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第2章
第八話 ② ~朝の教室では詩織さんと……~
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第八話 ②
「それで、朱里ちゃんとは一緒に登校するの?」
「……いや、今日は別々に行こうってなってる」
「そうなんだ。まぁ、朝帰りしたおにぃの準備とかもあるからね。……でも、早くに教室へは行く予定なんでしょ?」
「……うん。多分、詩織さんが待ってるだろうからね」
俺がそう言うと、雫はため息を吐いた。
「……学校ではしないでね?」
来年は私も通うんだからね?
「そ、それは当然!!」
なんて会話をしてから、俺は家を出て、いつもの時間に登校してきた。
朱里は既に登校していたようで、バスケの朝練をしているようだ。
徹夜明けなのに精力的だな。
俺の精を吸ったからかな!!ははは!!
そして、教室へとやって来た俺は、紙袋から詩織さんから借りたミステリー小説を取り出す。
ハードカバーの小説を読むのは久しぶりだ。と言うか、母親の小説を読む以来だな。
そんなことを思えるくらいには、精神的な余裕が出来てきたのか、それとも母親の死に対しての感慨に耽る余裕すら無くなった結果なのか。
それはわからないな……
なんて思いながら。俺ペラペラと小説を読み進めていく。
……ふむ。なかなか俺好みの描写だな。
なんて思っていると、
ガラリ
教室の扉が開く。
「おはようございます、悠斗くん」
「おはよう、詩織さん」
教室の扉の前には詩織さんが居た。
俺は朝の挨拶を済ませると、彼女にミステリー小説の表紙を見せる。
「早速読ませてもらってるよ。なかなか俺好みの描写で、とても好き……んっ!!」
詩織さんに小説の感想を話そうとした唇を、いつの間にか接近していた彼女の唇が塞いできた。
ははは。朝から我慢が出来なかったのかな……
「んぅ……悠斗くん……好きです……」
「…………詩織……さん」
誰も居ない朝の教室。
重なり合う唇と、絡め合う舌。
傍から見たら浮気現場にしか見えないだろう。
だけどこれは『浮気』では無い。
俺の『心』は朱里にしか与えていない。
詩織さんに与えているのは『身体』だけ。
まぁ、それをどう使うかは彼女次第だけど。
こうして二人きりの教室でなら、キスくらい可愛いもんだと思ってしまう。
どちらともなく唇を離すと、唾液が糸を引いて落ちた。
「…………なんで大きくなってないんですか」
俺の下半身を見て、少しだけ不機嫌そうな詩織さん。
ははは……そりゃあ昨晩あんだけ……
「……やってくれましたね、朱里さん。まぁ、良いですけど」
彼女はそう言うと、俺の頬に手を添える。
「『何回』したんですか?」
ニコリと嗤う詩織さん。
なんで俺が好きな女の子はこんな笑い方ばかりするのだろうか……
「『四回』かな……」
俺のセリフに詩織さんは満足そうに頷いた。
「なるほど、では悠斗くんのMAXは『六回』という事ですね」
「…………」
知ってどうすると言うのだろうか……
「こうして、悠斗くんとキスをするのは二人きりだと確信が持てた時だけにします」
「うん。わかったよ」
へぇ……なかなか自制心があるんだね。
正直な話。クラスメイトの前でキスをされるくらいの覚悟はしていたが、どうやら詩織さんは俺が思ってる以上に『本気』のようだ。
『身体』だけで満足してないからこそ、俺の『心』が離れてしまう可能性のある行為には走らない。そういうことだろう。
「でも、悠斗くんが求めてくれるならその限りではありませんが?」
と、余裕そうな表情をする詩織さん。
……ふぅん?そんなことを言うんだ。
俺は椅子から立ち上がると、そんな挑発的なことを言う詩織さんの身体を強く抱きしめる。
「……え、えっ!!??」
誰よりも女性らしい身体を持つ彼女の蠱惑的な部分を存分に堪能しながら、俺は彼女の耳元で囁く。
「……あまり調子に乗るなよ?」
「……っ!!??」
俺はそう言うと、彼女の唇を強引に奪う。
そして、やや乱暴にその口の中を舌で犯す。
「んっ……ふぅ……ッ!!!!」
そして、唇を押し付けたまま、彼女のほどよく肉付いた臀部と豊満な胸の柔らかさを楽しむ。
それは彼女しか持ってない唯一無二のもの。
これを堪能出来るのは俺だけの特権だ。
「……んっ……っ……」
次第に艶を帯びていく彼女の声を脳髄に感じる。そして、制服の上からでもその胸の先端が隆起してるのがわかる。
俺は優しくそこを刺激すると、彼女の身体が大きく震えた。
……これ以上するのは可哀想だな。
唇と両の手を離すと、トロンとした瞳で詩織さんが俺を見ていた。
「これ以上の事は今はしないであげるよ」
「……はい」
真っ赤な顔で詩織さんが首を縦に振る。
「君に『身体』は与えてあげたけど必ずしも『従順』な訳では無いからね?」
そう言う俺に対して、詩織さんは少しだけ俯きながら言葉を返す。
「……やっぱり、悠斗くんは……えっちです」
俺がえっちになるのは朱里と君にだけだよ。
とは、言わなかった。
「それで、朱里ちゃんとは一緒に登校するの?」
「……いや、今日は別々に行こうってなってる」
「そうなんだ。まぁ、朝帰りしたおにぃの準備とかもあるからね。……でも、早くに教室へは行く予定なんでしょ?」
「……うん。多分、詩織さんが待ってるだろうからね」
俺がそう言うと、雫はため息を吐いた。
「……学校ではしないでね?」
来年は私も通うんだからね?
