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第77話 6回表
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『大丈夫、お前の磨き上げた制球力ならきっと上手く行く。俺はお前を信じてるさ』
これらの自由から向けられた言葉は輝明の戸惑いを吹き飛ばし、自由以外の捕手に対して一歩踏み込んで投げる決意を至らしめた。しかし、肝心の受け手である龍介が自分のボールに対して手間取る姿に疑念が再発し始めていた。
「な、なんか用かよ」
龍介が尋ねると輝明は一枚のメモ用紙を差し出した。
『慣れた?大丈夫そう?』
「………」
「ぷっ、あんたどんだけ心配。というか信頼されてないのよ、あっはははは!」
「うるせえー!おめーも一々心配してんじゃねーよ。大丈夫に決まってんだろう」
自由がそう言うと輝明は再びメモを渡す。
『よかった。さっきは取り損ねてたり、後逸してたから』
「ぶふぅ――!そうよね、そうよね。あんなプレイされたら動揺するわよね。安心して全力でなんてなげられないわよね~。あんたプライド高いから無理に捕球しようとしにいったんでしょう」
(まあ、気持ちはわからなくもないけどね)
「くそがっ、わかったよ!俺はこの試合中もう無理にお前の球を掴みにいったりしねー!不格好でも、情けなくても全力でもお前の球をミットに収める事だけに専念する!…これで満足だろ?」
前沢君も必死…なのかな?
「俺もしっかりやっからお前も他の事なんか気にしてないで俺を信じて思いっきり投げ込んで来いや!」
信じて、か。やっぱり相手に信じてもらいたいし、信じられたらうれしいよね。僕もそうだったし。
龍介が言葉を投げかけてから少しの間が開いた後、輝明は複数回勢いよく頷き、これまえと違う彼の突然の返事に龍介は少し戸惑った。
「お、おう。頼むぜ」
そう言って龍介はホームの方に走って行こうとすると彼らのやり取りを見ていた自由が彼を呼び止めた。
「この回から色んな所に構えてもいいかもな」
「え、でもさっきは…」
「お前がプライド引きずって無理すると思ってたからああ言ったんだよ。でもお前が輝明の球を受け止める事のみに徹すればなんとかなるさ。さっきの回よりは少しは慣れてきただろう?」
そう言い残して自由はファーストへと走り、続くように自由もホームへ急いだ。
プレートに足を掛けながら輝明はチラッと一塁の守備に就いている自由の方を見た。
チームメイトを信じる。耳にした事はあったけどイマイチよくわからなかった。でも、今なら少しだけわかる気がする。信じてもらえる事が嬉しい事なのだと知る事ができた。だから今度は僕が彼を、前沢君を信じて投げる!
輝明が自身の中で一つの決意を固めてると視線を自由から龍介の方へと移して彼の方をしっかり見つめた。
(なんだ、赤坂のあの表情。別段大きな変化があったわけじゃないけどなんていうか今まで機械的というか人形みたいだったのに少しだけ目にやる気がみえるというか意思を感じる気がする。それに今まで向かい合ってはいても俺を見ているようでみていない節があった。けど今は…
「………」
静かで、けど確かに俺をしっかりと見ている視線を感じる。俺のリードをとかじゃなく俺自身を。…やっとかよ、たくっ!
