黒い聖女

 12歳のクリスティアはある日自分の中にもう一つの記憶がある事に気づく。
 ここは前世で読んだ小説の世界だと。
 よりによって今日はその小説で自分を処刑する相手、7歳も年下のイデオン皇太子との婚約式。
 最初から愛さないと誓ったのに、また愛してしまう。
 年上で醜く愛されるはずもないクリスティア。
 自由奔放で愛らしい聖女。
 一度はイデオンと離れ、別の人生を生きようとするが、クリスティアはイデオンと帝国の為に自分を犠牲にしてしまう。
 クリスティアは誰も恨まず憎まずただただ悲しい人だった。
 
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