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第一章
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ずっと想っていた女性を、自分の庇護のもとに入れる。それ自体はレオンにとって筋が通っている決断だった。
二人での生活のペースはまだ探り探りかもしれないし、これからもっと打ち解けられればとは思うが、いかせんレオン自身が彼女を前にするとまだ緊張してしまう。
朝、セリーナと一緒に朝食を摂り、身支度を整え、彼女が上着のブラシがけをしてくれたり、シャツのほつれを見つけてくれたりするのが嬉しい。夜帰宅すれば一番に彼女が迎えてくれ、食卓ではその日あったことを報告しあったりする。
その毎日が嬉しくて、幸せで。
なのに今、レオンは己の欲深さに慄いている。
昨夜、セリーナと一緒のベッドで一晩過ごした。上掛けから覗いていた彼女の華奢な肩や、穏やかな寝息を繰り返す胸元。その肌に触れたら、自分は一体どうなってしまうのだろう。
石の要塞をブーツの踵を鳴らして歩きながらも、レオンは自分の足が地上から浮いているような心地だった。
新設されたレオンの一隊の隊舎に足を踏み入れると、部下たちが一斉に姿勢を正す。自分と同じような若い兵士ばかりだが、身分やしがらみにとらわれない人選で集めた男ばかりだ。レオンは彼らに軽く頷いて楽にするように促し、その日の警邏担当地区を伝えた。
ここ数年前から、この街の治安はどんどん悪くなっている。貧しい者たちの生活が、さらに苦しくなっているのが一因らしい。以前はまだ秩序があった下町は、どんどんガラの悪い者たちの溜まり場となって、賭博場や娼館が増えた。そしてさらに無秩序な貧民街は拡大して、行政の目が行き届かないところで、得体の知れない者たちがたむろしている。
この隊が新設されたのは、治安を担当するこの街の軍が、付け焼き刃的な対策をとった結果だった。
「レオン。湿地の地図の件だが」
副隊長のマットが声をかけてきた。報告によると、地図の作り直しが上から承認されたらしい。測量士の護衛任務も任せれた。
「よし、俺の部屋で日程を組もう」
二人は隊長にあてがわれた個室に入り、ドアを閉めた。
個室と言っても、他の古参の隊長格の人物が持つようなりっぱな部屋ではない。北向きで暗く、机や椅子はボロばかりだ。ただこの部屋を持つ利点は、父から受け継いだ大量の書籍を保管できることだった。セリーナとの新居にも書斎はあるが、父の遺産の本はそこに入りきる量ではない。
最近の風向きや気温から天候を読み、人員の規模などをマットと話し合い、測量の計画は着々と進んだ。けれどレオンの頭の隅には、常にセリーナとのことがあった。
「なあ、一つ教えて欲しいんだが」
なぜ、前触れもなくそう切り出したのかは、自分でも分からない。とにかく、目の前の仕事に一区切りついた時、頭の隅に居座っている懸案を思わず目の前の友に打ち明けてしまいたいほどには、レオンの苦悩は深かったのだ。
「女性を抱くというのは、どういう感じだ?」
レオンがそう言った途端、男にしては少々綺麗すぎるような綴りを紙に滑らせているマットが、ピタリとペンを止めた。そして、机を挟んでこちらをまじまじと見つめながら、口を開く。
「……そんなの、お前だってもう分かってることだろ?」
レオンは一度ため息をついて、肩をすくめて見せた。
「ちょっと待て。レオン? だってお前、セリーナさんと結婚して、もうどれだけ経ったか……」
マットは前のめりになりながら声に焦燥をにじませるが、レオンは椅子に深く腰掛けたまま真実を打ち明ける。
