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第3章
第一話 ~永久のしていた覚悟を知り、桐崎先輩に自分の愚かさを気付かされました~
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第一話
『生徒会室』
桐崎先輩からのメッセージを受け、俺はスマホを片手に廊下を走った。
『廊下を走らない』という校則はこの際無視することにした。
そんなことを言ってる場合では無いし、この件に関して一刻も早く誰かに相談をしたかった。
その点で言えば、桐崎先輩は適任とも言える。
それに、このメッセージの内容なら、もしかしたら俺の『現状』を知っているのかもしれない。
的確なアドバイスをくれるかもしれない。
俺の現状を聞いて、優しい言葉をかけてくれるかもしれない……
そんな『淡い期待』をしながら俺は生徒会室の前までやって来た。
そして、ノックの一つもせずに目の前の扉をガチャリと開ける。
「……ノックの一つもしないとは、なかなかに無作法だな。桜井霧都庶務?」
生徒会長用の席に座り、桐崎先輩が俺の事を少しだけ呆れたような視線で見ていた。
「す、すみません……」
「まぁ、お前の現状を鑑みれば仕方ないか。まずは自分の椅子に座れ」
「は、はい……」
俺は先輩の言葉に従い、自分の椅子に腰を下ろす。
そして、先輩の隣に居るとても綺麗な女性に目が行った。
確か……あの人は、桐崎先輩の『彼女』。
藤崎朱里さんだったな。
バスケ部の人が何故ここに居るのか?
……いや、先輩の彼女なら不思議ではないか。
そんなことを考えていると、桐崎先輩は少しだけ笑いながら俺に言ってきた。
「ははは。朱里がここに居る理由がわかってないみたいだな?」
「そうですね。ですが、先輩の彼女さんでしたよね?ならば別に不思議では無いかと思いますが」
「そうだな。まぁ別に朱里を『そういう事』をするためにここに呼んでいた訳じゃない」
「そうだね。生徒会室は『詩織ちゃんの場所』にしてあげてるからね。この場所ではしないよって約束してあげてるから」
桐崎先輩の言葉に、藤崎先輩は少しだけ目を細くしてそう答える。
『詩織ちゃんの場所』
黒瀬先輩と藤崎先輩との間でどんなやり取りがされてるのか……
それを考えたら頭が腐りそうなので辞めておくことにしよう……
「とりあえず。お前が南野凛音に『されたこと』に関しては『ある程度』の情報は掴んでる」
先輩はそう前置きをすると、俺に言葉を続けた。
「これから、お前にどんなことが起きるか。そしてどんな覚悟をすべきなのかを話してやるよ」
「これ以上に……酷いことが起きるんですか……」
俺のその言葉に、先輩は呆れたような表情で言葉を返す。
「はぁ……そもそも、今回の一件は全部『お前が原因』ということを理解してるのか?」
「そ、そうですね……俺がのこのこ凛音の家に行ったのが……」
「違う!!」
「……え?」
俺の言葉を遮るように、かなり大きな声で先輩が否定をした。
「な、何が違うんですか……」
俺のその言葉に、心底呆れたように、桐崎先輩は本当に大きなため息混じりで話をした。
「はぁ……お前が本当に馬鹿だったのは、南野凛音にされたことを、北島永久に話さなかったことだよ」
「は、話せるわけが無いじゃ無いですか!!だって俺は凛音とキスをしたんですよ!!彼女が居るのにそんなことをしたなんて言える訳が無いでしょ!!貴方じゃないんですよ!!」
「……そうだな。耳の痛い話だとは思うよ。でもな桜井。北島永久は、お前が南野凛音の家に行った時『覚悟』を決めていたはずだ」
「か、覚悟……」
「そうだよ。北島永久はお前が『無傷』で南野凛音の家から帰ってくるとは思っていなかった。何らかの行為をされると覚悟をしていた。そして、それをお前から話された時に『笑って許す』それくらいの覚悟をしていたんだよ」
と、永久が……そこまでの……
「そんな彼女に、お前は『何をした?』」
「な、何も話しませんでした……」
「そうだ。お前はそこまでの覚悟をしていた北島永久に対して、南野凛音にされたことを『誤魔化して』伝えた。その行為がどれほど彼女を傷つけたのかわかってるのか?」
「……俺が……馬鹿でした……」
話すべきだったんだ。あの日されたことを全部。
