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第2章
第四話 ⑥ ~三回目のデート・カラオケのお代はいただかないことにしました~
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第四話 ⑥
最初の方では一悶着あったものの、その後は特に何も無く、二人で楽しくカラオケを満喫した。
そして、終了時間の十分前に部屋の電話が鳴る。
「はい」
「そろそろ時間になります。延長されますか?」
「いえ。このまま退室します」
「かしこまりました」
俺は電話を切り、朱里に退室の支度を促す。
「そろそろ時間だから、退室の支度をしようか」
「りょーかーい」
俺はハンガーに掛けてあったジャケットに袖を通し、伝票を二つ手に取る。
「先に会計を済ませてるから、朱里はゆっくりでいいよ」
「うん、わかった。お手洗い行ってくるから、少し遅れるかも」
「了解。別に急がなくてもいいからね」
俺はそう言って部屋を出る。
カウンターに行くと他の客も見当たらず、店員さんが既に居たので待ち時間も無く伝票を渡す。
「会計お願いします」
店員さんが俺の伝票を確認すると、
「108号室のお客様ですね」
「はい。そうです」
店員さんが頭を下げる。
「先程は大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。上の者から、お代はいただかない旨を伝えてくれと言われております」
店員さんの言葉に俺は首を振る。
「いえ、キチンと楽しませて貰ったので、会計はさせてください。次回からは自分以外の人間に迷惑が行かないように、教育してくれれば良いですよ」
「……そうですか。かしこまりました」
店員さんはそう言うと、二時間の料金に『ドリンクバーを抜いた金額』を提示する。
「……あの?」
「いえ、この位はさせてください」
あまり好意を突っぱねるのも失礼か。
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ助かりました」
俺は会計を済ませると、近くのソファに腰を下ろす。
朱里はまだ戻ってきていないので、今のうちにここからケーキバイキングの店までのルートを出す。
軽く調べて見ると、そこまで迷うような道ではなかった。
ここから歩いて十分程だった。
一応十二時に予約を入れているので、問題が無ければ普通に時間に間に合うだろう。
そんなことを考えていると、
「悠斗、お待たせ!!」
朱里が奥からやって来る。
「大丈夫だよ。全然待ってないから」
俺はソファから立ち上がり彼女を迎える。
「いくらだった?私も出すよ」
お財布を出そうとする彼女に俺は言う。
「変なおっさんが来たからお代はいいよって店員さんに言われたんだよね」
……え?
と言う表情をしてる店員さんに、俺は片目を閉じる。
「そうなんだ!!なんか申し訳ないね」
「まぁ、迷惑料だと思ってくださいって言われたら断れなかったよ」
俺は苦笑いを浮かべながらそう言った。
「ケーキバイキングのお店だけど、ここからだいたい十分くらいだったね」
「調べてくれてたんだね」
「うん。あと、お店に入れないのも嫌だから、予約もしてあるよ」
予約は十二時だから、今から向かえば余裕で間に合うね。
「わぁ……楽しみだなぁケーキバイキング」
「ははは。俺も甘いものは好きだから楽しみだね」
お店から出た辺りで、朱里が俺に言う。
「ねぇねぇ、結構高いと思うけど出して貰って良いの?」
「うん。大丈夫だよ。バイトしてる理由はこうして朱里とデートの時にキチンと払えるようにするためだし」
「えへへ。じゃあお言葉に甘えちゃうぞ!!」
俺たちはそんな会話をしながらケーキバイキングのお店へと向かった。
その道では特になんの問題もなく、お店に着けたのだった。
最初の方では一悶着あったものの、その後は特に何も無く、二人で楽しくカラオケを満喫した。
そして、終了時間の十分前に部屋の電話が鳴る。
「はい」
「そろそろ時間になります。延長されますか?」
「いえ。このまま退室します」
「かしこまりました」
俺は電話を切り、朱里に退室の支度を促す。
「そろそろ時間だから、退室の支度をしようか」
「りょーかーい」
俺はハンガーに掛けてあったジャケットに袖を通し、伝票を二つ手に取る。
「先に会計を済ませてるから、朱里はゆっくりでいいよ」
「うん、わかった。お手洗い行ってくるから、少し遅れるかも」
「了解。別に急がなくてもいいからね」
俺はそう言って部屋を出る。
カウンターに行くと他の客も見当たらず、店員さんが既に居たので待ち時間も無く伝票を渡す。
「会計お願いします」
店員さんが俺の伝票を確認すると、
「108号室のお客様ですね」
「はい。そうです」
店員さんが頭を下げる。
「先程は大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。上の者から、お代はいただかない旨を伝えてくれと言われております」
店員さんの言葉に俺は首を振る。
「いえ、キチンと楽しませて貰ったので、会計はさせてください。次回からは自分以外の人間に迷惑が行かないように、教育してくれれば良いですよ」
「……そうですか。かしこまりました」
店員さんはそう言うと、二時間の料金に『ドリンクバーを抜いた金額』を提示する。
「……あの?」
「いえ、この位はさせてください」
あまり好意を突っぱねるのも失礼か。
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ助かりました」
俺は会計を済ませると、近くのソファに腰を下ろす。
朱里はまだ戻ってきていないので、今のうちにここからケーキバイキングの店までのルートを出す。
軽く調べて見ると、そこまで迷うような道ではなかった。
ここから歩いて十分程だった。
一応十二時に予約を入れているので、問題が無ければ普通に時間に間に合うだろう。
そんなことを考えていると、
「悠斗、お待たせ!!」
朱里が奥からやって来る。
「大丈夫だよ。全然待ってないから」
俺はソファから立ち上がり彼女を迎える。
「いくらだった?私も出すよ」
お財布を出そうとする彼女に俺は言う。
「変なおっさんが来たからお代はいいよって店員さんに言われたんだよね」
……え?
と言う表情をしてる店員さんに、俺は片目を閉じる。
「そうなんだ!!なんか申し訳ないね」
「まぁ、迷惑料だと思ってくださいって言われたら断れなかったよ」
俺は苦笑いを浮かべながらそう言った。
「ケーキバイキングのお店だけど、ここからだいたい十分くらいだったね」
「調べてくれてたんだね」
「うん。あと、お店に入れないのも嫌だから、予約もしてあるよ」
予約は十二時だから、今から向かえば余裕で間に合うね。
「わぁ……楽しみだなぁケーキバイキング」
「ははは。俺も甘いものは好きだから楽しみだね」
お店から出た辺りで、朱里が俺に言う。
「ねぇねぇ、結構高いと思うけど出して貰って良いの?」
「うん。大丈夫だよ。バイトしてる理由はこうして朱里とデートの時にキチンと払えるようにするためだし」
「えへへ。じゃあお言葉に甘えちゃうぞ!!」
俺たちはそんな会話をしながらケーキバイキングのお店へと向かった。
その道では特になんの問題もなく、お店に着けたのだった。
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