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第六章 運命の一年間
148 恐怖 『俺』side
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単調な水滴の落ちる音で、彼は目を覚ました。
名前を持たない『俺』と呼ばれている彼は、体の主であるラスティの意識が無いことに慌てる。
『ラスティ…おいってば…起きろって…こんなところで伸びてたらまずいって…』
呼びかけても返事がない。
目を閉じラスティの意識を探すと身の内に彼の意識の息吹を感じる。
『くそ…気絶しているか…しかたない…体を勝手に使うぞ。はぁ…あせった…』
ラスティの意識が眠っているだけという事を確認して彼は安堵の息を吐く。
『ともかく…安全を確保だよなぁ…ここどこだろう…』
ラスティから『俺』と呼ばれている彼は、あたりを見回して眉を寄せた。
一緒に落ちた荷物が転がってのが見える。
遠くで何かの鳴き声が聞こえる。
獰猛な獣のような声。
彼はぞっと恐怖を感じた。
『うう…まずい…絶対まずい声だ…』
震える自分の体を無視してなんとか冷静さを保とうと必死に考える。
『大丈夫…まだ遠い…まずは身を隠さないと…』
腰にある魔石を確認してからもう一度あたりを確認する。
安全な場所とはいいがたい。
何が起こるかわからない迷宮の少し広めの通路のような場所。
上を見上げても漆黒の闇だった。
登るのは無理だなと、彼は安全な場所はないかと重い体を無理やり立たせる。
『動き回ってるみたいだから…ここにもくるよなぁ…』
まだ遠いが、獣の気配を感じた。
彼には魔法を生み出す力は無いが、その分気配には敏感だった。
『そうだ…マール…マールはどこ?一緒に落ちたはずだ…他の奴らは…いないよな…』
少し離れていたところに倒れているラスティの従者であるマールを見つけ抱きかかえる。
『マール…マール…』
呼びかけながら頬を軽くたたく。
やはり、意識は無い。
だが目立ったケガはない。
『どこか…安全な場所を…』
灯りを付けるのは、獣よけになるか、はたまた獣を呼び寄せるか。
彼には判断が出来ず、身を隠せるところを探すしかないと彼はマールを背負い壁の方へと近づいた。
壁の方へと近づくとわずかに風の流れを感じる。
誘われるように風の流れを遡っていくと、人がくぐれるほどの穴を見つけた。
慎重に中を覗き込むと少し先に小さな祭壇がありその後ろに小さな空間があった。
淡い光に包まれたそこに既視感を感じ、彼は少し考える。
『…回復の…泉?』
記憶の中にあるゲームでの安全地帯。
泉もないのに泉って…と妹に突っ込んだ記憶がよみがえった。
少し考えて彼はその場所に一旦マールを横たえる。
ゲームと同じ機能があるかどうかはわからないが、この場所ならば大きな魔物は入ってこれない。
魔物の気配がまだ遠いことを確認しつつ腰にあった魔石を発動させる。
魔物除けと気配遮断。
目覚めてすぐに発動させればよかったと後悔しつつ、通路に出る。
倒れていた場所の近くに落ちている荷物を拾い集め、数回に分けて祭壇の後ろの空間に運び込む。
生物の気配が遠いことを何度も何度も確認しつつ、すべての荷物を集めることができた。
仲間たちの荷物も落ちているので、数日分に食料は確保できるだろう。
祭壇の後ろに念のためと発動させた魔石を置く。
腰につけていた魔石を調べ、他に役に立つものはないかと調べる。
侵入防止の魔石があることに気が付いき発動させる。
ついで祭壇の裏の空間に侵入防止の結界を張る魔石も発動させ祭壇の後ろに魔石を置く。
これで効果は空間にも及ぶと彼は息をついた。
『ラスティは…まだ起きないか…』
相当に深い眠りに落ちている。
無理に起こすこともできないかと息を吐く。
一応安全地帯は作れたはずだと少し落ち着いてあたりを見た。
淡い光は壁に生えている苔の光のようだった。
『そうだ…マール…』
眠っているようにも見えるマールの様子を再度確認する。
おそらくは魔力を使いすぎて気を失っている。
眠って補充するしかここでは、手が無いだろう。
彼はそう思うと、体を震わせた。
『…気を失っているだけだと思うけど…少し心配なだ…ふぅ…しかし…寒いな。』
荷物をさぐり毛布を探し出す。
防寒用に一人一枚荷物の中に入っていた。
五人分あるので五枚。
二枚を重ねて床に敷き、一枚を丸めて枕の形にしてマールを毛布の上に移動させる。
頭の下に枕を置き、一枚マールにかけ、最後の一枚で自分も包まる。
