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第一章、魔王を粛清するまで
第19話・悪魔侯爵とヴァンパイア
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黒騎士のヴィシャはボスである氷の剣士と戦う。氷の剣士が剣を構えると10体となり、全員で遠距離攻撃を行うという剣士にあるまじき戦法をとる。ヴィシャは魔法無効化によってノーダメージ、奥義を繰り出し圧勝する。
ヴィシャが強すぎる。もちろん俺の配下が強すぎるのは嬉しいのだが、圧倒的強さに複雑な思いを抱く。ヴィシャもガブリエルも俺と比べると次元が違う、はぁ。
「ソル、また召喚するのぉ?」
「ん?あ、そうか」
色々と驚くことが多すぎて、次を召喚しようとか頭になかった。
前回、黒騎士の召喚が拍子抜けするほど上手くいったから、次も話し合いで仲間になってもらえないだろうか?ないだろうなぁ・・・
ボスを倒したことで奥にある部屋への通路が出現し階段が見える。今回も召喚するにあたって俺以外のもの達は階段で上にあがらせておく。ユニやルナはもちろんのこと、ガブリエルやヴィシャまでも俺を心配してくれた。いい仲間に恵まれたものだ。
俺は召喚を始める。
時は進む。
現在、俺達のパーティーは今までのボス部屋の扉よりも大きく金色の装飾がされた豪華な扉の前にいる。完全にラスボスだろう。
「ふふふ、扉を見上げるソル様カッコイイです」
「今回は俺にやらせてくれよ、ソル兄!」
ふふふ、と上品そうに笑うのはワインレッドのショトヘアーに色気のある顔立ち、抜群のプロポーションを赤いドレスで着飾るヒールを履いた女性、悪魔侯爵のシャーロット・キャンベル。
ソル兄と呼ぶのは身長が150cmぐらいしかなくTシャツに短パン姿で、銀色の短髪につり目が印象的な悪ガキっぽいトゥルーヴァンパイアのアンロゾニーニ。
そう、この二人は俺が召喚した(1体)と記載のあったもの達だ。
これまでの経緯を説明するとヴィシャが氷の剣士を倒した後、次のボスに備えて俺は(1体)と記載のあったものを召喚した。召喚したのは悪魔侯爵。何故、悪魔侯爵から召喚したかというと嫌なほうを先に終わらせたかったという思いからだ、悪魔侯爵なんて悪人の頂点としか思えないよね・・・
で、召喚したらワインレッドのショートヘアーの美女が現れたわけよ。美女を召喚できた、最高!と舞い上がりたいとこなんだけど、いきなり凶悪な顔をして襲い掛かってくる可能性もあるしなぁと警戒していた。俺も強くなったとは思うけど、真っ向から悪魔侯爵なんて肩書きのものを倒せる自信はない。
悪魔侯爵はソルと目が合うと頬が薄っすら赤く染まる。その後はあれよあれよという間に、俺の腕に抱き着いて妖艶な表情を向けてくるようになったわけよ。肝心の忠誠は誓ったのかって?忠誠どころか全てを捧げたいと打診されました、男として超絶嬉しい展開だけど相手は悪魔侯爵よ?
とヴィシャと同じように悪魔侯爵をあっさり配下にできたので、その流れでヴァンパイアも召喚しようと思ったわけ。当然、悪魔侯爵にはこの部屋から出て行ってほしいと伝えたんだけど、離れたくありませんと。
そ、そうですかと戸惑う俺。まだ会って数分ですからね、ここまで好意を向けられてしまうと戸惑いますよ、ええ。
悪魔侯爵にはヴァンパイアが襲ってきても殺してはいけないし、殺されてもいけないことだけは伝えた。うっとりとした声で「はい」と返事をしてくれる。
あれだけ危険視していたヴァンパイアを召喚するという行為が完全にカップルのデートになってしまった。気が抜けた状態でヴァンパイアを召喚する。
そこに現れたのが悪ガキっぽいヴァンパイア。
ヴァンパイアは俺の顔を見ると嬉しそうな顔をして、兄貴!と呼んだ。俺はなにがどうなっているんだと困惑する、悪魔侯爵もヴァンパイアも俺への好感度が振り切っているとしか思えない。
ヴァンパイは兄貴についていきます!というので、配下に加えた。
一応、どういう理由で俺についていこうと思ったんだ?と聞くと、兄貴からは俺より強者の匂いがするんですと。悪魔侯爵も同じに近い理由らしく、強者の匂いが色気や魅力にも通ずるんだとか。
俺自身の能力はそこまででもない気がするのだが、闇属性のものたちは強者に従いたくなるような本能でもあるのだろうか?
