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第六章 運命の一年間
194 言葉
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光の粒子が、ノルンの周りをまわりパチパチと音たてて消えていく。
妖精たちが、振りまいた強化魔法がノーマの放った一撃を防いで消えていく。
あれだけの光の粒子が一撃で消えた。
その事実にぞっとする。
ノーマの一撃は数日持つだろうと思われた強化魔法をかき消したのだ。
「へぇ…運が良かったね。なんとか防げたって感じか。」
微笑むノーマにマールが小さく舌打ちする。
不思議なことに僕は恐怖など感じずへーと思っただけだった。
落ち着いている自分が不思議だった。
じっとノーマを見つめる。
「なに?言いたいことがあるなら…聞いてあげる。」
自分の勝利を疑っていない彼は、余裕の笑みで僕に問う。
なら…と思って僕は聞くことがないなと思う。
実際なかった。
いや…あるか…当たり障りのないというか当然の疑問しかないけれど。
「なんでこんなことしているの?」
こんな回りくどいことをしなくても。
こんなに時間をかけなくとも。
そう思ってしまった。
だって陰の欠片だというアスはそのつもりだという。
ある程度育てたらこの世界から離れると言っていた。
魔石に残っていた記録を見てそうするべきだと思ったのだと。
なら…こんな面倒なことをしなくとも穏やかに世界を育てて帰ればよかったのではないか。
他の欠片達に疎まれるようなことをしなくともよかったのではないか。
…目の前のノーマの本体はどうなのだろう。
そう思った。
ノーマは少し考えてから首をかしげる。
「…さっさと壊したいからだよ。それだけだ。」
本当にそう思っているのだろう。
眉を寄せる僕に炎の球が高速で飛んでくる。
ぶつかると思ったが、マールの魔法の盾で炎は霧散した。
「ラスティ様!!」
しっかりしなさいというマールに頷く。
まずは、とレスリルに魔石を投げた。
レスリルが魔石を砕く。
がその魔石は細かい粒子になってレスリルを包んだ。
目的は、そちらだ。
正気でない彼と戦う必要はない。
早々に退場してもらった方がいい。
いくつか持っていた転移石。
これが砕けた粒子が彼をつつんでいく。
設定した場所に飛んでくれるだろう。
そして彼が消える。
ノーマはつまらなさそうにリオンを見た。
「君の番が消えたよ。どうするの?」
リオンは無表情で立ったままだ。
「薄情だなぁ~」
楽し気にノーマは笑う。
ノルンが前に出ようとするのをマールが止めた。
「ノルンは加護が消えたでしょう。僕が今度は前に出ます。」
そう言ってマールがノルンの前に出る。
それを見てリオンがゆっくりと歩き出す。
ぼんやりとして、いつものリオンではない。
リオンの周りにふわりと光る球がいくつも浮かび、次々とマールに襲い掛かる。
一見ふわふわとした、綺麗な球だがぶつかるとかなりの威力があるようだ。
マールが展開した盾に、ぼこぼこという音を立ててぶつかってくる。
必死に踏ん張るマールの足を見るとかなりの威力だ。
僕はマールに強化魔法をかけながらリオンの様子をうかがう。
無表情に魔法を使っている。
魔法の盾が、球がぶつかる度に大きく揺れた。
「く…」
マールの顔が苦し気に歪む。
このままではと、僕が代わりにと前に出ようとしたがノルンに止められる。
ノーマが光の球を作り出すのが見えた。
このままだとマールが危ない。
ノーマの強化を砕かれた時にリオンの攻撃がくればマールは無防備だ。
そう思ったが、僕はノルンにとめられたままだ。
ノーマの放った光がマールを襲う。
リオンの攻撃も続いている。
マールの魔法の盾がきしむのがわかった。
「ノルン!!このままだったらマールが…」
と…僕の肩のあたりから何かが飛び出して、大きく光りノーマの攻撃を防いだ。
そして床にぽとりとそれは落ちた。
「!!!…ディー…」
陛下の小鳥。
陛下のくれた…長年僕を守ってくれた小さな小鳥が力尽きて床に倒れていた。
僕の声に顔をわずかに上げて小さく、ぴぃと鳴いて…光になって消えてしまった。
「…ディーは長く存在していました…寿命はとっくに超えていた…いつ消えてもおかしくないと陛下は言っていました。彼は…陛下とラスティ様の愛情を受けて…きっと幸せだったでしょう。」
だから泣かないでとノルンはつぶやく。
僕は頷くとマールを見る。
マールは、じっとリオンを見つめていた。
「リオン…負けるの?」
マールはリオンに話しかける。
リオンは無表情に光の球を生み出してはマールの盾にぶつけている。
僕は今度はじっとその様子を見ていた。
マールの声がリオンに届いているように感じたからだ。
リオンは魔力が付きかけている存在でもある。