『しかし…回復の泉か…』
ゲームではこの場所でセーブやホームに帰れたが、祭壇を触ってみるが何も起こらない。
光を嫌う魔物はこの場には入ってこない。
そのような性質の魔物は、小さなサイズの魔物が多い。
光を好む魔物は体が大きくこの穴に入ることは出来ないだろう。
灯りをつける魔石と暖を取るための魔石をとりだして使うかどうか悩む。
ラスティの知識は自分と同じだから同じように判断が出来ないだろう。
『マールならわかるかな。』
とりあえず、と祭壇の奥で毛布にくるまってじっとしておく。
疲労を感じうとうと自分も目を閉じそうになる。
しかしここで自分まで眠るわけにはと、彼は必死に目を開ける。
『やっぱり来たか。』
しばらくすると獣の気配が濃厚になってきた。
ずしんずしんと音がして振動まで感じる。
相当な重量の生き物が歩いている。
彼は、息を殺して祭壇の陰からそっと振動の主を見た。
大きな爬虫類のような姿の影が見えた。
『恐竜…だっけ?なんかそれに似ているけど…。』
魔物の種類には明るくない。
自分のもつ情報の中から彼が引き出したのは、別の世界に太古にいたという生物だった。
鋭い歯を、ガチガチと音をさせながら穴の位置口に鼻の部分を突っ込んで匂いを探っているようだった。
魔物除けは発動しているし気配も消している。
だが、ここに入るときに魔石を発動し忘れている。
匂いが隠れていないのか、発動していない時のものが残っていたのか、魔物は入り口から動かなくなった。
おそらく、この穴に獲物がいるのは分かっているのだろう。
だが、入れないことも理解しているのだとは思う。
魔物は、鼻を突っ込んだままじっとしている。
『俺たちが出てくるのを待っているのか?』
このような地下で獲物に出くわすことも少ないだろう。
その生物は、自分たちが出てくるのを待っているようだった。
あの生物は、外に出てくるであろう獲物を体力温存しつつ待つ方がいつ見つかるかわからない獲物を探し回るよりは良いと判断したのかもしれない。
彼はしばらくその生物を観察していたが一向に動かないことにため息をつく。
『他に出口はないし…ラスティとマールが目を覚ましたら相談するかな…』
隙間はあるので空気は問題ないだろうと思いつつも、唯一の出口を塞がれたことに眉をよせる。
恐怖を感じつつもなんとか冷静さを保とうと彼は、そっと祭壇の奥へと身を隠したのだった。
名前を持たない『俺』と呼ばれている彼は、体の主であるラスティの意識が無いことに慌てる。
『ラスティ…おいってば…起きろって…こんなところで伸びてたらまずいって…』
呼びかけても返事がない。
目を閉じラスティの意識を探すと身の内に彼の意識の息吹を感じる。
『くそ…気絶しているか…しかたない…体を勝手に使うぞ。はぁ…あせった…』
ラスティの意識が眠っているだけという事を確認して彼は安堵の息を吐く。
『ともかく…安全を確保だよなぁ…ここどこだろう…』
ラスティから『俺』と呼ばれている彼は、あたりを見回して眉を寄せた。
一緒に落ちた荷物が転がってのが見える。
遠くで何かの鳴き声が聞こえる。
獰猛な獣のような声。
彼はぞっと恐怖を感じた。
『うう…まずい…絶対まずい声だ…』
震える自分の体を無視してなんとか冷静さを保とうと必死に考える。
『大丈夫…まだ遠い…まずは身を隠さないと…』
腰にある魔石を確認してからもう一度あたりを確認する。
安全な場所とはいいがたい。
何が起こるかわからない迷宮の少し広めの通路のような場所。
上を見上げても漆黒の闇だった。
登るのは無理だなと、彼は安全な場所はないかと重い体を無理やり立たせる。
『動き回ってるみたいだから…ここにもくるよなぁ…』
まだ遠いが、獣の気配を感じた。
彼には魔法を生み出す力は無いが、その分気配には敏感だった。
『そうだ…マール…マールはどこ?一緒に落ちたはずだ…他の奴らは…いないよな…』
少し離れていたところに倒れているラスティの従者であるマールを見つけ抱きかかえる。
『マール…マール…』
呼びかけながら頬を軽くたたく。
やはり、意識は無い。
だが目立ったケガはない。
『どこか…安全な場所を…』
灯りを付けるのは、獣よけになるか、はたまた獣を呼び寄せるか。
彼には判断が出来ず、身を隠せるところを探すしかないと彼はマールを背負い壁の方へと近づいた。
壁の方へと近づくとわずかに風の流れを感じる。
誘われるように風の流れを遡っていくと、人がくぐれるほどの穴を見つけた。
