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第四章
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王都の軍本部には十二に編成された隊があり、それぞれが専門性を持っている。そこに属する兵士たちは基本的に軍部学校を出たエリートが多く、高い戦闘能力に加え、各種専門性に特化した者も多い。家督を継げない貴族の次男三男に混じって、平民からのし上がった男たちも活躍している。
この国の男児の多くは、一度は軍本部の兵士に憧れるものだ。多くの異国と隣接しているこの国では、兵士の数と質が重要であり、平民の子供でも、受け継ぐ家名からあぶれた貴族の庶子であっても、軍で腕を磨けば賃金と名誉が保障されるからだ。
セリーナが案内について歩く軍本部の庭では、戦闘訓練をする男たちの声や剣の交わる音が響いていた。どの兵士も礼儀正しく、セリーナとすれ違う時は目礼してくれる。
やはり地方とは違う。
それがセリーナが抱いた第一印象だった。レオンのいた地方の軍支部では、兵士といえど受けた教育にばらつきがあり、時にはならず者と区別がつかない男たちもいるし、貴族の身内だということを鼻にかけて威張り散らす者もいた。しかしこの軍本部では、どの男たちも強さゆえの気品のようなものを纏っている。
セリーナが連れて行かれたのは六番隊、医療専門の施設だった。時々軍服の上に白衣を羽織っている軍人を見かけたり、松葉杖で歩く練習をしている男性も見かけた。廊下を進むにつれて、他の軍施設よりも清潔な静寂が広がっていく。
書架でいっぱいの一室に通され待っていると、すぐに雰囲気の柔らかい男がノックをして部屋に入ってきた。歳はセリーナより上だろうが、明るいブロンドの髪のせいで若々しく、人を安心させるような笑みはいかにも医師らしい。
「お待たせしてしまいました、マダム。初めまして。私はフランツ・アプシュニット。この医療部隊を預かる隊長です」
差し出された手を取ると、彼は儀礼的に腰を折り、セリーナの手の甲に顔を近づけて接吻の寸前で止める。その柔らかくも線引きはしっかりした淑女への挨拶を受けて、セリーナは都会の軍人にまた深く感心してしまう。
「私はセリーナ・フェアクロフと申します。突然の面会に応じていただいて感謝します。……あの、すみません。白状すると、私自身なぜここに来ているのかよくわかっていないのです。軍事裁判を受けている夫のレオンのために赴いたのですが、ヴェネット総隊長にここで面接を受けるようにと言われて」
「ええ。僕もあいつから指示を受けたのはつい先ほどです」
座るように勧められ席に着くと、アプシュニット隊長は少し身を乗り出してセリーナを観察するように視線を向け、わずかに眉をしかめた。
「ひどいな。女性にこんな仕打ちをするなんて。まだ痛みますか?」
セリーナは、自分の目の周りに残っている痣を言われているのだと気がつくのに、少し時間がかかった。
「ありがとうございます。もう大丈夫です。数日前まではもっとひどい色でしたが、ノコギリソウの薬のおかげで、ほら、お化粧でごまかせるくらいはましになったのです」
セリーナが額にかけていた前髪をかきあげると、彼は注意深くまだ残っている痕に目をやった。
「その薬はご自分で?」
「ええ。幸い手元に、昨年に採取して乾燥させておいたものがあったので」
なるほど、とアプシュニット隊長は医師の顔になって軽く頷いた。
「背に、鞭の拷問を受けたと聞きましたが、そちらの治りはどうです? どんな処置をしてますか?」
そう訊かれて、セリーナは病院で受けた麻酔の処置と包帯を変える回数を答え、さらに続ける。
「お医者様からいただいた軟膏を使っています。そのお薬を塗る前に、一日に一度クローブの種を煮出したお湯で傷を拭いて、傷周りの清潔さには気をつけてます。クローブはよくスープの隠し味に使うので、毎年必ず庭で作るんです」
「へえ、スープにも使えるとは、知りませんでした。ぜひ僕も食べてみたいな。痛みはどうですか? 王都に来る道中、悪化しませんでしたか?」
