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41 春
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もうすぐ春が来る。
らしい。
王都はあまり季節感がない。石造りの建物に囲まれた町は神官達の祝福で気温は一年を通して過ごしやすい。
ノースエルデェルの冬は寒くて雪深く外を歩くのもままならない。
なのにあんなに嫌いだった雪がなぜか懐かしい。
春は一斉に草木が芽吹き花が咲く。
町では春の女神フローレルを迎える祭の準備が始まるころだ。
いつまでも王都にいるわけにもいかない。
という訳で近ごろはポーションの作りおきに精を出している。
他の人が作ったのでもいいんだけど、王様が消費する量をまともに購入するとなるとかなりの額になる。お金はあるだろうけど国民感情はどうなの?って思ってしまう。
かわいい王様が悪く思われるのも嫌なので手作りなのだ。
あたしは魔法使いの資格を持ってないのでポーションは売れないけど、そこはエバンス先生と共謀して漢方薬として買い取ってもらった。材料費だってタダじゃないからね。
近ごろの王様は時々熱を出す程度で普段はあたしがいなくても大丈夫だ。
朝の挨拶と散歩を済ませたらほぼ自由。
昼はお兄様と良い人材を探してスカウトしている。治安の良さや報酬などアピールして教師や技術者など何人か領地にきてもらえそうだ。
夜になるとエバンス先生の工房を借りてポーションを作る。
材料を調合し、魔力を注げば出来る。
けっこうな魔力を消費するのですごく眠い。
そんな時王様に呼び出されると治癒しながら居眠りしてしまう事もあっていつの間にか自分の部屋だったって事もしばしばだ。
王様はもう自分で生きるべきだ。
あたしに依存しすぎは良くない。さみしいけれどね。
故郷が懐かしくなると王城の広い庭の片隅で歌を歌う。
ノースエルデェルではよく子供達を集めて歌った。あの子達はどうしているだろう。お腹を空かせていないだろうか。病気や怪我をしていないだろうか。孤児はもちろんだけど生活に余裕のない親は子供にかまっていられないこともあるから。
あたしが歌うと森の小動物が広場に集まってくるけど、お城の庭では観賞用の色とりどりの小鳥が集まる。あたしの魔力が心地好いらしい。
今日もいっぱい集まってきた。
両手を広げくるくると回ると小鳥達も渦を巻くように羽ばたく。
「なんだこれ、おもしろーい。あはははは!」
しばらく遊んでいたが、何かの気配に気づいたか小鳥達が一斉にとびたった。
「あっ、レティシア…ごめん。」
王様だ。
「ご挨拶申し上げます。どうしましたか?勉強の時間ですよね。」
「先生が急用で。それより、何?今の。小鳥がすごいことになってたけど。」
「故郷の森でもこうしてよく歌っていたんですよ。なぜか動物達が集まってくるんです。でも、お城のお庭にはウサギはいないんですね。」
「ウサギ好きなの?」
「はい。カラアゲとか。」
「えっ?」
「え?」
「…食べちゃうんだ。うん、食べるよね。」
そっか、狩るって考えは普通の子供では無しか。
「あー…角ウサギは子供でもなんとか狩れる魔物なんです。食用になるし角や毛皮も買い取って貰えるんですよ。孤児達は補助金だけじゃなかなか肉は食べれないから。お腹がすいたらみんなでこん棒を持って森の中の原っぱへ行くんです。真ん中で私が歌うと角ウサギが寄ってきてぼーっと聞いているから背後からこん棒で叩くんですよ。角ウサギは前にいるものしか攻撃しないから。」
ちょっと残酷だったかな。
「すごい!子供でも狩ができるの?あ、でも真ん中にいるレティシアは危ないんじゃない?」
都会育ちでも男の子だね。狩は興味あるか。良かった。
「大丈夫ですよ。実は私、攻撃魔法も使えます。でも、治癒と同じく加減が下手で…。」
肉片しか残らないからお金にならないんだよね。
「…ねえ、レティシア。前に僕がウサギに似てるって…食用?」
「あっ、違いますよ!角ウサギは茶色で。似てるって言ったのは雪ウサギですよ。白銀で雪が積もると餌を求めて山から降りてくるんです。ノースエルデェルでは白い生き物は神様かもしれないから食べちゃダメって言われているんです。」
「王都でもそうだよ。白い生き物は神様のお使いなんだって。」
でも、雪ウサギって夏は茶色で山ウサギって呼ばれて普通に狩られてるんだよね…不思議。
「あのさ、コルト伯爵令息がレティシアのこと愛称で呼んでいたけど、許可したの?」
テリオス・コルト伯爵令息は王様の側近候補として王城でご一緒に勉強している栗色の巻き毛に真っ黒な目をしたトイプードルみたいな子だ。
伯爵は私塾を持つなど教育に熱心な方なので教師になって貰える人を紹介してもらうため先日訪問した。
子供どうしテリオスと庭で遊んでいろと追い出された時、「レティって呼んでいい?」って聞かれたからいいよって言ったんだけど。作法的にダメだったのかな?
