51 / 58
第6章 正義? 復讐? そんなもん面倒くせえだけじゃねえか
6-2
しおりを挟む
「――そうして、あなた達の父親はゲス勇者と言われるようになったのです」
部下に捕らえさせたハーフ鬼(オーガ)とハーフエルフの娘にヒセキ・コウスケの過去を話し終わり、ヴェディは満足いく表情を浮かべた。
少女2人は始めて聞く父の過去に困惑しながらも、ヴェディに対して激しい怒りを向けている。
「ハハハ。意外でしたか、無理もない。仕組んだ私自身も、ここまで堕ちることが出来るものかと驚きが止まりませんでしたから」
少女2人がヴェディを見る顔付きは、かつて魔族の大軍に単身挑んだ時のヒセキ・コウスケの顔そのものだった。昔はこの表情に激しい嫉妬を覚えたが、今は滑稽にしか感じない。
「ですが、あの姿は演技です。正義を成し、無念を晴らすために10数年もあの男は仮初の姿を演じ続けた。そしてようやく真相にたどりつたようです。近々私の所にやってくるかも知れません。そうなれば勇者と呼ばれるに相応しい父親本来の姿をアナタ達は見るでしょう」
少女2人の顔を伺いながらヴェディは満足げな笑みを浮かべた。
「ですが、あなた達はそれを人に伝えることはできません」
◇
勇者ヒセキ・コウスケが強盗殺人。
その知らせは衛兵隊から王政府に直ちに知らせられた。
事態を重くみた女王ヴェルデ・ヴィヒレアは自らの名の元に緊急会議を招集。
国防や王都の治安を担う職務につく高官たちが一堂に集められた。
「勇者とは名ばかり下種1人に、こんな朝早くから呼び出しとは」
「全くだ。衛兵隊だけで捕らえれただろうに。油断するからだ」
もっとも今、この立場についているもので戦場でのコウスケを知るものは自分を除き存在しない。
危機感の無さとコウスケへの理解の欠如に、デミトリウスは苛立ちを必死に抑えた。
「あの男の言動を考えれば、こういった事をしでかすのは予見できただろう。デミトリウス君どう責任とるつもりかね?」
「私は……勇者様はこの様な事を行っていないと考えております」
「ハハハ。素晴らしいジョークだ」
「まあ、対処は衛兵隊だけで十分だろ」
「不祥事挽回の意味でも、あとはよろしく頼む」
重臣たちが皆、席を立とうとした時、会議室の扉が静かに開いた。
「会議はもう終わりですか?」
温和な口調、気品に満ちた立ち居振る舞い、優雅な緑のドレスに美しい琥珀色の髪、自分よりコウスケを知る人間が来たようだ。
「女王陛下!」
重臣たちは神妙な面持ちで、立ったばかりの椅子に再び腰を下ろした。
「お伺いしたいことがあります。将軍、アナタは魔族との戦争中どちらにいらっしゃりましたか?」
「フェルデン砦の指揮を執っておりました」
「あそこは穏やかで良い場所です。さぞ快適だったでしょう」
フェルデン砦は魔族の攻撃に一度も晒されなかった場所だ。
将軍は、とても恥ずかしそうだ。
女王は、それに気品ある笑顔を向けながら温和な口調で話し続けた。
「ですがヒセキ・コウスケはそれとはほど遠い場所で、魔族の中でも特に強靭な者たちと戦い続け、いつも勝利を掴んでいました」
「恐れながら陛下。それは剣聖、賢者、聖女が強かっただけで、あの男は……」
「私が勇者パーティーにいた事があるのをご存じないのですか?」
これを知らぬものは、この国にいない。
会議室に凍りつくほどの静寂が広がる。
「あなたが言うあの男は、私が見てきた中で最も強い存在です。それが敵にまわったのであれば、これ程の脅威はありません。この1件は私が前線に出て鎮圧の指揮をとります」
「お待ちください! 女王陛下! そのような危険な場に御自ら出向くことは必要ありません!」
「そうです! 私共一致団結してあのゲスな男を捕らえてみせます!」
「ありがとうございます。それでは良い報告をお待ちしております」
高官たちは勇ましい声を上げ始めた。だが、自分たちの立場と保身を考えてのことだ。
女王の言っていることを信じてはいまい。
冷めた目でそれを見ながら、デミトリウスはこれからのことを考え始めた。
「すいません、言い忘れる所でした。副隊長、アレの使用をお願いいたします。これは命令です」
(正気か……ここまでやるのか)
微笑を浮かべる女王に対してデミトリウスは震えが止まらなかった。
◇
どうでもいい会議が終えて政務室に向かうヴェルデの前にフードを被った近衛兵がやってきた。確かこの者は昨日、コウスケと抗戦した中の1人のはずだ。
「女王陛下。昨日の件、誠に申し訳ありません」
「お気になさらないでください」
「しかし、あの様なものにおくれをとってしまうなど……」
近衛兵達に戦いを教えたのは自分だ。
彼らは束になっても未だ自分に敵わない。
その敵わない自分でさえ、コウスケには勝てない。
ヴェルデは何百回とそれを説明したが、彼らは理解してくれなかった。
だが、今はそんなことに苛立っている暇はない。
「……出陣します。装束を持って来てください」
「なりません!」
微笑を浮かべながら近衛兵に自らの胸の内を伝える。
「今日はゲス勇者が最後を迎える誠にめでたい日となります。それをこの目で全て見届けたいのです」
◇
「まてえ! ゲス勇者!」
市街地を逃げるコウスケを追う衛兵の数は川の流れのように絶え間なく増え続けた。
(ちくしょう! 相手はたかが俺だぞ。なんでこんな大群が出てきてんだ)
必死に逃げる中、前方から8m位の人型の物体が数体むかってきた。
あれは資料で見たことがある。宮廷魔術師団が総力を挙げて開発したという治安維持用ゴーレムだ。
(ひいい! なんでこんな、ごっついもんまで……)
都市が他国の軍勢やヤバいモンスターから攻められた時のために開発されたコレの初の実戦配備の相手が何故、ゲスで弱い事で有名な自分なのだろうか?
