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冒険者になる
7 反撃
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ハイドの後ろから二つの影が躍り出た。
それは交互にハイドに切りかかる。
「んがああ!!!」
背中から鮮血を噴き出したハイドは、大きく体勢を崩す。明らかに致命的なダメージが入っただろう。
背後から攻撃をした影は、アダマンとテラスだった。
「な、なぜ、貴様らは動けているぅ!」
その質問に答えるかのように、植物のツタがハイドを縛り上げる。
――植物魔法、ウィップバインド。
それを操るのは、ちょうどいま私の背後にいたシェリルだった。
「き、貴様アア。なぜ僕の命令に逆らえているのだ! 貴様はとっくに僕に"屈服"しているはずだろう!」
「残念ですけど、今はフラム様の命令しか聞きたくないんです」
「なんだとっ!?」
「いろいろ話がこじれそうだから私が説明しますね、ハイドさん。いえ、裏切り者のハイド」
私は、ハイドに向かって事のあらましを話す。
「まず、アダマンさんとテラスさんは本当にさっきまで毒で動けなかったんですよ。そう、アジリスの葉の毒ですね。強力な麻痺毒ではありますが、解毒方法は簡単なんです。アジリスの根っこのエキスを口に含むだけなんですよ」
私はさらに説明を続ける。
「この方法を使えば、あっという間に痺れが取れます。ここで二人を解放した私ですが、ここまで『銀の鎧』を騙してきたあなたの事です。一斉に捕えようとしても、何かしらの手段を講じて逃げおおせてしまうと思いました。それにアンバーさんを人質に取られる危険性もありました。なので、私が捕まったふりをして陽動することにしたのです」
そうして、シェリルが私の横に並び立つ。シェリルは顔を紅潮させて、うっとりと私を熱く見つめている。
「わたし、フラム様の命令に従えて幸せです。はあ」
「私は彼女に拘束されているフリをしてあなたの注意を引くことにしたのです。そうして二人をあなたの背後に回して奇襲させるという作戦でした。ものの見事大成功でしたね。ちなみに、解毒方法を教えてくれたのはシェリルさんなんですよ」
「くそっ。シェリル! もう一度命令する! そのガキを今すぐ殺せ! そして僕の拘束を解くんだ!」
「ああ、無駄ですよ。シェリルさんは今、私に魅了されていますので、他の人の命令は受けつけません」
そう、私の魅了の魔眼。「淫魔魔法」の一つだ。そして私が最初に覚えたスキルでもある。
シェリルに拘束されたあの時、私は魅了の魔眼を発動してシェリルを虜にしたのだ。あとは簡単。解毒方法を聞き出し、二人を解放。全員の力を持ってこの悪漢を捕らえるために攻勢に出たのだ。
本当は直ぐにでもアンバーを助けたかったが、確実性を見いだせなかった。
「よくも、俺たちを騙しやがったな」
「ハイド……、シェリル……。俺はお前たちを信じていたのに。なんで、裏切るんだよ」
それを聞いたハイドが悪びれもなく答える。
「へっ。裏切っちゃいないさ。僕はただ最初から、貴様たちの絶望に歪む顔が見たかっただけなんだからな」
それを聞いたアダマンが剣を再度構え、無防備なハイドに切りかかった。
「それなら、もうお前は仲間じゃないな」
「馬鹿めっ! 動けなくても、僕の『屈服の罪人』は出せるんだよ!」
「なにっ!」
急に、アダマンとテラスの動きが重くなる。まるで重力が倍になったかのようだ。二人の足が地面にめり込み、立つことすら困難になった二人は膝をついてしまう。
私はその隙を見逃さない。即座に攻撃魔法を唱えた。続いて、魅了されているシェリルも魔法を放つ。
「光魔法、ホーリーアロー!」
「植物魔法、ニードルランス!」
私が放った光の矢は、アダマンたちに注意を向けていたハイドの背中に無数に刺さる。追い打ちをかけるように、シェリルの放ったツタが、尖った針のように四肢を穿った。
「かはっ! くっそおお、許さん!!」
しかし、それでも負けじとハイドは粘る。そして私に向かって大きく吼えた。
「貴様だ! 貴様がこの連携を生み出しているんだ! ならば、最初はお前にする!」
ハイドがニヤリと笑う。そして私を強く睥睨する。
「『屈服』しろおお」
途端、私の視界が暗く閉ざされた。黒い鉄格子に閉じ込められたような錯覚を覚えた。
違う、実際に何かに閉じ込められたんだ!
