学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第1章

第八話 ⑥ ~二回目のデート・男はおっぱいが好きなので、イルカのおっぱいを買いました~

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 第八話  ⑥




 ゲームコーナーを後にした俺たちは、お土産屋さんにやってくる。
 そこには、先程のゲームコーナーでは見かけなかった大きなぬいぐるみや、キーホルダー、ストラップ、海の生物をモチーフにしたお菓子などが売っていた。

 まぁ、よくある普通のお土産屋さんだ。

「わー見て見て悠斗くん!!このストラップ可愛いね!!」
「そうだね、朱里さん。もし良ければそのイルカのストラップ、色違いで買って一緒につけない?」

 赤と青のイルカのストラップを指さしながら、俺が提案する。

「うん!!私もそうしたいなぁって思ってたの!!」

 そう言って朱里さんは赤いストラップを手にする。

 それを見た俺は青いストラップを手にする。

「おっそろい、おっそろいー」

「ふふ、良かったよ」

 笑顔の朱里さん。すごく嬉しそうだ。

「じゃあ朱里さん。俺は向こうのぬいぐるみのコーナー見てくるよ」
「わかったー。わたしはちょっとバスケ部の皆に渡すお菓子とか見てくるねー」

 そう言って、お互い少し別行動をとる。

「よし、このタイミングだ」

 俺は少しだけ気合を入れる。

 いったん別行動となったこの時こそ、水族館デートの想い出になる逸品を選ぶサプライズチャンスだ。

「何にするかな……」

 一応候補としていたのはぬいぐるみだったが、それはUFOキャッチャーで取った。
 二個はいらないだろう。

「あ、これいいな」

 俺が目を付けたのはイルカの刺繍が入ったリストバンド。

 これなら部活中でも着けてられる。

 俺は赤と黒の二つのリストバンドを朱里さんに見つからないように購入する。

 赤い方が朱里さん、黒い方が俺だ。

 それに付随して、黒瀬さんへのお土産も買っておいた。

 俺は会計を済ませると、お菓子コーナーで悩んでいる朱里さんを見つける。

「なにかお悩みかな?」
「うーんそうなんだよねー。バスケ部は私を入れて全員で22人なんだけど、私を抜いた21人分ぴったりってお土産がなかなか無くてー」
「そうか、お菓子の数って5とか10とか20だからね」
「だから悩んでるんだー」

 悩める朱里さんに俺が提案する。

「うーん。じゃあさ、この20個入りのお菓子を買おう」
「え、それだと一人食べられないよ?」
「その一人を佐藤さんにして、彼女には個別に朱里さんがお土産を用意するのはどう?……ほら、ああいうボールペンとか」

 と俺がペンギンのミニ人形が付いたボールペンを指さす。

 あれなら300円くらいだ。

「あ、それがいいかも!!ゆーこちゃんにも何か買って行こうと思ってたんだー」

 俺の提案した案に賛同した朱里さんは、20個入りのビスケットをカゴに入れ、ボールペンのコーナーに行く。

「どれにしようかなー」

 考えてる朱里さん。やっぱりお土産の時間はしっかりと取ってて正解だ。
 こんな楽しそうな彼女を見れるんだから。

 しばらくすると、朱里さんはチンアナゴのイラストが描かれたボールペンを手にする。

「これにするー。多分ゆーこちゃん、こういうの好きだから!!」
「ち、チンアナゴ……まぁ、佐藤さんこういうネタ感あるの好きそうだよね」

 俺が知らなかっただけで、チンアナゴってのはこんなにも力があったのか……

「悠斗くんは武藤くんに何か買う感じ?」
「そうだね。俺はアイツにこれを渡そうかなって」

 俺はそう言うと、アイツに渡す予定で買った、

「イルカのおっぱ…………も、もー!!悠斗くん!!何言わせようとしてるの!!」

 イルカのおっぱい。
 名前でもうこれしかないって決めた。

「悠斗くんのえっち」
「売ってるものを買うだけなので。それに男はみんなおっぱい大好きだから」
「も、もー……悠斗くん」

 私は少し小さいんだよなぁ……
 黒瀬さんくらいーとは言わないけど、もう少し……
 もしかしたらあれはおにくパワー?

 なんて言う声が聞こえてくる。

 大丈夫。俺はどんなおっぱいでも大好きです!!





 そんな会話をしながら、俺たちはお土産を買い終わり、それをコインロッカーに入れると、最後の楽しみにしていたイルカのショーを見に行くのだった。

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