ニヤリと笑うとこれまでどうりのアウトコース一杯のサインを出す。しかし同じサインでも両者の気持ちはこれまでとは異なるものでこの試合二人はある意味初めてちゃんと向き合った時間。或いは今までより一段深く相手と向き合った時間。そしてそれを実感した瞬間だった。
今までにない彼からの伝わって来る熱を感じる感情。それらに高揚していた龍介だったがボールがミットにねじ込まれた直後強制的に浮かんできた別の感情に切替させられた。
今までよりも一回り強くミットに突き刺さる感触。
これまでフォームに気を取られて他に気が回ってなかったけど、この球…
確信に近いものを感じながら同じサインを出すが奇しくもまた彼の受ける気持ちが変化していた。そしてそんな中で放たれた第二球。これまで輝明の球を受けてフォームを見せられて少し目が慣れて来た事によりボールのしかっり確認する事ができた。そしてそれによりボールがミット収まりきる前に疑念を確信に変える事ができた。
そのまま危なげなく打者を三人を打ち取ってチェンジとなりマウンドからベンチへと戻る輝明に龍介は駆け寄って声を掛けた。
「ちょっと手、だせ」
突然の事に驚きつつも輝明は彼の前に差し出すように手を差し出した。
「あ~前じゃなく上に上げろ」
言われるままに手を上げるとそれに重ねられるように龍介の手が触れ、小さな破裂音が響いた。
えっ?今のってもしかしてハイたち?でも今の手の感じ…あれが適正、なの?
彼が自分に自らそのような行動を取った事も驚いたが、輝明にはその行動そのものにより大きな衝撃を受け困惑した。
「その、あれだ…ナイスピッチ。このまま次の回も…て、何やってんだ?」
龍介が慣れないながらも彼なりに輝明を称賛していたが途中で歩き出した自分と違い後ろで彼が驚いた表情で自身の手を見つめながら立ち止まっている事に気付き再び近づく。
『ハイたちってあんな感じでよかったの?』
そこかよ!?
「そうだよ!今俺がお前にやったくらいが普通なんだよ!お前がさっき俺にしたのは思いっ切り間違ってんだよ!ったく、完全に兄貴の悪影響が及ぼされてやがる。それとハイたちじゃなくてハイタッチな」
(そうか、あれぐらいが普通なんだ)
「こらこら、人の悪口はお兄ちゃん感心しないな。それに別に間違ってなんか無いだろう。あれだって十分普通の範囲だろ?」
「俺のこれは悪口じゃなくて事実だから。そしてどう考えても普通じゃねーよ」
(これ、どっちが正しいんだろう?)
2人のやり取りを見てどちらの意見が正しいのか輝明には判断がつかなかった。
これらの自由から向けられた言葉は輝明の戸惑いを吹き飛ばし、自由以外の捕手に対して一歩踏み込んで投げる決意を至らしめた。しかし、肝心の受け手である龍介が自分のボールに対して手間取る姿に疑念が再発し始めていた。
「な、なんか用かよ」
龍介が尋ねると輝明は一枚のメモ用紙を差し出した。
『慣れた?大丈夫そう?』
「………」
「ぷっ、あんたどんだけ心配。というか信頼されてないのよ、あっはははは!」
「うるせえー!おめーも一々心配してんじゃねーよ。大丈夫に決まってんだろう」
自由がそう言うと輝明は再びメモを渡す。
『よかった。さっきは取り損ねてたり、後逸してたから』
「ぶふぅ――!そうよね、そうよね。あんなプレイされたら動揺するわよね。安心して全力でなんてなげられないわよね~。あんたプライド高いから無理に捕球しようとしにいったんでしょう」
(まあ、気持ちはわからなくもないけどね)
「くそがっ、わかったよ!俺はこの試合中もう無理にお前の球を掴みにいったりしねー!不格好でも、情けなくても全力でもお前の球をミットに収める事だけに専念する!…これで満足だろ?」
前沢君も必死…なのかな?
