125 / 164
第2章 後編
第七話 ~北島永久の逆襲・体育祭では彼女の本気を味わいました~ ③
しおりを挟む
第七話 ~北島永久の逆襲・体育祭では彼女の本気を味わいました~ ③
教室でこの上なく不道徳な行為を楽しんだ後、俺と永久さんは生徒会室へとやって来た。
「じゃあ、ノックをしてから入ろうか」
「ふふふ。そうですね」
俺と永久さんはそう言うと、生徒会室の扉をノックした。
コンコン
と叩くと、中から
『気を使わせて悪かったな!!入ってきていいぞ』
と桐崎先輩の声が聞こえてきた。
「あはは……わかってたみたいだね」
「そうですね。ですが先輩方のお陰で、霧都くんと逢瀬を楽しめたので良かったとも思えます」
そ、そうか……
俺は少しだけ苦笑いを浮かべながら、生徒会室の扉を開けた。
「おはようございます。桐崎先輩」
「おはようございます。詩織先輩」
朝の挨拶をしながら中に入ると、『少しも衣類が乱れていない』二人の先輩が居た。
「おはようございます。永久さん。ふふふ、存分に楽しめたようですね?」
「はい。詩織先輩のお陰です。ありがとうございます」
黒瀬先輩の言葉に、永久さんがお礼と共に頭を下げていた。
……いつの間にか名前で呼ぶ間柄になっていたんだな。
そして、二人のそんな会話を聞いて俺は理解した。
そうか……
『生徒会室での二人の蜜月の時間を邪魔しないため』
というのは建前だったんだな。
いや、もしかしたら黒瀬先輩と手を組んでいたのかもしれない。
永久さんは元々俺と教室でああいう事をするつもりで、最初からいたんだな。
はあ……してやられたというかなんと言うか……
「どうした、桜井。朝から疲れた顔をしてるな」
「いえ、女の子って凄いなぁって思ってただけですよ」
俺がそう言うと、桐崎先輩はケラケラと笑いながら言葉を返した。
「そりゃあそうだろ。俺だって朱里と詩織さんには全く頭が上がらないんだからな」
そして、そんな会話をした後に、生徒会としての確認業務が始まった。
二十分程の時間をかけて、一通りの確認業務を終えたあと、俺は桐崎先輩に話を振った。
「そう言えば桐崎先輩。当日には俺になにか仕事を振る。と言う話をしていましたね。一体何をすればいいんですか?」
「あぁ、そうだったな。済まない、伝えるのを忘れていたな」
「選手宣誓の挨拶をする。とかを予想してましたが、どうでしょうか?」
俺がそう言うと、桐崎先輩は笑いながら手を振った。
「いや、最初はそれにしようかと思ったが、流石に選手宣誓を庶務にやらせるのは問題があると思ったからな。それは俺がやることにした」
「な、なるほど……」
俺がそう言うと、桐崎先輩はニヤリと笑って言葉を続けた。
あ、とても嫌な予感がする……
「桜井には放送席に行ってもらって、体育祭の実況をやって貰おうと考えている。ちなみに、相方は放送部の三郷さんだ」
「…………マジですか」
放送席で体育祭の実況をやる。
それだけでも頭が痛いのに、その相方が三郷先輩なのか……
隣の永久さんをちらりと覗き見ると、
「ふふふ。そうですか、三郷先輩と一緒に放送席で実況ですか……」
ハイライトの消えた瞳で、永久さんがそう呟いていた。
「と、永久さん。特に何があるとかそう言うのは無いから安心して欲しいかな?」
「そうですね。この程度のことでモヤモヤしていては正妻としての余裕が足りてないと思いますからね」
俺の言葉に、永久さんはそう言って頬笑みを浮かべていた。
「よし。それでは生徒会としての仕事はこれで終わりだ。桜井と北島さんはこの後は実行委員としての仕事だったな?」
「はい、そうです」
「はい。この後はグラウンドに行って各種の確認業務になります」
桐崎先輩の言葉に俺と永久さんは首を縦に振った。
「この部屋の戸締りは俺と詩織さんでやっておくからな。お前たちはそのままグラウンドに行って構わないぞ」
あはは……これは体よく追い出されてるな……
隣の永久さんを見ると、同じように苦笑いを浮かべていた。
「了解しました。それでは自分と永久さんはこれで失礼します」
「桐崎先輩に黒瀬先輩。戸締りはよろしくお願いします」
俺と永久さんはそう言って生徒会室を後にした。
そして、少しすると……
ガチャリ……
と内側から鍵が掛る音が廊下に響いた。
「…………教室で君とキスをするのも不道徳だと思ったけど、あの先輩たちに比べたら全然なのかもしれない。とか思うのは、毒されてるのかな……」
