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第4話 王女の救出
中編
しおりを挟むそして、王宮。
王女レティシアを連れ帰った勇者はその功績を高く評価され、王から褒賞を受けることとなった。
セリムは今、城にある謁見の間に通されている。
『……魔王様』
どうした?
『なんだか勇者、歓迎されていないようですが』
……そうだな。
周りにいる兵士が勇者を見る目が、何処か剣呑としている。
まあ、突然現れた若者が王女奪還という大功を為し、王直々から褒美を貰えるというのだ。
嫉妬の一つや二つ、湧くだろうさ。
『嫌なものですねぇ、人間は』
そう言ってやるな。
ま、浅ましい連中だとは吾輩も思うが。
……む、王が現れたぞ。
『ほう、大分老齢ですな。
あの王女の父というより、祖父という方がしっくりきそうな』
うむ、晩年になってから出来た娘なのだろう。
だが歩き方や佇まいから見て、身体はまだ弱っていないようだ。
『――後ろから、王女も現れましたね』
……綺麗に着飾っておるなぁ。
旅をしていた時の姿も美しかったが、こう豪奢なドレスを身に纏うとまた魅力がぐっと増すな!
『下世話な感想しか言えないんですか、あんた」
う、うるさいっ!!
……玉座についた国王は、勇者へと言葉をかけた。
「大儀であった、勇者よ」
「―――」
それに対し、セリムは跪いて一礼をする。
レティシアは、王のすぐ隣――王の傍らに立ち、勇者を見つめている。
「顔を上げよ、勇者。
そう畏まれては、儂もお主にどう接すればいいか分からなくなってしまう。
お主は我が娘を救出してくれた恩人なのだからな」
「――――」
「はっはっは、謙遜をするでない。
どうも、娘から聞いていた通りの男のようだな――もう少し見栄を張っても良いのだぞ?」
「――――」
「うむうむ、勇者たるもの周囲に対して“格好つける”ことも忘れてはならん。
さすれば、お主への信頼も自然と高まるというものよ」
「――――」
「ああ、だから恐縮するなと言うに」
ふぅむ、案外気さくな王のようだな。
勇者に対してこうも気軽に話しかけてくるとは。
『…………』
ん、どうした、側近よ?
『……い、いえ、なんでもありません。
おそらく気のせいでしょう』
ふむ?
「とにかく、だ。
娘を救ってくれたお主には相応の礼を用意せねばならん。
……と、そうだ。
レティシアよ、勇者の活躍をもう一度儂に語ってはくれぬか?」
「――は、はい」
国王に促され、レティシアが口を開いた。
「勇者様は、魔物に攫われた私が、命の危機に晒されているところを――んっ――
さ、颯爽と現れ、瞬く間に魔物を――んんっ――魔物を、倒して下さったのです」
……あ、あれ。
気のせいか、王女の口調に違和感が……?
「ほうほう、それで?」
「――あ、んっ――私を、助けて下さった勇者様は――んんっ――
城までの私の護衛も、快諾して下さいました――あんっ――」
姫はところどころに苦悶の声を上げながら、話を続けた。
……いや、苦悶というより、これはむしろ喘ぎのような……
顔も、気のせいか火照っているように見える。
「―――?」
勇者もまた、不思議そうな目で彼女を見ていた。
レティシアは体調でも悪いのだろうか?
『……や、やはり!』
な、なんだ!?
急に大声を出すな、側近よ。
『見て下さい、魔王様!
王の手をっ!!』
んんっ?
……な、なんだこりゃあっ!!?