つまり、六番隊長に面接しろという指示は、受けた傷の問診を受けろということだったのだろうか。会話の行き先がわからず困惑するが、セリーナは素直に答えることにした。
「包帯とコルセットで固定してますが、傷はまだ痛みます。馬車に乗っている間はシロギクを鎮痛剤として使ってました。でも効果が長続きしないのが難ですね」
「もしかして、今効果が切れかかっている?」
そう尋ねられて、セリーナは苦笑を交えて頷いた。彼は素早く立ち上がり、ドアの外にいた部下に調薬の指示を出して、戻ってくる。
「鎮痛なら、芥子の選択肢もあったでしょう」
セリーナは首を振った。
「芥子は長く効きますが、頭がぼんやりしてしまいます。今日はそうなるわけにはいかなかったので。シロギクは害虫対策の手間さえ惜しまなければ、自分で育てられますから、常備してあったのです」
隊長は感心したように一拍の息をついて、先を続けた。
「そういった香草の庭仕事がお好きですか?」
「ええ。役立つ植物を育てるのが面白くて、長年の趣味にしています」
「時に、ご婦人のそういった趣味が、専門医療より先をいってることがあるんですよね……」
彼はぼそりと呟いてしばらく思案した後、座ったまま組んでいた足を解いてまたセリーナの方へ身を乗り出してきた。
「ご存知のように、この六番隊は医療専門です。常時から兵士の病気や傷を癒す仕事で、戦時では野戦病院を開き、衛生兵を走らせる。先の戦争はもう十年以上も前ですが、その当時まだ下っ端だった僕はあることを痛感しました。医療の現場では、本で学んだ知識だけでは通用しないことが多いと。実際、戦の負傷者で溢れかえったテントでは、村から赴いてきた女性たちが、様々な処方で傷を洗い、痛みを和らげていた。彼女たちは主に、庭や森のハーブを使っていました。僕は、そういった知識を蓄えることも、六番隊の義務だと考えてます」
そこで彼は立ち上がり、セリーナに「もう少し歩けますか?」と尋ねた。
「ぜひお見せしたいものがあるんです」
そう促されて部屋を出て建物の裏へと案内された先には、中規模の庭が広がっていた。しかし「庭」と判別がついたのは盛り土や敷石のおかげで、冬とはいえあまり手入れが行き届いていないように見える。
「春に始めた薬草園です。各地の修道院や修道女院から種をもらい、部下に仕事の合間の世話を命じて、育ててみようとしましたが、あまりうまくいきませんでした。土がいけないのか、水やりの頻度か、日光の当たり具合も適切だったかわからない。ほら、貴女がさっきおっしゃったシロギクはそこにあったのですが、アブラムシがついてしまって、採集しないままこの状態です」
そこには立ち枯れて霜と土に汚れた無残なシロギクがあった。セリーナは「もったいない」とため息をつく。
「これが、軍からの貴女へのご提案です」
いきなりそう言われて、セリーナは驚いて隣の隊長を見上げた。彼はまだ枯れた庭を眺めている。
「来年の春から、今度は庭師などをを雇って、再びこの薬草園に取り掛かります。その一員になるお気持ちはありませんか? 先ほど聞かせていただいた限りでは、貴女はご自分の受けた治療の詳細をきちんと把握していて、同じ効果の薬を比べて適切に使い、医療への適性がある」
予想もできなかった話が降って湧いて、セリーナは一瞬の思考停止の後、首を振った。
「申し出は大変ありがたいのですが、私は夫がこの先どうなるかわからない状態で、」
「だからこそ、ヴェネット総隊長は貴女を軍の仕事に就かせようとしているのです」
その時、時計塔の鐘の音が聞こえてきた。アプシュニット隊長は「フェアクロフへの判決が出るまで、もうあまり時間がない」と焦燥感を滲ませ、セリーナに向き合った。
「聞くところによると、レオン・フェアクロフは妻である貴女が、全ての行動基準であるようだ。ならば貴女が軍に身を置けば、賄賂などには揺るがない、この上ない忠実な兵士となる。というのが、今行われている審議での、ヴェネット総隊長の主張となります。彼が監督責任を引き受け、レオン・フェアクロフに課せられる懲罰を軽くすることができる」