愛を口にしながら凛音とキスをしなければならない状況になったことを。
写真を撮られたことから全部……全部……
俺は……自分の身の可愛さから、彼女に本当のことを話すことから……逃げたんだ……
自分の愚かさを知り、項垂れる俺に、桐崎先輩は言ってきた。
「まぁ……彼女に対して後ろめたさを感じて、隠し事をしてしまう。そんな気持ちは理解出来る」
「あはは。そうだよね?だって悠斗も昔はそういうことしてたしね!!」
「き、桐崎先輩にも同じ経験があるんですか……?」
「まぁ……な。偉そうなことを言っておきながら自分も同じことをしてたんだから世話ないよな」
そう言って少しだけ視線を逸らす桐崎先輩。
そして、先輩一つ咳払いをした後に言葉を続けた。
「ちなみに、南野凛音の背後には詩織さんが着いてる」
「……そ、それは本当なんですか?だとしたら永久にとってはかなりショックな事だと思いますが」
永久は黒瀬先輩をかなり深く敬愛している。
そんな人が凛音側にいると知ったら……
「詩織さんは俺と同じでラブコメラノベが好きでな。それもサブヒロインが好きなんだ」
「は、はぁ……」
「だから、南野凛音が北島永久に勝てるような策略を彼女に授けてるはずだ」
「な、なんでそんなことを!!??」
俺がそう言うと、桐崎先輩は少しだけ苦笑いをしながら答えた。
「その方が『面白いから』だそうだよ。お前と北島永久がそのまま順風満帆に付き合って、結婚して、子供を作って、なんてのは『つまらない』とも言ってたな」
「お、俺たちで遊ばないでください!!」
「まぁ、だからこそ俺と朱里はお前たちサイドに着くことにしたんだよ。味方が居ないのはフェアじゃないだろ?」
「せ、先輩達が味方になってくれるなら……心強いです」
「あはは。悠斗と違って私は何が出来るかって言ったら特には無いかもしれないけど、愚痴くらいなら聞いてあげるよ?あとはそうだねぇ……凛音ちゃんを部活でめちゃくちゃしごいてあげることとかかな?」
そして、そこまで話したところで俺は桐崎先輩に聞いてみることにした。
「先輩達が味方になってくれるのは嬉しいです。ですが、先程俺に言ってた『この後俺に起きることとその覚悟』って一体何ですか?」
「あぁ……それはな……」
と、俺の質問に桐崎先輩が答えようとした時だった。
『海皇高校生徒の皆さんこんにちは!!放送部の三郷です!!本日は中間テストの結果発表でしたね!!今回の結果はどうだったでしょうか?』
そんな導入で、校内放送が始まった。
「くそ……やられたな……」
「あーあ……やっぱり詩織ちゃんが敵に回ると強いねぇ」
「ど、どういうことですか?」
三郷先輩の声に、桐崎先輩と藤崎先輩が少しだけ眉をひそめてそう呟いた。
『今回もバスケ部の小悪魔で有名な南野凛音さんに来ていただいてます!!南野さんは今回のテストでは満点の同率一位に輝いています!!文武両道で素晴らしい!!それでは南野さん、お言葉をお願いします!!』
ここまで来て、俺は理解した。
『俺が凛音にされたことを永久に話さなかったこと』
それがどれほど致命的だったのかを……
『生徒会室』
桐崎先輩からのメッセージを受け、俺はスマホを片手に廊下を走った。
『廊下を走らない』という校則はこの際無視することにした。
そんなことを言ってる場合では無いし、この件に関して一刻も早く誰かに相談をしたかった。
その点で言えば、桐崎先輩は適任とも言える。
それに、このメッセージの内容なら、もしかしたら俺の『現状』を知っているのかもしれない。
的確なアドバイスをくれるかもしれない。
俺の現状を聞いて、優しい言葉をかけてくれるかもしれない……
そんな『淡い期待』をしながら俺は生徒会室の前までやって来た。
そして、ノックの一つもせずに目の前の扉をガチャリと開ける。
「……ノックの一つもしないとは、なかなかに無作法だな。桜井霧都庶務?」
生徒会長用の席に座り、桐崎先輩が俺の事を少しだけ呆れたような視線で見ていた。
「す、すみません……」
「まぁ、お前の現状を鑑みれば仕方ないか。まずは自分の椅子に座れ」
「は、はい……」
俺は先輩の言葉に従い、自分の椅子に腰を下ろす。
そして、先輩の隣に居るとても綺麗な女性に目が行った。
確か……あの人は、桐崎先輩の『彼女』。
藤崎朱里さんだったな。
バスケ部の人が何故ここに居るのか?