そこまで持久力が無いのに、あの威力のある光の球を打ち続けているのは彼の身が危ない。
命を削っている状態になっているだろう。
「リオン!!しっかりするんだ!!気を確かに持って!!」
はやく止めねばと思うが正気に返す方法がわからない。
マールの言葉にリオンは反応しなくなった。
「リオン!!!」
僕も彼を呼ぶが反応がない。
魔石を投げてリオンも転移させようかと考えたがノーマが近くに居る。
ノーマまで転移したら地価が危険だ。
と、ひらひらと蒼い蝶が紛れ込んでくる。
蝶は飛びながら分裂していく。
かなりの数の蝶がリオンを囲って飛び回りだした。
「そういうことするんだ…」
ノーマが不機嫌そうに手を振ると炎で出来た虎のようなものが現れる。
それは、リオンを囲んでいた蝶を追い払い始める。
炎の虎が触れなくとも近づくだけで蝶は燃え上る。
その様子を見て楽し気に笑うノーマを僕はじっと見つめる。
怖くないのは何故だろうと。
「…ノーマ…だからかな?」
僕の言葉にノーマは怪訝そうに僕を見た。
「…何を言っているの?」
僕は、そうかと頷く。
「そうか…ノーマだから…怖くないんだ。」
ノーマは、はぁ?と首をかしげる。
「だって…ノーマだもの。」
僕の言葉に、ノーマははぁ???と立ち上がった。
マールも眉をよせる。
「そうですね…ノーマは肝心なところでいつも失敗していた。微妙にうまく行かないのがノーマです。」
ノルンも頷く。
ノーマは微妙に何かが抜けている。
それがまるで運命のように。
「は?何言ってるの??まぁ…この器を倒せたって……」
そこでノーマは眉を寄せた。
「何…水の音がしてるような……」
気のせいかとノーマは僕らを睨む。
「は…多少遊んだら逃げ帰るとは思ったけど…わけのわからないこと言わないでほしいな。」
僕は、そうだとのんびりとノーマに問いかける。
「陽の欠片の一部ってノーマだけ?」
ノーマは、眉を寄せた。
「…そうだけど…」
案外素直に答えたなと思いながら先ほど、なんでも聞けと言っていたからこの言霊に縛られているのだと苦笑する。
言霊だ。
陽の欠片は言霊に縛られている。
それを利用すれば…自滅させれないだろうかと思う。
「そうか…僕らも…」
僕らも言霊に縛られているのだろう。
ノーマはどうあがいても罪人で王家に縛られている。
王家の者に縛られている存在なのだ。
だから、ノーマは主としてエスターを必要としている。
「そっか…王家と言うだけでも力になるというのは…こういう事なのかな…」
それも言霊だ。
僕が彼を怖いと思えないる理由が何となくわかった気がしていたのだった。
妖精たちが、振りまいた強化魔法がノーマの放った一撃を防いで消えていく。
あれだけの光の粒子が一撃で消えた。
その事実にぞっとする。
ノーマの一撃は数日持つだろうと思われた強化魔法をかき消したのだ。
「へぇ…運が良かったね。なんとか防げたって感じか。」
微笑むノーマにマールが小さく舌打ちする。
不思議なことに僕は恐怖など感じずへーと思っただけだった。
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じっとノーマを見つめる。
「なに?言いたいことがあるなら…聞いてあげる。」
自分の勝利を疑っていない彼は、余裕の笑みで僕に問う。
なら…と思って僕は聞くことがないなと思う。
実際なかった。
いや…あるか…当たり障りのないというか当然の疑問しかないけれど。
「なんでこんなことしているの?」
こんな回りくどいことをしなくても。
こんなに時間をかけなくとも。
そう思ってしまった。
だって陰の欠片だというアスはそのつもりだという。
ある程度育てたらこの世界から離れると言っていた。
魔石に残っていた記録を見てそうするべきだと思ったのだと。
なら…こんな面倒なことをしなくとも穏やかに世界を育てて帰ればよかったのではないか。
他の欠片達に疎まれるようなことをしなくともよかったのではないか。
…目の前のノーマの本体はどうなのだろう。
そう思った。
ノーマは少し考えてから首をかしげる。
「…さっさと壊したいからだよ。それだけだ。」
本当にそう思っているのだろう。
眉を寄せる僕に炎の球が高速で飛んでくる。
ぶつかると思ったが、マールの魔法の盾で炎は霧散した。
「ラスティ様!!」
しっかりしなさいというマールに頷く。
まずは、とレスリルに魔石を投げた。
レスリルが魔石を砕く。
がその魔石は細かい粒子になってレスリルを包んだ。
目的は、そちらだ。
正気でない彼と戦う必要はない。
早々に退場してもらった方がいい。
いくつか持っていた転移石。
これが砕けた粒子が彼をつつんでいく。
設定した場所に飛んでくれるだろう。
そして彼が消える。
ノーマはつまらなさそうにリオンを見た。
「君の番が消えたよ。どうするの?」
リオンは無表情で立ったままだ。
「薄情だなぁ~」
楽し気にノーマは笑う。
