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そしてバルハラへ
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「ねぇ、お姉さん僕ってここからいつ出られるのかな?」
「そ、それは知りません」
「本当に?もし教えてくれたら」
「~~っ」
独房の中何日目だろうかと考える
「ねぇ、お姉さんどう?」
今はこうやって時々くる見張りを相手に遊ぶことしか楽しみはない
(早く帰りたい、アパートじゃあハルが僕の帰りを待ってるはずだし)
ハルは孤児院にいた頃からずっと一緒にいるハルの隣には僕がいないと、それなのに罰として独房に入れらてしまっている
「可哀想だよね、独房なんてギアンなんて危ないやつを放り込むべきなのに」
「そうでしょうか?わたしからすればその例えでいくとマシロも充分該当しますけどね」
「ゼロさんこんにちは、いやこんばんは?」
ここに入れられてから時間感覚が曖昧だ首をかしげながらゼロに挨拶をする、近くにいた女は身なりをなおすと足早に出ていった
「どちらも適切じゃない……おはようローエン」
「マオさんおはようございます……もうそろそろ出してくれますか?」
体を伸ばすと背がポキッとなった
「反省はみられないけど一人は行方不明で一人は……まぁ彼はもう復帰できそうですけど、仕事がたまっているのでね」
「不服だが仕方ない次はない……出ろ」
マオさんが牢の鍵を開ける
「あのハルはどうしてます?」
「わたしの紹介したアパートにいますよ、あとあなたとは会いたくないそうなので場所は教えるなとのことです」
「……は?」
僕は出口の方に歩き出した足を止めた
「ハルはケイトを慕っていましたからね、ショックだったのでしょう」
「いくらでも方法はあった……ハルは可哀想」
「あれが最適解です。時間が解決しますよハルもいずれわかってくれる、あの男はもう仕事が出来ないから仕方なかった」
「銃もナイフも握れないならこの組織には不用、迎える末路は……それは優しさか?」
「失望と憎しみしか抱いてませんよ、とりあえず仕事ください体が石になりそうなんで」
「いいじゃないですかマオそのへんにしておきなさい働き者で結構、こちらの資料をどうぞ」
ゼロが差し出した資料を手に取った
「ねぇー、彼女今からどこ行くノ?」
「完治仕掛けたのにまた重症になりたいんですか」
壁に背中を預けたギアンがニヤニヤ笑いながら話しかけてきた
「ケイトちゃんがいなくなった今マシロちゃんしかオレに構える人いないんだから仕方ないよね。どうしても嫌ならハルちゃんに構ってもらおっかナ」
「ギアンさんハルに手を出したら今度こそそのまま死んでもらいますよ」
「怖い怖い、おっかない顔するなよマシロちゃん。ハルちゃんとは殺しあうとかじゃなくてちゃんとから」
「安い挑発ばかりでまるでザコみたいだ……あの人に不意討ちをくらわされたあげく掃き溜めに捨てられてイライラしてます?」
いつものへらへらした顔だけど、普段おさえている殺気が駄々漏れのあたり正解だろう
「んー?マシロちゃんオレにそんな口きいてどうなるかわかってるよナ」
(長く独房にいたから体は少しなまっているし運動がてら八つ当たりさせてもらうか……)
「先に怒らせたのはギアンさんでは?今度は独房にぶちこんであげますね……掃き溜めよりはマシでしょう」
「ははっ……ヤるはお前」
地面を蹴り一気に距離を縮めてくる
「いつもの余裕ないんですね、あなたもあの男のせいで傷心しているようだ……一緒にしたくないけどハルと同様に」
「仲間内での戦闘行為は禁止のはずよ……リネットさんもマーくんもしたいなら続けてもいいけど、ゼロさんのことだから一緒の牢にいれられるかもね」
遠くから聞き慣れた声が聞こえてくる
「ハル!!やっぱり嘘だったんだ……わかってたけど迎えに来てくれたんだね」
「来ないでマーくん、あたし別に通りかかっただけだからゼロさんに頼んだ伝言聞いてるよね?」
「ハルちゃんオレは別に悪くないよ?マシロちゃんが挑発してきたからのっただけで」
「マシロ ローエン、ギアン リネット二人が敷地内で戦うとあたりの被害が尋常じゃない……後処理は誰がやると思う?」