「そうかそうか、流石は勇者よな。
さあレティシア、続きを教えてくれぬか」
――熱心に姫の話を聞いている王は。
いや、“聞いているように見せかけている”王は。
「――は、はい――あぅぅっ――」
すぐ傍に立つレティシアの、そのスカートの中に、自分の腕を入れていた。
勇者からは、姫の陰に隠れて上手く見えぬ位置で。
「そ、その後も――んぁっ――幾多の魔物が襲い掛かってきましたが――あ、あんっ――」
王女が“喘ぐ”頻度が多くなる。
吾輩は遠見の水晶を調整し、姫の後ろ側の光景を映し出した。
『……間違い、ないですね』
そこには、国王がレティシアの尻を股間をまさぐる姿があった。
――こ、この男、王女を、自分の娘を、こんな場所で弄んでおるのかっ!!?
「――あ、うぅぅ――襲撃の度に折れそうになる私の心を――あっあっあっ――
勇者様は、優しく支えて下さり――あっあっあっあっあぁあっ――」
王の手の動きが大きくなる。
レティシアの喘ぎは、“苦し気な声”では片づけられなくなってきた。
「――あっあっあっ!――勇者様と共にする旅は――あんっ! あっ! あぅっ!――
し、城の中では味わえないような――あっ! あっ! あっ! あんっ!――」
「―――!?」
セリムも気付いたようだ。
それはそうだろう。
姫は身を捩って嬌声を漏らし――王は、彼女の下半身を弄っていることを隠そうともしないのだから。
「む、勇者よ、どうしたというのだ?
……はは、自分のことを語られて気恥ずかしいのかもしれんがな。
いずれお主の冒険譚は多くの詩人に詠まれることになるだろう。
こういうのに慣れておくことも必要だぞ?」
「―――!?」
勇者の動揺もどこ吹く風。
国王の責めは止まるどころか、さらに激しくなっていく。
「――あうっあっあああっ!――し、城の中では味わえない、新鮮な体験で――んぁああっ! あっ! あぁあんっ!――
体験――あんっ!――たい、け、ん、で――あっあっあっあっあっあっ!」
最早まともに言葉も発せないレティシア。
目に涙を溜めながらも、ヨガり続ける。
「――あ、あぁああっ!――も、もう駄目です、お父様っ!
こ、これ以上は――あぅううっ!?」
「何を言うか!
ここから先がイイのだろう!?」
王へと抗議するも、それで手が緩まることなどなく。
むしろそれを契機に、さらに深いところへと王の手は侵入し――
「あ――っ! あっあっあっあっあっあっ!
い、嫌、セリム、見ないで――あぁぁああああああああっ!!」
盛大に艶声をあげて、レティシアは絶頂した。
「――あっ――あっ――あっ――あぅぅ――」
息を切らして、その場にへたり込む王女。
「――――」
その姿を、ただ見ているだけの勇者。
おそらくは、理解が追い付かず呆けているのか。
「んん?
急に座り込むとは――疲れたのか、レティシアよ。
……仕方あるまい、長旅を終えたばかり故な」
いけしゃあしゃあと王女の心配をする国王。
「立っていてはきつかろう。
“ここ”に座って、休んでいると良い」
「――は、はい、分かり――!?」
姫の返事が途中で切れた。
王が自らの局部を露出させ、そこにそそり立つイチモツを指さしながら“座れ”と命じたからだ。
「どうした、早く座らぬか」
「――あ、あ、ああ――――わ、分かりました」
ふらふらと立ち上がり、国王の下へ歩くレティシア。
それを見て勇者は――
「―――!!」
「待て、勇者よっ!!」
……姫のところへ駆けつけようとする勇者を、怒鳴りつける王。
「……何をしようとしておる?
確かにお主は勇者であり、姫の恩人だ。
だがここは王の城であり、儂は王だ。
……儂の許可無く動いてもらっては困るな」
「――――!」
「分を弁えよと言っておるのだ!!