「まだ彼女の肌には触れていない。彼女の名誉を尊重したかっただけなんだが、そんなに驚くことか?」
マットはぽかんと口を開け、次の瞬間には身を突っ伏して額を机に打ち付け始めた。
「名誉って……あのなぁ?! もし彼女が未婚だったり、他の男の人妻のままでお前と道ならぬ想いを通い合わせているんなら、そりゃあその女性の名誉やら道義を慮るのは大賛成だが」
今度は両肩にマットの手がずしりと乗せられ、そのまま揺さぶられる。
「セリーナさんは今や、お前の妻なんだよ! ていうか、長年の片恋を奇跡みたいに成就させたお前を、こっちがどれだけ感激して祝福したと思ってるんだ? 俺はてっきり、お前がバカみたいに守ってきた純潔を晴れて彼女に捧げていたと思っていたのに!」
確かに、マットがこれだけ取り乱すのも無理はないかもしれない。
この男はレオンと同じような身の上——つまり貴族の身内を持ちながらも、財産やその特権にはあずかれないはみ出し者——で、そのせいか昔からの気の合う友人であり、レオンがこじらせた人妻への片想いを以前から逐一把握していた数少ない男だ。
「お前、恋した女性と毎日一緒に暮らしながら、まだ童貞なのかよ!?」
ちょっと泣きそうなマットの表情を眺めながら、レオンはそれを肯定して頷いた。襟首をつかんでいたマットの手から、へなへなと力が抜ける。
「……いや、一応、昨夜は進展があったんだ。接吻して、同じ寝床で眠った」
そう多少言い繕っても、目の前の友人は絶望的な眼差しを変えはしなかった。
「待て……ちょっと待て。それは、セリーナさんが拒んでいるのか?」
そう訊かれて、慌ててレオンは否定した。
「いや、彼女はむしろ、俺が何もしないことを怒ってる感じで」
「そりゃあ怒るわ……。ていうか、合意があるんだからさっさとヤッちまえよ……」
「そういう軽々しい言葉を彼女に使わないでくれ」
マットの言葉が神経に触った。
もちろん兵士たちの間ではもっと下品なわい談や隠語が飛び交っていて、普段レオンはそれにいちいち腹を立てたりはしない。けれどそれがセリーナに向けられるものなら、どんなに些細なものでも我慢ならなかった。
「ただ俺は心積もりが欲しいだけなんだ。確かに、この先ずっと、彼女に触れないでいるというのは難しいだろうから」
それた話を元に戻そうと、もう一度マットに尋ねる。
「お前は花街の経験もあるし、女性との交際も多いだろう? 何か助言をもらえるだろうか?」
盛大なため息と共にマットの肩が落ち、二人のいる密室はわずかな間だけシンと静まり返った。
レオンが辛抱強く待っていると、やっとマットは大人しく自分の椅子に座り直した。
「なんていうか……賞賛に値するよ。お前のその恋は。けどなぁ、大事にしすぎても伝わんなきゃしょうがないぞ。普通に、お前のしたいようにすればいいんだよ。きっとセリーナさんは受け止めるからさ」
「それじゃあ助言にならない」
レオンはもっと具体的な指南が欲しいのだ。妻に口付ける時の手の位置とか、服を脱がせるタイミングとか、どこに触れるべきなのか、とか。もっといえば、例えば戦闘訓練と同じく、呼吸法を習得しておくと良いなど、何か為になる秘訣はないのだろうか。
もちろんレオンだって、男女の睦み合いが具体的にどういうものであるかは知っている。健康な成人男性らしく興味があったし、性交の情報交換ともいえる男同士のわい談を耳に入れてきた。
けれどいざ己が本能のままにそれを成せば、理性的な紳士でいられる自信がなかった。セリーナを失望させるか、泣かせることになりはしないだろうかと、レオンは恐れているのだ。
「なあ、お前みたいな愛情を持つ男を俺は見たことがないよ。むしろ俺は肝心のその感情を知らない。だから俺の助言なんて、お前には必要ないんだ」
