学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第1章

第四話 ② ~新学期・意外と女子からの評価は悪くないと知りました~

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 第四話  ②




「うーし。お前ら、いい時間だからそろそろ体育館に行くぞ」

 自己紹介を終えると始業式の時間が近づいて来たようで、俺だけは体育館に向かうことになる。

 体育館用のシューズが入った袋を手にし、教室を出る。

「よう、帰宅部のエース。今年もよろしくな」
「桐崎が今年も学級委員やってくれるなら安心だな」
「そう言えば桐崎くん。去年も山野先生にこき使われてたよねー」

 廊下に行くと去年からのクラスメイトの何人かに声をかけられる。

「まぁ、帰宅部って俺くらいなもんだし。この位はやらないとね。みんなには部活に集中してもらいたいし。ほら、結構レギュラー目前みたいな人も多いだろ?」

 見知った顔とそんな会話をしていると、その中のひとりが

「そう言えば帰宅部と言えば聖女様も帰宅部だったよな」

 と切り出す。

「そうだよね。意外ーてっきり文芸部とかそう言うのに入ってると思ってたよ」
「まぁ聖女様が入ってる。ってだけで入部するような奴がたくさん居そうだからね」

 と、俺が相槌を打つ。

「それに、あぁ言う視線に毎日晒されるのはちょっと酷だなぁとは思うよね.....」

 と、俺がそう言いながら黒瀬さんに目を向ける。

 姿勢良く一人で歩く彼女には、好奇以上の感情が込められた無数の視線に晒されていた。

「私も女だからわかるけどさー.....あぁ言うのって嫌なもんだよ」

 可愛く産まれるってのも大変だよね。

 クラスメイトの彼女が言ったその言葉が、何故か頭に残った。

「まぁ、でも桐崎くんは優しいよね。クジ引きでも助けてあげてたし、自己紹介の時も率先して拍手してあげてたり」
「そうそう。そうゆー所が桐崎のいーとこだよな」
「わかる。なんて言うか去年もクラスの雰囲気が悪くなった時にそれをサッと良くしてくれてるよな」

 そんなことを言ってくれるクラスメイトに俺は少しだけ照れながら、

「あ、ありがとう。そう言ってくれると嬉しい.....」

 と、そこまで言ったところで軽く肩を引っ張られる。

 後ろには朱里さんが居た。

「.....彩(あや)ちゃんに良く言われたからって浮気はダメだぞー。ちょっとは彼女を構えー」

 と、俺の耳元で囁く。

 すると、

「あー!!あかりん!!今年もよろしくね!!」
「彩(あや)ちゃんやっほー!!今年も一緒で嬉しいよ!!」
「藤崎さんよっすー今年もよろー」
「山井くんもよろー!!」
「藤崎さんこんちわ今年もよろしくね」
「石崎くんもよろしくねー」

 と、楽しそうに輪の中に入っていく彼女。

 そんな彼女を眺めていると、

「悠斗があの三人と話してる時の藤崎さんの表情をお前にみせてやりたかったよ」

 と健が話しかけてくる。

「寂しい思いさせちゃったかな?」

 と俺が言うと、

「ヤキモチ妬いてる朱里の表情マジ可愛かった」

 と、佐藤さんが答える。

「やべぇマジ見たかった」
「お前もブレねぇな」
「だって大好きだし」

 浮気なんかするつもりは微塵もないし、そもそもそんなモテる男でもない。
 朱里さんには悪いけど、あなたの彼氏はそんなに女性からアプローチ受けるタイプの人気のある男ではないんです。

 そんなことを考えてると、

「いやいやいーんちょー。あなたかなり女子からの評価高いよ」
「え?」

 と佐藤さんからそんなことを言われる。

「身だしなみはキチンとしてる。チャラチャラしてなくて真面目で誠実。クラスの空気をよく見てて一定以上に悪くならないように配慮してる。誰もやりたがらないことを率先してやってて思いやりもある。背も高いし勉強も出来てユーモアもある。あと、半年くらい前からなんかやってるでしょ?身体付きも筋肉がついてきて男らしくなってきた。てか、いーんちょー。ちゃんとすればなかなかのイケメンだって結構な女子が知ってるよ?そんな彼氏が自分以外の女と楽しそうに話してたらそりゃあ朱里だってヤキモチのひとつも妬くもんよ」

「そ、そうなんだ.....」

 思った以上の高評価にたじろぐ俺。

「まぁ、いーんちょーが朱里以外に目を向けるなんてありえないってわかってるけど、ちょっとは自分に向けられてる目も気にしなよね?」
「そうそう、悠斗はかなりの良物件だからな。俺が女だったら惚れてたぜ!!」
「健。きめぇぞ。まぁ、佐藤さんの言葉をしっかりと胸に留めておくよ」

 そんな会話をしていると、体育館に到着した。
 俺は上履きから体育館用のシューズに履き替えると、指定されている場所へと向かった。
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