おい、こやつを抑えつけろ!!」
王の命令を受け、兵士達が勇者の身体を押さえつけにかかる。
……勇者の力であれば、この程度の雑兵、造作もない相手ではある、のだが――
「――――!?」
……勇者は、気づいてしまった。
兵士達が、一様に涙を流しているのを。
「……お許し下さい。
……お許し下さい、勇者殿」
「……この国において、王の言葉は絶対なのです」
「……どうか、どうかご容赦を」
国王には聞こえぬよう、勇者へと陳謝する兵士達。
……彼らもまた、王の理不尽に耐えているのだと。
セリムは、そう気づいてしまったのだ。
「――――」
勇者の身体から、力が抜け落ちる。
悪逆の王に追従するだけの兵士であれば蹴散らせようが――暴君に命令を強制されているだけの善良な兵士に、勇者は力を向けられない。
「うむうむ、分かってくれて嬉しいぞ、勇者よ。
……何をしておる、レティシア。
早く座れというに」
レティシアは王の前に来ると、くるりと背を向ける。
そしてスカートの後ろ側を捲りあげると、王に自らの尻を露わにした。
……彼女は、最初から下着をつけていなかったようだ。
その女性器からは、執拗な弄りによって愛液がトロトロと流れ出ている。
「……勇者様。
――申し訳ありません」
勇者への詫びを口にした後。
彼女は、王の愚息に自らの膣口を合わせ――腰を下ろした。
「あ、ぐっ!! い、痛――――っ!!」
彼女の口から漏れるのは、嬌声ではなく苦痛の声。
……見れば、王女の膣からは赤い血が滴り落ちていた。
――処女、だったのか。
「おお、これ驚いた!
正直、こっちの方は諦めておったよ!
何せ“貫通式”を前にして魔物に攫われおったからな!」
国王は感動した面持ちで、王女を乗せて腰を動かし始める。
「あ、あぎっ!?
お、お父様、そんなに、強くは――んぐっ、がっ!
お願いです、乱暴に、しないで――あっ! ぐぅっ! ん、ぎっ!?」
初めての痛みに苦しむ姫を見ても、王は動きを止めなかった。
ここまでの所業を見れば、当然ともいえる。
「はははは、勇者よ、よくやってくれた!
レティシアを救出するだけでなく、儂にその処女まで献上してくれるとは!」
「――――!!」
愉快そうに笑う国王。
セリムは、怒りに、悲しみに、身を震わせるばかり。
「は、激し、ですっ!――あぎっ! っが! んいぃいいっ!
痛い、痛いぃぃっ!!――がっ! あっ! あぐっ!」
「痛がっとる割に、お前のまんこはいい具合だぞっ!?
初めてとは思えんわい!
儂のちんこに絡みついてきおる!!」
「あっ! やっ! が、うぅうっ!! そんなこと、言わないで下さ――んぎぃいっ!?」
「いいぞいいぞっ!
お前がここまで育つのを待って良かった!!
お前をここまで躾けて来た甲斐があったというものよっ!!」
「んんぐっ!? あぅっ! あ、がぁああっ!!
セリムっ! ごめんなさいっ! あっぎぃいいっ! あっ! がっ! がっ! がっ!
見ないでっ! 見ないでぇえええっ!!」
「お前の晴れ舞台を勇者に見せずしてどうする!!
存分に見せてやるのだ、お前の艶姿をなぁっ!!」
王はレティシアを抱えたまま立ち上がり、彼女のスカートを剥ぎ取った。
その場にいる全員が、国王と王女の“結合”を見れるように。
「あっ! んぐっ! ああっ! い、嫌っ!
ん、んんんっ! あぅっ! ぁああっ! 嫌ぁああああっ!!!」
「レティシア、嫌よ嫌よと言っておきながら、お前のまんこはどうなっておる!?
儂のイチモツを咥えて離さんではないか!!
まったく、助平な女に育ったものだ!
父は悲しいぞ!!」
立ったまま、なおも姫の膣に腰を打ち付けていく王。
「あっ! あっ! ああっ! あぁあああっ!
ん、んああっ! あっあっあっあっあっあっ!!」
「おお、締まる締まる!
儂のちんこを噛み切るつもりか!?
そんなに儂の種が欲しいか!?」
「んおっ! おっ! おっ! おっ! おっ! おっ!