「俺もしっかりやっからお前も他の事なんか気にしてないで俺を信じて思いっきり投げ込んで来いや!」
信じて、か。やっぱり相手に信じてもらいたいし、信じられたらうれしいよね。僕もそうだったし。
龍介が言葉を投げかけてから少しの間が開いた後、輝明は複数回勢いよく頷き、これまえと違う彼の突然の返事に龍介は少し戸惑った。
「お、おう。頼むぜ」
そう言って龍介はホームの方に走って行こうとすると彼らのやり取りを見ていた自由が彼を呼び止めた。
「この回から色んな所に構えてもいいかもな」
「え、でもさっきは…」
「お前がプライド引きずって無理すると思ってたからああ言ったんだよ。でもお前が輝明の球を受け止める事のみに徹すればなんとかなるさ。さっきの回よりは少しは慣れてきただろう?」
そう言い残して自由はファーストへと走り、続くように自由もホームへ急いだ。
プレートに足を掛けながら輝明はチラッと一塁の守備に就いている自由の方を見た。
チームメイトを信じる。耳にした事はあったけどイマイチよくわからなかった。でも、今なら少しだけわかる気がする。信じてもらえる事が嬉しい事なのだと知る事ができた。だから今度は僕が彼を、前沢君を信じて投げる!
輝明が自身の中で一つの決意を固めてると視線を自由から龍介の方へと移して彼の方をしっかり見つめた。
(なんだ、赤坂のあの表情。別段大きな変化があったわけじゃないけどなんていうか今まで機械的というか人形みたいだったのに少しだけ目にやる気がみえるというか意思を感じる気がする。それに今まで向かい合ってはいても俺を見ているようでみていない節があった。けど今は…
「………」
静かで、けど確かに俺をしっかりと見ている視線を感じる。俺のリードをとかじゃなく俺自身を。…やっとかよ、たくっ!
ニヤリと笑うとこれまでどうりのアウトコース一杯のサインを出す。しかし同じサインでも両者の気持ちはこれまでとは異なるものでこの試合二人はある意味初めてちゃんと向き合った時間。或いは今までより一段深く相手と向き合った時間。そしてそれを実感した瞬間だった。
今までにない彼からの伝わって来る熱を感じる感情。それらに高揚していた龍介だったがボールがミットにねじ込まれた直後強制的に浮かんできた別の感情に切替させられた。
今までよりも一回り強くミットに突き刺さる感触。
これまでフォームに気を取られて他に気が回ってなかったけど、この球…
確信に近いものを感じながら同じサインを出すが奇しくもまた彼の受ける気持ちが変化していた。そしてそんな中で放たれた第二球。これまで輝明の球を受けてフォームを見せられて少し目が慣れて来た事によりボールのしかっり確認する事ができた。そしてそれによりボールがミット収まりきる前に疑念を確信に変える事ができた。
そのまま危なげなく打者を三人を打ち取ってチェンジとなりマウンドからベンチへと戻る輝明に龍介は駆け寄って声を掛けた。
「ちょっと手、だせ」
突然の事に驚きつつも輝明は彼の前に差し出すように手を差し出した。
「あ~前じゃなく上に上げろ」
言われるままに手を上げるとそれに重ねられるように龍介の手が触れ、小さな破裂音が響いた。
えっ?今のってもしかしてハイたち?でも今の手の感じ…あれが適正、なの?
彼が自分に自らそのような行動を取った事も驚いたが、輝明にはその行動そのものにより大きな衝撃を受け困惑した。
「その、あれだ…ナイスピッチ。このまま次の回も…て、何やってんだ?」
龍介が慣れないながらも彼なりに輝明を称賛していたが途中で歩き出した自分と違い後ろで彼が驚いた表情で自身の手を見つめながら立ち止まっている事に気付き再び近づく。
『ハイたちってあんな感じでよかったの?』
そこかよ!?
「そうだよ!今俺がお前にやったくらいが普通なんだよ!お前がさっき俺にしたのは思いっ切り間違ってんだよ!ったく、完全に兄貴の悪影響が及ぼされてやがる。それとハイたちじゃなくてハイタッチな」
(そうか、あれぐらいが普通なんだ)
「こらこら、人の悪口はお兄ちゃん感心しないな。それに別に間違ってなんか無いだろう。あれだって十分普通の範囲だろ?」
「俺のこれは悪口じゃなくて事実だから。そしてどう考えても普通じゃねーよ」
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