そう話ながら僕とギアンの間にマオが割ってはいっていた
「仏頂面女か、お前と遊んでも楽しくないんだよナ」
「そ、それは知りません」
「本当に?もし教えてくれたら」
「~~っ」
独房の中何日目だろうかと考える
「ねぇ、お姉さんどう?」
今はこうやって時々くる見張りを相手に遊ぶことしか楽しみはない
(早く帰りたい、アパートじゃあハルが僕の帰りを待ってるはずだし)
ハルは孤児院にいた頃からずっと一緒にいるハルの隣には僕がいないと、それなのに罰として独房に入れらてしまっている
「可哀想だよね、独房なんてギアンなんて危ないやつを放り込むべきなのに」
「そうでしょうか?わたしからすればその例えでいくとマシロも充分該当しますけどね」
「ゼロさんこんにちは、いやこんばんは?」
ここに入れられてから時間感覚が曖昧だ首をかしげながらゼロに挨拶をする、近くにいた女は身なりをなおすと足早に出ていった
「どちらも適切じゃない……おはようローエン」
「マオさんおはようございます……もうそろそろ出してくれますか?」
体を伸ばすと背がポキッとなった
「反省はみられないけど一人は行方不明で一人は……まぁ彼はもう復帰できそうですけど、仕事がたまっているのでね」
「不服だが仕方ない次はない……出ろ」
マオさんが牢の鍵を開ける
「あのハルはどうしてます?」
「わたしの紹介したアパートにいますよ、あとあなたとは会いたくないそうなので場所は教えるなとのことです」
「……は?」
僕は出口の方に歩き出した足を止めた
「ハルはケイトを慕っていましたからね、ショックだったのでしょう」
「いくらでも方法はあった……ハルは可哀想」
「あれが最適解です。時間が解決しますよハルもいずれわかってくれる、あの男はもう仕事が出来ないから仕方なかった」
「銃もナイフも握れないならこの組織には不用、迎える末路は……それは優しさか?」
「失望と憎しみしか抱いてませんよ、とりあえず仕事ください体が石になりそうなんで」
「いいじゃないですかマオそのへんにしておきなさい働き者で結構、こちらの資料をどうぞ」
ゼロが差し出した資料を手に取った
「ねぇー、彼女今からどこ行くノ?」
「完治仕掛けたのにまた重症になりたいんですか」
壁に背中を預けたギアンがニヤニヤ笑いながら話しかけてきた
「ケイトちゃんがいなくなった今マシロちゃんしかオレに構える人いないんだから仕方ないよね。どうしても嫌ならハルちゃんに構ってもらおっかナ」
「ギアンさんハルに手を出したら今度こそそのまま死んでもらいますよ」
「怖い怖い、おっかない顔するなよマシロちゃん。ハルちゃんとは殺しあうとかじゃなくてちゃんとから」
「安い挑発ばかりでまるでザコみたいだ……あの人に不意討ちをくらわされたあげく掃き溜めに捨てられてイライラしてます?」
いつものへらへらした顔だけど、普段おさえている殺気が駄々漏れのあたり正解だろう
「んー?マシロちゃんオレにそんな口きいてどうなるかわかってるよナ」
(長く独房にいたから体は少しなまっているし運動がてら八つ当たりさせてもらうか……)
「先に怒らせたのはギアンさんでは?今度は独房にぶちこんであげますね……掃き溜めよりはマシでしょう」
「ははっ……ヤるはお前」
地面を蹴り一気に距離を縮めてくる
「いつもの余裕ないんですね、あなたもあの男のせいで傷心しているようだ……一緒にしたくないけどハルと同様に」
「仲間内での戦闘行為は禁止のはずよ……リネットさんもマーくんもしたいなら続けてもいいけど、ゼロさんのことだから一緒の牢にいれられるかもね」
遠くから聞き慣れた声が聞こえてくる
「ハル!!やっぱり嘘だったんだ……わかってたけど迎えに来てくれたんだね」
「来ないでマーくん、あたし別に通りかかっただけだからゼロさんに頼んだ伝言聞いてるよね?」
「ハルちゃんオレは別に悪くないよ?マシロちゃんが挑発してきたからのっただけで」
「マシロ ローエン、ギアン リネット二人が敷地内で戦うとあたりの被害が尋常じゃない……後処理は誰がやると思う?」
そう話ながら僕とギアンの間にマオが割ってはいっていた
「仏頂面女か、お前と遊んでも楽しくないんだよナ」
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