い、いけませんっ! な、中はっ――あっあっあっ! あぁあああっ!!」
「いいだろうっ!
注いでやるっ!
レティシア、お前の子宮に、儂の子種をたっぷり注いでやる!!」
「い、嫌、嫌ぁああっ! あっあっああっ!
それだけは、お許し下さいっ! んぉおおっ! おっおっおっおっ!!」
泣いて拒む王女を気にも留めず。
いや、寧ろその姿を楽しみながら。
国王は動きをさらに早めていく。
「あっあっあっあっあっあっ!
駄目ですっ! 中は駄目なんですっ! あっあっあっあっあっ!」
「出すぞっ!
今、お前の中に出すぞっ!
儂の子を孕め、レティシアぁあああっ!!」
「嫌っ! あっあっあっあっ!!
イヤぁぁあああああああああああっ!!!!」
王が股間をレティシアに思い切り打ち付けると、そこで動きが止まる。
「あっあっあっあっ……入っちゃってます……
お父様の精液が、私の子宮に……あっあうっあっああっ……」
ビクッ、ビクッと身体を震わせるレティシア。
自らの身に起こったことを、ただ茫然と受け止めていた。
「……ふぅ、良かったぞ、レティシアよ」
そう言って、王は彼女の膣から男性器を引き抜いた。
血と精子が混ざり合った液体が、レティシアの股間から流れ落ちてくる。
「……さて、勇者よ。
来て早々悪いのだが、見ての通りレティシアの具合が悪いのでな。
儂はこやつを“看病”してやらねばならぬ。
それ故、これにて謁見を終了とする。
褒美は、部下の者から受け取るがいい」
言うだけ言うと、国王はレティシアを抱え、謁見の間から出て行った。
「――――」
勇者は、目の前で起きた出来事に、放心している。
そんな彼の耳に、兵士の声が聞こえてきた。
「う、恨み申し上げます、勇者殿!
貴方が、貴方が姫をお連れにならなければ――!!」
「言うなっ!!
勇者殿に何の非がある!?」
「分かっております!
分かっておりますが、しかし――!!」
「……うう、姫様。
せっかく、城から――あの王の手から抜け出ることが叶ったというのに、こんな、こんな――」
兵士達もまた、悲しみに暮れていた。
ある者はとうとうと涙を流し、ある者は唇を噛み、ある者は握りしめた拳から血を滲ませている。
「――――」
そんな兵士達の嘆きの中へ身を置きつつ。
セリムはただ、力なくその場に立ち尽くしていた。
――――――――
「魔王様。
今回は、妙に静かでしたね?」
…………。
「しかし、許せませんな、あの王め!!
勇者に、そして自分の娘に対してなんたる仕打ち!!」
…………。
「魔王様、此度の仕置き、私に任せて頂けませんでしょうか!?
正直、腸煮えくり返っておるのですが!!」
…………。
「――魔王様?」
……あの――
「はい?」
――あんの糞野郎がぁあああああああっ!!!
「ま、魔王様!?」
信じられねぇ!!
娘に手を出すかよっ!!?
勇者や兵士がいる前で!?
しかも自分の立場を使って、無理やり命令したと来たもんだ!!!
あれが人の上に立つ者の姿か!!?
子を持つ親の姿なのかっ!!!
許せねぇっ!!
畜生にも劣るその所業っ!!!
決してっ!!
許すことなどできぬっ!!!!!
「ま、魔王様っ!!
気を鎮めて下さいっ!!
城が“保ちませぬ”!!!」
―――む?
おおっと、すまんすまん。
天井や床に罅が入ってしまったな。
「勘弁して下さい。
魔王様が本気で魔力を解放すれば、魔王城など消し飛んでしまいます」
安普請だなぁ、うちの城は。
「魔王様の全力に耐えられる建物なんてありませんよ……」
すまんすまん。
以降、気を付ける。
さて、と。
「行かれますか」
ああ。
お前も来るのか?
「はい。
私めに、考えがありまして」
――ふむ?
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