも良い。
連れてきていた新人の侍女は顔を憤死しそうなほど恥ずかしがっていたが、唇を噛んで羞恥に耐えていた。
もう一人護衛のため男の付き人も一緒に来ていたが、店の前でぽかんとした顔をして、店先に並ぶ品を血眼で端から端までさっと目を通して「あの、ほんとうにこの店ですか?」などと言いはじめた。
リアラがこともなげにそうだと答えると「さすがにこの店の中まで一緒について行くのはちょっと……」ともごもごするので店の前で待機させたのだ。
リアラはさほど恥など感じない。性というのはそういうものだと思っている。
……もしかしてリアラには羞恥心というものが足りないのかもしれない。
男の人は恥ずかしがる姿に興奮を覚えるとも聞いた。
少し恥ずかしがる演技を身につける必要がありそうだと心のメモをしたためた。
さて、実験の結果はすぐにわかった。
そもそも本人限定の配達物は料金相場がかなり高く、すぐに届くようになっている。
リアラの買い求めたいやらしいものの詰まった箱をイザークが配達してくれた。
リアラは有頂天になり、頬を赤らめて受け取り印をつけた。
病院で療養中に夢想したイザークさまよりも数段かっこいい!気だるげで白い肌はアンニュイで、疲れて空虚な瞳が美しい。
初めて会った時には気づかなかったが、ふんわりと汗の匂いがする。
なんていい匂い!!!!
脳が痺れるぐらいいい匂い!!
リアラの身体は、イザークを前にしてすぐさま発情し、息が上がる。目の前の男のものを咥え込みたいと溢れ出したはしたない体液が長いスカートの中に蒸れて充満していく。
準備万端とばかりに、自分の女性器が充血してみちみちに膨らんだ。
きゅう、と下半身に力を入れながら、リアラはイザークさまに話かけた。
「あの、この家の配達は、いつも……イザークさんが届けてくれるんで、す、か?」
「あぁ……まぁ、本人限定は基本私です。他の通常の荷物は時間があれば……時間がない時の方が多いので……たぶん別の人間が配達に伺います」
イザークさまと会話している!
リアラはそれだけで、軽くイってしまい、くぅっ、と唇を引き結んだ。
それをどう捉えたのか、イザークさまは可哀想なものを見る目でリアラを見「色んな人間が来て怖がらせてしまうかもしれませんがご容赦ください」と頭をさげた。
もしかして、イザークさまは【閉じ込められて家の人間に裏切られていた私】が【慣れない人を怖がっている】ように思っているのでは!?
あっ、違うんです全然怖がってなんかいないです!
むしろ身体が勝手に絶頂してしまうぐらい、あなたのことが好きで!
今もあなたのおちんちんを咥え込みたくて堪らなくて!
などとは口が裂けても言えない。
真面目そうなイザークさまは痴女は嫌いだろう。
「あ……はぃ……」
結果か細く返事をすることしかできない。
「配達員がバラバラにならないように伝えておきます」
あくまでお客様への対応の姿勢を崩さずに言ったイザークさまが、流れるように荷札を取る。
イザークさまに配達して欲しい。
配達がない日も家に来て欲しい。
あなたのおちんちんが欲しい……
中にいっぱい出して欲しい……
リアラは様々な言葉を飲み込み、精一杯微笑みを浮かべた。
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