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第四章 波乱の学園生活
64 変わる関係性
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少し早く学園についたので、皆で校門近くで立ち話をしていた。
いつものことになっていることだけれど。
あの雑貨屋の事件があってからは、ジークハルトがいても学園の行きかえりは、ロイスも護衛騎士として警護してくれている。
ロイスはメインが聖騎士だから、学園の行き帰りは毎日護衛をしてくれるが、ジークハルトのいる時は聖騎士の任務についている。
少し申し訳ないのは、僕の護衛があるから、ロイスは遠征任務が出来ない。
王宮の警護がメインの任務になってしまっている。
「いつもありがとう、ロイス。」
僕の言葉に、ロイスはにこりと笑って任務ですからお気になさらずという。
ロイスは、僕達が校門の近くに要るときは、僕たちの立ち話に付き合ってくれる。
付き合わせて悪いなぁと思うけれど…ジークハルトがロイスと話す時間を楽しみにしている。
だからいつも、ここで話してしまうのだ。
ジークハルトは、僕達の話を聞きながらロイスと小声で何か話している。
大抵は騎士団のことだけれど。
本当に仲が良くなったものだと僕は思う。
「ラスティ様、今日は帰ったらおやつは何にします?」
マールの言葉にそうだねぇと苦笑する。
昨日、マールがクッキーを作っていたのを知っている。
今日は、トリスティが僕の勉強を見てくれる日だ。
トリスティにマールは食べてもらうつもりなのだろう。
未だにマールはマッチョが好みと言っているけれど、トリスティを目で追っているのは知っている。
「マールに任せるよ。」
僕らにもマールが作ったクッキーを出してくれても嬉しい。
けど、やっぱりトリスティだけにってお土産にするつもりかもしれない。
マールの好きなように出来るように僕はそう言う。
ノルンもマールも幸せになってほしい。
「僕はノルンとマールの選んでくれるお菓子が好きだもの。」
いつも僕のことを考えて、いろいろ準備してくれる彼らの選ぶものに間違いはない。
たまに、とんでもないものを出してくることもあるけれどね。
マールは少し不服そうにしている。
「ラスティ様、知ってて意地悪ですか?」
うんと僕は頷く。
「うん、知ってるけど僕のおやつになるかどうかは知らないもの。」
マールが首を傾げた。
ノルンが笑いを堪えている。
「マールが、プレゼントにするつもりだったら僕が食べるって言うのはおかしいでしょう?」
マールは少し考えて慌てた。
「ちが…違います!!おやつ用です、べ…別にトリスティ様にって作ったわけでも…作ってますけど。今日のお勉強会のおやつにって作ったのものですから…皆様に食べてほしくて…だからトリスティ様にも食べてほしいって言うのはもちろんありますけども…でもラスティ様にも食べてもらうために…」
ノルンがあらあらと笑う。
「陛下と、ジーク様と僕は?」
マールが慌てる。
「もちろん皆さんのものも……もう!!知ってるでしょう!!ノルン!!」
くすくすと笑っていると、ジークハルトはこらっと僕にこつんとこぶしを当てた。
痛くは全くないけれど。
「マールをからかってやるな。ラスティ。」
ジークハルトに僕は笑顔で返す。
「からかってないよ。本当にどうするのか知らなかったんだから。」
そうかとジークハルトは、ため息をつく。
「少し前にクッキーを焼くってマールがトリスティ様と約束したって聞いてたから、それだろうな~とは思ってたから…おやつにって僕が言うのはおかしいでしょう?マールがトリスティ様のために焼いてお土産用にしいているのに僕が食べたいって言ったらその方が意地悪じゃないか。」
ジークハルトは少し考えてから、そうだなと頷いた。
「それなら、そうか…。」
トリスティがジークハルトの後ろで苦笑している。
「トリスティ様だって自分だけに作ってもらった方がうれしいでしょう?」
僕の言葉に、トリスティは目を丸くしてから少し赤くなった。
「それは…そうだけど…みんなと食べるのもうれしいな。」
そういってトリスティはやわらかく微笑んだ。
僕は、内心やれやれと思う。
トリスティは、はやくもう一歩踏み出せばいいのに。
そう思ってしまう。
宰相は、最近のトリスティの様子を見てそろそろ僕の婚約者候補から彼を外して他の婚約者を探してもいいだろうと陛下に言っているらしい。
僕の婚約者候補にトリスティは、なっているけどそれは後宮に入るためだ。
トリスティが落ち着いていることもあるし、僕にはロイスという護衛騎士も増えた。
基本は、ロイスは学園の行き帰りだけれど、一応トリスティとの勉強会も護衛任務に入っている。
滅多にないが、ジークハルトのいない時は、トリスティとの勉強会は、後宮に入れないロイスに合わせて王宮で行う。
図書館でという時もあるし、王宮の研究所で、魔術師長のジェン公と一緒ということもある。
トリスティとの勉強会を後宮でという限定でなくてもいい。
宰相としては、トリスティが本気ならマールを婚約者にとも思っていると陛下から聞いた。
ノルンとマールの両親にしてもそろそろ二人の婚約を考えて居るのだ。
あとはトリスティがきちんと意思表示をするだけだろう。
僕にとっては大きな変化だと思う。