慎重に中を覗き込むと少し先に小さな祭壇がありその後ろに小さな空間があった。
淡い光に包まれたそこに既視感を感じ、彼は少し考える。
『…回復の…泉?』
記憶の中にあるゲームでの安全地帯。
泉もないのに泉って…と妹に突っ込んだ記憶がよみがえった。
少し考えて彼はその場所に一旦マールを横たえる。
ゲームと同じ機能があるかどうかはわからないが、この場所ならば大きな魔物は入ってこれない。
魔物の気配がまだ遠いことを確認しつつ腰にあった魔石を発動させる。
魔物除けと気配遮断。
目覚めてすぐに発動させればよかったと後悔しつつ、通路に出る。
倒れていた場所の近くに落ちている荷物を拾い集め、数回に分けて祭壇の後ろの空間に運び込む。
生物の気配が遠いことを何度も何度も確認しつつ、すべての荷物を集めることができた。
仲間たちの荷物も落ちているので、数日分に食料は確保できるだろう。
祭壇の後ろに念のためと発動させた魔石を置く。
腰につけていた魔石を調べ、他に役に立つものはないかと調べる。
侵入防止の魔石があることに気が付いき発動させる。
ついで祭壇の裏の空間に侵入防止の結界を張る魔石も発動させ祭壇の後ろに魔石を置く。
これで効果は空間にも及ぶと彼は息をついた。
『ラスティは…まだ起きないか…』
相当に深い眠りに落ちている。
無理に起こすこともできないかと息を吐く。
一応安全地帯は作れたはずだと少し落ち着いてあたりを見た。
淡い光は壁に生えている苔の光のようだった。
『そうだ…マール…』
眠っているようにも見えるマールの様子を再度確認する。
おそらくは魔力を使いすぎて気を失っている。
眠って補充するしかここでは、手が無いだろう。
彼はそう思うと、体を震わせた。
『…気を失っているだけだと思うけど…少し心配なだ…ふぅ…しかし…寒いな。』
荷物をさぐり毛布を探し出す。
防寒用に一人一枚荷物の中に入っていた。
五人分あるので五枚。
二枚を重ねて床に敷き、一枚を丸めて枕の形にしてマールを毛布の上に移動させる。
頭の下に枕を置き、一枚マールにかけ、最後の一枚で自分も包まる。
『しかし…回復の泉か…』
ゲームではこの場所でセーブやホームに帰れたが、祭壇を触ってみるが何も起こらない。
光を嫌う魔物はこの場には入ってこない。
そのような性質の魔物は、小さなサイズの魔物が多い。
光を好む魔物は体が大きくこの穴に入ることは出来ないだろう。
灯りをつける魔石と暖を取るための魔石をとりだして使うかどうか悩む。
ラスティの知識は自分と同じだから同じように判断が出来ないだろう。
『マールならわかるかな。』
とりあえず、と祭壇の奥で毛布にくるまってじっとしておく。
疲労を感じうとうと自分も目を閉じそうになる。
しかしここで自分まで眠るわけにはと、彼は必死に目を開ける。
『やっぱり来たか。』
しばらくすると獣の気配が濃厚になってきた。
ずしんずしんと音がして振動まで感じる。
相当な重量の生き物が歩いている。
彼は、息を殺して祭壇の陰からそっと振動の主を見た。
大きな爬虫類のような姿の影が見えた。
『恐竜…だっけ?なんかそれに似ているけど…。』
魔物の種類には明るくない。
自分のもつ情報の中から彼が引き出したのは、別の世界に太古にいたという生物だった。
鋭い歯を、ガチガチと音をさせながら穴の位置口に鼻の部分を突っ込んで匂いを探っているようだった。
魔物除けは発動しているし気配も消している。
だが、ここに入るときに魔石を発動し忘れている。
匂いが隠れていないのか、発動していない時のものが残っていたのか、魔物は入り口から動かなくなった。
おそらく、この穴に獲物がいるのは分かっているのだろう。
だが、入れないことも理解しているのだとは思う。
魔物は、鼻を突っ込んだままじっとしている。
『俺たちが出てくるのを待っているのか?』
このような地下で獲物に出くわすことも少ないだろう。
その生物は、自分たちが出てくるのを待っているようだった。
あの生物は、外に出てくるであろう獲物を体力温存しつつ待つ方がいつ見つかるかわからない獲物を探し回るよりは良いと判断したのかもしれない。
彼はしばらくその生物を観察していたが一向に動かないことにため息をつく。
『他に出口はないし…ラスティとマールが目を覚ましたら相談するかな…』
隙間はあるので空気は問題ないだろうと思いつつも、唯一の出口を塞がれたことに眉をよせる。
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