「いいって言ったけどダメだった?テリオスのこともテリーって呼んでって言われたけど?」
「ダメだよ!僕だって呼んでないのに!」
なんだ、やきもちか。もじもじしながら、
「僕もレティって呼んでいい?」
「うーん、どうだろう?」
王様だし、婚約者も居るからなぁ。
ああ、しゅんとしちゃって…。
「二人だけの時ならいいですよ。」
「うん、わかった。それでさ…僕のことも、その…愛称で呼んでもらえないかな?」
照れちゃって、かわいいな。って、あれ?王様の名前って…?。
「あー、えーと…そもそも王様の名前を呼ぶ事自体不敬にあたるからぁ…。」
「…まさか、僕の名前知らないとか?」
そのまさかです。
「ウィルフォード・ルザリオン・リタ・カールセルだよ。ウィルって呼んでよ。」
長っ。
「えー怒られない?」
「二人きりの時だけ。ねっ?呼んでみて。」
「…ウィル?」
まあ…いいか。どうせもうしばらくの間の事だ。
「ふふっ。ありがとうレティ。あのね…僕の名前を呼んでくれる人はいないんだ。母上でさえもね。だから僕は誰なんだろうって時々わからなくなるんだ。」
ああそうか。王様って役職名みたいなもんだもんね。当たり前のように王様って呼んでいたけど、そうか、王である前に一人の人なんだもんね。こんな小さな子にあたしとしたことが無神経だったな。
「ウィル、これからはウィルって呼ぶよ。誰にもよばれなくても私は心の中でウィルってよんでるから。ウィルは自分が王様だけどウィルだって事忘れないで。」
「うん。」
嬉しそうに微笑むけれど目にうっすらと涙が滲む。
この子はこんなに小さくて弱々しいのに、なんて背負う物が多いのだろう。
らしい。
王都はあまり季節感がない。石造りの建物に囲まれた町は神官達の祝福で気温は一年を通して過ごしやすい。
ノースエルデェルの冬は寒くて雪深く外を歩くのもままならない。
なのにあんなに嫌いだった雪がなぜか懐かしい。
春は一斉に草木が芽吹き花が咲く。
町では春の女神フローレルを迎える祭の準備が始まるころだ。
いつまでも王都にいるわけにもいかない。
という訳で近ごろはポーションの作りおきに精を出している。
他の人が作ったのでもいいんだけど、王様が消費する量をまともに購入するとなるとかなりの額になる。お金はあるだろうけど国民感情はどうなの?って思ってしまう。
かわいい王様が悪く思われるのも嫌なので手作りなのだ。
あたしは魔法使いの資格を持ってないのでポーションは売れないけど、そこはエバンス先生と共謀して漢方薬として買い取ってもらった。材料費だってタダじゃないからね。
近ごろの王様は時々熱を出す程度で普段はあたしがいなくても大丈夫だ。
朝の挨拶と散歩を済ませたらほぼ自由。
昼はお兄様と良い人材を探してスカウトしている。治安の良さや報酬などアピールして教師や技術者など何人か領地にきてもらえそうだ。
夜になるとエバンス先生の工房を借りてポーションを作る。
材料を調合し、魔力を注げば出来る。
けっこうな魔力を消費するのですごく眠い。
そんな時王様に呼び出されると治癒しながら居眠りしてしまう事もあっていつの間にか自分の部屋だったって事もしばしばだ。
王様はもう自分で生きるべきだ。
あたしに依存しすぎは良くない。さみしいけれどね。
故郷が懐かしくなると王城の広い庭の片隅で歌を歌う。
ノースエルデェルではよく子供達を集めて歌った。あの子達はどうしているだろう。お腹を空かせていないだろうか。病気や怪我をしていないだろうか。孤児はもちろんだけど生活に余裕のない親は子供にかまっていられないこともあるから。
あたしが歌うと森の小動物が広場に集まってくるけど、お城の庭では観賞用の色とりどりの小鳥が集まる。あたしの魔力が心地好いらしい。
今日もいっぱい集まってきた。
両手を広げくるくると回ると小鳥達も渦を巻くように羽ばたく。
「なんだこれ、おもしろーい。あはははは!」
しばらく遊んでいたが、何かの気配に気づいたか小鳥達が一斉にとびたった。
「あっ、レティシア…ごめん。」
