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第1章
第八話 ⑦ ~二回目のデート・思い出の公園で初めてのキスを.....~
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第八話 ⑦
「いやー楽しかったね!!悠斗くん」
最前列でイルカのショーを楽しみ、餌やりも体験出来た。カッパをショーの前に買っていたので、そこまで濡れなかった。それでも流石に髪の毛は少し濡れたけど。
「俺もすごく楽しかったよ。それに、朱里さんのサンドイッチも美味しかったし」
帰り道。バスに揺られて駅まで行き。その後俺たちは自転車で朱里さんの家の近くにある公園で話していた。
時刻は十七時半。あと三十分くらいは話せそうだな。
そんなことを考えていると。
「ねぇねぇ、悠斗くん」
「なに、朱里さん?」
彼女は少しだけ顔を赤らめながら、聞いてくる。
「大きいおっぱいと小さいおっぱい……どっちが好き?」
「……んっ!!」
ちょ……っ!!
こ、これは……
「え、えーと朱里さん……?」
「私さー無くはないんだけど、ちょーっとものたんないかなぁーって……ほら、隣の黒瀬さんとか……ねぇ?」
「…………」
なにか言ったら死が待ってる気がする。
「悠斗くん、えっちじゃん?」
「……はい」
「漫画のキャラとかすごくおおきいじゃん?」
「あ、あれは空想の産物なので……」
「でも、黒瀬さんはそのくらいあるじゃん?」
「む、胸はサイズでは無いと思ってるので……」
「でも小さいよりは大きい方が良いでしょ?ほら大は小をーって言うじゃん?」
「い、いえ。胸に関して言えば一概にそうとは言えないかと……」
「でもさー同じ歳で同じクラスのすぐ側に、なかなかのサイズを持った女の子が居ると、ちょーっと気になると言うか……」
「いえ、俺は朱里さん一筋なので」
「でも、ぶっちゃけると?」
「……大きいとか小さいではなく朱里さんのが好きです」
「おぉ!!これは漫画でよく聞く言葉を濁すやつですな!!」
「ち、違がっ!!」
「えへへーちょーっと意地悪しちゃったかなぁ?」
と、そこまで言ったところで朱里さんがニヤーっと笑う。
「冷静でかっこいい悠斗くんを慌てさせるのが最近楽しくなってきたんだー」
「……変な楽しみに目覚めないでください」
俺はほっと一つ息を履いて、心を落ち着ける。
そして、
「はい。朱里さん、これをプレゼントします」
「え?悠斗くん」
俺はカバンの横ポケットからリストバンドが入ったプレゼントを渡す。
「中身はリストバンドが入ってる」
「えー!!それちょっと嬉しすぎる!!」
朱里さんはそう言うと、嬉しそうにプレゼントを受け取る。
「中開けてもいい?」
「いいよ」
中身を見た朱里さん。そこには赤いリストバンド。
「俺は色違いで黒のを買ってある。それなら部活中でも使えると思って」
「わぁ……嬉しい。こんなのよく見つけたね……」
「タグは切ってもらってあるから、着けてみてもいいよ」
「うん!!」
彼女はそう言うと、リストバンドを両手に付ける。
「着け心地もゴワゴワしてなくていい感じ」
「素材はコットンって書いてあったね」
「ありがとう悠斗くん!!大事に使うよー」
すごく喜んでくれてる。
こ、これは……行けるんじゃないか……?
この雰囲気なら初キスが……
「あ、朱里さん……っ!!」
俺は勇気を出して、朱里さんに声をかける。
「……は、はい!!」
なんとなく雰囲気を察した彼女が声を上ずらせる。
そして、彼女はこっちを向いて、目を閉じる。
い、行ける!!俺は今から彼女と初のキスをする!!
「大好きだよ、朱里さ……」
彼女の肩に手を起き、キスをしようとした。
その時だった。
「朱里……その彼は誰だい?」
「……え?……おとうさん??」
お父さん!!??
キスを諦め、後ろを振り向くと、そこにはスーツ姿の男性が顔を顰めて立っていた。
「いやー楽しかったね!!悠斗くん」
最前列でイルカのショーを楽しみ、餌やりも体験出来た。カッパをショーの前に買っていたので、そこまで濡れなかった。それでも流石に髪の毛は少し濡れたけど。
「俺もすごく楽しかったよ。それに、朱里さんのサンドイッチも美味しかったし」
帰り道。バスに揺られて駅まで行き。その後俺たちは自転車で朱里さんの家の近くにある公園で話していた。
時刻は十七時半。あと三十分くらいは話せそうだな。
そんなことを考えていると。
「ねぇねぇ、悠斗くん」
「なに、朱里さん?」
彼女は少しだけ顔を赤らめながら、聞いてくる。
「大きいおっぱいと小さいおっぱい……どっちが好き?」
「……んっ!!」
ちょ……っ!!
こ、これは……
「え、えーと朱里さん……?」
「私さー無くはないんだけど、ちょーっとものたんないかなぁーって……ほら、隣の黒瀬さんとか……ねぇ?」
「…………」
なにか言ったら死が待ってる気がする。
「悠斗くん、えっちじゃん?」
「……はい」
「漫画のキャラとかすごくおおきいじゃん?」
「あ、あれは空想の産物なので……」
「でも、黒瀬さんはそのくらいあるじゃん?」
「む、胸はサイズでは無いと思ってるので……」
「でも小さいよりは大きい方が良いでしょ?ほら大は小をーって言うじゃん?」
「い、いえ。胸に関して言えば一概にそうとは言えないかと……」
「でもさー同じ歳で同じクラスのすぐ側に、なかなかのサイズを持った女の子が居ると、ちょーっと気になると言うか……」
「いえ、俺は朱里さん一筋なので」
「でも、ぶっちゃけると?」
「……大きいとか小さいではなく朱里さんのが好きです」
「おぉ!!これは漫画でよく聞く言葉を濁すやつですな!!」
「ち、違がっ!!」
「えへへーちょーっと意地悪しちゃったかなぁ?」
と、そこまで言ったところで朱里さんがニヤーっと笑う。
「冷静でかっこいい悠斗くんを慌てさせるのが最近楽しくなってきたんだー」
「……変な楽しみに目覚めないでください」
俺はほっと一つ息を履いて、心を落ち着ける。
そして、
「はい。朱里さん、これをプレゼントします」
「え?悠斗くん」
俺はカバンの横ポケットからリストバンドが入ったプレゼントを渡す。
「中身はリストバンドが入ってる」
「えー!!それちょっと嬉しすぎる!!」
朱里さんはそう言うと、嬉しそうにプレゼントを受け取る。
「中開けてもいい?」
「いいよ」
中身を見た朱里さん。そこには赤いリストバンド。
「俺は色違いで黒のを買ってある。それなら部活中でも使えると思って」
「わぁ……嬉しい。こんなのよく見つけたね……」
「タグは切ってもらってあるから、着けてみてもいいよ」
「うん!!」
彼女はそう言うと、リストバンドを両手に付ける。
「着け心地もゴワゴワしてなくていい感じ」
「素材はコットンって書いてあったね」
「ありがとう悠斗くん!!大事に使うよー」
すごく喜んでくれてる。
こ、これは……行けるんじゃないか……?
この雰囲気なら初キスが……
「あ、朱里さん……っ!!」
俺は勇気を出して、朱里さんに声をかける。
「……は、はい!!」
なんとなく雰囲気を察した彼女が声を上ずらせる。
そして、彼女はこっちを向いて、目を閉じる。
い、行ける!!俺は今から彼女と初のキスをする!!
「大好きだよ、朱里さ……」
彼女の肩に手を起き、キスをしようとした。
その時だった。
「朱里……その彼は誰だい?」
「……え?……おとうさん??」
お父さん!!??
キスを諦め、後ろを振り向くと、そこにはスーツ姿の男性が顔を顰めて立っていた。
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