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第二章 運命を壊す方法
29 今できること
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ともかくだ…僕の活動は午後からだ。
午前中は、のんびり読書とか自主的に勉強してたりしている。
教師が来る時には、護衛騎士が一緒という決まりがあるので。
だから、僕の授業は常にジークハルトがいる午後から。
今日は、ダンスの授業と行儀作法を終えた。
「疲れたか?ラスティ。」
気遣ってくれるジークハルトに、大丈夫だよと笑って見せる。
後宮では「様」も取ってくれている。
流石に陛下がいる前では、様をつけてるみたいだけど、砕けた口調はそのまま。
陛下も容認しているし、同じ王子称号を持ってるから問題はないし。
最初は、ぎこちなかった彼も今は前の僕が覚えている冷静で優しい彼になっていた。
なんだか変な言い方だけど、本当にそんな感じだからそう言うしかないか。
少し…いやかなり違うところがあるとすれば、距離が近くなったこと。
その所為かちょっと意地悪度は増していると思うけど。
「どうしたのか?ラスティ。」
以前の生と比べると立場的に彼も王子の称号があるせいだろう。
一応、陛下に確認していたみたいだけど、いつの間にかため口になってた。
以前の生では、ずっと敬語を使われてたから、うれしいような違和感を感じるような。
「なんでもないです。」
ちょっと慣れないのだけれども、前以上に仲良くなれた感じがしてうれしい。
何事も無く、平和な日々。
前の生だとエスターが毎日意地悪を言っていておびえて生きていた。
今回は日々のんびりモードだ。
とは言ってもあと4年。
僕が何らかの方法で死ぬ運命の日までに何とか原因は全部、排除したい。
今会出来ることを考えて僕なりに頑張っている。
けれど、外に出ることのできない僕は動きようがない部分も多い。
でも、外に出ることが出来ないということは、僕にはいいことでもある。
だって、僕の死の原因の聖者を会う機会は減るからだ。
今までの生では、僕は教会にこの時期から行って奉仕活動をしていた。
それで賢者のリオンと仲良くなって頻繁に行っていた。
それが原因でいろいろ憶測がでて、まずエスターに北の塔に閉じ込められるという流れになる。
そのきっかけであるリオンと仲良くなるということが今のところかけらもない。
そう、籠の鳥にすると言っていた陛下の言葉は、嘘ではなかった。
お妃さまの僕は、行動範囲は後宮のみだ。
とは言っても前の生よりは自由だという矛盾もあるけれど。
前の生は、ほとんど部屋に閉じこもっていた。
諦めてたところもあったし。
でも、ようやく僕は立ち向かう勇気が出たという感じだろうか。
ここまで違ったらって希望がもてるよね。
とりあえず、できることをと僕は、やっている。
まずは、教会に行かないこと。
これは、意外に今のところは簡単だ。
一応、教師の中に神学を学ぶための神官はいるけど、お妃さまは後宮に居ないとならないから。
エスターは、後宮には入れない。
このまま、籠城していたら運命覆せるかな?
というかそれだったら楽なのだけれども。
でも、油断はしない。
無い知恵を絞って思いつく限りの対策をするんだ。
冒険者に襲われても逃げれるように、…なさけないけど、彼も結構強いからね…逃げ足と体と魔法を鍛える。
それと、薬対策。
陛下にお願いして後宮に温室を作ってもらった。
薬草を育てるためだ。
あとは、薬学の授業の追加。
宰相の息子に飲まされた変な薬の解毒剤。
それは、宰相の息子ルートで見つかりはしている。
けど、先に飲まないと意味の無いものだった。
原因は、飲んだ時点で色々体の機能も壊されてるということ。
後から飲んでも、薬の効果はなくなっても、その壊されているところが治ることはない。
飲む前に、なんとかしないとならないのだ。
一応、ゲームでの作り方は覚えている。
けども…所詮はゲーム知識。
材料を鍋にいれて、チキチキチーンという感じだ。
役に立たないなこの知識…。
一応材料は、もしかしたら…あってるのかもな。
というのは、薬学の本を読んでから。
効果が結構、当てはまってるから。
けど、鍋にいれてチキチキチーンで出来るはずもない。
乾燥させるとか生とか…それでも効果は変わるし、魔力を入れたら効果が変わったり…。
生半可な知識では、太刀打ちできない。
きちんと薬学を習って調合のスキルを手に入れてからと今は勉強中。
簡単な回復役とか毒消しは作れるようになった。
もうすぐ、上級の回復役とか特殊な解毒剤も作れそう。
それから、ジークハルトにお願いして、僕は彼に剣術の訓練をしていた。
ステータスは、それはありますけども。
やっぱり技術はそのまま身についているわけでもない。
剣術は、以前の生では基本ばかり。
実際に打ち合いとかしていないから使えていなかった。
以前は、ジークハルトも遠慮しててそこまで打ち合いとかなかったから。
気安くなった分、今回の生では、結構きちんと相手してくれている。
前の生より僕はいろいろ育っていると思う。
今までは動いてなかったから小食だったし、筋肉なんかついてなかった。
エスターが怖くて、部屋に閉じこもって本ばかり読んでたから。
でも今回の生では結構動いてるからよくお腹がすくので普通に食べてる。
今までと比べると体つきもしっかりしてきていると思う。
まぁ…当社比でジークハルトとか陛下とかと比べると貧弱だけどもね。
しっかり食べるという、陛下との約束もあるし。
なので、ともかく…以前と比較したら体格が少しよくなったかなと思う。
このまま、何事もなく過ごしたい。
