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閑章 リオンside 月
閑話 13 試練
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リオンは次の日から冒険者として、簡単な依頼から進めていた。
簡単と言っても、お使いなどの楽なものは避ける。
出来るかぎりダンジョンに潜るものを選んでいた。
人と接する依頼は避けた。
できるだけ、仕掛けが作れる依頼を。
ついでに人探しの依頼をギルドに頼んでいた。
最後の一人の情報を。
見つかるかどうかはわからない。
見つかるまでリオンは、ダンジョンに潜る。
ただ、ひたすらに、リオンはダンジョンを潜っていた。
要所要所に魔法陣を書きこむ。
建物でないものも多く自然の洞窟などは試していない。
次に残るかどうかは賭けになる。
どうなるかはわからないが、なるべく次の生での戦いが有利になるような魔法陣を書きこんでいった。
次は自分なのか、ラスティなのか。
そう思いながらリオンは、失敗できない次の生のために思いつけるだけのことをしようと誓っていた。
レスリルは、リオンを助けて一緒に行動していた。
危険なことをするリオンを心配はしていたが、リオンの魔法陣を書く行動には何も言わなかった。
「私には…わかりませんが…必要なことなのでしょう?」
レスリルは、それだけ言っていた。
謙信的にリオンに尽くすレスリルにリオンは感謝していた。
「レスリルさんには感謝しかありませんね。」
そう言うリオンにレスリルは首を横に振る。
「いえ…私は陛下に命じられているだけです。そのお言葉は陛下に…。」
リオンはそうですかと答える。
「私は…リオン様のお傍に仕えることができて幸せです。」
そう笑うレスリルにリオンは、苦笑する。
「私はもう只人です。聖者でありません。陛下に救われるまで落ちるところまで落ちました。そのように言っていただけるような人間ではありませんよ。」
リオンの言葉にレスリルはただ、いいえと首を横に振った。
そう言って自分を見つめるレスリルの眼にリオンは、苦笑する。
最初に感じたレスリルへの違和感にリオンは気が付いたが言わなかった。
今も感じているそれは、ディオスとジークハルトに救われるまで自分が受けていた視線だ。
尊敬や信望などではない。
レスリルの眼にはリオンへの情愛、いや情欲が常に含まれてる。
ただ、他の男たちと違いリオンを尊重する思いも感じられた。
聖者としてでなく、彼はリオンを人として愛してくれていると感じはする。
もともとそうだったのかもしれない。
リオンは、愛されるための存在としてこの世界に生まれている。
聖者という立場が、リオンを守っていた、がそれも無くなればリオンは人を狂わせる。
まるで魔のようだとリオンは思っていた。
レスリルがリオンを欲しいと愛しいと思っていることは感じていた。
そしてそれをリオンに気づかれることをレスリルは恐れている。
だから、リオンは気づかないふりをしていた。
ディオスとジークハルトが特別だったのだと思い知る。
彼らは、自分を愛すことはない。
でも、対等で扱ってくれた。
ラスティもそうだったはずだ。
けれど…他の者は違う。
世界の理のようにリオンを愛する。
リオンは忘れていたなと苦笑する。
彼らの…ディオスとジークハルトの傍にいたのはそこまで長い期間ではなかったはずだった。
けれども、リオンはその視線を遠いものと感じていた。
ディオスとジークハルトのと過ごした期間は、濃厚だったせいか…彼ら過ごす前と後で自分の覚悟が変わった所為だろうか。
そうリオンには感じられていた。
だから、落ちていた日々をリオンは忘れることができた。
遠い日々にリオンは感じていたのだ。
普通に見れば対して日付は過ぎていない。
「リオン様は…聖者でなくとも…尊敬できる方です。あなたがどのような状態にいたかという事は陛下から伺っておりました。それでもあなたを支えることができるかと…尽くすことができるかと陛下に問われました。」
リオンは、そうとレスリルに応える。
知っていてもレスリルはそう言うのかと。
「正直にお答えすれば…戸惑いました。私に貴方を支えることができるのかと…ですが…私の目の前に現れた貴方は…聖者の時とは違う強さをもっておられるように思いました。神力は失ったかもしれませんが…それ以上に心の強さを手に入れていらっしゃるように感じました。絶望から立ち上がった貴方を私は尊敬しております。」
