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最終章
第302話 再会 其の二
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「ミャクー村を出てからすぐこのパーティに入って冒険者をしてたんだけど、最近一人抜けちゃって潮時かな……って」
寂しそうに目を伏せるエミル。
冒険者はある程度ランクが上でないと一つのクエストで貰える報酬は少なく、それだけでは食べていけない。ならばたくさんクエストを受ければいいのだが、しかしながらほとんどのギルドはパーティをいくつも抱えていて、たくさんクエストを受けようにも制限がある。
俺たちがミャクー村にいたときはクエストに比べてパーティの数が少なく、例外的にかなりのクエストを一つのパーティで受けられていたが、これは極めて稀だ。
冒険者だけで食べていけるパーティは少なく、ランクが思うように上がらないパーティは途中で解散したり兼業という形に変えたりすることが多い。
エミルのパーティも抜けた一人がどういう理由でやめたのかは分からないが、穴を埋めるために新しいメンバーを探すよりはここらでやめようかという話になったんだと思う。
「いつやめるかはまだはっきりとは決まってないけど、その前にコルネに会っておこうと思ったんだ。本当はもうちょっとランクを上げてから会いたかったんだけど、それも無理そうだから」
「そっか……やめた後どうするかはもう決まってるの?」
「盾使いの経験を活かして騎士団に入ろうかなって──できればオランド家のところがいいんだけど……二人は故郷に戻って家業を継ぐって」
エミルの脇で頷くルディとアリカ。そこまで言葉を紡ぎ終わると、エミルは静かに口の端を上げて、目線も一緒に上へ向ける。
「暗い話はここまでにして、今からはコルネの話が聞きたいな。あれから三年、何をしてたのか──そしてパーティにも所属していなかったコルネがどうやってSランク冒険者になったのか。冒険者なら誰しも聞きたいはず──だよね?」
「もちろん!」
「私も!」
話を振られたルディとアリカも同調する。その様子は昔よりも少し──なんというか自信がついたように見えた。
「分かったよ。その代わり、俺の話が終わったら次はエミルたちの番だからね。ええと、何から話せばいいかな──」
寂しそうに目を伏せるエミル。
冒険者はある程度ランクが上でないと一つのクエストで貰える報酬は少なく、それだけでは食べていけない。ならばたくさんクエストを受ければいいのだが、しかしながらほとんどのギルドはパーティをいくつも抱えていて、たくさんクエストを受けようにも制限がある。
俺たちがミャクー村にいたときはクエストに比べてパーティの数が少なく、例外的にかなりのクエストを一つのパーティで受けられていたが、これは極めて稀だ。
冒険者だけで食べていけるパーティは少なく、ランクが思うように上がらないパーティは途中で解散したり兼業という形に変えたりすることが多い。
エミルのパーティも抜けた一人がどういう理由でやめたのかは分からないが、穴を埋めるために新しいメンバーを探すよりはここらでやめようかという話になったんだと思う。
「いつやめるかはまだはっきりとは決まってないけど、その前にコルネに会っておこうと思ったんだ。本当はもうちょっとランクを上げてから会いたかったんだけど、それも無理そうだから」
「そっか……やめた後どうするかはもう決まってるの?」
「盾使いの経験を活かして騎士団に入ろうかなって──できればオランド家のところがいいんだけど……二人は故郷に戻って家業を継ぐって」
エミルの脇で頷くルディとアリカ。そこまで言葉を紡ぎ終わると、エミルは静かに口の端を上げて、目線も一緒に上へ向ける。
「暗い話はここまでにして、今からはコルネの話が聞きたいな。あれから三年、何をしてたのか──そしてパーティにも所属していなかったコルネがどうやってSランク冒険者になったのか。冒険者なら誰しも聞きたいはず──だよね?」
「もちろん!」
「私も!」
話を振られたルディとアリカも同調する。その様子は昔よりも少し──なんというか自信がついたように見えた。
「分かったよ。その代わり、俺の話が終わったら次はエミルたちの番だからね。ええと、何から話せばいいかな──」
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