その友人の言葉に、レオンは渋々納得するしかなかった。
まだ一日の業務は始まったばかりだ。個人的な話題は終わりにして、レオンは隊の訓練計画を立てる仕事に移った。
二人での生活のペースはまだ探り探りかもしれないし、これからもっと打ち解けられればとは思うが、いかせんレオン自身が彼女を前にするとまだ緊張してしまう。
朝、セリーナと一緒に朝食を摂り、身支度を整え、彼女が上着のブラシがけをしてくれたり、シャツのほつれを見つけてくれたりするのが嬉しい。夜帰宅すれば一番に彼女が迎えてくれ、食卓ではその日あったことを報告しあったりする。
その毎日が嬉しくて、幸せで。
なのに今、レオンは己の欲深さに慄いている。
昨夜、セリーナと一緒のベッドで一晩過ごした。上掛けから覗いていた彼女の華奢な肩や、穏やかな寝息を繰り返す胸元。その肌に触れたら、自分は一体どうなってしまうのだろう。
石の要塞をブーツの踵を鳴らして歩きながらも、レオンは自分の足が地上から浮いているような心地だった。
新設されたレオンの一隊の隊舎に足を踏み入れると、部下たちが一斉に姿勢を正す。自分と同じような若い兵士ばかりだが、身分やしがらみにとらわれない人選で集めた男ばかりだ。レオンは彼らに軽く頷いて楽にするように促し、その日の警邏担当地区を伝えた。
ここ数年前から、この街の治安はどんどん悪くなっている。貧しい者たちの生活が、さらに苦しくなっているのが一因らしい。以前はまだ秩序があった下町は、どんどんガラの悪い者たちの溜まり場となって、賭博場や娼館が増えた。そしてさらに無秩序な貧民街は拡大して、行政の目が行き届かないところで、得体の知れない者たちがたむろしている。
この隊が新設されたのは、治安を担当するこの街の軍が、付け焼き刃的な対策をとった結果だった。
「レオン。湿地の地図の件だが」
副隊長のマットが声をかけてきた。報告によると、地図の作り直しが上から承認されたらしい。測量士の護衛任務も任せれた。
「よし、俺の部屋で日程を組もう」
二人は隊長にあてがわれた個室に入り、ドアを閉めた。
個室と言っても、他の古参の隊長格の人物が持つようなりっぱな部屋ではない。北向きで暗く、机や椅子はボロばかりだ。ただこの部屋を持つ利点は、父から受け継いだ大量の書籍を保管できることだった。セリーナとの新居にも書斎はあるが、父の遺産の本はそこに入りきる量ではない。
最近の風向きや気温から天候を読み、人員の規模などをマットと話し合い、測量の計画は着々と進んだ。けれどレオンの頭の隅には、常にセリーナとのことがあった。
「なあ、一つ教えて欲しいんだが」
なぜ、前触れもなくそう切り出したのかは、自分でも分からない。とにかく、目の前の仕事に一区切りついた時、頭の隅に居座っている懸案を思わず目の前の友に打ち明けてしまいたいほどには、レオンの苦悩は深かったのだ。
「女性を抱くというのは、どういう感じだ?」
レオンがそう言った途端、男にしては少々綺麗すぎるような綴りを紙に滑らせているマットが、ピタリとペンを止めた。そして、机を挟んでこちらをまじまじと見つめながら、口を開く。
「……そんなの、お前だってもう分かってることだろ?」
レオンは一度ため息をついて、肩をすくめて見せた。
「ちょっと待て。レオン? だってお前、セリーナさんと結婚して、もうどれだけ経ったか……」
マットは前のめりになりながら声に焦燥をにじませるが、レオンは椅子に深く腰掛けたまま真実を打ち明ける。
「まだ彼女の肌には触れていない。彼女の名誉を尊重したかっただけなんだが、そんなに驚くことか?」
マットはぽかんと口を開け、次の瞬間には身を突っ伏して額を机に打ち付け始めた。
