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第二章
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アイゼンシュタイン卿の邸宅に赴いたセリーナは、突然の訪問にもかかわらず丁寧に迎え入れられた。
通された客間では、贅沢に使われたロウソクの光が、壁にかかる絵画や豪華な調度品を照らし出している。これだけ大きな屋敷なら、抱えている使用人の数もかなりのものだろう。
しかしセリーナはそれらを観察して、ふと首をかしげる、
確かアイゼンシュタイン卿の持つ土地はそれほど大きなものではないし、数年前は彼の紡績の事業も一度傾きかけたと、話題になったことがあった。いったいどうやって、この派手な暮らしを維持しているのだろう。
「ブランソン……いや、フェアクロフ夫人。お待たせしました。よくおいでくださいました」
その声に振り返ると、絹織物の上着を着たアイゼンシュタイン卿本人だった。上流階級特有の笑みを浮かべ、セリーナの手を取り恰幅のいい身をかがめる。
「夜分に突然すみません」
「私も先日、約束もなくお宅にお訪ねしてしまいました。そして何かあったら、いつでも頼って欲しいとも申しましたよ。さあ、お座りください」
促されるまま、セリーナは優雅な長椅子に腰掛けた。アイゼンシュタインもすぐ隣に腰を下ろす。少し、その距離が近すぎる気がする。
あまり深く考えないことにして、セリーナは要件を切り出した。
「実は、色々気になることがあるんです。嫌な噂が聞こえてきて、一体どうしたものかと困ってしまって」
「噂、ですか? どのような?」
セリーナは心の中で、白々しい、と呟く。
「あら、アイゼンシュタイン卿の奥方様もそれを口にしてますのよ。ご存知ありませんか? フランクの死はレオンによるものだなんて、荒唐無稽の話です」
「ああ……その話、ですか。ええ、私も聞きました。しかし妻がセリーナ様に直接それを耳に入れたとは、いや、申し訳ない」
アイゼンシュタインはそう謝罪するが、彼の神妙な表情がどこか嘘くさく感じてしまうのはなぜなのだろう。しかも、わざとらしく手を握られて、一瞬の間に思考停止してしまった。
その隙に、アイゼンシュタインはさらに言葉を被せてくる。
「しかし、セリーナ様。その話の内容、一度よくお考えになった方がいいのではありませんかな? 私はこの話を聞いた時、かなりの危機感を抱きました。先日お訪ねしたのは、フェアクロフに騙されて結婚してしまった貴女を心配して、」
「騙されて、ですって?」
思わず彼を遮って、鋭く聞き返してしまう。
「まさか、レオンがフランクを殺したなどと、本気でお考えになってるんですか?」
「ではセリーナ様は、あれが事故だと確信していらっしゃるのかな?」
質問に返される質問は嫌なものだ。なんだか駆け引きのようになっていく。
セリーナはきっぱりと「もちろんです」と言い返した。
「私が今日お伺いしたのは、アイゼンシュタイン様が、この噂の出所をご存知なのではと思って」
「ただの噂、ではないとしたら?」
脂肪で膨れた顔がこちらを覗き込んでくる。
「実は、私も気になって、いろいろ調べてみたのです。フランク殿が亡くなった、土砂崩れのあった日、レオン・フェアクロフのアリバイはありません」
この話の強引な流れはなんなのだと、セリーナは言葉を失って硬直し、続けざまに彼が言うことに唖然としてしまう。
「フェアクロフは当時、まだ階級が下の警備兵でした。記録によるとあの日、彼は城壁付近の夜警に当てられていますが、その任務はかなり広義だ。警備兵はまばらに配置され、誰かが抜けたとしても気付かれない」
次第にアイゼンシュタインの声に熱が入り始め、セリーナの手を握る力を強くしてくる。
「セリーナ様、ご存知ですか? 殺人とは、次の三つの裏付けが揃った時に成されるそうです。動機、機会、手段の三つです。フェアクロフには動機があった。貴女に恋をしていて、フランク殿が邪魔だった。機会も手段もあった。軍の倉庫から一つ爆薬を盗み、夜警から抜け出しフランク殿の乗った馬車を追うのは、兵士にとっては難しいことではなかったでしょう」
これ以上耐えられなくなって、セリーナはアイゼンシュタインの手を振り払った。
彼はなぜこんなことを言うのか。その「殺人の三つの裏付け」が揃っているとしても、全てただの憶測でしかない。しかもセリーナにしてみれば、どの要素も後から乱暴にでっち上げたつぎはぎのようなものばかりだ。
くだらない自説を一方的に押し付けてくる彼に腹が立って、セリーナは深く考えもせずに言い放ってしまう。
「なら、アイゼンシュタイン様にだって、動機があったでしょう。私、フランクの日記を読んだんです。彼は死の前日、あなたに対してずいぶん憤っていたようです」
ガラリと、アイゼンシュタインの表情が変わった。同情をにじませていた目が、急に冷たくなる。
