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3 乾燥と完走
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無言で泳ぎ続けていると前方の方から続々と岸に上がっていくのが見えた。みんな陸地を目指していたらしい。当たり前だよね、みんな水生生物じゃないんだから。
「はぁ疲れた! びしょびしょだよ」
なんとか泳ぎきり、後に続けと岸へ上がる。どうやら俺がしんがりを務めていたみたいだ。先に上がった人たち……と呼んでいいのか定かではないが、多種多様な獣の特徴を持った人型たちは、思い思いに水気を散らそうと体を振るわせている。見る感じ、鳥人間の数が圧倒的に多い。
それにしても十人以上いそうなこの人たちは、一体全体どこにいたんだ?俺がまだ大きかったときは、この広間に人っ子一人いる雰囲気は無かった。もしこのサイズで足元うろちょろしていたのだったら踏み潰してなくてほんとによかった。
というかまだ俺は広間にいるのだろうか。実際は広間の水溜りを泳いでいたはずなんだが、周りを見渡してもドアがない。それどころか見える部分は砂地になっており、その向こう側は全体的に木が生い茂っている。人工的な床はなく、ザ自然だ。
「あなたはどうやって乾かすおつもり?」
状況を整理しようと周りを観察していると、口の部分が嘴、腕の部分が羽、お尻から尾羽を生やしたグレーのワンピースを着た幼女が、首を傾げて話しかけてきた。この子も他の鳥人間同様激しく翼を動かしバイブレーションしている。ちなみに髪型はモヒカン。ニワトリだろうか。
「羽がないのは可哀想ね。だって自分じゃ乾かせないもの」
「ニワトリさんはめちゃくちゃバイブになってるけど、それは乾きやすいの?」
「まぁ! まぁまぁ!! 何なのあなたぶっ○したいわ!」
「え! ごめんなさい!」
俺も真似してブルブルしてみた。全然乾く気しない。寒さに打ち震えてるだけに見えるが、翼がないのを同情されるくらいこれがほんとに効率いいのか?不思議に思って他にコツがあるのか聞いてみたら、何が癪に障ったのか分からないが突然嘴で突き回してきた。地味に痛い。
というか短期間に二人から○すって言われる俺って……いや、この世界の住人が短気過ぎるんだと思う。
「ヒィィィ許してごめんなさいぃぃ」
「訂正しなさい! わたくしをニワトリなどとっ……訂正しなさい!!」
「ごめんなさいごめんなさい間違えました訂正します!」
「ではわたくしはなんですか?」
「……とり?」
「わたくしはオカメインコです! その足りない脳みその愚行を全身で詫びなさい! その謝罪を繰り返す全身を突いて突いて突き回してミンチにしてあげるわ!!」
それは勘弁と逃げ出した。けど追っかけてくる……般若の形相したオカメインコが。
途中すれ違ったスーツ姿な眼鏡サラリーマン風の鳥男が党大会レースやりましょう!とか言ってて、いつの間にか岸に上がったみんなで一緒に走ってた。狭い岸を円を描くように走っていたからか、そのうちオカメインコを追い抜いてしまった。抜いたときちらりと表情を伺ってみたら、ミンチにする目的は忘れたのか俺なんか眼中から外して、ただ前を見据えてひたすら走っているではないか。なんなら羽ばたいちゃったりしてた。
ついでにネズミも走ってた。泳いでいた時は気付かなかったが、真っ黒の忍び装束着てた。ネズミは忍者だったっぽい。曲げた片腕を胸の前で水平に固定してシュシュシュシュッて感じで走っている。すっと長い尾っぽで上手くバランスを取っているようだ。余裕で抜いたけど。見た目だけ速そうな見掛け倒し走りでした。
「かけっこ、おわり!」
サラリーマン風鳥男がパンパーンと手を叩いている。けど終わりも何もその前に結構みんな好き好きに止めていたが。かく言う俺もその一人だ。オカメインコの眼中に無いのが分かってから徐々に距離を取り、静かにコースアウトしておいた。
今は誰が優勝なのか論争が巻き起こっているのを気配を消して眺めている。勝手に始めて勝手に終わったレースに優勝もクソも無いだろうに。かけっこどころか歩いてるやつもいたぞ。フリースタイルかけっこってもうただの個人練習じゃん。そんな事をまじめに議論しているんだから決着が着くはずがない。
いつの間にか服は乾いていた。
「みんな頑張ったんだからみんな優勝にしましょう!」
達観してぼーっと眺めてる間にサラリーマン風鳥男が閃いた!と人差し指を顔の横に立てていた。いやいやそれ暴論。日本人の悪いとこみたいな答え出してきやがった。でもまぁ俺的には誰が優勝とか関係ないのでそっとしておく。
次は賞品がどうのという話に移行していた。みんなほしがりさんだな。これはとことん口を挟まないほうがいいともっともっと気配を消す。だがそうは問屋が卸さないらしい。サラリーマン風鳥男がばっちり俺を指さしている。
「あの子が賞品をくれるようです。さぁみなさんあの子の前に一列にならんで!」
まじかよ最悪!
