パーティを抜けた魔法剣士は憧れの冒険者に出会い、最強の冒険者へと至る

一ノ瀬一

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第四章 初めての単独討伐クエスト編

第67話 討伐クエスト 其の七

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 初日の討伐クエストが上手くいってから、ほぼ毎日討伐クエストを受けていた。

 今ではギルドでもらう曖昧な地図も読めるようになり、討伐数が多めのものでも素早くこなせるようになった。

 師匠も俺がクエストに行っている間に体を動かしているようだ。俺が隣の村から帰ってくると、奥から出てくるのだが、いつも少し汗を浮かべている。

 俺の修行につきっきりで、自分の鍛錬が出来なかったから、きっと俺がいない間にやっているのだろう。

 師匠といえば、初日の討伐から帰ってきた後に、モンスターをきちんと仕留めたのを確認してから運ぶように口を酸っぱくして言われた。一日に何度も何度も言われ、少しくどいなとも思ったが、確かに身に覚えがあったので、それ以来ずっと気を付けている。

 それにしても、ろくに確認もせずにコボルトを背負うなんて、今思うとぞっとする。あのコボルトはおそらく死んでいたのだろうけど、何事もなくてよかった。



 ある日、その日も日課のように隣の村まで討伐に赴き、適当な張り紙を受付で渡す。すると、一日おきに来る人として顔を覚えられている受付嬢に呼び止められる。

「今日のクエストでBランクですね! 頑張ってください」
「えっ」

 突然告げられた言葉に驚く。俺の耳がたしかなら今Bランクと言われたような気がする。

「コルネ様はBランク昇格の必要ポイント数まであと少しなので、そのクエストを達成すればBランクに上がれますよ」

 いつの間にそんなことになっていたのか。俺は一日一回しかこの村には来ていないが、実は一回で複数のクエストを達成することもある。

 森で対象以外のモンスターを倒した場合、ギルドに張り紙がまだ残っていて、素材などの条件を満たせば、倒した後に申請しても達成とみなされるのだ。

 森に入ると、嫌でも関係のないモンスターと出会ってしまう。気性の激しいものは向こうから襲ってくるので、倒すしかない。

 何度かそのようなことがあり、相談したところ、後付けでもクエスト達成となることが分かったので、以来クエストを受けるときに全ての討伐クエストに目を通すようにしている。

 その後、森で倒したモンスターに覚えがあれば、受けたクエストのものと一緒にギルドまで持っていくのだ。

 そうやってついでに倒したモンスターが、案外Bランク相当のクエストになっていたことも何度かあったが、それもそのポイント数に寄与しているのだろう。

 初めて自分の手にしている息絶えたモンスターがBランクと知ったときはびっくりしたが、弱点をしっかりと突いたために、多少ランクが上でも倒せたのかもしれないと思った。

 それにしてもBランクとは──今日のクエストに気合が入るな。
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