「……日記? フランクは日記をつけていたのですか?」
無機質な声が問いかけ、セリーナは「ええ」と頷いた。
「裁判官としての仕事の覚書や、その日の面会の記録を几帳面につける人だったんです。アイゼンシュタイン様とは、法制定の勉強会などでお会いしたことや、未成年犯罪の判例を提供したことが書かれてますわ」
アイゼンシュタインの顔は無表情を通り越して青ざめている。
その時、急に客間のドアがノックされ、従者らしき厳しい男が部屋に入ってきた。
「旦那様、至急お耳に入れたいことが」
「なんだ?」
男はセリーナに挨拶もせず、主人に何かを耳打ちした。
「先を越されただと?!」
なんの前触れもなくアイゼンシュタインの怒号が部屋に響き、セリーナは驚いて身を硬くする。すると急に、何の力加減もなく腕を強く掴まれた。
「っきゃ……! 急に、何をするんです?!」
「探していた開拓団の若造達を横取りされたんだ。まったく忌々しい奴らばかりだ!」
態度を急変させたアイゼンシュタインは何かを喚き散らすが、セリーナにはほとんど意味不明だ。
「フランクもフランクだ! せっかく賄賂を払って記録を破棄させたのに、日記が残っているだと?! しかも無能な部下のおかげで、開拓団もフェアクロフの手中だ!」
あまりの恐怖にセリーナは身をよじって逃げようとしたが、腕と、さらに髪まで鷲掴みにされて、膝から崩れ落ちてしまう。
「いや……っ!! やめて!」
「黙れ! この売女が!」
強烈な打撃がセリーナの頬で炸裂した。逃げようとすると、またアイゼンシュタインの手が振り下ろされ、反対の頬に同じ衝撃が走る。痛みより、恐怖の方が大きかった。突然の暴力に、体が竦みあがる。
ぐいと顎を掴まれ、強制的にアイゼンシュタインの暗い目が向けられた。
「セリーナ様、貴女が二度目の結婚なんてしなければ、私の苦労だって少なかったはずなのですがね」
「ま、まさか……」
セリーナが声を詰まらせると、薄笑いが降ってくる。
「フランクの次は、レオン・フェアクロフ、か。馬鹿な女だ。寡婦となったのなら、おとなしく世俗から身を引けばよかったものを。ほだされて別の男に足を開いたか。しかもまたもや、うっとおしいくらいの正義漢ときたものだ」
セリーナは痛めつけられた恐怖に染まりながらも、全ての元凶はこの男なのだと理解した。湧き上がる怒りのまま、アイゼンシュタインの顔に唾を吹きかける。
再び、今度はもっと強く頬が張られた。耳がキンと痛んで音がなくなり、片目の視界も削がれる。間髪入れず、男の手がセリーナの喉にかかって気道を締め上げた。
気を失う直前、セリーナは血の味のする口内で「レオン」と呟いた。
通された客間では、贅沢に使われたロウソクの光が、壁にかかる絵画や豪華な調度品を照らし出している。これだけ大きな屋敷なら、抱えている使用人の数もかなりのものだろう。
しかしセリーナはそれらを観察して、ふと首をかしげる、
確かアイゼンシュタイン卿の持つ土地はそれほど大きなものではないし、数年前は彼の紡績の事業も一度傾きかけたと、話題になったことがあった。いったいどうやって、この派手な暮らしを維持しているのだろう。
「ブランソン……いや、フェアクロフ夫人。お待たせしました。よくおいでくださいました」
その声に振り返ると、絹織物の上着を着たアイゼンシュタイン卿本人だった。上流階級特有の笑みを浮かべ、セリーナの手を取り恰幅のいい身をかがめる。
「夜分に突然すみません」
「私も先日、約束もなくお宅にお訪ねしてしまいました。そして何かあったら、いつでも頼って欲しいとも申しましたよ。さあ、お座りください」
促されるまま、セリーナは優雅な長椅子に腰掛けた。アイゼンシュタインもすぐ隣に腰を下ろす。少し、その距離が近すぎる気がする。
あまり深く考えないことにして、セリーナは要件を切り出した。
「実は、色々気になることがあるんです。嫌な噂が聞こえてきて、一体どうしたものかと困ってしまって」
「噂、ですか? どのような?」
セリーナは心の中で、白々しい、と呟く。
「あら、アイゼンシュタイン卿の奥方様もそれを口にしてますのよ。ご存知ありませんか? フランクの死はレオンによるものだなんて、荒唐無稽の話です」
「ああ……その話、ですか。ええ、私も聞きました。しかし妻がセリーナ様に直接それを耳に入れたとは、いや、申し訳ない」
アイゼンシュタインはそう謝罪するが、彼の神妙な表情がどこか嘘くさく感じてしまうのはなぜなのだろう。しかも、わざとらしく手を握られて、一瞬の間に思考停止してしまった。
その隙に、アイゼンシュタインはさらに言葉を被せてくる。
「しかし、セリーナ様。その話の内容、一度よくお考えになった方がいいのではありませんかな? 私はこの話を聞いた時、かなりの危機感を抱きました。先日お訪ねしたのは、フェアクロフに騙されて結婚してしまった貴女を心配して、」
「騙されて、ですって?」