いや…小さな変化かもなのかもしれない。
けれど…確実に、僕の周りは変わっていっている。
そう思う。
いつものことになっていることだけれど。
あの雑貨屋の事件があってからは、ジークハルトがいても学園の行きかえりは、ロイスも護衛騎士として警護してくれている。
ロイスはメインが聖騎士だから、学園の行き帰りは毎日護衛をしてくれるが、ジークハルトのいる時は聖騎士の任務についている。
少し申し訳ないのは、僕の護衛があるから、ロイスは遠征任務が出来ない。
王宮の警護がメインの任務になってしまっている。
「いつもありがとう、ロイス。」
僕の言葉に、ロイスはにこりと笑って任務ですからお気になさらずという。
ロイスは、僕達が校門の近くに要るときは、僕たちの立ち話に付き合ってくれる。
付き合わせて悪いなぁと思うけれど…ジークハルトがロイスと話す時間を楽しみにしている。
だからいつも、ここで話してしまうのだ。
ジークハルトは、僕達の話を聞きながらロイスと小声で何か話している。
大抵は騎士団のことだけれど。
本当に仲が良くなったものだと僕は思う。
「ラスティ様、今日は帰ったらおやつは何にします?」
マールの言葉にそうだねぇと苦笑する。
昨日、マールがクッキーを作っていたのを知っている。
今日は、トリスティが僕の勉強を見てくれる日だ。
トリスティにマールは食べてもらうつもりなのだろう。
未だにマールはマッチョが好みと言っているけれど、トリスティを目で追っているのは知っている。
「マールに任せるよ。」
僕らにもマールが作ったクッキーを出してくれても嬉しい。
けど、やっぱりトリスティだけにってお土産にするつもりかもしれない。
マールの好きなように出来るように僕はそう言う。
ノルンもマールも幸せになってほしい。
「僕はノルンとマールの選んでくれるお菓子が好きだもの。」
いつも僕のことを考えて、いろいろ準備してくれる彼らの選ぶものに間違いはない。
たまに、とんでもないものを出してくることもあるけれどね。
マールは少し不服そうにしている。
「ラスティ様、知ってて意地悪ですか?」
うんと僕は頷く。
「うん、知ってるけど僕のおやつになるかどうかは知らないもの。」
マールが首を傾げた。
ノルンが笑いを堪えている。
「マールが、プレゼントにするつもりだったら僕が食べるって言うのはおかしいでしょう?」
マールは少し考えて慌てた。
「ちが…違います!!おやつ用です、べ…別にトリスティ様にって作ったわけでも…作ってますけど。今日のお勉強会のおやつにって作ったのものですから…皆様に食べてほしくて…だからトリスティ様にも食べてほしいって言うのはもちろんありますけども…でもラスティ様にも食べてもらうために…」
ノルンがあらあらと笑う。
「陛下と、ジーク様と僕は?」
マールが慌てる。
「もちろん皆さんのものも……もう!!知ってるでしょう!!ノルン!!」
くすくすと笑っていると、ジークハルトはこらっと僕にこつんとこぶしを当てた。
痛くは全くないけれど。
「マールをからかってやるな。ラスティ。」
ジークハルトに僕は笑顔で返す。
「からかってないよ。本当にどうするのか知らなかったんだから。」
そうかとジークハルトは、ため息をつく。
「少し前にクッキーを焼くってマールがトリスティ様と約束したって聞いてたから、それだろうな~とは思ってたから…おやつにって僕が言うのはおかしいでしょう?マールがトリスティ様のために焼いてお土産用にしいているのに僕が食べたいって言ったらその方が意地悪じゃないか。」
ジークハルトは少し考えてから、そうだなと頷いた。
「それなら、そうか…。」
トリスティがジークハルトの後ろで苦笑している。
「トリスティ様だって自分だけに作ってもらった方がうれしいでしょう?」
僕の言葉に、トリスティは目を丸くしてから少し赤くなった。
「それは…そうだけど…みんなと食べるのもうれしいな。」
そういってトリスティはやわらかく微笑んだ。
僕は、内心やれやれと思う。
トリスティは、はやくもう一歩踏み出せばいいのに。
そう思ってしまう。
宰相は、最近のトリスティの様子を見てそろそろ僕の婚約者候補から彼を外して他の婚約者を探してもいいだろうと陛下に言っているらしい。
僕の婚約者候補にトリスティは、なっているけどそれは後宮に入るためだ。
トリスティが落ち着いていることもあるし、僕にはロイスという護衛騎士も増えた。
基本は、ロイスは学園の行き帰りだけれど、一応トリスティとの勉強会も護衛任務に入っている。
滅多にないが、ジークハルトのいない時は、トリスティとの勉強会は、後宮に入れないロイスに合わせて王宮で行う。
図書館でという時もあるし、王宮の研究所で、魔術師長のジェン公と一緒ということもある。
トリスティとの勉強会を後宮でという限定でなくてもいい。
宰相としては、トリスティが本気ならマールを婚約者にとも思っていると陛下から聞いた。
ノルンとマールの両親にしてもそろそろ二人の婚約を考えて居るのだ。
あとはトリスティがきちんと意思表示をするだけだろう。
僕にとっては大きな変化だと思う。
いや…小さな変化かもなのかもしれない。
けれど…確実に、僕の周りは変わっていっている。
そう思う。
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