傍観していたい受付嬢

湖里

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探すのはモノ?ヒト?

助っ人と行方不明

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「今日から一緒に侍女を行う、フリールさんよ。」
次の朝、新しく入ってきたのは水帝のフルールさんだった。
「シェリアさん。貴方、フリールさんに侍女の仕事を教えてください。二人で掃除や、選択をするように。」
侍女長から声をかけられ、慌てて返事をするとクスリとフリールさん……もといフルールさんが笑った。

まさか、帝が来るとは思っていなかった。
それも、水帝といえば国外に滅多に出ないことで有名のはず。彼女が来るということは、適切なのか他にいなかったのか。
「よろしくお願いします、シェリアさん。」
「こちらこそ、フリールさん。」
ふたりで自己紹介をしながらふと考える。
もしかしたら、神国に女性である彼女しか入れなかったのかもしれない。



「で、相談役と言うお方であってはる?」
「はい。昨夜、会いました。……なんというか、相手にしたくないタイプの人です。」
二人きりで掃除をしている時、昨夜までの事情を話すと気難しいようにフリールさんは唸った。私の感をだいぶ気にしているようだ。
「妾も情報を集めてみるが、……そう言えば、城下町のほうはどうなのかえ?」
思いついたように言われ、ふと窓から賑やかな城下町を見る。
「城下町の情報は、ユユが………あら、今日は連絡がそういえば来てませんわ。」
大抵帰ってこない場合はお互いに念話で連絡をしているが、昨日から一切連絡がない。

「【念話】」

________ブチッ
「……。」
念話って、電話みたいに切れることってあったかしら?
「妾もそう考えたくはないが…。」
「ユユが行方不明、かしら?」
サアッ、と体の温度が下がった気がした。
「わ、私、家を探してきますっ!!」
「は、ミッシェル!?」
止めようとするフリールさんの声を無視して、慌てて城から駆け出す。城下町麓の小さな仮屋。そこに私達は今住んでいるが………。








「い、いない、ですって。」
ガラン、と中はもぬけの殻。帰ってきた様子もない。
歩きながら何度も念話を試みるが、ブチッと切れるような音がするだけである。
よく行くと言っていた公園、ギルド、キャラバン、教会……思いつく限り探してみる。
周りは明るく、さんさんとした日の光を浴びているのに、私だけは体温が上がらない。ブルブルと手が震えてくる。
「いない。いない。いない。」

一体どこに?

スパイと知られて閉じ込められた?
何らかの事件に巻き込まれた?
攫われた?
……自身で姿を消した?
思いつく限りの場所を探し終えれば、もう日は暮れていた。それでも、ユユは見つからなかった。
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感想 18

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みんなの感想(18件)

たなたな
2018.12.10 たなたな

久々の更新( ;∀;)

湖里
2018.12.11 湖里

ごめんなさいー
これからは少しずつ更新してきますね!
約束です。

解除
漣 琉華
2018.03.03 漣 琉華

人形が好きな人やきれいなものを愛でる人は、人それぞれだからいいとして・・・これは犯罪だ。目の前にいたら恐ろしさで気絶してしまう・・・

湖里
2018.03.04 湖里

ですよね。僕も書いてて思いました。
……日本だったら、犯罪モノだなぁと。
まあ、異世界ですし、一応そういうのも含めてR15にしてあるんです。
大目に見てください。

解除
リベラル
2017.01.20 リベラル

前々から、言ったはずですよ?……身の回りには置きお付けください、との台詞は気を付けてくださいの方が分かりやすいような

湖里
2017.01.20 湖里

ご意見ありがとうございます!
これからもこのような意見をいただけると嬉しいです。
本当にありがとうございます。

解除

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