思わず彼を遮って、鋭く聞き返してしまう。
「まさか、レオンがフランクを殺したなどと、本気でお考えになってるんですか?」
「ではセリーナ様は、あれが事故だと確信していらっしゃるのかな?」
質問に返される質問は嫌なものだ。なんだか駆け引きのようになっていく。
セリーナはきっぱりと「もちろんです」と言い返した。
「私が今日お伺いしたのは、アイゼンシュタイン様が、この噂の出所をご存知なのではと思って」
「ただの噂、ではないとしたら?」
脂肪で膨れた顔がこちらを覗き込んでくる。
「実は、私も気になって、いろいろ調べてみたのです。フランク殿が亡くなった、土砂崩れのあった日、レオン・フェアクロフのアリバイはありません」
この話の強引な流れはなんなのだと、セリーナは言葉を失って硬直し、続けざまに彼が言うことに唖然としてしまう。
「フェアクロフは当時、まだ階級が下の警備兵でした。記録によるとあの日、彼は城壁付近の夜警に当てられていますが、その任務はかなり広義だ。警備兵はまばらに配置され、誰かが抜けたとしても気付かれない」
次第にアイゼンシュタインの声に熱が入り始め、セリーナの手を握る力を強くしてくる。
「セリーナ様、ご存知ですか? 殺人とは、次の三つの裏付けが揃った時に成されるそうです。動機、機会、手段の三つです。フェアクロフには動機があった。貴女に恋をしていて、フランク殿が邪魔だった。機会も手段もあった。軍の倉庫から一つ爆薬を盗み、夜警から抜け出しフランク殿の乗った馬車を追うのは、兵士にとっては難しいことではなかったでしょう」
これ以上耐えられなくなって、セリーナはアイゼンシュタインの手を振り払った。
彼はなぜこんなことを言うのか。その「殺人の三つの裏付け」が揃っているとしても、全てただの憶測でしかない。しかもセリーナにしてみれば、どの要素も後から乱暴にでっち上げたつぎはぎのようなものばかりだ。
くだらない自説を一方的に押し付けてくる彼に腹が立って、セリーナは深く考えもせずに言い放ってしまう。
「なら、アイゼンシュタイン様にだって、動機があったでしょう。私、フランクの日記を読んだんです。彼は死の前日、あなたに対してずいぶん憤っていたようです」
ガラリと、アイゼンシュタインの表情が変わった。同情をにじませていた目が、急に冷たくなる。
「……日記? フランクは日記をつけていたのですか?」
無機質な声が問いかけ、セリーナは「ええ」と頷いた。
「裁判官としての仕事の覚書や、その日の面会の記録を几帳面につける人だったんです。アイゼンシュタイン様とは、法制定の勉強会などでお会いしたことや、未成年犯罪の判例を提供したことが書かれてますわ」
アイゼンシュタインの顔は無表情を通り越して青ざめている。
その時、急に客間のドアがノックされ、従者らしき厳しい男が部屋に入ってきた。
「旦那様、至急お耳に入れたいことが」
「なんだ?」
男はセリーナに挨拶もせず、主人に何かを耳打ちした。
「先を越されただと?!」
なんの前触れもなくアイゼンシュタインの怒号が部屋に響き、セリーナは驚いて身を硬くする。すると急に、何の力加減もなく腕を強く掴まれた。
「っきゃ……! 急に、何をするんです?!」
「探していた開拓団の若造達を横取りされたんだ。まったく忌々しい奴らばかりだ!」
態度を急変させたアイゼンシュタインは何かを喚き散らすが、セリーナにはほとんど意味不明だ。
「フランクもフランクだ! せっかく賄賂を払って記録を破棄させたのに、日記が残っているだと?! しかも無能な部下のおかげで、開拓団もフェアクロフの手中だ!」
あまりの恐怖にセリーナは身をよじって逃げようとしたが、腕と、さらに髪まで鷲掴みにされて、膝から崩れ落ちてしまう。
「いや……っ!! やめて!」
「黙れ! この売女が!」
強烈な打撃がセリーナの頬で炸裂した。逃げようとすると、またアイゼンシュタインの手が振り下ろされ、反対の頬に同じ衝撃が走る。痛みより、恐怖の方が大きかった。突然の暴力に、体が竦みあがる。
ぐいと顎を掴まれ、強制的にアイゼンシュタインの暗い目が向けられた。
「セリーナ様、貴女が二度目の結婚なんてしなければ、私の苦労だって少なかったはずなのですがね」
「ま、まさか……」
セリーナが声を詰まらせると、薄笑いが降ってくる。
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セリーナは痛めつけられた恐怖に染まりながらも、全ての元凶はこの男なのだと理解した。湧き上がる怒りのまま、アイゼンシュタインの顔に唾を吹きかける。
再び、今度はもっと強く頬が張られた。耳がキンと痛んで音がなくなり、片目の視界も削がれる。間髪入れず、男の手がセリーナの喉にかかって気道を締め上げた。
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