王様だ。
「ご挨拶申し上げます。どうしましたか?勉強の時間ですよね。」
「先生が急用で。それより、何?今の。小鳥がすごいことになってたけど。」
「故郷の森でもこうしてよく歌っていたんですよ。なぜか動物達が集まってくるんです。でも、お城のお庭にはウサギはいないんですね。」
「ウサギ好きなの?」
「はい。カラアゲとか。」
「えっ?」
「え?」
「…食べちゃうんだ。うん、食べるよね。」
そっか、狩るって考えは普通の子供では無しか。
「あー…角ウサギは子供でもなんとか狩れる魔物なんです。食用になるし角や毛皮も買い取って貰えるんですよ。孤児達は補助金だけじゃなかなか肉は食べれないから。お腹がすいたらみんなでこん棒を持って森の中の原っぱへ行くんです。真ん中で私が歌うと角ウサギが寄ってきてぼーっと聞いているから背後からこん棒で叩くんですよ。角ウサギは前にいるものしか攻撃しないから。」
ちょっと残酷だったかな。
「すごい!子供でも狩ができるの?あ、でも真ん中にいるレティシアは危ないんじゃない?」
都会育ちでも男の子だね。狩は興味あるか。良かった。
「大丈夫ですよ。実は私、攻撃魔法も使えます。でも、治癒と同じく加減が下手で…。」
肉片しか残らないからお金にならないんだよね。
「…ねえ、レティシア。前に僕がウサギに似てるって…食用?」
「あっ、違いますよ!角ウサギは茶色で。似てるって言ったのは雪ウサギですよ。白銀で雪が積もると餌を求めて山から降りてくるんです。ノースエルデェルでは白い生き物は神様かもしれないから食べちゃダメって言われているんです。」
「王都でもそうだよ。白い生き物は神様のお使いなんだって。」
でも、雪ウサギって夏は茶色で山ウサギって呼ばれて普通に狩られてるんだよね…不思議。
「あのさ、コルト伯爵令息がレティシアのこと愛称で呼んでいたけど、許可したの?」
テリオス・コルト伯爵令息は王様の側近候補として王城でご一緒に勉強している栗色の巻き毛に真っ黒な目をしたトイプードルみたいな子だ。
伯爵は私塾を持つなど教育に熱心な方なので教師になって貰える人を紹介してもらうため先日訪問した。
子供どうしテリオスと庭で遊んでいろと追い出された時、「レティって呼んでいい?」って聞かれたからいいよって言ったんだけど。作法的にダメだったのかな?
「いいって言ったけどダメだった?テリオスのこともテリーって呼んでって言われたけど?」
「ダメだよ!僕だって呼んでないのに!」
なんだ、やきもちか。もじもじしながら、
「僕もレティって呼んでいい?」
「うーん、どうだろう?」
王様だし、婚約者も居るからなぁ。
ああ、しゅんとしちゃって…。
「二人だけの時ならいいですよ。」
「うん、わかった。それでさ…僕のことも、その…愛称で呼んでもらえないかな?」
照れちゃって、かわいいな。って、あれ?王様の名前って…?。
「あー、えーと…そもそも王様の名前を呼ぶ事自体不敬にあたるからぁ…。」
「…まさか、僕の名前知らないとか?」
そのまさかです。
「ウィルフォード・ルザリオン・リタ・カールセルだよ。ウィルって呼んでよ。」
長っ。
「えー怒られない?」
「二人きりの時だけ。ねっ?呼んでみて。」
「…ウィル?」
まあ…いいか。どうせもうしばらくの間の事だ。
「ふふっ。ありがとうレティ。あのね…僕の名前を呼んでくれる人はいないんだ。母上でさえもね。だから僕は誰なんだろうって時々わからなくなるんだ。」
ああそうか。王様って役職名みたいなもんだもんね。当たり前のように王様って呼んでいたけど、そうか、王である前に一人の人なんだもんね。こんな小さな子にあたしとしたことが無神経だったな。
「ウィル、これからはウィルって呼ぶよ。誰にもよばれなくても私は心の中でウィルってよんでるから。ウィルは自分が王様だけどウィルだって事忘れないで。」
「うん。」
嬉しそうに微笑むけれど目にうっすらと涙が滲む。
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