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第2章
番外編 ⑦ ~星くんの恋愛相談~
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番外編 ⑦
朱里視点
放課後。私とゆーこちゃんは隣のクラスの美月ちゃんの所へと向かっていた。
久しぶりに話しに行く元クラスメイトで友達の女の子。
特に用事が無ければ話しに行くなんて出来ないなぁ……
なんて思ってたけど、こうした理由があるなら会いに行ける。
それに、今日は部活が休みの日。
バスケとサッカーと野球が休みだったはず。
サッカー部のマネージャーをしてる美月ちゃんも、放課後は空いてると思うんだ。
「こんにちわー!!美月ちゃん居る!?」
私は教室の扉を開けると、中を見渡す。
突然の私の登場に、中の生徒達は驚いたように声を上げてた。
あはは……ちょっとテンション高かったかな……
「朱里ちゃん。私なら居るよー」
教室の真ん中から、温厚な声が聞こえてきた。
セミロングの髪型に、私と同じくらいの背丈。
体型は私の大切なお仲間で、性格は気配りが出来る優しい人。
彼女は去年、美化委員をしてた。教室の花瓶の水換えを学級委員だった私が忘れちゃった時に、代わりにやってくれてたりした。
あはは。懐かしいな。
「朱里ちゃんがこっちに来るなんて珍しいね?」
「朱里だけじゃないよ、美月。私も居るよ」
と後ろからゆーこちゃんも姿を見せた。
「わぁ、優子ちゃん。久しぶり!!」
美月ちゃんは笑顔でゆーこちゃんを迎え入れる。
「今日は部活休みでしょ?良かったら久しぶりに三人でお茶しない?」
恋バナしよーよ!!
と私が美月ちゃんを誘うと、
「うん。いーよ。ちょうど今日の放課後は空いてるし。朱里ちゃんの惚気話に付き合ってあげるよ?」
と美月ちゃんはイタズラぽく笑った。
「あはは。悠斗の話もそうだけど、私は美月ちゃんの話も聞きたいな?」
私がそう言うと、美月ちゃんは顔を赤くした。
「わ、私!?……私なんて聞いても面白くないよー」
「お!?その反応。もしやお相手がー」
「朱里。こんな所で話してると邪魔だから、場所変えるよ?」
と、ゆーこちゃんに言われて私は気が付いた。
あはは……ここは教室の扉の前だ。
「ごめんね、ゆーこちゃんに美月ちゃん。さっそくだけどスタバに行こうか!!」
「う、うん!!久しぶりに三人で話せるのは私も楽しみだよー」
私たち三人はそうして、近くの喫茶店へと場所を移動したんだ。
スタバへと到着した私たち三人は、各々で好きな飲み物を頼んで席に座った。
周りには私たちと同じように、部活が休みだった女の子達が、友達グループを作って話をしているのが見えた。
「結構人居るねー」
「私たちみたいに部活が休みだった女の子が多く居るね」
「考えることはみんな一緒。って事だね」
私は頼んだ甘さたっぷりのバニラフラペチーノを、チョコレートでカスタムした通称『ゴディバ』って呼ばれてる奴をひと口飲んだ。
うーん!!美味しい!!
「朱里ちゃんは本当に甘いの好きだねー。それで太らないのはやっぱり運動してるからかな?」
そう言う美月ちゃんは白桃フラペチーノを飲んでる。
果物のフレーバーが好きだったよね、美月ちゃん。
「あはは。太らないのは良いけど、もう少し……欲しかったなぁって……」
と、私は自分の胸を見た。
「仲間だよー。私ももう少し欲しかったなーって。その点優子ちゃんはそこそこあるよね?」
「……まぁ、そこそこはね。でも私と朱里の近くにはとんでもないのが居るけどね?」
と、ゆーこちゃんは笑いながら少しビターに仕上げたカフェモカをひと口飲んだ。
「あはは……詩織ちゃんは確かにすごいよね……」
私がそう言うと、美月ちゃんは少し意外そうな顔をした。
「わー。名前で呼んでるなんて、黒瀬さんと随分と仲良くなってるんだね。たまにここで彩ちゃんと話してるのを見掛けてたけど、あの人も去年とすごい変わったよねー」
へぇ。ここを使うんだ詩織ちゃん。
「すごく自然に笑うようになったと思うよね。なんか可愛くなった?元々すごい可愛かったけど」
恋は人を変える。って奴かな……
やはり敵は強い!!宣戦布告はしてるんだし、私も負けないように頑張らないと!!
「やっぱり恋は人を変える。って奴だよね。そう言えばさ、美月。風の噂で聞いたんだけどさ、あんた今困ってるんじゃない?」
と、ゆーこちゃんが本題を話し始めた。
「な、なんか気になる言葉が聞こえたけど……そうだね。ちょっと今、困っててね……」
美月ちゃんはそう言うと、飲み物をひと口飲んで話をする。
「その……他校のサッカー部の男子から変に絡まれててね……」
「……うん」
私が相槌を打つと、美月ちゃんは下を向いて言葉を続ける。
「私、こんな性格だから、なかなか強く嫌だっていえなくて。本当は嫌なんだけど、ずっと付きまとわれてるんだ……」
「なるほどね。聞いてた通りだね」
ゆーこちゃんはそう言うと、美月ちゃんに続けた。
「そんなあんたを助けるために私たちが力を貸すよ。って言ったら、手を取ってくれる?」
ニコッと笑ってそう言うとゆーこちゃん。
「……え?」
ゆーこちゃん……かっこいい!!
私は隣の親友に尊敬の眼差しを送る。
美月ちゃんもゆーこちゃんの言葉に驚いてた。
「た、助けてくれるの?」
「そのためにこうして話をしに来たんだよ。本当はね」
ゆーこちゃんのその言葉に、美月ちゃんは泣いてしまった。
「う、嬉しい……本当に最近辛くて、でも……誰にも言えなくて……星くんに、言おうかなって思ったけど……あんまり迷惑にもなりたくなくて……」
「ちなみに、あんたを助けたいって言ってきたのは、星だよ」
「……え?」
私はハンカチを美月ちゃんに渡した。
「使って、美月ちゃん」
「あ、ありがとー」
私のハンカチで涙を拭いた美月ちゃん。
「今日の昼にね、星くんから話を聞いたよ。もともとは悠斗に相談してたみたいだけど」
「そ、そうなんだ……星くん、気がついてくれてたんだ……」
顔を赤くしながら、そう呟く美月ちゃん。
すごく可愛い……
「でも、大丈夫なのかな。星くんに、すごくいっぱい支援金?が来てるの……私を助けたりなんかしたら、変な噂とか立って、支援金が減っちゃうかも……」
そしたら部員のみんなに迷惑が……
「そこは私の彼氏が何とかしてくれる案を出してくれたよ!!」
「……え、桐崎くんが?」
「まぁ、支援金なんて制度を作ったからね。責任を感じてたみたいだよ、いーんちょー的に」
「ど、どんな案なのかな?」
そう言う美月ちゃんに、私は悠斗の案を話した。
「学園の王子様が深緑の令嬢を悪漢から救い出す。そう言うストーリーを作ろう。だってさ」
「え、ええええええええええええ!!!???」
あはは……そりゃ驚くよね……
「まぁ簡単に言えば、星があんたを助けるのをドラマや映画のワンシーンに見立てることで、周りの非難を反らして行こう。そういう案だよ」
「そ、そんなことが出来るの?」
首を傾げる美月ちゃんに私は言う。
「うん。悠斗が新聞部に話をしに行ってるし、詩織ちゃんが今脚本を書いてる。星くんもこの話に乗り気だから、あとは美月ちゃんがそれに賛同してくれたら、話が前に進むよ!!」
私がそう言うと、美月ちゃんは少しだけ思案したあと、私の目を見て言った。
「う、うん!!私、やるよ!!」
「そうこなくちゃ!!」
美月ちゃんの手を握りながら、私は笑った。
そして、一番大切なことを聞いてみた。
「ねぇ、美月ちゃん?」
「え、なに……朱里ちゃん……」
私はニコーっと笑顔を向けながら彼女に聞く。
「美月ちゃんはさ、星くんのこと……好き?」
「……え?」
私のその質問に、美月ちゃんは顔を真っ赤にしていた。
あはは……答えみたいなもんだけど……
そして、少しした後、美月ちゃんは言う。
「うん……好き。あの人のそばに居たいから、マネージャーになったから……」
「そうか!!じゃあ尚更頑張らないとね!!」
私はそう言うと、美月ちゃんの手をギュッと握った。
とりあえず、悠斗に言われてたことは全部やり遂げたよ!!
私は彼の信頼に応えることが出来て本当に良かった。と心からそう思った。
朱里視点
放課後。私とゆーこちゃんは隣のクラスの美月ちゃんの所へと向かっていた。
久しぶりに話しに行く元クラスメイトで友達の女の子。
特に用事が無ければ話しに行くなんて出来ないなぁ……
なんて思ってたけど、こうした理由があるなら会いに行ける。
それに、今日は部活が休みの日。
バスケとサッカーと野球が休みだったはず。
サッカー部のマネージャーをしてる美月ちゃんも、放課後は空いてると思うんだ。
「こんにちわー!!美月ちゃん居る!?」
私は教室の扉を開けると、中を見渡す。
突然の私の登場に、中の生徒達は驚いたように声を上げてた。
あはは……ちょっとテンション高かったかな……
「朱里ちゃん。私なら居るよー」
教室の真ん中から、温厚な声が聞こえてきた。
セミロングの髪型に、私と同じくらいの背丈。
体型は私の大切なお仲間で、性格は気配りが出来る優しい人。
彼女は去年、美化委員をしてた。教室の花瓶の水換えを学級委員だった私が忘れちゃった時に、代わりにやってくれてたりした。
あはは。懐かしいな。
「朱里ちゃんがこっちに来るなんて珍しいね?」
「朱里だけじゃないよ、美月。私も居るよ」
と後ろからゆーこちゃんも姿を見せた。
「わぁ、優子ちゃん。久しぶり!!」
美月ちゃんは笑顔でゆーこちゃんを迎え入れる。
「今日は部活休みでしょ?良かったら久しぶりに三人でお茶しない?」
恋バナしよーよ!!
と私が美月ちゃんを誘うと、
「うん。いーよ。ちょうど今日の放課後は空いてるし。朱里ちゃんの惚気話に付き合ってあげるよ?」
と美月ちゃんはイタズラぽく笑った。
「あはは。悠斗の話もそうだけど、私は美月ちゃんの話も聞きたいな?」
私がそう言うと、美月ちゃんは顔を赤くした。
「わ、私!?……私なんて聞いても面白くないよー」
「お!?その反応。もしやお相手がー」
「朱里。こんな所で話してると邪魔だから、場所変えるよ?」
と、ゆーこちゃんに言われて私は気が付いた。
あはは……ここは教室の扉の前だ。
「ごめんね、ゆーこちゃんに美月ちゃん。さっそくだけどスタバに行こうか!!」
「う、うん!!久しぶりに三人で話せるのは私も楽しみだよー」
私たち三人はそうして、近くの喫茶店へと場所を移動したんだ。
スタバへと到着した私たち三人は、各々で好きな飲み物を頼んで席に座った。
周りには私たちと同じように、部活が休みだった女の子達が、友達グループを作って話をしているのが見えた。
「結構人居るねー」
「私たちみたいに部活が休みだった女の子が多く居るね」
「考えることはみんな一緒。って事だね」
私は頼んだ甘さたっぷりのバニラフラペチーノを、チョコレートでカスタムした通称『ゴディバ』って呼ばれてる奴をひと口飲んだ。
うーん!!美味しい!!
「朱里ちゃんは本当に甘いの好きだねー。それで太らないのはやっぱり運動してるからかな?」
そう言う美月ちゃんは白桃フラペチーノを飲んでる。
果物のフレーバーが好きだったよね、美月ちゃん。
「あはは。太らないのは良いけど、もう少し……欲しかったなぁって……」
と、私は自分の胸を見た。
「仲間だよー。私ももう少し欲しかったなーって。その点優子ちゃんはそこそこあるよね?」
「……まぁ、そこそこはね。でも私と朱里の近くにはとんでもないのが居るけどね?」
と、ゆーこちゃんは笑いながら少しビターに仕上げたカフェモカをひと口飲んだ。
「あはは……詩織ちゃんは確かにすごいよね……」
私がそう言うと、美月ちゃんは少し意外そうな顔をした。
「わー。名前で呼んでるなんて、黒瀬さんと随分と仲良くなってるんだね。たまにここで彩ちゃんと話してるのを見掛けてたけど、あの人も去年とすごい変わったよねー」
へぇ。ここを使うんだ詩織ちゃん。
「すごく自然に笑うようになったと思うよね。なんか可愛くなった?元々すごい可愛かったけど」
恋は人を変える。って奴かな……
やはり敵は強い!!宣戦布告はしてるんだし、私も負けないように頑張らないと!!
「やっぱり恋は人を変える。って奴だよね。そう言えばさ、美月。風の噂で聞いたんだけどさ、あんた今困ってるんじゃない?」
と、ゆーこちゃんが本題を話し始めた。
「な、なんか気になる言葉が聞こえたけど……そうだね。ちょっと今、困っててね……」
美月ちゃんはそう言うと、飲み物をひと口飲んで話をする。
「その……他校のサッカー部の男子から変に絡まれててね……」
「……うん」
私が相槌を打つと、美月ちゃんは下を向いて言葉を続ける。
「私、こんな性格だから、なかなか強く嫌だっていえなくて。本当は嫌なんだけど、ずっと付きまとわれてるんだ……」
「なるほどね。聞いてた通りだね」
ゆーこちゃんはそう言うと、美月ちゃんに続けた。
「そんなあんたを助けるために私たちが力を貸すよ。って言ったら、手を取ってくれる?」
ニコッと笑ってそう言うとゆーこちゃん。
「……え?」
ゆーこちゃん……かっこいい!!
私は隣の親友に尊敬の眼差しを送る。
美月ちゃんもゆーこちゃんの言葉に驚いてた。
「た、助けてくれるの?」
「そのためにこうして話をしに来たんだよ。本当はね」
ゆーこちゃんのその言葉に、美月ちゃんは泣いてしまった。
「う、嬉しい……本当に最近辛くて、でも……誰にも言えなくて……星くんに、言おうかなって思ったけど……あんまり迷惑にもなりたくなくて……」
「ちなみに、あんたを助けたいって言ってきたのは、星だよ」
「……え?」
私はハンカチを美月ちゃんに渡した。
「使って、美月ちゃん」
「あ、ありがとー」
私のハンカチで涙を拭いた美月ちゃん。
「今日の昼にね、星くんから話を聞いたよ。もともとは悠斗に相談してたみたいだけど」
「そ、そうなんだ……星くん、気がついてくれてたんだ……」
顔を赤くしながら、そう呟く美月ちゃん。
すごく可愛い……
「でも、大丈夫なのかな。星くんに、すごくいっぱい支援金?が来てるの……私を助けたりなんかしたら、変な噂とか立って、支援金が減っちゃうかも……」
そしたら部員のみんなに迷惑が……
「そこは私の彼氏が何とかしてくれる案を出してくれたよ!!」
「……え、桐崎くんが?」
「まぁ、支援金なんて制度を作ったからね。責任を感じてたみたいだよ、いーんちょー的に」
「ど、どんな案なのかな?」
そう言う美月ちゃんに、私は悠斗の案を話した。
「学園の王子様が深緑の令嬢を悪漢から救い出す。そう言うストーリーを作ろう。だってさ」
「え、ええええええええええええ!!!???」
あはは……そりゃ驚くよね……
「まぁ簡単に言えば、星があんたを助けるのをドラマや映画のワンシーンに見立てることで、周りの非難を反らして行こう。そういう案だよ」
「そ、そんなことが出来るの?」
首を傾げる美月ちゃんに私は言う。
「うん。悠斗が新聞部に話をしに行ってるし、詩織ちゃんが今脚本を書いてる。星くんもこの話に乗り気だから、あとは美月ちゃんがそれに賛同してくれたら、話が前に進むよ!!」
私がそう言うと、美月ちゃんは少しだけ思案したあと、私の目を見て言った。
「う、うん!!私、やるよ!!」
「そうこなくちゃ!!」
美月ちゃんの手を握りながら、私は笑った。
そして、一番大切なことを聞いてみた。
「ねぇ、美月ちゃん?」
「え、なに……朱里ちゃん……」
私はニコーっと笑顔を向けながら彼女に聞く。
「美月ちゃんはさ、星くんのこと……好き?」
「……え?」
私のその質問に、美月ちゃんは顔を真っ赤にしていた。
あはは……答えみたいなもんだけど……
そして、少しした後、美月ちゃんは言う。
「うん……好き。あの人のそばに居たいから、マネージャーになったから……」
「そうか!!じゃあ尚更頑張らないとね!!」
私はそう言うと、美月ちゃんの手をギュッと握った。
とりあえず、悠斗に言われてたことは全部やり遂げたよ!!
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