151 / 292
第2章
第五話 ③ ~激戦の予算会議~ 深夜 聖女様視点
しおりを挟む
第五話 ③
聖女様視点
『月曜日の朝。七時半に生徒会室に集合をよろしくお願いします。予算会議に向けた最終ミーティングをしたいと思っています。その時に、自分が追加で考えたプランの説明もしたいと思っています。朝早い時間ですが、よろしくお願いします。』
日曜日の深夜に、悠斗くんからメッセージがありました。
生徒会のグループに投じられたそのメッセージに、私はすぐに了承しました。と返信をしました。
すると、すぐに悠斗くんから私個人に向けたメッセージが届きました。
『詩織さんだけにお願いしたいことがあるんだけどいいかな?』
ふふふ。嬉しいことを言ってくれますね。
私があなたのお願いを断るはずが無いじゃないですか。
『どのようなご要件でしょうか?悠斗くんからのお願いなら何でも聞きますよ?』
と返信をしました。
えっちなお願いでも悠斗くんなら許してあげますよ?
『詩織さんには明日、ノートパソコンを学校に持参して欲しいんだ。山野先生にはすでに許可を取ってある。当日に作って欲しいモノがあるんだ』
……なるほど。
金曜日。新聞部の記事を読みましたが、やはりそれに対応するようなものでしょうかね。
きっと、彼の言う新しいプランの一部であると思われますね。
『了解しました。私のノートパソコンは薄型なので、持ち運びも苦ではありません。それに悠斗くんのパソコンの中のようにえっちなデータも入ってませんので』
と、私は冗談を混じえて返信をしました。
『男のパソコンとスマホの中身は余りツッコまないで欲しいなぁ……』
『ふふふ。悠斗くんならどんなえっちな趣味をしてても許してあげますよ?』
『も、もうこの話は辞めようか!!』
ふふふ。いじわるが過ぎたようですね。
私はからかうのはこのくらいにして、別の話をすることにしました。
『ちなみに、悠斗くん。私もお願いしたいことがあります』
『え?何かな。結構俺からお願いしてることが多いから、叶えられる範囲でなら何でもいいよ?』
叶えられる範囲でなら。
と言うのが、ポイントですね。
『二人きりで恋人のようなデート。では無く、友人として出掛けることは可能ですか?二人で本屋さんに行って、オススメのライトノベルを買ったり、その後は喫茶店で食事をしながらライトノベルについて話をしたいと思っています』
『手を繋いだり、キスをしたり。そういうことをするつもりはないですよ?』
『ふふふ。悠斗くんが求めてきたら、その限りではありませんが?』
とメッセージを送りました。
大切な友人。と悠斗くんは私を表現してくれました。
でしたら、友人として出掛けることは、叶えられる範囲。になるのでは無いですかね。
そう考えていると、悠斗くんから返信がありました。
多分、断られるでしょうね……
なんて思いながらメッセージを読むと。
『わかった』
と、返信がありました、
ほ、本当にですか!!??
『そ、それは、了承した。という意味ですか?』
私は震える指でそう返信しました。
すると直ぐに、
『そうだよ。詳しい日程や時間や場所は予算会議が終わったら話そうか』
悠斗くんから返信がありました。
ですが、追記がありました。
『でも、朱里がダメって言ったらダメだから。中間テストの件は了承してるけど、今回の件はまだここだけの話だからね?』
『それはわかってますよ。ですが、悠斗くんが了承してくれるのは意外でした』
そう。彼なら断ると思っていたからです。
ですが、彼は私が思う以上に、私を大切にしてくれているようでした。
『俺はね、詩織さんが思ってる以上に、君との関係は大切にしたいと思ってるんだ。変な策略とか打算とかそう言うのをしないって話の上でなら、別に趣味の話をしたり、買い物をしたりとか、そう言うのなら楽しめるって思ってる』
『もちろん。俺が一番好きなのは朱里だし、彼女を裏切るような真似はしたくないし、しない。でもそれとは違うベクトルで、詩織さんのことは好意的に思ってる』
