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第2章
第七話 ⑦ ~詩織さんとの初めてのデート~ 悠斗視点
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第七話 ⑦
「こんな感じのフレームはどう?今年の新作なんだけど、最近は丸メガネが来ててね、どんな服でもあうからオススメだよ」
「とてもいいと思います。普段使い用のもいい感じですので、これにしようと思います。でもいいんですか?薄型レンズなのに、通常価格で」
「あはは。そのくらいサービスさせてよ!!なんて言ったって初めてのお客様だからね!!」
「そうですか。でしたら、お言葉に甘えます」
そんな会話をしながら、俺は自分のメガネのフレームを決めていった。
詩織さんもこの間に、自分の伊達メガネのフレームを選んでいるところだ。
「あ、あの.......悠斗くん……」
「ん?何かあったかな、詩織さ……」
振り向いた先には、メガネを掛けた天使がいた。
「ど、どうで……」
「可愛い」
「……え?」
「とても可愛い」
「ええぇぇぇぇ……っ!!!!」
あ、やべ!!心の言葉が口からそのまま出てた!!
顔を真っ赤に染める詩織さん。
いけない、いけない。普段とは違う彼女の魅力にちょっと脳がやられてしまったようだ。
こんなのは朱里以外には無いと思ってたのに。
「ふぅ……ごめん。詩織さん。心の声がそのまま出てたよ」
「そ、そうですか……というか、悠斗くん。それはなんの弁解にもなってないと思うのですが……」
確かに。まだだいぶ脳がやられてるみたいだ。
「でも確かにすごい似合ってるね!!パソコンとかで小説とかを読むなら、ブルーライトカットとかの伊達メガネにするといいよ。そうする?」
そう言う美里さんに、詩織さんは頷いた。
「はい。それでよろしくお願いします」
そうして俺たちはメガネのフレームを選び終えた。そして仕上げまで少し時間が出来たのでこの後の話をすることにした。
「メガネが出来たあとはどうしようか?結構いい時間になると思うんだよね」
俺がそう言うと、詩織さんは少しだけ思案したあと、俺に提案してきた。
「もし良ければ、私の自宅に来ませんか?」
あのような事がありましたが、良ければ『オススメのミステリー小説』をお貸ししようかと思います。
そう言う詩織さん。
なるほど。どの道彼女は家まで送るつもりでいた。
それに、詩織さんの自宅の本棚も気になる、
他人の本棚って性格が出るから気になるよね!!
「うん。今日は詩織さんを家まで送るつもりだったから、お邪魔させてもらおうかな」
そう言う俺を、詩織さんは少しだけ戸惑っているようで、
「そ、その。私が言うのもなんですが、良いのですか?」
「……え?」
「わ、私がなにかをするとかそう言うのは……」
そんな詩織さんの言葉に、俺は笑ってしまった。
「な、なんで笑ってるんですか……」
「え?だって、普通は女の人の一人暮らしの家に上がり込んで『なにかをする』のは男の方でしょ?」
「え…………あ!!!!」
俺の言いたいことに気が付いたのか、詩織さんは顔を赤くした。うん。可愛い。
「ゆ、悠斗くんは、えっちです!!」
「あはは。男はみんなえっちです」
「も、もー!!開き直らないでください!!」
なんて話をしてると、
「イチャイチャしてるとこごめんねー。メガネ出来たよー」
と、美里さんがやって来た。
「ありがとうございます。早速着けてみますね」
「わたしも着けます」
俺たちは二人で眼鏡をかけてみた。
「うん。二人とも似合ってるよ!!」
俺もしっかりと度が合ってるメガネになり、視界がクリアになる。
隣に座る眼鏡をかけた天使の顔も良く見える。
「悠斗くんの丸メガネ。とても良くお似合いです」
「詩織さんも良く似合ってるよ。天使が下界に降り立ったのかと思ったよ」
「……あ、あう……」
ゆ、悠斗くんがさっきから変です……
詩織さんが何かを呟いていたが、良く聞き取れなかった。
目は良く見えるようになったが、最近聞き漏らしが増えてきたと思うな。
「じゃあ、詩織さん。早速二人で写真を撮ろうか」
俺はSNSにアップする写真を撮ろうと、詩織さんを誘う。
「…………え?」
つ、ツーショットですか?