「俺なにも持ってません!」
「さぁさぁ押さずに行儀よく。賞品は逃げませんよ」
仕切りたがりのサラリーマン風鳥男が、座り込んで頬杖ついてた俺の前で我先にと集まる人々を手際よく行列整理しだした。えらいことに巻き込まれてしまった。何もないと言ってるのに誰にも聞こえないようで、ただただわくわくした顔して待っている。サラリーマン風鳥男は列が出来上がったらちゃっかり最後尾に並びやがった。
引くに引けないこの状況、何かないかと慌ててポケットを探る。何かあった。取り出してみると綺麗なブリキの箱だった。中身は飴。それなりにあったのでどうか足りてくれと願いながら一人一人に手渡していく。こんなんでよかったらしい。みんなお辞儀をして受け取っていった。
最後の一個。それをサラリーマン風鳥男に渡して、この緊急事態を乗り切った。もし残ってたら小向にあげたかったな。ちくしょう、サラリーマン風鳥男もちゃっかり貰うなよ。
「おいドードー殿、こ奴が賞品を貰っておらぬぞ」
大団円で一件落着したこの状況に安堵のため息を吐いてたその時、無駄に正義感をかざしたネズミ忍者が俺の背中をどんっと殴ってきた。その顔はドヤ顔。鬼の首を取ったような気分でふんぞり返っている。どうでもいいよ!ほっといてよ!
「あ、俺はいいです。賞品辞退します」
「賞品を貰っていないなんてっ……それは大変だ。他にポケットに入っていませんか?」
俺の言葉は聞こえないんですね。というかあなたドードー鳥なんですね。先程から仕切ってたサラリーマン風鳥男がドードー鳥だった事が暴露された。どうでもいいー!