うん、16歳で死ぬ運命を避けるための準備は進んでいると思うんだけども…自信はない。
午前中は、のんびり読書とか自主的に勉強してたりしている。
教師が来る時には、護衛騎士が一緒という決まりがあるので。
だから、僕の授業は常にジークハルトがいる午後から。
今日は、ダンスの授業と行儀作法を終えた。
「疲れたか?ラスティ。」
気遣ってくれるジークハルトに、大丈夫だよと笑って見せる。
後宮では「様」も取ってくれている。
流石に陛下がいる前では、様をつけてるみたいだけど、砕けた口調はそのまま。
陛下も容認しているし、同じ王子称号を持ってるから問題はないし。
最初は、ぎこちなかった彼も今は前の僕が覚えている冷静で優しい彼になっていた。
なんだか変な言い方だけど、本当にそんな感じだからそう言うしかないか。
少し…いやかなり違うところがあるとすれば、距離が近くなったこと。
その所為かちょっと意地悪度は増していると思うけど。
「どうしたのか?ラスティ。」
以前の生と比べると立場的に彼も王子の称号があるせいだろう。
一応、陛下に確認していたみたいだけど、いつの間にかため口になってた。
以前の生では、ずっと敬語を使われてたから、うれしいような違和感を感じるような。
「なんでもないです。」
ちょっと慣れないのだけれども、前以上に仲良くなれた感じがしてうれしい。
何事も無く、平和な日々。
前の生だとエスターが毎日意地悪を言っていておびえて生きていた。
今回は日々のんびりモードだ。
とは言ってもあと4年。
僕が何らかの方法で死ぬ運命の日までに何とか原因は全部、排除したい。
今会出来ることを考えて僕なりに頑張っている。
けれど、外に出ることのできない僕は動きようがない部分も多い。
でも、外に出ることが出来ないということは、僕にはいいことでもある。
だって、僕の死の原因の聖者を会う機会は減るからだ。
今までの生では、僕は教会にこの時期から行って奉仕活動をしていた。
それで賢者のリオンと仲良くなって頻繁に行っていた。
それが原因でいろいろ憶測がでて、まずエスターに北の塔に閉じ込められるという流れになる。
そのきっかけであるリオンと仲良くなるということが今のところかけらもない。
そう、籠の鳥にすると言っていた陛下の言葉は、嘘ではなかった。
お妃さまの僕は、行動範囲は後宮のみだ。
とは言っても前の生よりは自由だという矛盾もあるけれど。
前の生は、ほとんど部屋に閉じこもっていた。
諦めてたところもあったし。
でも、ようやく僕は立ち向かう勇気が出たという感じだろうか。
ここまで違ったらって希望がもてるよね。
とりあえず、できることをと僕は、やっている。
まずは、教会に行かないこと。
これは、意外に今のところは簡単だ。
一応、教師の中に神学を学ぶための神官はいるけど、お妃さまは後宮に居ないとならないから。
エスターは、後宮には入れない。
このまま、籠城していたら運命覆せるかな?
というかそれだったら楽なのだけれども。
でも、油断はしない。
無い知恵を絞って思いつく限りの対策をするんだ。
冒険者に襲われても逃げれるように、…なさけないけど、彼も結構強いからね…逃げ足と体と魔法を鍛える。
それと、薬対策。
陛下にお願いして後宮に温室を作ってもらった。
薬草を育てるためだ。
あとは、薬学の授業の追加。
宰相の息子に飲まされた変な薬の解毒剤。
それは、宰相の息子ルートで見つかりはしている。
けど、先に飲まないと意味の無いものだった。
原因は、飲んだ時点で色々体の機能も壊されてるということ。
後から飲んでも、薬の効果はなくなっても、その壊されているところが治ることはない。
飲む前に、なんとかしないとならないのだ。
一応、ゲームでの作り方は覚えている。
けども…所詮はゲーム知識。
材料を鍋にいれて、チキチキチーンという感じだ。
役に立たないなこの知識…。
一応材料は、もしかしたら…あってるのかもな。
というのは、薬学の本を読んでから。
効果が結構、当てはまってるから。
けど、鍋にいれてチキチキチーンで出来るはずもない。
乾燥させるとか生とか…それでも効果は変わるし、魔力を入れたら効果が変わったり…。
生半可な知識では、太刀打ちできない。
きちんと薬学を習って調合のスキルを手に入れてからと今は勉強中。
簡単な回復役とか毒消しは作れるようになった。
もうすぐ、上級の回復役とか特殊な解毒剤も作れそう。
それから、ジークハルトにお願いして、僕は彼に剣術の訓練をしていた。
ステータスは、それはありますけども。
やっぱり技術はそのまま身についているわけでもない。
剣術は、以前の生では基本ばかり。
実際に打ち合いとかしていないから使えていなかった。
以前は、ジークハルトも遠慮しててそこまで打ち合いとかなかったから。
気安くなった分、今回の生では、結構きちんと相手してくれている。
前の生より僕はいろいろ育っていると思う。
今までは動いてなかったから小食だったし、筋肉なんかついてなかった。
エスターが怖くて、部屋に閉じこもって本ばかり読んでたから。
でも今回の生では結構動いてるからよくお腹がすくので普通に食べてる。
今までと比べると体つきもしっかりしてきていると思う。
まぁ…当社比でジークハルトとか陛下とかと比べると貧弱だけどもね。
しっかり食べるという、陛下との約束もあるし。
なので、ともかく…以前と比較したら体格が少しよくなったかなと思う。
このまま、何事もなく過ごしたい。
うん、16歳で死ぬ運命を避けるための準備は進んでいると思うんだけども…自信はない。
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