セリーナは目を見開いて、六番隊長はまた柔和な笑みを顔に浮かべる。
「この話、承諾してくださいますね? この哀れな庭を救ってやってください」
「も、もちろんです! 来年の夏には見違えるほどのお庭にしてみせます!」
ぶり返した傷の痛みも忘れて、セリーナは即座にそう答えた。
この国の男児の多くは、一度は軍本部の兵士に憧れるものだ。多くの異国と隣接しているこの国では、兵士の数と質が重要であり、平民の子供でも、受け継ぐ家名からあぶれた貴族の庶子であっても、軍で腕を磨けば賃金と名誉が保障されるからだ。
セリーナが案内について歩く軍本部の庭では、戦闘訓練をする男たちの声や剣の交わる音が響いていた。どの兵士も礼儀正しく、セリーナとすれ違う時は目礼してくれる。
やはり地方とは違う。
それがセリーナが抱いた第一印象だった。レオンのいた地方の軍支部では、兵士といえど受けた教育にばらつきがあり、時にはならず者と区別がつかない男たちもいるし、貴族の身内だということを鼻にかけて威張り散らす者もいた。しかしこの軍本部では、どの男たちも強さゆえの気品のようなものを纏っている。
セリーナが連れて行かれたのは六番隊、医療専門の施設だった。時々軍服の上に白衣を羽織っている軍人を見かけたり、松葉杖で歩く練習をしている男性も見かけた。廊下を進むにつれて、他の軍施設よりも清潔な静寂が広がっていく。
書架でいっぱいの一室に通され待っていると、すぐに雰囲気の柔らかい男がノックをして部屋に入ってきた。歳はセリーナより上だろうが、明るいブロンドの髪のせいで若々しく、人を安心させるような笑みはいかにも医師らしい。
「お待たせしてしまいました、マダム。初めまして。私はフランツ・アプシュニット。この医療部隊を預かる隊長です」
差し出された手を取ると、彼は儀礼的に腰を折り、セリーナの手の甲に顔を近づけて接吻の寸前で止める。その柔らかくも線引きはしっかりした淑女への挨拶を受けて、セリーナは都会の軍人にまた深く感心してしまう。
「私はセリーナ・フェアクロフと申します。突然の面会に応じていただいて感謝します。……あの、すみません。白状すると、私自身なぜここに来ているのかよくわかっていないのです。軍事裁判を受けている夫のレオンのために赴いたのですが、ヴェネット総隊長にここで面接を受けるようにと言われて」
「ええ。僕もあいつから指示を受けたのはつい先ほどです」
座るように勧められ席に着くと、アプシュニット隊長は少し身を乗り出してセリーナを観察するように視線を向け、わずかに眉をしかめた。
「ひどいな。女性にこんな仕打ちをするなんて。まだ痛みますか?」
セリーナは、自分の目の周りに残っている痣を言われているのだと気がつくのに、少し時間がかかった。
「ありがとうございます。もう大丈夫です。数日前まではもっとひどい色でしたが、ノコギリソウの薬のおかげで、ほら、お化粧でごまかせるくらいはましになったのです」
セリーナが額にかけていた前髪をかきあげると、彼は注意深くまだ残っている痕に目をやった。
「その薬はご自分で?」
「ええ。幸い手元に、昨年に採取して乾燥させておいたものがあったので」
なるほど、とアプシュニット隊長は医師の顔になって軽く頷いた。
「背に、鞭の拷問を受けたと聞きましたが、そちらの治りはどうです? どんな処置をしてますか?」
そう訊かれて、セリーナは病院で受けた麻酔の処置と包帯を変える回数を答え、さらに続ける。
「お医者様からいただいた軟膏を使っています。そのお薬を塗る前に、一日に一度クローブの種を煮出したお湯で傷を拭いて、傷周りの清潔さには気をつけてます。クローブはよくスープの隠し味に使うので、毎年必ず庭で作るんです」
「へえ、スープにも使えるとは、知りませんでした。ぜひ僕も食べてみたいな。痛みはどうですか? 王都に来る道中、悪化しませんでしたか?」
つまり、六番隊長に面接しろという指示は、受けた傷の問診を受けろということだったのだろうか。会話の行き先がわからず困惑するが、セリーナは素直に答えることにした。
「包帯とコルセットで固定してますが、傷はまだ痛みます。馬車に乗っている間はシロギクを鎮痛剤として使ってました。でも効果が長続きしないのが難ですね」
「もしかして、今効果が切れかかっている?」
そう尋ねられて、セリーナは苦笑を交えて頷いた。彼は素早く立ち上がり、ドアの外にいた部下に調薬の指示を出して、戻ってくる。
「鎮痛なら、芥子の選択肢もあったでしょう」
セリーナは首を振った。
「芥子は長く効きますが、頭がぼんやりしてしまいます。今日はそうなるわけにはいかなかったので。シロギクは害虫対策の手間さえ惜しまなければ、自分で育てられますから、常備してあったのです」
隊長は感心したように一拍の息をついて、先を続けた。
「そういった香草の庭仕事がお好きですか?」
「ええ。役立つ植物を育てるのが面白くて、長年の趣味にしています」
「時に、ご婦人のそういった趣味が、専門医療より先をいってることがあるんですよね……」
彼はぼそりと呟いてしばらく思案した後、座ったまま組んでいた足を解いてまたセリーナの方へ身を乗り出してきた。
「ご存知のように、この六番隊は医療専門です。常時から兵士の病気や傷を癒す仕事で、戦時では野戦病院を開き、衛生兵を走らせる。先の戦争はもう十年以上も前ですが、その当時まだ下っ端だった僕はあることを痛感しました。医療の現場では、本で学んだ知識だけでは通用しないことが多いと。実際、戦の負傷者で溢れかえったテントでは、村から赴いてきた女性たちが、様々な処方で傷を洗い、痛みを和らげていた。彼女たちは主に、庭や森のハーブを使っていました。僕は、そういった知識を蓄えることも、六番隊の義務だと考えてます」
そこで彼は立ち上がり、セリーナに「もう少し歩けますか?」と尋ねた。
「ぜひお見せしたいものがあるんです」
そう促されて部屋を出て建物の裏へと案内された先には、中規模の庭が広がっていた。しかし「庭」と判別がついたのは盛り土や敷石のおかげで、冬とはいえあまり手入れが行き届いていないように見える。
「春に始めた薬草園です。各地の修道院や修道女院から種をもらい、部下に仕事の合間の世話を命じて、育ててみようとしましたが、あまりうまくいきませんでした。土がいけないのか、水やりの頻度か、日光の当たり具合も適切だったかわからない。ほら、貴女がさっきおっしゃったシロギクはそこにあったのですが、アブラムシがついてしまって、採集しないままこの状態です」
そこには立ち枯れて霜と土に汚れた無残なシロギクがあった。セリーナは「もったいない」とため息をつく。
「これが、軍からの貴女へのご提案です」
いきなりそう言われて、セリーナは驚いて隣の隊長を見上げた。彼はまだ枯れた庭を眺めている。
「来年の春から、今度は庭師などをを雇って、再びこの薬草園に取り掛かります。その一員になるお気持ちはありませんか? 先ほど聞かせていただいた限りでは、貴女はご自分の受けた治療の詳細をきちんと把握していて、同じ効果の薬を比べて適切に使い、医療への適性がある」
予想もできなかった話が降って湧いて、セリーナは一瞬の思考停止の後、首を振った。
「申し出は大変ありがたいのですが、私は夫がこの先どうなるかわからない状態で、」
「だからこそ、ヴェネット総隊長は貴女を軍の仕事に就かせようとしているのです」
その時、時計塔の鐘の音が聞こえてきた。アプシュニット隊長は「フェアクロフへの判決が出るまで、もうあまり時間がない」と焦燥感を滲ませ、セリーナに向き合った。
「聞くところによると、レオン・フェアクロフは妻である貴女が、全ての行動基準であるようだ。ならば貴女が軍に身を置けば、賄賂などには揺るがない、この上ない忠実な兵士となる。というのが、今行われている審議での、ヴェネット総隊長の主張となります。彼が監督責任を引き受け、レオン・フェアクロフに課せられる懲罰を軽くすることができる」
セリーナは目を見開いて、六番隊長はまた柔和な笑みを顔に浮かべる。
「この話、承諾してくださいますね? この哀れな庭を救ってやってください」
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