『だから、そんな俺の信頼を裏切るようなことはしないで欲しいかな?』
悠斗くんのメッセージを読んで、少しだけ目頭が熱くなりました。
ここまで……ここまで、私のことを思ってくれてたのですね。
『えぇ。悠斗くんの信頼を裏切るようなことはしない。そう約束します。ですが、中間テストの結果は別の話ですからね?』
『うん。それはそれだからね。まぁ、負けるつもりは無いよ?』
私は時刻を確認しました。
時計の針は零時になる頃でした。
『それでは悠斗くん。いい時間ですので私はそろそろ寝ますね』
『うん。わかったよ。明日もよろしくね』
『はい。悠斗くんの期待に応えられるように尽力します』
『おやすみ、詩織さん』
『おやすみなさい、悠斗くん』
悠斗くんとのメッセージのやり取りを終え、私はスマホを充電器に繋ぎます。
そしてベッドに寝転び、布団を被りました。
枕元に置いてあるリモコンで電気を全て消し、真っ暗の状態にします。
「悠斗くん……大好きです……」
私はそう呟いて、目を閉じました。
聖女様視点
『月曜日の朝。七時半に生徒会室に集合をよろしくお願いします。予算会議に向けた最終ミーティングをしたいと思っています。その時に、自分が追加で考えたプランの説明もしたいと思っています。朝早い時間ですが、よろしくお願いします。』
日曜日の深夜に、悠斗くんからメッセージがありました。
生徒会のグループに投じられたそのメッセージに、私はすぐに了承しました。と返信をしました。
すると、すぐに悠斗くんから私個人に向けたメッセージが届きました。
『詩織さんだけにお願いしたいことがあるんだけどいいかな?』
ふふふ。嬉しいことを言ってくれますね。
私があなたのお願いを断るはずが無いじゃないですか。
『どのようなご要件でしょうか?悠斗くんからのお願いなら何でも聞きますよ?』
と返信をしました。
えっちなお願いでも悠斗くんなら許してあげますよ?
『詩織さんには明日、ノートパソコンを学校に持参して欲しいんだ。山野先生にはすでに許可を取ってある。当日に作って欲しいモノがあるんだ』
……なるほど。
金曜日。新聞部の記事を読みましたが、やはりそれに対応するようなものでしょうかね。
きっと、彼の言う新しいプランの一部であると思われますね。
『了解しました。私のノートパソコンは薄型なので、持ち運びも苦ではありません。それに悠斗くんのパソコンの中のようにえっちなデータも入ってませんので』
と、私は冗談を混じえて返信をしました。
『男のパソコンとスマホの中身は余りツッコまないで欲しいなぁ……』
『ふふふ。悠斗くんならどんなえっちな趣味をしてても許してあげますよ?』
『も、もうこの話は辞めようか!!』
ふふふ。いじわるが過ぎたようですね。
私はからかうのはこのくらいにして、別の話をすることにしました。
『ちなみに、悠斗くん。私もお願いしたいことがあります』
『え?何かな。結構俺からお願いしてることが多いから、叶えられる範囲でなら何でもいいよ?』
叶えられる範囲でなら。
と言うのが、ポイントですね。
『二人きりで恋人のようなデート。では無く、友人として出掛けることは可能ですか?二人で本屋さんに行って、オススメのライトノベルを買ったり、その後は喫茶店で食事をしながらライトノベルについて話をしたいと思っています』
『手を繋いだり、キスをしたり。そういうことをするつもりはないですよ?』
『ふふふ。悠斗くんが求めてきたら、その限りではありませんが?』
とメッセージを送りました。
大切な友人。と悠斗くんは私を表現してくれました。
でしたら、友人として出掛けることは、叶えられる範囲。になるのでは無いですかね。
そう考えていると、悠斗くんから返信がありました。
多分、断られるでしょうね……
なんて思いながらメッセージを読むと。
『わかった』
と、返信がありました、
ほ、本当にですか!!??