前方に見えるハイドの影。私は本能的に感じる。
あれには勝てない。あれには逆らっちゃいけない。
逆らっちゃいけないんだ。
絶対に命令を聞かなきゃいけないんだ。
ダメなんだ。
ダメなんだ。
ダメなんだ……。
「諦めるんじゃないよ!!」
ハッと我に返る。
視界が明転。目の前には、倒れ伏しながらもナイフでハイドの足を刺したアンバーがいた。痛みに悶えて注意がそれるハイド。
「フラムちゃんは強い子だ! しっかりするんだよ!」
私は、今度こそ意識をしっかりと持つことができた。そして、両手に魔力を込める。
「闇魔法、シャドウファング!!」
両手に闇の爪を出現させて、ハイドを両断した。手に伝わる肉の感覚が、命を絶ったことを実感させた。
私が通りすぎた背後で、いくつかの肉片が落ちる音が響く。
これで、終わった。
安心して気が抜けてしまったのか、私の意識は再び暗く染まりその場で意識を失った。
それは交互にハイドに切りかかる。
「んがああ!!!」
背中から鮮血を噴き出したハイドは、大きく体勢を崩す。明らかに致命的なダメージが入っただろう。
背後から攻撃をした影は、アダマンとテラスだった。
「な、なぜ、貴様らは動けているぅ!」
その質問に答えるかのように、植物のツタがハイドを縛り上げる。
――植物魔法、ウィップバインド。
それを操るのは、ちょうどいま私の背後にいたシェリルだった。
「き、貴様アア。なぜ僕の命令に逆らえているのだ! 貴様はとっくに僕に"屈服"しているはずだろう!」
「残念ですけど、今はフラム様の命令しか聞きたくないんです」
「なんだとっ!?」
「いろいろ話がこじれそうだから私が説明しますね、ハイドさん。いえ、裏切り者のハイド」
私は、ハイドに向かって事のあらましを話す。
「まず、アダマンさんとテラスさんは本当にさっきまで毒で動けなかったんですよ。そう、アジリスの葉の毒ですね。強力な麻痺毒ではありますが、解毒方法は簡単なんです。アジリスの根っこのエキスを口に含むだけなんですよ」
私はさらに説明を続ける。
「この方法を使えば、あっという間に痺れが取れます。ここで二人を解放した私ですが、ここまで『銀の鎧』を騙してきたあなたの事です。一斉に捕えようとしても、何かしらの手段を講じて逃げおおせてしまうと思いました。それにアンバーさんを人質に取られる危険性もありました。なので、私が捕まったふりをして陽動することにしたのです」
そうして、シェリルが私の横に並び立つ。シェリルは顔を紅潮させて、うっとりと私を熱く見つめている。
「わたし、フラム様の命令に従えて幸せです。はあ」
「私は彼女に拘束されているフリをしてあなたの注意を引くことにしたのです。そうして二人をあなたの背後に回して奇襲させるという作戦でした。ものの見事大成功でしたね。ちなみに、解毒方法を教えてくれたのはシェリルさんなんですよ」
「くそっ。シェリル! もう一度命令する! そのガキを今すぐ殺せ! そして僕の拘束を解くんだ!」
「ああ、無駄ですよ。シェリルさんは今、私に魅了されていますので、他の人の命令は受けつけません」
そう、私の魅了の魔眼。「淫魔魔法」の一つだ。そして私が最初に覚えたスキルでもある。
シェリルに拘束されたあの時、私は魅了の魔眼を発動してシェリルを虜にしたのだ。あとは簡単。解毒方法を聞き出し、二人を解放。全員の力を持ってこの悪漢を捕らえるために攻勢に出たのだ。
本当は直ぐにでもアンバーを助けたかったが、確実性を見いだせなかった。
「よくも、俺たちを騙しやがったな」
「ハイド……、シェリル……。俺はお前たちを信じていたのに。なんで、裏切るんだよ」
それを聞いたハイドが悪びれもなく答える。
「へっ。裏切っちゃいないさ。僕はただ最初から、貴様たちの絶望に歪む顔が見たかっただけなんだからな」
それを聞いたアダマンが剣を再度構え、無防備なハイドに切りかかった。
「それなら、もうお前は仲間じゃないな」
「馬鹿めっ! 動けなくても、僕の『屈服の罪人』は出せるんだよ!」
「なにっ!」
急に、アダマンとテラスの動きが重くなる。まるで重力が倍になったかのようだ。二人の足が地面にめり込み、立つことすら困難になった二人は膝をついてしまう。
私はその隙を見逃さない。即座に攻撃魔法を唱えた。続いて、魅了されているシェリルも魔法を放つ。
「光魔法、ホーリーアロー!」
「植物魔法、ニードルランス!」
私が放った光の矢は、アダマンたちに注意を向けていたハイドの背中に無数に刺さる。追い打ちをかけるように、シェリルの放ったツタが、尖った針のように四肢を穿った。
「かはっ! くっそおお、許さん!!」
しかし、それでも負けじとハイドは粘る。そして私に向かって大きく吼えた。
「貴様だ! 貴様がこの連携を生み出しているんだ! ならば、最初はお前にする!」
ハイドがニヤリと笑う。そして私を強く睥睨する。
「『屈服』しろおお」
途端、私の視界が暗く閉ざされた。黒い鉄格子に閉じ込められたような錯覚を覚えた。
違う、実際に何かに閉じ込められたんだ!
前方に見えるハイドの影。私は本能的に感じる。
あれには勝てない。あれには逆らっちゃいけない。
逆らっちゃいけないんだ。
絶対に命令を聞かなきゃいけないんだ。
ダメなんだ。
ダメなんだ。
ダメなんだ……。
「諦めるんじゃないよ!!」
ハッと我に返る。
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「フラムちゃんは強い子だ! しっかりするんだよ!」
私は、今度こそ意識をしっかりと持つことができた。そして、両手に魔力を込める。
「闇魔法、シャドウファング!!」
両手に闇の爪を出現させて、ハイドを両断した。手に伝わる肉の感覚が、命を絶ったことを実感させた。
私が通りすぎた背後で、いくつかの肉片が落ちる音が響く。
これで、終わった。
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