「名誉って……あのなぁ?! もし彼女が未婚だったり、他の男の人妻のままでお前と道ならぬ想いを通い合わせているんなら、そりゃあその女性の名誉やら道義を慮るのは大賛成だが」
今度は両肩にマットの手がずしりと乗せられ、そのまま揺さぶられる。
「セリーナさんは今や、お前の妻なんだよ! ていうか、長年の片恋を奇跡みたいに成就させたお前を、こっちがどれだけ感激して祝福したと思ってるんだ? 俺はてっきり、お前がバカみたいに守ってきた純潔を晴れて彼女に捧げていたと思っていたのに!」
確かに、マットがこれだけ取り乱すのも無理はないかもしれない。
この男はレオンと同じような身の上——つまり貴族の身内を持ちながらも、財産やその特権にはあずかれないはみ出し者——で、そのせいか昔からの気の合う友人であり、レオンがこじらせた人妻への片想いを以前から逐一把握していた数少ない男だ。
「お前、恋した女性と毎日一緒に暮らしながら、まだ童貞なのかよ!?」
ちょっと泣きそうなマットの表情を眺めながら、レオンはそれを肯定して頷いた。襟首をつかんでいたマットの手から、へなへなと力が抜ける。
「……いや、一応、昨夜は進展があったんだ。接吻して、同じ寝床で眠った」
そう多少言い繕っても、目の前の友人は絶望的な眼差しを変えはしなかった。
「待て……ちょっと待て。それは、セリーナさんが拒んでいるのか?」
そう訊かれて、慌ててレオンは否定した。
「いや、彼女はむしろ、俺が何もしないことを怒ってる感じで」
「そりゃあ怒るわ……。ていうか、合意があるんだからさっさとヤッちまえよ……」
「そういう軽々しい言葉を彼女に使わないでくれ」
マットの言葉が神経に触った。
もちろん兵士たちの間ではもっと下品なわい談や隠語が飛び交っていて、普段レオンはそれにいちいち腹を立てたりはしない。けれどそれがセリーナに向けられるものなら、どんなに些細なものでも我慢ならなかった。
「ただ俺は心積もりが欲しいだけなんだ。確かに、この先ずっと、彼女に触れないでいるというのは難しいだろうから」
それた話を元に戻そうと、もう一度マットに尋ねる。
「お前は花街の経験もあるし、女性との交際も多いだろう? 何か助言をもらえるだろうか?」
盛大なため息と共にマットの肩が落ち、二人のいる密室はわずかな間だけシンと静まり返った。
レオンが辛抱強く待っていると、やっとマットは大人しく自分の椅子に座り直した。
「なんていうか……賞賛に値するよ。お前のその恋は。けどなぁ、大事にしすぎても伝わんなきゃしょうがないぞ。普通に、お前のしたいようにすればいいんだよ。きっとセリーナさんは受け止めるからさ」
「それじゃあ助言にならない」
レオンはもっと具体的な指南が欲しいのだ。妻に口付ける時の手の位置とか、服を脱がせるタイミングとか、どこに触れるべきなのか、とか。もっといえば、例えば戦闘訓練と同じく、呼吸法を習得しておくと良いなど、何か為になる秘訣はないのだろうか。
もちろんレオンだって、男女の睦み合いが具体的にどういうものであるかは知っている。健康な成人男性らしく興味があったし、性交の情報交換ともいえる男同士のわい談を耳に入れてきた。
けれどいざ己が本能のままにそれを成せば、理性的な紳士でいられる自信がなかった。セリーナを失望させるか、泣かせることになりはしないだろうかと、レオンは恐れているのだ。
「なあ、お前みたいな愛情を持つ男を俺は見たことがないよ。むしろ俺は肝心のその感情を知らない。だから俺の助言なんて、お前には必要ないんだ」
その友人の言葉に、レオンは渋々納得するしかなかった。
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