少し考えたが、こんな事をする権限があり、やりそうな人間には1人心当たりがあった。
(畜生あの女、ぶっ殺してやる!)
先々の事を考えて魔力を温存させておきたかったが、このままでは絶対捕まる。
覚悟を決めたコウスケは反転して衛兵隊に手の平を向けた。
「おらあ!」
そして渾身の力を込めて屁の臭いをする魔法を放つ。
「なんだこれは!?」
「ゴッホ! ゴッホッ」
とてつもない数の衛兵たちは、魔法の臭いで大混乱しているようだ。
その隙に民家に入り込み、家をまたぎながら逃げ続けた。
部下に捕らえさせたハーフ鬼(オーガ)とハーフエルフの娘にヒセキ・コウスケの過去を話し終わり、ヴェディは満足いく表情を浮かべた。
少女2人は始めて聞く父の過去に困惑しながらも、ヴェディに対して激しい怒りを向けている。
「ハハハ。意外でしたか、無理もない。仕組んだ私自身も、ここまで堕ちることが出来るものかと驚きが止まりませんでしたから」
少女2人がヴェディを見る顔付きは、かつて魔族の大軍に単身挑んだ時のヒセキ・コウスケの顔そのものだった。昔はこの表情に激しい嫉妬を覚えたが、今は滑稽にしか感じない。
「ですが、あの姿は演技です。正義を成し、無念を晴らすために10数年もあの男は仮初の姿を演じ続けた。そしてようやく真相にたどりつたようです。近々私の所にやってくるかも知れません。そうなれば勇者と呼ばれるに相応しい父親本来の姿をアナタ達は見るでしょう」
少女2人の顔を伺いながらヴェディは満足げな笑みを浮かべた。
「ですが、あなた達はそれを人に伝えることはできません」
◇
勇者ヒセキ・コウスケが強盗殺人。
その知らせは衛兵隊から王政府に直ちに知らせられた。
事態を重くみた女王ヴェルデ・ヴィヒレアは自らの名の元に緊急会議を招集。
国防や王都の治安を担う職務につく高官たちが一堂に集められた。
「勇者とは名ばかり下種1人に、こんな朝早くから呼び出しとは」
「全くだ。衛兵隊だけで捕らえれただろうに。油断するからだ」
もっとも今、この立場についているもので戦場でのコウスケを知るものは自分を除き存在しない。
危機感の無さとコウスケへの理解の欠如に、デミトリウスは苛立ちを必死に抑えた。
「あの男の言動を考えれば、こういった事をしでかすのは予見できただろう。デミトリウス君どう責任とるつもりかね?」
「私は……勇者様はこの様な事を行っていないと考えております」
「ハハハ。素晴らしいジョークだ」
「まあ、対処は衛兵隊だけで十分だろ」
「不祥事挽回の意味でも、あとはよろしく頼む」
重臣たちが皆、席を立とうとした時、会議室の扉が静かに開いた。
「会議はもう終わりですか?」
温和な口調、気品に満ちた立ち居振る舞い、優雅な緑のドレスに美しい琥珀色の髪、自分よりコウスケを知る人間が来たようだ。
「女王陛下!」
重臣たちは神妙な面持ちで、立ったばかりの椅子に再び腰を下ろした。
「お伺いしたいことがあります。将軍、アナタは魔族との戦争中どちらにいらっしゃりましたか?」
「フェルデン砦の指揮を執っておりました」
「あそこは穏やかで良い場所です。さぞ快適だったでしょう」
フェルデン砦は魔族の攻撃に一度も晒されなかった場所だ。
将軍は、とても恥ずかしそうだ。
女王は、それに気品ある笑顔を向けながら温和な口調で話し続けた。
「ですがヒセキ・コウスケはそれとはほど遠い場所で、魔族の中でも特に強靭な者たちと戦い続け、いつも勝利を掴んでいました」
「恐れながら陛下。それは剣聖、賢者、聖女が強かっただけで、あの男は……」
「私が勇者パーティーにいた事があるのをご存じないのですか?」
これを知らぬものは、この国にいない。
会議室に凍りつくほどの静寂が広がる。
「あなたが言うあの男は、私が見てきた中で最も強い存在です。それが敵にまわったのであれば、これ程の脅威はありません。この1件は私が前線に出て鎮圧の指揮をとります」
「お待ちください! 女王陛下! そのような危険な場に御自ら出向くことは必要ありません!」