この期に及んで俺自身の賞品を俺から出させる暴挙に呆れ果てたが、もう正論いったとこでやぶ蛇だろう。俺は大人しく再度ポケットの中を弄った。
何が当たったような気がして取り出してみる。それは指輪のようなプルタブのようななんとも言えないものだった。
「賞品は指ぬきがいいのですね。さぁそれをこちらに」
「あ、はい」
「では、ごほん! この優雅な指ぬきを此度の賞品としてあなたに与えます」
おおーパチパチパチパチ。
目の前に厳かに掲げられた指ぬきを受け取ると、周りから歓声とともに拍手を貰った。頭おかしくなりそう。助けて小向。
「はぁ~小向に会いたい」
「こむかいってどなたですの?」
「俺のかわいいにゃんこ~……っは!」
遣る瀬無い気持ちで遠くを眺める。無意識のうちに心の声が漏れ出してしまっていたようだ。そんな俺のぼやきに反応する声がひとつ。そちらに目をやると立派なモヒカンが。
「にゃ、にゃんこですって!! それは俗に言う猫の事じゃありませんこと!?」
もう関わりたくないと思っていたオカメインコがわなわな震えて大声で叫んだ。ザワッ。いままでののほほーんとした狂気とは違う、体が強ばるような息を呑む気配で場は凍り付き、空気がガラリと一瞬にして変わった。
「はぁ疲れた! びしょびしょだよ」
なんとか泳ぎきり、後に続けと岸へ上がる。どうやら俺がしんがりを務めていたみたいだ。先に上がった人たち……と呼んでいいのか定かではないが、多種多様な獣の特徴を持った人型たちは、思い思いに水気を散らそうと体を振るわせている。見る感じ、鳥人間の数が圧倒的に多い。
それにしても十人以上いそうなこの人たちは、一体全体どこにいたんだ?俺がまだ大きかったときは、この広間に人っ子一人いる雰囲気は無かった。もしこのサイズで足元うろちょろしていたのだったら踏み潰してなくてほんとによかった。
というかまだ俺は広間にいるのだろうか。実際は広間の水溜りを泳いでいたはずなんだが、周りを見渡してもドアがない。それどころか見える部分は砂地になっており、その向こう側は全体的に木が生い茂っている。人工的な床はなく、ザ自然だ。
「あなたはどうやって乾かすおつもり?」
状況を整理しようと周りを観察していると、口の部分が嘴、腕の部分が羽、お尻から尾羽を生やしたグレーのワンピースを着た幼女が、首を傾げて話しかけてきた。この子も他の鳥人間同様激しく翼を動かしバイブレーションしている。ちなみに髪型はモヒカン。ニワトリだろうか。
「羽がないのは可哀想ね。だって自分じゃ乾かせないもの」
「ニワトリさんはめちゃくちゃバイブになってるけど、それは乾きやすいの?」
「まぁ! まぁまぁ!! 何なのあなたぶっ○したいわ!」
「え! ごめんなさい!」
俺も真似してブルブルしてみた。全然乾く気しない。寒さに打ち震えてるだけに見えるが、翼がないのを同情されるくらいこれがほんとに効率いいのか?不思議に思って他にコツがあるのか聞いてみたら、何が癪に障ったのか分からないが突然嘴で突き回してきた。地味に痛い。
というか短期間に二人から○すって言われる俺って……いや、この世界の住人が短気過ぎるんだと思う。
「ヒィィィ許してごめんなさいぃぃ」
「訂正しなさい! わたくしをニワトリなどとっ……訂正しなさい!!」
「ごめんなさいごめんなさい間違えました訂正します!」
「ではわたくしはなんですか?」
「……とり?」
「わたくしはオカメインコです! その足りない脳みその愚行を全身で詫びなさい! その謝罪を繰り返す全身を突いて突いて突き回してミンチにしてあげるわ!!」
それは勘弁と逃げ出した。けど追っかけてくる……般若の形相したオカメインコが。
途中すれ違ったスーツ姿な眼鏡サラリーマン風の鳥男が党大会レースやりましょう!とか言ってて、いつの間にか岸に上がったみんなで一緒に走ってた。狭い岸を円を描くように走っていたからか、そのうちオカメインコを追い抜いてしまった。抜いたときちらりと表情を伺ってみたら、ミンチにする目的は忘れたのか俺なんか眼中から外して、ただ前を見据えてひたすら走っているではないか。なんなら羽ばたいちゃったりしてた。
ついでにネズミも走ってた。泳いでいた時は気付かなかったが、真っ黒の忍び装束着てた。ネズミは忍者だったっぽい。曲げた片腕を胸の前で水平に固定してシュシュシュシュッて感じで走っている。すっと長い尾っぽで上手くバランスを取っているようだ。余裕で抜いたけど。見た目だけ速そうな見掛け倒し走りでした。
「かけっこ、おわり!」
サラリーマン風鳥男がパンパーンと手を叩いている。けど終わりも何もその前に結構みんな好き好きに止めていたが。かく言う俺もその一人だ。オカメインコの眼中に無いのが分かってから徐々に距離を取り、静かにコースアウトしておいた。
今は誰が優勝なのか論争が巻き起こっているのを気配を消して眺めている。勝手に始めて勝手に終わったレースに優勝もクソも無いだろうに。かけっこどころか歩いてるやつもいたぞ。フリースタイルかけっこってもうただの個人練習じゃん。そんな事をまじめに議論しているんだから決着が着くはずがない。
いつの間にか服は乾いていた。
「みんな頑張ったんだからみんな優勝にしましょう!」
達観してぼーっと眺めてる間にサラリーマン風鳥男が閃いた!と人差し指を顔の横に立てていた。いやいやそれ暴論。日本人の悪いとこみたいな答え出してきやがった。でもまぁ俺的には誰が優勝とか関係ないのでそっとしておく。
次は賞品がどうのという話に移行していた。みんなほしがりさんだな。これはとことん口を挟まないほうがいいともっともっと気配を消す。だがそうは問屋が卸さないらしい。サラリーマン風鳥男がばっちり俺を指さしている。
「あの子が賞品をくれるようです。さぁみなさんあの子の前に一列にならんで!」
まじかよ最悪!
