学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第2章

第八話 ⑧ ~昼休み~ 朱里視点 前編

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 第八話  ⑧




 朱里視点


 昼休み。昨日……いや、今朝にかけてまでかな?悠斗に『おしおき』をしていた私。流石に少しだけ疲れが出てきていた。

 私が出来ないやり方で悠斗と行為をしていた詩織ちゃん。

 やはり彼女は侮れない。

 悠斗とそういう行為をすることに遅れを取ってしまった私は、とてもとてもとーーーーっても!!!!悔しかったので、詩織ちゃんとした行為の回数を『二倍』することで溜飲を下げることにした。

 あはは。最後の方の悠斗の情けなさそうな表情には、何かいけない扉を開いてしまいそうな感じがした。

 初めて徹夜をしたのは去年の今日。
 ゆーこちゃんと朝まで話していた時以来。
 あの時は朝練をお互いにサボる。という暴挙に出て、当時の部長にめちゃくちゃ怒られた……
 なので今年はキチンと朝練に出ることにした。

 悠斗は流石に大変かな?と思ったので、一緒に登校するのはいいよ。と言っておいた。

 まぁ、詩織ちゃんに会いたいなら、好きにすればいい。

 もう『悠斗の中』はすっからかんのはずだから、詩織ちゃんが何したって無駄だからね。

 そんなことを考えながら朝練をしていたけど、いつも以上に身体にキレがあった。

 あはは!!もしかして、悠斗の『精』を吸ったからかな!!

 朝練を終えて教室に戻ると、やっぱり悠斗は早く来てたみたいで、詩織ちゃんと何かあったみたい。

 ちょっとだけ異様な教室の空気を感じながら、私にいつものように飲み物を勧めてくる悠斗。
 少しだけ?ううん。とても強く、彼から詩織ちゃんの匂いがした。

 ……へぇ。無駄だと思ってたけど何かしてたね?

 私は呑気な顔をしてる悠斗に近寄って、「私は悠斗を貰おうと思うんだー」と言って彼にキスをした。

 あはは。こういうのは本当は苦手なんだけど、これだけ詩織ちゃんの匂いがする悠斗をそのままにはしておけない。

 詩織ちゃんの殺意が込められた視線を感じる。

 あはは!!あなたにはこんなこと出来ないでしょ!?
 だって、こんなことしたら絶対に悠斗の『心』は手に入らないから。

 悠斗の『彼女』は私。
 悠斗の『心』を持ってるのも私。
 所詮は『身体』だけしか貰ってない女とは違うんだ。


「ごちそうさま」
「おそまつさまでした」

 そんなやり取りを悠斗とした後、私は詩織ちゃんに視線を向ける。

『あなたにはこんなこと出来ないでしょ?』

 その視線の意味を確実に受け取った彼女は、負け惜しみのように言い返してきた。

「朝からラブラブで羨ましいですね?」

 あはは!!あなたがそう言うなら、私はこう言えるよ!!

 だから私は言ってやった。

「そうだね。私は悠斗の『彼女』だからね?」

 悔しそうに歪む詩織ちゃんの顔を私は絶対に忘れない。
 そう。私が格上だ。

 だけど、私も詩織ちゃんも、少し熱くなっていたようだった。


 パン!!



「「!!??」」

 悠斗が打った柏手に、私と彼女は彼を見る。

「ここは教室だよ?」

 その言葉に、私たちは正気に戻った。


『お前が言うなよ!!!!』


 なんて言うクラスメイトの声が聞こえてきそうだけど……

「ごめんね、悠斗。ちょっと熱くなってたみたい」
「すみません、悠斗くん。私も少し冷静では無かったようです」

 私たちはお互いに謝罪しあった。



 そんな一幕があった朝を経て、昼休み。


 私たちはいつものように丸テーブルに座った。

 私とゆーこちゃんは日替わり定食。武藤くんはラーメンと炒飯と餃子。良く食べるね。
 焼肉を頼んでる詩織ちゃんは少し遅れている。

 彼女を待つ間。私は少しだけ思案する。

 やはり、目下の敵は詩織ちゃん。
 彼女は悠斗の『心』以外の全てを貰ってる。

 具体的には『身体』と『時間』の二つ。

 女としての魅力で戦えないとは思ってないけど、明らかに戦力に差がある部分は否めない。

 そして、そう考えるともう一人の敵。『蒼井生徒会長』に関して言えば大したことは無い。と考えている。

 予算会議の動画を見てて思ったけど、所詮は見た目が良いだけの人。多少頭が良くて要領も良さそうなイメージはあるけど、詩織ちゃんに比べると明らかに劣る。

『ちょっと気になる男の子』くらいしか悠斗を思ってないのであるならば、敵では無い。

『自分の人生の全てをかけて悠斗を奪いに来る』

 そのくらいの意気込みでいる詩織ちゃんと比べれば、考えが甘い。その程度の覚悟で挑んでくるなら笑ってしまう。

「すみません、お待たせしました」

 焼肉セットを持って詩織ちゃんがやって来た。

 すごく嬉しそうな顔をしてる。本当に好きなんだね、焼肉……

「そんなに待ってないから平気だよ、詩織ちゃん」

 私がそう言うと、あとの二人も続いてくれた。

「焼肉って意外と時間かかるからね」
「早く食おうぜ、麺が伸びちまう」

 あはは。確かにラーメンは伸びちゃうね。

 そんなことを思いながら、「いただきます」と言おうとした時だった。

「……ごめんね、僕も同席してもいいかな?」


「……蒼井……さん?」

 突然姿を現したのは、蒼井生徒会長だった。

 意外そうな顔の詩織ちゃん。どうやら生徒会絡みでは無さそうだね。

 だとすると……悠斗かな?

「いいですよ。ご一緒しましょう、蒼井さん」


 私はそう言って彼女を招き入れた。
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