レスリルの言葉にリオンはそんな者ではないよと苦笑する。
「どうか…お傍に…いさせてください。私のすべてでお守りいたします。」
簡単と言っても、お使いなどの楽なものは避ける。
出来るかぎりダンジョンに潜るものを選んでいた。
人と接する依頼は避けた。
できるだけ、仕掛けが作れる依頼を。
ついでに人探しの依頼をギルドに頼んでいた。
最後の一人の情報を。
見つかるかどうかはわからない。
見つかるまでリオンは、ダンジョンに潜る。
ただ、ひたすらに、リオンはダンジョンを潜っていた。
要所要所に魔法陣を書きこむ。
建物でないものも多く自然の洞窟などは試していない。
次に残るかどうかは賭けになる。
どうなるかはわからないが、なるべく次の生での戦いが有利になるような魔法陣を書きこんでいった。
次は自分なのか、ラスティなのか。
そう思いながらリオンは、失敗できない次の生のために思いつけるだけのことをしようと誓っていた。
レスリルは、リオンを助けて一緒に行動していた。
危険なことをするリオンを心配はしていたが、リオンの魔法陣を書く行動には何も言わなかった。
「私には…わかりませんが…必要なことなのでしょう?」
レスリルは、それだけ言っていた。
謙信的にリオンに尽くすレスリルにリオンは感謝していた。
「レスリルさんには感謝しかありませんね。」
そう言うリオンにレスリルは首を横に振る。
「いえ…私は陛下に命じられているだけです。そのお言葉は陛下に…。」
リオンはそうですかと答える。
「私は…リオン様のお傍に仕えることができて幸せです。」
そう笑うレスリルにリオンは、苦笑する。
「私はもう只人です。聖者でありません。陛下に救われるまで落ちるところまで落ちました。そのように言っていただけるような人間ではありませんよ。」
リオンの言葉にレスリルはただ、いいえと首を横に振った。
そう言って自分を見つめるレスリルの眼にリオンは、苦笑する。
最初に感じたレスリルへの違和感にリオンは気が付いたが言わなかった。
今も感じているそれは、ディオスとジークハルトに救われるまで自分が受けていた視線だ。
尊敬や信望などではない。
レスリルの眼にはリオンへの情愛、いや情欲が常に含まれてる。
ただ、他の男たちと違いリオンを尊重する思いも感じられた。
聖者としてでなく、彼はリオンを人として愛してくれていると感じはする。
もともとそうだったのかもしれない。
リオンは、愛されるための存在としてこの世界に生まれている。
聖者という立場が、リオンを守っていた、がそれも無くなればリオンは人を狂わせる。
まるで魔のようだとリオンは思っていた。
レスリルがリオンを欲しいと愛しいと思っていることは感じていた。
そしてそれをリオンに気づかれることをレスリルは恐れている。
だから、リオンは気づかないふりをしていた。
ディオスとジークハルトが特別だったのだと思い知る。
彼らは、自分を愛すことはない。
でも、対等で扱ってくれた。
ラスティもそうだったはずだ。
けれど…他の者は違う。
世界の理のようにリオンを愛する。
リオンは忘れていたなと苦笑する。
彼らの…ディオスとジークハルトの傍にいたのはそこまで長い期間ではなかったはずだった。
けれども、リオンはその視線を遠いものと感じていた。
ディオスとジークハルトのと過ごした期間は、濃厚だったせいか…彼ら過ごす前と後で自分の覚悟が変わった所為だろうか。
そうリオンには感じられていた。
だから、落ちていた日々をリオンは忘れることができた。
遠い日々にリオンは感じていたのだ。
普通に見れば対して日付は過ぎていない。
「リオン様は…聖者でなくとも…尊敬できる方です。あなたがどのような状態にいたかという事は陛下から伺っておりました。それでもあなたを支えることができるかと…尽くすことができるかと陛下に問われました。」
リオンは、そうとレスリルに応える。
知っていてもレスリルはそう言うのかと。
「正直にお答えすれば…戸惑いました。私に貴方を支えることができるのかと…ですが…私の目の前に現れた貴方は…聖者の時とは違う強さをもっておられるように思いました。神力は失ったかもしれませんが…それ以上に心の強さを手に入れていらっしゃるように感じました。絶望から立ち上がった貴方を私は尊敬しております。」
レスリルの言葉にリオンはそんな者ではないよと苦笑する。
「どうか…お傍に…いさせてください。私のすべてでお守りいたします。」
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