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第二章 運命を壊す方法
33 平和
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治安が良くなったのは、騎士の警護も、もちろんだ。
だけども、もう一つの要因は、冒険者の入国が厳しくなったことだろう。
冒険者は、大きく二種類に分けられる。
ギルドに登録された冒険者と、登録されていない無法者と呼ばれる冒険者。
僕を殺す冒険者は、実力はあったけど組織を嫌って無法者をしていた人だった。
……ゲームではだけども。
ギルド登録してると色々制限をつけられるので、制限を嫌う冒険者は多い。
今のところ、外壁にある門の人の出入りはいつも通り。
元々、無法者と飛ばれる人たちは不法侵入していることが多かった。
今は結界の所為で、その彼らが出入りしていた秘密の門が使えなくなっているという。
ギルド登録をしていない冒険者の入国をこの国は制限している。
入国時に、ギルト登録書か許可書を冒険者は提示しなければならない。
ギルド登録してい居ない冒険者入国が結界のおかげで管理が徹底されたということらしい。
無法者と呼ばれる人が、すべてが悪い人ばかりではないけれど。
やはり、身元などきちんと登録している人のほうが安心感があるのだろう。
以前の生で僕を殺した冒険者の彼が無法者のままならば、僕が国を出ない限り、彼に会うことはない…。
ということになるのだろうか。
彼の情報はゲームの設定しか知らないから、本当にギルト登録していないかとかは今の僕ではわからない。
調べようが今のところはないから、考えても仕方ないかな。
街の警護の仕事も以前は冒険者が依頼を受けてということが多かったけど、騎士が行ってる。
今度は、冒険者の仕事が減っているのでは…と思う。
そのあたりの情報は僕にはわからないので、僕を殺す冒険者がどうなっているかはわからない。
もともと、王宮の警護は聖騎士が行っている。
個人は護衛騎士だけども。
後宮は王宮内にあるので、聖騎士が王宮への不審者などの侵入から王宮を守っている。
聖騎士の守りの中にある施設の個別の警護は少なくていい。
その中の後宮は本体は警護は少ない。
今は、聖騎士候補や見習い騎士の護衛訓練を兼ねて警護の人員を増員している。
見習いの騎士や候補の騎士、一人ずつに騎士を付けて訓練などを行っているらしい。
奥の間のすぐ外には人がいっぱいいるけど、僕は交流はない。
少し寂しいなとも思ってしまう。
水やりはひと段落したので、薬草の間引きを行いながら話は続く。
「最近は、ちょっと噂もあって人気のお仕事なのですよ?」
ノルンは苦笑している。
「どんな噂?」
僕の問いにマールが答えた。
「婚活です。」
……はい???
ノルンが、こらっとマールをたしなめている。
「そんな言い方だと、ラスティ様が誤解するでしょう?」
マールは、でもそうでしょ?と苦笑する。
ノルンはため息をついた。
「別の隊の騎士にあまり会う機会がないらしくて、この警護任務は別の隊の騎士に会えるから面白いと知り合いの騎士は言っていました。」
お仕事を増やすため…とは言っても、後宮警護は王妃の警護になる。
後宮の警護にあたる騎士は家柄も良く優秀な者が多い。
見習いにしても、候補にしてもそういう人が訓練しているという。
そして、未来の騎士を育てるための仕事の教師役の騎士も優秀な騎士。
教え方が上手い騎士や、能力の高い騎士が集まってきている。
そんな優秀な騎士たちが揃って堅牢な警護が出来上がっているとのこと。
とはいっても…、別に王妃の僕が今、命を狙われてはいない。
騎士たちは、交代制のため空き時間ができる。
同じ任務に就いた騎士たちとの交流できる環境になっているという。
もちろん、お仕事に手を抜いているわけではない。
だが、雇っている人が多いため、時間が空く機会も多いということらしい。
気が合った者同士が後日、勝負などしてそのままパートナーになるということが二・三あった。
それが、面白おかしく噂されたという。
「意外に出会いの場所がないみたいですから。」
ノルンは苦笑した。
バルハルト公は頭を抱えているらしい。
警護任務に困った噂が流れてしまっているのだから。
頭をかかえるよね。
「同じ隊の人だとダメなのかな?」
マールの言葉にノルンも首をかしげた。
「近すぎて、兄弟みたいな感覚だと知り合いの騎士は言っていたけど。」
ふぅんと頷きながら次の作業の準備をする。
騎士がのんびりできるということは平和なのだろう。
そう思いながら薬草と薬草の間に香りの強い花を植える。
オレンジ色と黄色の可愛い花。
丈夫で育てやすい。
この花の匂い、虫が嫌がるから虫よけになるんだって。
ノルンに教えてもらった花をせっせと植える。