悪魔侯爵はシャーロット・キャンベルと名乗ったのでシャーロットと呼ぶことにする。可愛らしい名前だがセクシー系の美女、ギャップがすごすぎて魅力的に思える。
ヴァンパイアはアンロゾニーニ、長いのでアンと呼ぶとキラキラとした目でありがとうございます!と元気よく答えた。うーん、アンという名前は女性っぽい感じがするのだがそんなに気にいったのだろうか。
で、召喚した二人を伴いラスボスの前のみんなと合流。
ユニとルナは二人も新しいのがいる的な感じ、ヴィシャは無言。ガブリエルはまたも怖い顔をする、頭が高いぞ残念成金。
これでようやく(1体)と記載されたものを全て召喚できた。
俺のパーティーはソル(鬼畜野郎)、ユニ(天然)、ルナ(脳筋)、ガブリエル(残念天使)、ヴィシャ(世界最強)、シャーロット(セクシー美女)、アン(悪ガキ)という構成だ。
正直、召喚後に話し合いで解決しなかったのが大天使だけだった。俺の中で天使への印象はだいぶマイナスに働いている。今後も天使達とは犬猿の仲になりそうな気がした。
ヴィシャが強すぎる。もちろん俺の配下が強すぎるのは嬉しいのだが、圧倒的強さに複雑な思いを抱く。ヴィシャもガブリエルも俺と比べると次元が違う、はぁ。
「ソル、また召喚するのぉ?」
「ん?あ、そうか」
色々と驚くことが多すぎて、次を召喚しようとか頭になかった。
前回、黒騎士の召喚が拍子抜けするほど上手くいったから、次も話し合いで仲間になってもらえないだろうか?ないだろうなぁ・・・
ボスを倒したことで奥にある部屋への通路が出現し階段が見える。今回も召喚するにあたって俺以外のもの達は階段で上にあがらせておく。ユニやルナはもちろんのこと、ガブリエルやヴィシャまでも俺を心配してくれた。いい仲間に恵まれたものだ。
俺は召喚を始める。
時は進む。
現在、俺達のパーティーは今までのボス部屋の扉よりも大きく金色の装飾がされた豪華な扉の前にいる。完全にラスボスだろう。
「ふふふ、扉を見上げるソル様カッコイイです」
「今回は俺にやらせてくれよ、ソル兄!」
ふふふ、と上品そうに笑うのはワインレッドのショトヘアーに色気のある顔立ち、抜群のプロポーションを赤いドレスで着飾るヒールを履いた女性、悪魔侯爵のシャーロット・キャンベル。
ソル兄と呼ぶのは身長が150cmぐらいしかなくTシャツに短パン姿で、銀色の短髪につり目が印象的な悪ガキっぽいトゥルーヴァンパイアのアンロゾニーニ。
そう、この二人は俺が召喚した(1体)と記載のあったもの達だ。
これまでの経緯を説明するとヴィシャが氷の剣士を倒した後、次のボスに備えて俺は(1体)と記載のあったものを召喚した。召喚したのは悪魔侯爵。何故、悪魔侯爵から召喚したかというと嫌なほうを先に終わらせたかったという思いからだ、悪魔侯爵なんて悪人の頂点としか思えないよね・・・
で、召喚したらワインレッドのショートヘアーの美女が現れたわけよ。美女を召喚できた、最高!と舞い上がりたいとこなんだけど、いきなり凶悪な顔をして襲い掛かってくる可能性もあるしなぁと警戒していた。俺も強くなったとは思うけど、真っ向から悪魔侯爵なんて肩書きのものを倒せる自信はない。
悪魔侯爵はソルと目が合うと頬が薄っすら赤く染まる。その後はあれよあれよという間に、俺の腕に抱き着いて妖艶な表情を向けてくるようになったわけよ。肝心の忠誠は誓ったのかって?忠誠どころか全てを捧げたいと打診されました、男として超絶嬉しい展開だけど相手は悪魔侯爵よ?
とヴィシャと同じように悪魔侯爵をあっさり配下にできたので、その流れでヴァンパイアも召喚しようと思ったわけ。当然、悪魔侯爵にはこの部屋から出て行ってほしいと伝えたんだけど、離れたくありませんと。
そ、そうですかと戸惑う俺。まだ会って数分ですからね、ここまで好意を向けられてしまうと戸惑いますよ、ええ。
悪魔侯爵にはヴァンパイアが襲ってきても殺してはいけないし、殺されてもいけないことだけは伝えた。うっとりとした声で「はい」と返事をしてくれる。
あれだけ危険視していたヴァンパイアを召喚するという行為が完全にカップルのデートになってしまった。気が抜けた状態でヴァンパイアを召喚する。
そこに現れたのが悪ガキっぽいヴァンパイア。
ヴァンパイアは俺の顔を見ると嬉しそうな顔をして、兄貴!と呼んだ。俺はなにがどうなっているんだと困惑する、悪魔侯爵もヴァンパイアも俺への好感度が振り切っているとしか思えない。
ヴァンパイは兄貴についていきます!というので、配下に加えた。
一応、どういう理由で俺についていこうと思ったんだ?と聞くと、兄貴からは俺より強者の匂いがするんですと。悪魔侯爵も同じに近い理由らしく、強者の匂いが色気や魅力にも通ずるんだとか。
俺自身の能力はそこまででもない気がするのだが、闇属性のものたちは強者に従いたくなるような本能でもあるのだろうか?
悪魔侯爵はシャーロット・キャンベルと名乗ったのでシャーロットと呼ぶことにする。可愛らしい名前だがセクシー系の美女、ギャップがすごすぎて魅力的に思える。
ヴァンパイアはアンロゾニーニ、長いのでアンと呼ぶとキラキラとした目でありがとうございます!と元気よく答えた。うーん、アンという名前は女性っぽい感じがするのだがそんなに気にいったのだろうか。
で、召喚した二人を伴いラスボスの前のみんなと合流。
ユニとルナは二人も新しいのがいる的な感じ、ヴィシャは無言。ガブリエルはまたも怖い顔をする、頭が高いぞ残念成金。
これでようやく(1体)と記載されたものを全て召喚できた。
俺のパーティーはソル(鬼畜野郎)、ユニ(天然)、ルナ(脳筋)、ガブリエル(残念天使)、ヴィシャ(世界最強)、シャーロット(セクシー美女)、アン(悪ガキ)という構成だ。
正直、召喚後に話し合いで解決しなかったのが大天使だけだった。俺の中で天使への印象はだいぶマイナスに働いている。今後も天使達とは犬猿の仲になりそうな気がした。
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