「そ、それは当然!!」
なんて会話をしてから、俺は家を出て、いつもの時間に登校してきた。
朱里は既に登校していたようで、バスケの朝練をしているようだ。
徹夜明けなのに精力的だな。
俺の精を吸ったからかな!!ははは!!
そして、教室へとやって来た俺は、紙袋から詩織さんから借りたミステリー小説を取り出す。
ハードカバーの小説を読むのは久しぶりだ。と言うか、母親の小説を読む以来だな。
そんなことを思えるくらいには、精神的な余裕が出来てきたのか、それとも母親の死に対しての感慨に耽る余裕すら無くなった結果なのか。
それはわからないな……
なんて思いながら。俺ペラペラと小説を読み進めていく。
……ふむ。なかなか俺好みの描写だな。
なんて思っていると、
ガラリ
教室の扉が開く。
「おはようございます、悠斗くん」
「おはよう、詩織さん」
教室の扉の前には詩織さんが居た。
俺は朝の挨拶を済ませると、彼女にミステリー小説の表紙を見せる。
「早速読ませてもらってるよ。なかなか俺好みの描写で、とても好き……んっ!!」
詩織さんに小説の感想を話そうとした唇を、いつの間にか接近していた彼女の唇が塞いできた。
ははは。朝から我慢が出来なかったのかな……
「んぅ……悠斗くん……好きです……」
「…………詩織……さん」
誰も居ない朝の教室。
重なり合う唇と、絡め合う舌。
傍から見たら浮気現場にしか見えないだろう。
だけどこれは『浮気』では無い。
俺の『心』は朱里にしか与えていない。
詩織さんに与えているのは『身体』だけ。
まぁ、それをどう使うかは彼女次第だけど。
こうして二人きりの教室でなら、キスくらい可愛いもんだと思ってしまう。
どちらともなく唇を離すと、唾液が糸を引いて落ちた。
「…………なんで大きくなってないんですか」
俺の下半身を見て、少しだけ不機嫌そうな詩織さん。
ははは……そりゃあ昨晩あんだけ……
「……やってくれましたね、朱里さん。まぁ、良いですけど」
彼女はそう言うと、俺の頬に手を添える。
「『何回』したんですか?」
ニコリと嗤う詩織さん。
なんで俺が好きな女の子はこんな笑い方ばかりするのだろうか……
「『四回』かな……」
俺のセリフに詩織さんは満足そうに頷いた。
「なるほど、では悠斗くんのMAXは『六回』という事ですね」
「…………」
知ってどうすると言うのだろうか……
「こうして、悠斗くんとキスをするのは二人きりだと確信が持てた時だけにします」
「うん。わかったよ」
へぇ……なかなか自制心があるんだね。
正直な話。クラスメイトの前でキスをされるくらいの覚悟はしていたが、どうやら詩織さんは俺が思ってる以上に『本気』のようだ。
『身体』だけで満足してないからこそ、俺の『心』が離れてしまう可能性のある行為には走らない。そういうことだろう。
「でも、悠斗くんが求めてくれるならその限りではありませんが?」
と、余裕そうな表情をする詩織さん。
……ふぅん?そんなことを言うんだ。
俺は椅子から立ち上がると、そんな挑発的なことを言う詩織さんの身体を強く抱きしめる。
「……え、えっ!!??」
誰よりも女性らしい身体を持つ彼女の蠱惑的な部分を存分に堪能しながら、俺は彼女の耳元で囁く。
「……あまり調子に乗るなよ?」
「……っ!!??」
俺はそう言うと、彼女の唇を強引に奪う。
そして、やや乱暴にその口の中を舌で犯す。
「んっ……ふぅ……ッ!!!!」
そして、唇を押し付けたまま、彼女のほどよく肉付いた臀部と豊満な胸の柔らかさを楽しむ。
それは彼女しか持ってない唯一無二のもの。
これを堪能出来るのは俺だけの特権だ。
「……んっ……っ……」
次第に艶を帯びていく彼女の声を脳髄に感じる。そして、制服の上からでもその胸の先端が隆起してるのがわかる。
俺は優しくそこを刺激すると、彼女の身体が大きく震えた。
……これ以上するのは可哀想だな。
唇と両の手を離すと、トロンとした瞳で詩織さんが俺を見ていた。
「これ以上の事は今はしないであげるよ」
「……はい」
真っ赤な顔で詩織さんが首を縦に振る。
「君に『身体』は与えてあげたけど必ずしも『従順』な訳では無いからね?」
そう言う俺に対して、詩織さんは少しだけ俯きながら言葉を返す。
「……やっぱり、悠斗くんは……えっちです」
俺がえっちになるのは朱里と君にだけだよ。
とは、言わなかった。
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