ノルンが前に出ようとするのをマールが止めた。
「ノルンは加護が消えたでしょう。僕が今度は前に出ます。」
そう言ってマールがノルンの前に出る。
それを見てリオンがゆっくりと歩き出す。
ぼんやりとして、いつものリオンではない。
リオンの周りにふわりと光る球がいくつも浮かび、次々とマールに襲い掛かる。
一見ふわふわとした、綺麗な球だがぶつかるとかなりの威力があるようだ。
マールが展開した盾に、ぼこぼこという音を立ててぶつかってくる。
必死に踏ん張るマールの足を見るとかなりの威力だ。
僕はマールに強化魔法をかけながらリオンの様子をうかがう。
無表情に魔法を使っている。
魔法の盾が、球がぶつかる度に大きく揺れた。
「く…」
マールの顔が苦し気に歪む。
このままではと、僕が代わりにと前に出ようとしたがノルンに止められる。
ノーマが光の球を作り出すのが見えた。
このままだとマールが危ない。
ノーマの強化を砕かれた時にリオンの攻撃がくればマールは無防備だ。
そう思ったが、僕はノルンにとめられたままだ。
ノーマの放った光がマールを襲う。
リオンの攻撃も続いている。
マールの魔法の盾がきしむのがわかった。
「ノルン!!このままだったらマールが…」
と…僕の肩のあたりから何かが飛び出して、大きく光りノーマの攻撃を防いだ。
そして床にぽとりとそれは落ちた。
「!!!…ディー…」
陛下の小鳥。
陛下のくれた…長年僕を守ってくれた小さな小鳥が力尽きて床に倒れていた。
僕の声に顔をわずかに上げて小さく、ぴぃと鳴いて…光になって消えてしまった。
「…ディーは長く存在していました…寿命はとっくに超えていた…いつ消えてもおかしくないと陛下は言っていました。彼は…陛下とラスティ様の愛情を受けて…きっと幸せだったでしょう。」
だから泣かないでとノルンはつぶやく。
僕は頷くとマールを見る。
マールは、じっとリオンを見つめていた。
「リオン…負けるの?」
マールはリオンに話しかける。
リオンは無表情に光の球を生み出してはマールの盾にぶつけている。
僕は今度はじっとその様子を見ていた。
マールの声がリオンに届いているように感じたからだ。
リオンは魔力が付きかけている存在でもある。
そこまで持久力が無いのに、あの威力のある光の球を打ち続けているのは彼の身が危ない。
命を削っている状態になっているだろう。
「リオン!!しっかりするんだ!!気を確かに持って!!」
はやく止めねばと思うが正気に返す方法がわからない。
マールの言葉にリオンは反応しなくなった。
「リオン!!!」
僕も彼を呼ぶが反応がない。
魔石を投げてリオンも転移させようかと考えたがノーマが近くに居る。
ノーマまで転移したら地価が危険だ。
と、ひらひらと蒼い蝶が紛れ込んでくる。
蝶は飛びながら分裂していく。
かなりの数の蝶がリオンを囲って飛び回りだした。
「そういうことするんだ…」
ノーマが不機嫌そうに手を振ると炎で出来た虎のようなものが現れる。
それは、リオンを囲んでいた蝶を追い払い始める。
炎の虎が触れなくとも近づくだけで蝶は燃え上る。
その様子を見て楽し気に笑うノーマを僕はじっと見つめる。
怖くないのは何故だろうと。
「…ノーマ…だからかな?」
僕の言葉にノーマは怪訝そうに僕を見た。
「…何を言っているの?」
僕は、そうかと頷く。
「そうか…ノーマだから…怖くないんだ。」
ノーマは、はぁ?と首をかしげる。
「だって…ノーマだもの。」
僕の言葉に、ノーマははぁ???と立ち上がった。
マールも眉をよせる。
「そうですね…ノーマは肝心なところでいつも失敗していた。微妙にうまく行かないのがノーマです。」
ノルンも頷く。
ノーマは微妙に何かが抜けている。
それがまるで運命のように。
「は?何言ってるの??まぁ…この器を倒せたって……」
そこでノーマは眉を寄せた。
「何…水の音がしてるような……」
気のせいかとノーマは僕らを睨む。
「は…多少遊んだら逃げ帰るとは思ったけど…わけのわからないこと言わないでほしいな。」
僕は、そうだとのんびりとノーマに問いかける。
「陽の欠片の一部ってノーマだけ?」
ノーマは、眉を寄せた。
「…そうだけど…」
案外素直に答えたなと思いながら先ほど、なんでも聞けと言っていたからこの言霊に縛られているのだと苦笑する。
言霊だ。
陽の欠片は言霊に縛られている。
それを利用すれば…自滅させれないだろうかと思う。
「そうか…僕らも…」
僕らも言霊に縛られているのだろう。
ノーマはどうあがいても罪人で王家に縛られている。
王家の者に縛られている存在なのだ。
だから、ノーマは主としてエスターを必要としている。
「そっか…王家と言うだけでも力になるというのは…こういう事なのかな…」
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