話ばっかりしててちっとも進んでなかった。
そろそろ、ジークハルトが来てしまう。
はやく終わらせよう。
だけども、もう一つの要因は、冒険者の入国が厳しくなったことだろう。
冒険者は、大きく二種類に分けられる。
ギルドに登録された冒険者と、登録されていない無法者と呼ばれる冒険者。
僕を殺す冒険者は、実力はあったけど組織を嫌って無法者をしていた人だった。
……ゲームではだけども。
ギルド登録してると色々制限をつけられるので、制限を嫌う冒険者は多い。
今のところ、外壁にある門の人の出入りはいつも通り。
元々、無法者と飛ばれる人たちは不法侵入していることが多かった。
今は結界の所為で、その彼らが出入りしていた秘密の門が使えなくなっているという。
ギルド登録をしていない冒険者の入国をこの国は制限している。
入国時に、ギルト登録書か許可書を冒険者は提示しなければならない。
ギルド登録してい居ない冒険者入国が結界のおかげで管理が徹底されたということらしい。
無法者と呼ばれる人が、すべてが悪い人ばかりではないけれど。
やはり、身元などきちんと登録している人のほうが安心感があるのだろう。
以前の生で僕を殺した冒険者の彼が無法者のままならば、僕が国を出ない限り、彼に会うことはない…。
ということになるのだろうか。
彼の情報はゲームの設定しか知らないから、本当にギルト登録していないかとかは今の僕ではわからない。
調べようが今のところはないから、考えても仕方ないかな。
街の警護の仕事も以前は冒険者が依頼を受けてということが多かったけど、騎士が行ってる。
今度は、冒険者の仕事が減っているのでは…と思う。
そのあたりの情報は僕にはわからないので、僕を殺す冒険者がどうなっているかはわからない。
もともと、王宮の警護は聖騎士が行っている。
個人は護衛騎士だけども。
後宮は王宮内にあるので、聖騎士が王宮への不審者などの侵入から王宮を守っている。
聖騎士の守りの中にある施設の個別の警護は少なくていい。
その中の後宮は本体は警護は少ない。
今は、聖騎士候補や見習い騎士の護衛訓練を兼ねて警護の人員を増員している。
見習いの騎士や候補の騎士、一人ずつに騎士を付けて訓練などを行っているらしい。
奥の間のすぐ外には人がいっぱいいるけど、僕は交流はない。
少し寂しいなとも思ってしまう。
水やりはひと段落したので、薬草の間引きを行いながら話は続く。
「最近は、ちょっと噂もあって人気のお仕事なのですよ?」
ノルンは苦笑している。
「どんな噂?」
僕の問いにマールが答えた。
「婚活です。」
……はい???
ノルンが、こらっとマールをたしなめている。
「そんな言い方だと、ラスティ様が誤解するでしょう?」
マールは、でもそうでしょ?と苦笑する。
ノルンはため息をついた。
「別の隊の騎士にあまり会う機会がないらしくて、この警護任務は別の隊の騎士に会えるから面白いと知り合いの騎士は言っていました。」
お仕事を増やすため…とは言っても、後宮警護は王妃の警護になる。
後宮の警護にあたる騎士は家柄も良く優秀な者が多い。
見習いにしても、候補にしてもそういう人が訓練しているという。
そして、未来の騎士を育てるための仕事の教師役の騎士も優秀な騎士。
教え方が上手い騎士や、能力の高い騎士が集まってきている。
そんな優秀な騎士たちが揃って堅牢な警護が出来上がっているとのこと。
とはいっても…、別に王妃の僕が今、命を狙われてはいない。
騎士たちは、交代制のため空き時間ができる。
同じ任務に就いた騎士たちとの交流できる環境になっているという。
もちろん、お仕事に手を抜いているわけではない。
だが、雇っている人が多いため、時間が空く機会も多いということらしい。
気が合った者同士が後日、勝負などしてそのままパートナーになるということが二・三あった。
それが、面白おかしく噂されたという。
「意外に出会いの場所がないみたいですから。」
ノルンは苦笑した。
バルハルト公は頭を抱えているらしい。
警護任務に困った噂が流れてしまっているのだから。
頭をかかえるよね。
「同じ隊の人だとダメなのかな?」
マールの言葉にノルンも首をかしげた。
「近すぎて、兄弟みたいな感覚だと知り合いの騎士は言っていたけど。」
ふぅんと頷きながら次の作業の準備をする。
騎士がのんびりできるということは平和なのだろう。
そう思いながら薬草と薬草の間に香りの強い花を植える。
オレンジ色と黄色の可愛い花。
丈夫で育てやすい。
この花の匂い、虫が嫌がるから虫よけになるんだって。
ノルンに教えてもらった花をせっせと植える。
話ばっかりしててちっとも進んでなかった。
そろそろ、ジークハルトが来てしまう。
はやく終わらせよう。
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