と聞く詩織さんに、俺は首を縦に振る。
「…………ほ、本気ですか?」
「え?ダメなの?」
少しだけ悩んでいる詩織さんに、俺は笑いながら言う。
「隠し撮りしたツーショット写真はアップ出来るのに?」
「そ、それを言うのはズルいです!!」
「あはは。公認のツーショットを撮ろうよ?」
俺のその言葉に、詩織さんはため息をひとつ吐いて、
「わかりました」
と了承してくれた。
「じゃあ撮ろうか!!」
「はい。……って近くないですか!?」
俺は詩織さん肩を寄せあって椅子に座る。
「ツーショットの自撮りなんだから、このくらい普通だって」
ほら、笑って!!
俺がそう言うと、詩織さんは少しだけぎこちなく笑う。
「はい、チーズ」
俺はそう言うと、インカメラにしていたスマホで二人のツーショットを撮った。
そこには、楽しそうに笑う俺と、顔を真っ赤にしながらぎこちなく笑う詩織さんが写っていた。
「と、撮り直しを要求します!!」
そう言う、詩織さんに俺は
「ダメだよ。良く撮れてると思うよ?……うん。とても可愛い」
そう言って俺は早速写真をSNSにアップした。
キチンとハッシュタグでアイレンズ・ミサトの店名もしっかりと入れてある。
「アップしちゃった」
「あぁ……もっと可愛く写りたかったです」
大丈夫だよ詩織さん。十分以上に可愛いよ。
そんなことを思いながら、俺はSNSにアップした写真を眺めていた。
ちなみに、俺がSNSに載せた写真の影響か。
アイレンズ・ミサトはこの後、美人な店長さんが気さくな対応で接客してくれる人気のお店になっていったようだ。
今後も利用することにしよう。
「こんな感じのフレームはどう?今年の新作なんだけど、最近は丸メガネが来ててね、どんな服でもあうからオススメだよ」
「とてもいいと思います。普段使い用のもいい感じですので、これにしようと思います。でもいいんですか?薄型レンズなのに、通常価格で」
「あはは。そのくらいサービスさせてよ!!なんて言ったって初めてのお客様だからね!!」
「そうですか。でしたら、お言葉に甘えます」
そんな会話をしながら、俺は自分のメガネのフレームを決めていった。
詩織さんもこの間に、自分の伊達メガネのフレームを選んでいるところだ。
「あ、あの.......悠斗くん……」
「ん?何かあったかな、詩織さ……」
振り向いた先には、メガネを掛けた天使がいた。
「ど、どうで……」
「可愛い」
「……え?」
「とても可愛い」
「ええぇぇぇぇ……っ!!!!」
あ、やべ!!心の言葉が口からそのまま出てた!!
顔を真っ赤に染める詩織さん。
いけない、いけない。普段とは違う彼女の魅力にちょっと脳がやられてしまったようだ。
こんなのは朱里以外には無いと思ってたのに。
「ふぅ……ごめん。詩織さん。心の声がそのまま出てたよ」
「そ、そうですか……というか、悠斗くん。それはなんの弁解にもなってないと思うのですが……」
確かに。まだだいぶ脳がやられてるみたいだ。
「でも確かにすごい似合ってるね!!パソコンとかで小説とかを読むなら、ブルーライトカットとかの伊達メガネにするといいよ。そうする?」
そう言う美里さんに、詩織さんは頷いた。
「はい。それでよろしくお願いします」
そうして俺たちはメガネのフレームを選び終えた。そして仕上げまで少し時間が出来たのでこの後の話をすることにした。
「メガネが出来たあとはどうしようか?結構いい時間になると思うんだよね」
俺がそう言うと、詩織さんは少しだけ思案したあと、俺に提案してきた。
「もし良ければ、私の自宅に来ませんか?」
あのような事がありましたが、良ければ『オススメのミステリー小説』をお貸ししようかと思います。
そう言う詩織さん。
なるほど。どの道彼女は家まで送るつもりでいた。
それに、詩織さんの自宅の本棚も気になる、
他人の本棚って性格が出るから気になるよね!!