「そうです! 私共一致団結してあのゲスな男を捕らえてみせます!」
「ありがとうございます。それでは良い報告をお待ちしております」
高官たちは勇ましい声を上げ始めた。だが、自分たちの立場と保身を考えてのことだ。
女王の言っていることを信じてはいまい。
冷めた目でそれを見ながら、デミトリウスはこれからのことを考え始めた。
「すいません、言い忘れる所でした。副隊長、アレの使用をお願いいたします。これは命令です」
(正気か……ここまでやるのか)
微笑を浮かべる女王に対してデミトリウスは震えが止まらなかった。
◇
どうでもいい会議が終えて政務室に向かうヴェルデの前にフードを被った近衛兵がやってきた。確かこの者は昨日、コウスケと抗戦した中の1人のはずだ。
「女王陛下。昨日の件、誠に申し訳ありません」
「お気になさらないでください」
「しかし、あの様なものにおくれをとってしまうなど……」
近衛兵達に戦いを教えたのは自分だ。
彼らは束になっても未だ自分に敵わない。
その敵わない自分でさえ、コウスケには勝てない。
ヴェルデは何百回とそれを説明したが、彼らは理解してくれなかった。
だが、今はそんなことに苛立っている暇はない。
「……出陣します。装束を持って来てください」
「なりません!」
微笑を浮かべながら近衛兵に自らの胸の内を伝える。
「今日はゲス勇者が最後を迎える誠にめでたい日となります。それをこの目で全て見届けたいのです」
◇
「まてえ! ゲス勇者!」
市街地を逃げるコウスケを追う衛兵の数は川の流れのように絶え間なく増え続けた。
(ちくしょう! 相手はたかが俺だぞ。なんでこんな大群が出てきてんだ)
必死に逃げる中、前方から8m位の人型の物体が数体むかってきた。
あれは資料で見たことがある。宮廷魔術師団が総力を挙げて開発したという治安維持用ゴーレムだ。
(ひいい! なんでこんな、ごっついもんまで……)
都市が他国の軍勢やヤバいモンスターから攻められた時のために開発されたコレの初の実戦配備の相手が何故、ゲスで弱い事で有名な自分なのだろうか?
少し考えたが、こんな事をする権限があり、やりそうな人間には1人心当たりがあった。
(畜生あの女、ぶっ殺してやる!)
先々の事を考えて魔力を温存させておきたかったが、このままでは絶対捕まる。
覚悟を決めたコウスケは反転して衛兵隊に手の平を向けた。
「おらあ!」
そして渾身の力を込めて屁の臭いをする魔法を放つ。
「なんだこれは!?」
「ゴッホ! ゴッホッ」
とてつもない数の衛兵たちは、魔法の臭いで大混乱しているようだ。
その隙に民家に入り込み、家をまたぎながら逃げ続けた。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
世界最強の勇者は伯爵家の三男に転生し、落ちこぼれと疎まれるが、無自覚に無双する
平山和人
ファンタジー
世界最強の勇者と称えられる勇者アベルは、新たな人生を歩むべく今の人生を捨て、伯爵家の三男に転生する。
しかしアベルは忌み子と疎まれており、優秀な双子の兄たちと比べられ、学校や屋敷の人たちからは落ちこぼれと蔑まれる散々な日々を送っていた。
だが、彼らは知らなかったアベルが最強の勇者であり、自分たちとは遥かにレベルが違うから真の実力がわからないことに。
そんなことも知らずにアベルは自覚なく最強の力を振るい、世界中を驚かせるのであった。
二度目の勇者の美醜逆転世界ハーレムルート
猫丸
恋愛
全人類の悲願である魔王討伐を果たした地球の勇者。
彼を待っていたのは富でも名誉でもなく、ただ使い捨てられたという現実と別の次元への強制転移だった。
地球でもなく、勇者として召喚された世界でもない世界。
そこは美醜の価値観が逆転した歪な世界だった。
そうして少年と少女は出会い―――物語は始まる。
他のサイトでも投稿しているものに手を加えたものになります。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる