十年間片思いしていた幼馴染に告白したら、完膚なきまでに振られた俺が、昔イジメから助けた美少女にアプローチを受けてる。

味のないお茶

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第2章 前編

第十一話 ~永久さんとの二回目のデート・彼女の家庭的な一面が見れました~

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 第十一話




「今日はとても楽しかったです!!霧都くん!!ありがとうございます!!」
「うん。俺もとても楽しかったよ」

 夢の国を後にした俺と永久さんは今日の感想を話しながら電車で帰路に着いていた。

 昼ごはんのあとは、アトラクションを周り、時間を合わせてショーを楽しんだ。
 その後はお土産を買って、夢の国を出た。

 時刻は十八時。
 ファーストフードだけしか食べてない俺のお腹はかなり減っていた。

 そして、それはどうやら永久さんも同じだったようで、

「恥ずかしながら、お腹が空いてしまいました」

 と頬を赤くしながら打ち明けてくれた。

「そうだね。確かにお昼があれだけだとちょっと物足りないよね」

 俺が同意を示すと、永久さんは先程俺に提案してくれたことを言ってくれた。

「何処かで食べるとちょっとお金がかかってしまいますので、スーパーに寄って食材を買って霧都くんのご自宅で料理をしようと思います。私の手料理を振る舞わさせていただきます」
「うん。それはちょっと楽しみかな。あと材料費は出させてもらいたいかな?」

 作ってもらうんだから、そのくらいは出したい。
 それに、佐々木さんのお陰でお金は少し浮いているから。

「ふふふ。わかりました。それでは材料費はよろしくお願いします」

 そして、俺と永久さんは電車を乗り継いで自宅の最寄り駅に到着した。




『スーパーマーケット』



「いつも使ってるスーパーだけど、この時間に来るのは初めてかな」

 時刻は十九時。

 チョコレートバーやスポーツドリンクを買うのに使ってるスーパーマーケットだけど、利用する時間帯は昼くらいだ。

「この時間はお惣菜やお弁当やお刺身などが少しお値下げ販売をしています。お野菜やお肉とかも安くなってたりします。そういうものを使って夕飯を作ろうと思います」
「なるほど。永久さんは買い物上手だね」

 俺がそう話すと、永久さんは少しだけ恥ずかしそうに笑った。

「お値下げ品を買う。というのに嫌悪感がある人も居ます。霧都くんがそう言ってくれて安心しました」
「その日食べるものだったら別に良いんじゃないかな?それに、食品ロスとか最近言われてるよね。売れなくて捨てられてしまうかもしれないなら、そういうのを買って使うことは寧ろ褒められることだと思う」

「ふふふ。ありがとうございます。それではお買い物をしましょう」

 俺と永久さんはカゴを置いたカートを押して、店内へと入った。

「まずはお惣菜コーナーに行きますね」
「お目当ての品はあるのかな?」

「豚カツを買おうと思います。この時間でしたら298円の二割引くらいでしょうか」
「なるほど。結構安くなるんだね」

「閉店前とかですとお惣菜やお弁当は半額になったりしますね。その半額弁当の争奪戦がアニメになってましたね」
「実際はそう言うのは……」

「ふふふ。無いとは言えませんね」

 そんな話をしていると、お惣菜コーナーに到着する。

 永久さんの言うように、二割引になっていた。

 彼女は二枚の豚カツをカゴに入れる。

「霧都くんのご自宅には卵と玉ねぎがありますので、これと合わせて麺つゆを加えて卵で閉じればカツ丼になります」
「…………うちの冷蔵庫の中を知ってることはツッコまないでおくよ」

「ふふふ。美鈴さんから聞いてますので知ってるのですよ」

 そして、次はカット野菜のコーナーに行く。
 千切りになってるキャベツが安くなっていた。

「キャベツを千切りにするのは手間ですが、こうしてもう既にカットされてるものがあるので、時間が無い時は便利です」
「こんなに細くするのは大変だよね。それにしてもこんなに入ってるのに安いんだな」

「ふふふ。実際はキャベツを千切りにした方が安上がりですが、今日はお腹が減ってますから早く食べたいですよね」
「そうだね、今から楽しみで仕方ないよ」

 そして次はお魚のコーナーに行く。

「明日の朝ごはんは焼き魚にしようと思います」
「朝ごはんも作ってくれるんだね」

「当然ですよ。朝はしっかりと食べないと一日が頑張れませんから」
「忙しいときは食べないことも多いけど、食べるようにするよ」

 そして、永久さんは干物を二枚カゴに入れていた。

「それでは最後にデザートを見ましょうか」
「甘い物は食べたいよね」

 チョコレートケーキが安くなっていたのでそれを二つカゴに入れた。ここで買い物は終わりになった。

 そして、レジで会計をして驚いた。

「へぇ、こんなに安く済むんだ」
「ふふふ。それも貴方がお値下げ品に嫌悪感が無いからですよ」

 永久さんはそう言うと、持っていたマイバッグに買った商品を綺麗に入れていく。

「荷物は俺が持つよ」
「はい。ありがとうございます」

 荷物を手にして店を出る。

『ありがとうございましたー』


 そして、買い物を終えた俺と永久さんは自宅へと帰った。
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