「うん。今日は詩織さんを家まで送るつもりだったから、お邪魔させてもらおうかな」
そう言う俺を、詩織さんは少しだけ戸惑っているようで、
「そ、その。私が言うのもなんですが、良いのですか?」
「……え?」
「わ、私がなにかをするとかそう言うのは……」
そんな詩織さんの言葉に、俺は笑ってしまった。
「な、なんで笑ってるんですか……」
「え?だって、普通は女の人の一人暮らしの家に上がり込んで『なにかをする』のは男の方でしょ?」
「え…………あ!!!!」
俺の言いたいことに気が付いたのか、詩織さんは顔を赤くした。うん。可愛い。
「ゆ、悠斗くんは、えっちです!!」
「あはは。男はみんなえっちです」
「も、もー!!開き直らないでください!!」
なんて話をしてると、
「イチャイチャしてるとこごめんねー。メガネ出来たよー」
と、美里さんがやって来た。
「ありがとうございます。早速着けてみますね」
「わたしも着けます」
俺たちは二人で眼鏡をかけてみた。
「うん。二人とも似合ってるよ!!」
俺もしっかりと度が合ってるメガネになり、視界がクリアになる。
隣に座る眼鏡をかけた天使の顔も良く見える。
「悠斗くんの丸メガネ。とても良くお似合いです」
「詩織さんも良く似合ってるよ。天使が下界に降り立ったのかと思ったよ」
「……あ、あう……」
ゆ、悠斗くんがさっきから変です……
詩織さんが何かを呟いていたが、良く聞き取れなかった。
目は良く見えるようになったが、最近聞き漏らしが増えてきたと思うな。
「じゃあ、詩織さん。早速二人で写真を撮ろうか」
俺はSNSにアップする写真を撮ろうと、詩織さんを誘う。
「…………え?」
つ、ツーショットですか?
と聞く詩織さんに、俺は首を縦に振る。
「…………ほ、本気ですか?」
「え?ダメなの?」
少しだけ悩んでいる詩織さんに、俺は笑いながら言う。
「隠し撮りしたツーショット写真はアップ出来るのに?」
「そ、それを言うのはズルいです!!」
「あはは。公認のツーショットを撮ろうよ?」
俺のその言葉に、詩織さんはため息をひとつ吐いて、
「わかりました」
と了承してくれた。
「じゃあ撮ろうか!!」
「はい。……って近くないですか!?」
俺は詩織さん肩を寄せあって椅子に座る。
「ツーショットの自撮りなんだから、このくらい普通だって」
ほら、笑って!!
俺がそう言うと、詩織さんは少しだけぎこちなく笑う。
「はい、チーズ」
俺はそう言うと、インカメラにしていたスマホで二人のツーショットを撮った。
そこには、楽しそうに笑う俺と、顔を真っ赤にしながらぎこちなく笑う詩織さんが写っていた。
「と、撮り直しを要求します!!」
そう言う、詩織さんに俺は
「ダメだよ。良く撮れてると思うよ?……うん。とても可愛い」
そう言って俺は早速写真をSNSにアップした。
キチンとハッシュタグでアイレンズ・ミサトの店名もしっかりと入れてある。
「アップしちゃった」
「あぁ……もっと可愛く写りたかったです」
大丈夫だよ詩織さん。十分以上に可愛いよ。
そんなことを思いながら、俺はSNSにアップした写真を眺めていた。
ちなみに、俺がSNSに載せた写真の影響か。
アイレンズ・ミサトはこの後、美人な店長さんが気さくな対応で接客してくれる人気のお店になっていったようだ。
今後も利用することにしよう。
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