……いや、先輩の彼女なら不思議ではないか。
そんなことを考えていると、桐崎先輩は少しだけ笑いながら俺に言ってきた。
「ははは。朱里がここに居る理由がわかってないみたいだな?」
「そうですね。ですが、先輩の彼女さんでしたよね?ならば別に不思議では無いかと思いますが」
「そうだな。まぁ別に朱里を『そういう事』をするためにここに呼んでいた訳じゃない」
「そうだね。生徒会室は『詩織ちゃんの場所』にしてあげてるからね。この場所ではしないよって約束してあげてるから」
桐崎先輩の言葉に、藤崎先輩は少しだけ目を細くしてそう答える。
『詩織ちゃんの場所』
黒瀬先輩と藤崎先輩との間でどんなやり取りがされてるのか……
それを考えたら頭が腐りそうなので辞めておくことにしよう……
「とりあえず。お前が南野凛音に『されたこと』に関しては『ある程度』の情報は掴んでる」
先輩はそう前置きをすると、俺に言葉を続けた。
「これから、お前にどんなことが起きるか。そしてどんな覚悟をすべきなのかを話してやるよ」
「これ以上に……酷いことが起きるんですか……」
俺のその言葉に、先輩は呆れたような表情で言葉を返す。
「はぁ……そもそも、今回の一件は全部『お前が原因』ということを理解してるのか?」
「そ、そうですね……俺がのこのこ凛音の家に行ったのが……」
「違う!!」
「……え?」
俺の言葉を遮るように、かなり大きな声で先輩が否定をした。
「な、何が違うんですか……」
俺のその言葉に、心底呆れたように、桐崎先輩は本当に大きなため息混じりで話をした。
「はぁ……お前が本当に馬鹿だったのは、南野凛音にされたことを、北島永久に話さなかったことだよ」
「は、話せるわけが無いじゃ無いですか!!だって俺は凛音とキスをしたんですよ!!彼女が居るのにそんなことをしたなんて言える訳が無いでしょ!!貴方じゃないんですよ!!」
「……そうだな。耳の痛い話だとは思うよ。でもな桜井。北島永久は、お前が南野凛音の家に行った時『覚悟』を決めていたはずだ」
「か、覚悟……」
「そうだよ。北島永久はお前が『無傷』で南野凛音の家から帰ってくるとは思っていなかった。何らかの行為をされると覚悟をしていた。そして、それをお前から話された時に『笑って許す』それくらいの覚悟をしていたんだよ」
と、永久が……そこまでの……
「そんな彼女に、お前は『何をした?』」
「な、何も話しませんでした……」
「そうだ。お前はそこまでの覚悟をしていた北島永久に対して、南野凛音にされたことを『誤魔化して』伝えた。その行為がどれほど彼女を傷つけたのかわかってるのか?」
「……俺が……馬鹿でした……」
話すべきだったんだ。あの日されたことを全部。
愛を口にしながら凛音とキスをしなければならない状況になったことを。
写真を撮られたことから全部……全部……
俺は……自分の身の可愛さから、彼女に本当のことを話すことから……逃げたんだ……
自分の愚かさを知り、項垂れる俺に、桐崎先輩は言ってきた。
「まぁ……彼女に対して後ろめたさを感じて、隠し事をしてしまう。そんな気持ちは理解出来る」
「あはは。そうだよね?だって悠斗も昔はそういうことしてたしね!!」
「き、桐崎先輩にも同じ経験があるんですか……?」
「まぁ……な。偉そうなことを言っておきながら自分も同じことをしてたんだから世話ないよな」
そう言って少しだけ視線を逸らす桐崎先輩。
そして、先輩一つ咳払いをした後に言葉を続けた。
「ちなみに、南野凛音の背後には詩織さんが着いてる」
「……そ、それは本当なんですか?だとしたら永久にとってはかなりショックな事だと思いますが」
永久は黒瀬先輩をかなり深く敬愛している。
そんな人が凛音側にいると知ったら……
「詩織さんは俺と同じでラブコメラノベが好きでな。それもサブヒロインが好きなんだ」
「は、はぁ……」
「だから、南野凛音が北島永久に勝てるような策略を彼女に授けてるはずだ」
「な、なんでそんなことを!!??」
俺がそう言うと、桐崎先輩は少しだけ苦笑いをしながら答えた。
「その方が『面白いから』だそうだよ。お前と北島永久がそのまま順風満帆に付き合って、結婚して、子供を作って、なんてのは『つまらない』とも言ってたな」
「お、俺たちで遊ばないでください!!」
「まぁ、だからこそ俺と朱里はお前たちサイドに着くことにしたんだよ。味方が居ないのはフェアじゃないだろ?」
「せ、先輩達が味方になってくれるなら……心強いです」
「あはは。悠斗と違って私は何が出来るかって言ったら特には無いかもしれないけど、愚痴くらいなら聞いてあげるよ?あとはそうだねぇ……凛音ちゃんを部活でめちゃくちゃしごいてあげることとかかな?」
そして、そこまで話したところで俺は桐崎先輩に聞いてみることにした。
「先輩達が味方になってくれるのは嬉しいです。ですが、先程俺に言ってた『この後俺に起きることとその覚悟』って一体何ですか?」
「あぁ……それはな……」
と、俺の質問に桐崎先輩が答えようとした時だった。
『海皇高校生徒の皆さんこんにちは!!放送部の三郷です!!本日は中間テストの結果発表でしたね!!今回の結果はどうだったでしょうか?』
そんな導入で、校内放送が始まった。
「くそ……やられたな……」
「あーあ……やっぱり詩織ちゃんが敵に回ると強いねぇ」
「ど、どういうことですか?」
三郷先輩の声に、桐崎先輩と藤崎先輩が少しだけ眉をひそめてそう呟いた。
『今回もバスケ部の小悪魔で有名な南野凛音さんに来ていただいてます!!南野さんは今回のテストでは満点の同率一位に輝いています!!文武両道で素晴らしい!!それでは南野さん、お言葉をお願いします!!』
ここまで来て、俺は理解した。
『俺が凛音にされたことを永久に話さなかったこと』
それがどれほど致命的だったのかを……
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