「ふふふ。私は霧都くんが求めてくれるのでしたら、どこでも構いませんが?」
そんなことを言う永久さんだったが、俺は彼女の目を見て答えた。
「俺以外に君の淫らな姿は見せたくないな。だから人目は十分に気をつけたいとは思ってる」
「ふふふ。そうですね。キス以上の行為は、私も貴方以外の人には見られたくありませんから」
そんな会話をしながら廊下を歩く。
「霧都くん……誰も居ませんよ?」
「…………そうだね」
永久さんはそう言うと、俺の身体をギュッと抱きしめる。
「…………この後はもう出来ませんからね。最後にもう一度お願いしてもいいですか?」
「あはは……良いよ。君に求められて、嬉しくないわけがないじゃないか」
俺はそう言って、永久さんと唇を重ね合う。
今日だけで何回目だろうな……
もうわからないや。
そんなことを思いながら、俺は彼女の味を堪能した。
教室でこの上なく不道徳な行為を楽しんだ後、俺と永久さんは生徒会室へとやって来た。
「じゃあ、ノックをしてから入ろうか」
「ふふふ。そうですね」
俺と永久さんはそう言うと、生徒会室の扉をノックした。
コンコン
と叩くと、中から
『気を使わせて悪かったな!!入ってきていいぞ』
と桐崎先輩の声が聞こえてきた。
「あはは……わかってたみたいだね」
「そうですね。ですが先輩方のお陰で、霧都くんと逢瀬を楽しめたので良かったとも思えます」
そ、そうか……
俺は少しだけ苦笑いを浮かべながら、生徒会室の扉を開けた。
「おはようございます。桐崎先輩」
「おはようございます。詩織先輩」
朝の挨拶をしながら中に入ると、『少しも衣類が乱れていない』二人の先輩が居た。
「おはようございます。永久さん。ふふふ、存分に楽しめたようですね?」
「はい。詩織先輩のお陰です。ありがとうございます」
黒瀬先輩の言葉に、永久さんがお礼と共に頭を下げていた。
……いつの間にか名前で呼ぶ間柄になっていたんだな。
そして、二人のそんな会話を聞いて俺は理解した。
そうか……
『生徒会室での二人の蜜月の時間を邪魔しないため』
というのは建前だったんだな。
いや、もしかしたら黒瀬先輩と手を組んでいたのかもしれない。
永久さんは元々俺と教室でああいう事をするつもりで、最初からいたんだな。
はあ……してやられたというかなんと言うか……
「どうした、桜井。朝から疲れた顔をしてるな」
「いえ、女の子って凄いなぁって思ってただけですよ」
俺がそう言うと、桐崎先輩はケラケラと笑いながら言葉を返した。
「そりゃあそうだろ。俺だって朱里と詩織さんには全く頭が上がらないんだからな」
そして、そんな会話をした後に、生徒会としての確認業務が始まった。
二十分程の時間をかけて、一通りの確認業務を終えたあと、俺は桐崎先輩に話を振った。
「そう言えば桐崎先輩。当日には俺になにか仕事を振る。と言う話をしていましたね。一体何をすればいいんですか?」
「あぁ、そうだったな。済まない、伝えるのを忘れていたな」
「選手宣誓の挨拶をする。とかを予想してましたが、どうでしょうか?」
俺がそう言うと、桐崎先輩は笑いながら手を振った。
「いや、最初はそれにしようかと思ったが、流石に選手宣誓を庶務にやらせるのは問題があると思ったからな。それは俺がやることにした」
「な、なるほど……」
俺がそう言うと、桐崎先輩はニヤリと笑って言葉を続けた。
あ、とても嫌な予感がする……
「桜井には放送席に行ってもらって、体育祭の実況をやって貰おうと考えている。ちなみに、相方は放送部の三郷さんだ」
「…………マジですか」
放送席で体育祭の実況をやる。
それだけでも頭が痛いのに、その相方が三郷先輩なのか……
隣の永久さんをちらりと覗き見ると、
「ふふふ。そうですか、三郷先輩と一緒に放送席で実況ですか……」
ハイライトの消えた瞳で、永久さんがそう呟いていた。
「と、永久さん。特に何があるとかそう言うのは無いから安心して欲しいかな?」
「そうですね。この程度のことでモヤモヤしていては正妻としての余裕が足りてないと思いますからね」
俺の言葉に、永久さんはそう言って頬笑みを浮かべていた。
「よし。それでは生徒会としての仕事はこれで終わりだ。桜井と北島さんはこの後は実行委員としての仕事だったな?」
「はい、そうです」
「はい。この後はグラウンドに行って各種の確認業務になります」
桐崎先輩の言葉に俺と永久さんは首を縦に振った。
「この部屋の戸締りは俺と詩織さんでやっておくからな。お前たちはそのままグラウンドに行って構わないぞ」
あはは……これは体よく追い出されてるな……
隣の永久さんを見ると、同じように苦笑いを浮かべていた。
「了解しました。それでは自分と永久さんはこれで失礼します」
「桐崎先輩に黒瀬先輩。戸締りはよろしくお願いします」
俺と永久さんはそう言って生徒会室を後にした。
そして、少しすると……
ガチャリ……
と内側から鍵が掛る音が廊下に響いた。
「…………教室で君とキスをするのも不道徳だと思ったけど、あの先輩たちに比べたら全然なのかもしれない。とか思うのは、毒されてるのかな……」
「ふふふ。私は霧都くんが求めてくれるのでしたら、どこでも構いませんが?」
そんなことを言う永久さんだったが、俺は彼女の目を見て答えた。
「俺以外に君の淫らな姿は見せたくないな。だから人目は十分に気をつけたいとは思ってる」
「ふふふ。そうですね。キス以上の行為は、私も貴方以外の人には見られたくありませんから」
そんな会話をしながら廊下を歩く。
「霧都くん……誰も居ませんよ?」
「…………そうだね」
永久さんはそう言うと、俺の身体をギュッと抱きしめる。
「…………この後はもう出来ませんからね。最後にもう一度お願いしてもいいですか?」
「あはは……良いよ。君に求められて、嬉しくないわけがないじゃないか」
俺はそう言って、永久さんと唇を重ね合う。
今日だけで何回目だろうな……
もうわからないや。
そんなことを思いながら、俺は彼女の味を堪能した。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
愛しい彼女に浮気され、絶望で川に飛び込んだ俺~死に損なった時に初めて激しい怒りが込み上げて来た~
こまの ととと
恋愛
休日の土曜日、高岡悠は前々から楽しみにしていた恋人である水木桃子とのデートを突然キャンセルされる。
仕方なく街中を歩いていた時、ホテルから出て来る一組のカップルを発見。その片方は最愛の彼女、桃子だった。
問い詰めるも悪びれる事なく別れを告げ、浮気相手と一緒に街中へと消えて行く。
人生を掛けて愛すると誓った相手に裏切られ、絶望した悠は橋の上から川へと身投げするが、助かってしまう。
その時になり、何故自分がこれ程苦しい思いをしてあの二人は幸せなんだと激しい怒りを燃やす。
復讐を決意した悠は二人を追い込む為に人鬼へと変貌する。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
浮気したけど『ざまぁ』されなかった女の慟哭
Raccoon
恋愛
ある日夫——正樹が死んでしまった。
失意の中私——亜衣が見つけたのは一冊の黒い日記帳。
そこに書かれてあったのは私の罪。もう許されることのない罪。消えることのない罪。
この日記を最後まで読んだ時、私はどうなっているのだろうか。
浮気した妻が死んだ夫の10年分の日記読むお話。
どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?
ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。
しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。
しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…
悲しいことがあった。そんなときに3年間続いていた彼女を寝取られた。僕はもう何を信じたらいいのか分からなくなってしまいそうだ。
ねんごろ
恋愛
大学生の主人公の両親と兄弟が交通事故で亡くなった。電話で死を知らされても、主人公には実感がわかない。3日が過ぎ、やっと現実を受け入れ始める。家族の追悼や手続きに追われる中で、日常生活にも少しずつ戻っていく。大切な家族を失った主人公は、今までの大学生活を後悔し、人生の有限性と無常性を自覚するようになる。そんな折、久しぶりに連絡をとった恋人の部屋を心配して訪ねてみると、そこには予期せぬ光景が待っていた。家族の死に直面し、人生の意味を問い直す青年の姿が描かれる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる