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第一章 終わりと始まり
05 僕の最後について
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僕の最後。
いやな死に方ばっかりだ。
あ…、毒飲まずに、生き残って、今横で寝てる陛下に、囲われたことあったな。
今思い出した。
あんまり、あの時は途中から覚えてないんだよなぁ。
思い出したら、いたたまれない。
なるべく思い出さないようにしてたのもある。
たしか、宰相の息子に聖者を陥れたとか言われて変な薬飲まされるんだ。
H系の薬。
自我崩壊して、Hばっかりしたくなって最後は衰弱してしまうっていう最低な薬。
…これも宰相の息子の思い込みで、僕はとばっちりだ。
変な薬を飲んでそこからは記憶が僕は曖昧。
自我崩壊してるわけだし。
…正直、それで助かってる。
完全に覚えてたら、確実にトラウマだ。
陛下と幼馴染に合わせる顔がない。
断片でも、いたたまれない。
僕自身の記憶は曖昧だけども、ゲームでの方のストーリー覚えている。
碌なことにはなってない。
ラスティは薬を飲まされて宰相の息子が命じた使用人とかに襲われそうになる。
その場は、陛下に命令された、僕の幼馴染の騎士団長に助けられる。
けど、すでに、僕は正気じゃなくなってた。
宰相の息子は、捕まってから自分の勘違いの暴走を理解する。
そのまま、国外追放されて隣の国にいた元聖者の子に救われる。
宰相の息子は、僕に飲ませた薬の解毒剤を探すという目的で旅に出る。
その薬を宰相の息子に売った商人の息子と一緒に。
まぁ…間に合わないし無駄だけどもな。
変な薬で正気でなくなった僕は陛下に保護されて後宮で暮らし始める。
変な薬の所為で陛下と騎士団長に多大に迷惑をかけるのだ。
つまりは、そうなってるから、あーでこーで…・・・・
いやぁぁぁ~。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
まともな生活できなくて、陛下と騎士団長が世話してくれるんだけど、良くならなくてすぐ死ぬんだけど。
まぁ…ここで変な薬の所為を何度も強調してしまうのは、僕の意思ではないということを言いたいだけだけども。
断片で覚えている記憶に、顔が赤くなる。
だってそうだろう。
隣で寝ている陛下と幼馴染の騎士団長に抱かれている記憶なのだから。
僕の意思ではないですから。
僕はそんな子ではありませんから。
うう…。
断片で詳しく覚えてなくてよかった。
ちょこっとの記憶でも、きついんだから。
うわぁ…陛下のいい声が色気全開で僕の名前呼んでるとか覚えてないし!
幼馴染が目細めて嬉しそうに僕の顔を覗き込んでるとか覚えてないからね!!
何がどうなって、そうなるの!!
二人とも嫌だったでしょうに!!
うえーん。
感覚とかは覚えてないけど、音声と映像は思えてるんだよ。
断片だけども。
ゲームは一枚絵…スチルっていうんだっけ?だったけどな。
第二王子のラスティは、ゲームでもどっちかと言えばこっちが聖者では?という清楚な子だ。
たぶん、陛下の実の子ではないのが原因だろうけど。
引き取られた王家の末席の貧乏貴族の子供。
陛下を尊敬してて、大好きって子。
自分の立場を理解しているから迷惑にならないようにと静かに暮らしている。
僕自身は、どうだろう。
清楚って性格ではないと思うけど。
でも、ラスティの性格とどこか似ているから僕がラスティをしているのだろう。
やっぱり、陛下と幼馴染には迷惑かけたくないし。
大人しくはしてるかな。
あの時の記憶は曖昧だけども、たぶん僕ではないような僕のようなふわふわした記憶。
断片の記憶。
ずっと陛下と騎士団長に謝ってる記憶だ。
こんなことさせてごめんなさい。
嫌わないで。
ずっとそうやって謝っている。
たぶん、正気ではない僕は、前世の記憶とか繰り返しの記憶とかない素のラスティだったんだろう。
陛下と幼馴染の騎士団長が大好きな普通の子だ。
大好きな人達に嫌なことをさせないと生きていけない自分に絶望して、弱った身体を更に悪くする。
そうだなぁ…。
二度と経験したくなくて、とにかくさっさと毒を飲みだしたのはその経験があったからだ。
繰り返してるって気が付いたのも、前世の記憶がはっきりしたのも、その3回目の死の後。
さっさと思い出してたら、ずっと毒飲んでたよ。
一番たぶん楽だから。
ラスティの死に方は3タイプ。
死に方によって、聖者の攻略者ルートが変わる。
酷いな、当事者になったら!!!
エスター勘違いにより、毒による死亡。
これはエスタールートとエスター従者ルート。
最初の毒を回避すると教会の奉仕中に聖者を庇って殺される。
ここは冒険者ルート。
毒も飲まず教会の奉仕に行かないと、宰相の息子の勘違いによって薬を使われて衰弱死。
宰相の息子と商人の息子ルート。
ゲームでは基本的に、主人公の序盤の好感度でルートが決まる。
この世界ではどうか知らないけども。
大体、僕が何がなんでも毒飲んでるから。
ルート固定になってたらすまんな!聖者!
でも、他の死に方結構きついんだ。
聖者庇うのもきつい、冒険者にずっと死ぬまで痛めつけられる。
聖者の居場所聞かれて、知らないって言ったら剣で刺される。
冒険者は、僕を孤児だと思い込んでた。
痛くてしゃべれない状態で、僕は何度も刺される何度も刺される。
結局、動脈切られて出血多量。
冒険者は、やりすぎたかって軽い感じだった。
けど、あとで孤児ではなく王子と知って、その時には冒険者は指名手配犯。
聖者は、実は僕が刺されるところを見てたけど怖くて止めない。
そのまま、逃げて隠れる。
僕が死んでから冒険者に見つかるけど、冒険者に、自分が聖者なのに聖者ではないって嘘をつく。
自分が殺されると思ったら、そりゃぁ嘘もつくよね。
でもだ…隠れずに人を呼んでたら僕は死んで無かった。
近くには騎士団長も居たんだ。
結構長い時間、刺されまくってたからね。
あまりに遅い僕を探しに来た幼馴染が死んでる僕を見てひどい状態になった。
彼が性格激変するくらいひどい状況だったみたいだ。
僕の死にざまは。
僕の死を本当に悲しんでくれるのは陛下と幼馴染。
聖者と原因になった攻略対象を憎むくらいに。
このゲームは、僕を愛してくれた二人がラスボスなんだ。
いやな死に方ばっかりだ。
あ…、毒飲まずに、生き残って、今横で寝てる陛下に、囲われたことあったな。
今思い出した。
あんまり、あの時は途中から覚えてないんだよなぁ。
思い出したら、いたたまれない。
なるべく思い出さないようにしてたのもある。
たしか、宰相の息子に聖者を陥れたとか言われて変な薬飲まされるんだ。
H系の薬。
自我崩壊して、Hばっかりしたくなって最後は衰弱してしまうっていう最低な薬。
…これも宰相の息子の思い込みで、僕はとばっちりだ。
変な薬を飲んでそこからは記憶が僕は曖昧。
自我崩壊してるわけだし。
…正直、それで助かってる。
完全に覚えてたら、確実にトラウマだ。
陛下と幼馴染に合わせる顔がない。
断片でも、いたたまれない。
僕自身の記憶は曖昧だけども、ゲームでの方のストーリー覚えている。
碌なことにはなってない。
ラスティは薬を飲まされて宰相の息子が命じた使用人とかに襲われそうになる。
その場は、陛下に命令された、僕の幼馴染の騎士団長に助けられる。
けど、すでに、僕は正気じゃなくなってた。
宰相の息子は、捕まってから自分の勘違いの暴走を理解する。
そのまま、国外追放されて隣の国にいた元聖者の子に救われる。
宰相の息子は、僕に飲ませた薬の解毒剤を探すという目的で旅に出る。
その薬を宰相の息子に売った商人の息子と一緒に。
まぁ…間に合わないし無駄だけどもな。
変な薬で正気でなくなった僕は陛下に保護されて後宮で暮らし始める。
変な薬の所為で陛下と騎士団長に多大に迷惑をかけるのだ。
つまりは、そうなってるから、あーでこーで…・・・・
いやぁぁぁ~。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
まともな生活できなくて、陛下と騎士団長が世話してくれるんだけど、良くならなくてすぐ死ぬんだけど。
まぁ…ここで変な薬の所為を何度も強調してしまうのは、僕の意思ではないということを言いたいだけだけども。
断片で覚えている記憶に、顔が赤くなる。
だってそうだろう。
隣で寝ている陛下と幼馴染の騎士団長に抱かれている記憶なのだから。
僕の意思ではないですから。
僕はそんな子ではありませんから。
うう…。
断片で詳しく覚えてなくてよかった。
ちょこっとの記憶でも、きついんだから。
うわぁ…陛下のいい声が色気全開で僕の名前呼んでるとか覚えてないし!
幼馴染が目細めて嬉しそうに僕の顔を覗き込んでるとか覚えてないからね!!
何がどうなって、そうなるの!!
二人とも嫌だったでしょうに!!
うえーん。
感覚とかは覚えてないけど、音声と映像は思えてるんだよ。
断片だけども。
ゲームは一枚絵…スチルっていうんだっけ?だったけどな。
第二王子のラスティは、ゲームでもどっちかと言えばこっちが聖者では?という清楚な子だ。
たぶん、陛下の実の子ではないのが原因だろうけど。
引き取られた王家の末席の貧乏貴族の子供。
陛下を尊敬してて、大好きって子。
自分の立場を理解しているから迷惑にならないようにと静かに暮らしている。
僕自身は、どうだろう。
清楚って性格ではないと思うけど。
でも、ラスティの性格とどこか似ているから僕がラスティをしているのだろう。
やっぱり、陛下と幼馴染には迷惑かけたくないし。
大人しくはしてるかな。
あの時の記憶は曖昧だけども、たぶん僕ではないような僕のようなふわふわした記憶。
断片の記憶。
ずっと陛下と騎士団長に謝ってる記憶だ。
こんなことさせてごめんなさい。
嫌わないで。
ずっとそうやって謝っている。
たぶん、正気ではない僕は、前世の記憶とか繰り返しの記憶とかない素のラスティだったんだろう。
陛下と幼馴染の騎士団長が大好きな普通の子だ。
大好きな人達に嫌なことをさせないと生きていけない自分に絶望して、弱った身体を更に悪くする。
そうだなぁ…。
二度と経験したくなくて、とにかくさっさと毒を飲みだしたのはその経験があったからだ。
繰り返してるって気が付いたのも、前世の記憶がはっきりしたのも、その3回目の死の後。
さっさと思い出してたら、ずっと毒飲んでたよ。
一番たぶん楽だから。
ラスティの死に方は3タイプ。
死に方によって、聖者の攻略者ルートが変わる。
酷いな、当事者になったら!!!
エスター勘違いにより、毒による死亡。
これはエスタールートとエスター従者ルート。
最初の毒を回避すると教会の奉仕中に聖者を庇って殺される。
ここは冒険者ルート。
毒も飲まず教会の奉仕に行かないと、宰相の息子の勘違いによって薬を使われて衰弱死。
宰相の息子と商人の息子ルート。
ゲームでは基本的に、主人公の序盤の好感度でルートが決まる。
この世界ではどうか知らないけども。
大体、僕が何がなんでも毒飲んでるから。
ルート固定になってたらすまんな!聖者!
でも、他の死に方結構きついんだ。
聖者庇うのもきつい、冒険者にずっと死ぬまで痛めつけられる。
聖者の居場所聞かれて、知らないって言ったら剣で刺される。
冒険者は、僕を孤児だと思い込んでた。
痛くてしゃべれない状態で、僕は何度も刺される何度も刺される。
結局、動脈切られて出血多量。
冒険者は、やりすぎたかって軽い感じだった。
けど、あとで孤児ではなく王子と知って、その時には冒険者は指名手配犯。
聖者は、実は僕が刺されるところを見てたけど怖くて止めない。
そのまま、逃げて隠れる。
僕が死んでから冒険者に見つかるけど、冒険者に、自分が聖者なのに聖者ではないって嘘をつく。
自分が殺されると思ったら、そりゃぁ嘘もつくよね。
でもだ…隠れずに人を呼んでたら僕は死んで無かった。
近くには騎士団長も居たんだ。
結構長い時間、刺されまくってたからね。
あまりに遅い僕を探しに来た幼馴染が死んでる僕を見てひどい状態になった。
彼が性格激変するくらいひどい状況だったみたいだ。
僕の死にざまは。
僕の死を本当に悲しんでくれるのは陛下と幼馴染。
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このゲームは、僕を愛してくれた二人がラスボスなんだ。
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