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仕切りたがりのサラリーマン風鳥男が、座り込んで頬杖ついてた俺の前で我先にと集まる人々を手際よく行列整理しだした。えらいことに巻き込まれてしまった。何もないと言ってるのに誰にも聞こえないようで、ただただわくわくした顔して待っている。サラリーマン風鳥男は列が出来上がったらちゃっかり最後尾に並びやがった。
引くに引けないこの状況、何かないかと慌ててポケットを探る。何かあった。取り出してみると綺麗なブリキの箱だった。中身は飴。それなりにあったのでどうか足りてくれと願いながら一人一人に手渡していく。こんなんでよかったらしい。みんなお辞儀をして受け取っていった。
最後の一個。それをサラリーマン風鳥男に渡して、この緊急事態を乗り切った。もし残ってたら小向にあげたかったな。ちくしょう、サラリーマン風鳥男もちゃっかり貰うなよ。
「おいドードー殿、こ奴が賞品を貰っておらぬぞ」
大団円で一件落着したこの状況に安堵のため息を吐いてたその時、無駄に正義感をかざしたネズミ忍者が俺の背中をどんっと殴ってきた。その顔はドヤ顔。鬼の首を取ったような気分でふんぞり返っている。どうでもいいよ!ほっといてよ!
「あ、俺はいいです。賞品辞退します」
「賞品を貰っていないなんてっ……それは大変だ。他にポケットに入っていませんか?」
俺の言葉は聞こえないんですね。というかあなたドードー鳥なんですね。先程から仕切ってたサラリーマン風鳥男がドードー鳥だった事が暴露された。どうでもいいー!
この期に及んで俺自身の賞品を俺から出させる暴挙に呆れ果てたが、もう正論いったとこでやぶ蛇だろう。俺は大人しく再度ポケットの中を弄った。
何が当たったような気がして取り出してみる。それは指輪のようなプルタブのようななんとも言えないものだった。
「賞品は指ぬきがいいのですね。さぁそれをこちらに」
「あ、はい」
「では、ごほん! この優雅な指ぬきを此度の賞品としてあなたに与えます」
おおーパチパチパチパチ。
目の前に厳かに掲げられた指ぬきを受け取ると、周りから歓声とともに拍手を貰った。頭おかしくなりそう。助けて小向。
「はぁ~小向に会いたい」
「こむかいってどなたですの?」
「俺のかわいいにゃんこ~……っは!」
遣る瀬無い気持ちで遠くを眺める。無意識のうちに心の声が漏れ出してしまっていたようだ。そんな俺のぼやきに反応する声がひとつ。そちらに目をやると立派なモヒカンが。
「にゃ、にゃんこですって!! それは俗に言う猫の事じゃありませんこと!?」
もう関わりたくないと思っていたオカメインコがわなわな震えて大声で叫んだ。ザワッ。いままでののほほーんとした狂気とは違う、体が強ばるような息を呑む気配で場は凍り付き、空気がガラリと一瞬にして変わった。
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