『そ、それは、了承した。という意味ですか?』
私は震える指でそう返信しました。
すると直ぐに、
『そうだよ。詳しい日程や時間や場所は予算会議が終わったら話そうか』
悠斗くんから返信がありました。
ですが、追記がありました。
『でも、朱里がダメって言ったらダメだから。中間テストの件は了承してるけど、今回の件はまだここだけの話だからね?』
『それはわかってますよ。ですが、悠斗くんが了承してくれるのは意外でした』
そう。彼なら断ると思っていたからです。
ですが、彼は私が思う以上に、私を大切にしてくれているようでした。
『俺はね、詩織さんが思ってる以上に、君との関係は大切にしたいと思ってるんだ。変な策略とか打算とかそう言うのをしないって話の上でなら、別に趣味の話をしたり、買い物をしたりとか、そう言うのなら楽しめるって思ってる』
『もちろん。俺が一番好きなのは朱里だし、彼女を裏切るような真似はしたくないし、しない。でもそれとは違うベクトルで、詩織さんのことは好意的に思ってる』
『だから、そんな俺の信頼を裏切るようなことはしないで欲しいかな?』
悠斗くんのメッセージを読んで、少しだけ目頭が熱くなりました。
ここまで……ここまで、私のことを思ってくれてたのですね。
『えぇ。悠斗くんの信頼を裏切るようなことはしない。そう約束します。ですが、中間テストの結果は別の話ですからね?』
『うん。それはそれだからね。まぁ、負けるつもりは無いよ?』
私は時刻を確認しました。
時計の針は零時になる頃でした。
『それでは悠斗くん。いい時間ですので私はそろそろ寝ますね』
『うん。わかったよ。明日もよろしくね』
『はい。悠斗くんの期待に応えられるように尽力します』
『おやすみ、詩織さん』
『おやすみなさい、悠斗くん』
悠斗くんとのメッセージのやり取りを終え、私はスマホを充電器に繋ぎます。
そしてベッドに寝転び、布団を被りました。
枕元に置いてあるリモコンで電気を全て消し、真っ暗の状態にします。
「悠斗くん……大好きです……」
私はそう呟いて、目を閉じました。
0
お気に入りに追加
93
あなたにおすすめの小説


十年間片思いしていた幼馴染に告白したら、完膚なきまでに振られた俺が、昔イジメから助けた美少女にアプローチを受けてる。
味のないお茶
恋愛
中学三年の終わり、俺。桜井霧都(さくらいきりと)は十年間片思いしていた幼馴染。南野凛音(みなみのりんね)に告白した。
十分以上に勝算がある。と思っていたが、
「アンタを男として見たことなんか一度も無いから無理!!」
と完膚なきまでに振られた俺。
失意のまま、十年目にして初めて一人で登校すると、小学生の頃にいじめから助けた女の子。北島永久(きたじまとわ)が目の前に居た。
彼女は俺を見て涙を流しながら、今までずっと俺のことを想い続けていたと言ってきた。
そして、
「北島永久は桜井霧都くんを心から愛しています。私をあなたの彼女にしてください」
と、告白をされ、抱きしめられる。
突然の出来事に困惑する俺。
そんな俺を追撃するように、
「な、な、な、な……何してんのよアンタ……」
「………………凛音、なんでここに」
その現場を見ていたのは、朝が苦手なはずの、置いてきた幼なじみだった。

腹ぺこお嬢様の飯使い ~隣の部屋のお嬢様にご飯を振舞ったら懐かれた件~
味のないお茶
恋愛
「お腹が空きました。何か食べさせてください」
春休みの最終日。俺、海野凛太郎(うみのりんたろう)の部屋に同年代くらいの一人の女が腹を空かせてやって来た。
そいつの名前は美凪優花(みなぎゆうか)
今日。マンションの隣の部屋に母親と一緒に引っ越して来た奴だった。
「なんで初対面の人間に飯を振る舞わなきゃなんねぇんだよ?」
そう言う俺に、
「先程お母さんに言ったそうですね。『何か困り事があったら言ってください。隣人同士、助け合いで行きましょう』と」
と笑顔で言い返して来た。
「まさか、その言葉を言って数時間でこんな事になるとは思いもしなかったわ……」
「ふふーん。こんな美少女にご飯を振る舞えるのです。光栄に思ってくださ……」
パタン
俺は玄関の扉を閉めた。
すると直ぐに
バンバンバン!!!!
と扉を叩く音
『ごめんなさい!!嘘です!!お腹ぺこぺこなんです!!助けてください!!隣人さん!!』
そんな声が扉を突きぬけて聞こえて来る。
はぁ……勘弁してくれよ……
近所の人に誤解されるだろ……
俺はため息をつきながら玄関を開ける。
そう。これが俺と彼女のファーストコンタクト。
腹ぺこお嬢様の飯使いになった瞬間だった。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる