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第9話 彼が本気になったなら
⑩ 仕込み(H)
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「と、こんな感じだったんですけど」
イーファから渡された“資料”に、ヴィルは目を通していく。
「……予想が当たったな。
余り喜ばしい事態では無いが」
「でも、これで説得の材料ができました!
明日、この資料をもって村長に話をしてこようと思います」
「ああ、そうしてくれ。
ただ――」
顎に手を当てて、少し考える。
「この資料を提示しただけでは、相手が信じてくれるかどうか怪しいな。
最悪、俺達が事実を捏造したと思われかねない」
「うっ! それは、まあ、確かに」
そこが懸念だった。
イーファの作った資料の完成度は高く信頼に値するものだと判断できるのだが――如何せん、自分達は余所者。
当然、ここに書かれた内容も疑惑の目で見られることは避けられない。
「もう一押し欲しいな。
世間的に認められている第三者からの太鼓判でも貰えればいいんだが――」
「う、うーん」
ヴィルの言葉に、イーファも首をひねる。
自分で言っておいてなんだが、難しいだろう。
今この場所からコンタクトをとるのがまず困難だ。
さらに、そんな人物に資料確認をして貰うには相応のコネも必要となる。
「……エゴールと連絡を取れればなぁ」
愚痴る。
エゴール・カシジャス。
イーファの祖父にして、王国が誇る魔法使い育成機関『賢者の学院』の学長。
ついでに言えば、ヴィルの“戦友”でもある。
彼ならばまず依頼を引き受けてくれるだろうし、そのお墨付きを疑う者はいないはずだ。
(しかし手段が……ん?)
と、唐突に思いついた。
「考えてもみれば、この村は“王国”管理下の組織だったな。
となれば、国との連絡用として、遠距離通話ができるマジックアイテムが設置してあるんじゃないか?」
神獣の監視という、重要任務に就いているのだ。
それ位の設備はあって然るべきだろう。
「あ、それもそうですね!――でも、王都に連絡が取れたとして、お爺ちゃんとはどう繋げるんですか?」
「賢者の学院もまた重要施設だ、必ず王都との連絡手段を用意してあるだろう。
運が良ければ、ここの設備で直接学院に連絡が取れるかもしれない」
思い立ったら善は急げ。
早速ヴィルは、傍らに居る褐色の少女へと話しかける。
「そういう訳でラティナ。
その辺りの事情を説明してくれないか」
「説明するわけあるかぁ!!」
部屋に響く、ラティナの雄叫び。
「……随分な反応だな」
「協力してくれないんですかー、ラティナさん?」
ご無体な台詞に、ヴィルとイーファは抗議の声を上げる。
しかし当のラティナは寧ろ怒り出し。
「協力なんてするわけないだろ!?
いつからボクがオマエらの味方になったんだ!!」
「そんな格好で言われても説得力ないぞ」
呆れた口調で指摘する。
現在ヴィルは軟禁中の身であるからして、ここは例の寝室であり。
イーファがこの部屋に夜伽相手として通されている以上、ラティナは日中ヴィルに抱かれ続けていたわけだ。
意識を取り戻したのはつい先ほどである。
そういう訳で、彼女はいま全裸だったりした。
健康的な褐色肌が目に眩しい。
ついでに言うと、彼らは3人共はベッドに腰を下ろしていたりする。
「こ、これはオマエが無理やり――」
「凄い嬌声聞こえてましたよ。
めちゃくちゃ気持ち良さそうなやつ」
「うるさいな!」
イーファからの指摘は、怒号で返された。
上半身を起こしたため、形のいい乳房がプルンッと揺れる。
「とにかく、通信機をオマエらに使わせるようなことは無い!」
「そうか、通信機はあるのか」
「うっ!?」
分かりやすく動きが固まった。
図星らしい。
とりあえず、連絡手段が根本的に存在しないという事態だけは無くなった。
ヴィルはラティナに詰め寄り、
「まあバレてしまったのだから、ここは素直に貸してくれてもいいんじゃないか?」
「どういう理屈だそれは――――あっ!?」
少女の肢体がビクッと跳ねる。
何のことは無い、乳首を抓んでやったのだ。
「俺達はそちらの言い分をしっかり守ってここまで行動してきたんだ。
少しぐらい、妥協を見せてくれても罰は当たらないと思うが」
「あ、あ、あ、あ、あっ!」
胸の突起を指で転がしてやる度に、喘ぎ声が零れる。
日中、散々イカせていたため、まだ大分身体が敏感のようだ。
顔も瞬くうちに蕩けていく。
果たして今のラティナに声が届いているのかどうか。
「どうだろう、ここで一つ、物わかりのいいところを見せてくれては」
「あ、ああ、あっ、だ、ダメっ!!
乳首、コロコロしちゃ――あっあっあっあっあっ!!?」
嬌声が大きくなった。
ヴィルはトドメと言わんばかりに、ぎゅうっと指に力を入れる。
「ああっ! あっ!! あああっ!!
胸でイクっ!! あっ!? 胸でイッちゃうっ!?
あぁあぁぁぁああああああああっ!!!?」
彼女の肢体が細かく震える。
その股間からは、ポタポタと愛液が垂れた。
「……イったようだな」
「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ、い、イったぁ……
イっちゃったぁ、はーっ、はーっ、はーっ」
呆けたまま、頷くラティナ。
百戦錬磨の手腕をもった彼女が、こうも容易く果てるとは。
ここ数日の性交によって、イキ癖がつき始めているのかもしれない。
「ではもう一度聞くぞ。
通信機を我々に使わせてくれ」
「はーっ、はーっ、はーっ……だ、ダメだ。
それは、ダメ……」
「そうか」
少女は頑なだった。
身体の方は大分素直になったとはいえ、心はそう簡単に堕ちてくれない。
仕方ないので――
「うあっ!?」
――ヴィルは、ラティナを押し倒す。
ベッドについた自分の腕の間に、少女の顔がある。
容易にその肢体を蹂躙できる体勢であり――そして、ヴィルには躊躇をするつもりは無かった。
「んは、あ、また、乳首ぃっ!?」
今度は口で胸の突起を責める。
固くなった先端を舌先でつつき、舌全体で転がし、口で吸いつく。
女性特有の仄かに甘い香りが鼻孔に入り込む。
「あ、は、あ、あ、あ、あ、あっ!
なんで、そんな、にっ――!
ひぁっ、あ、あ、あぅっ!」
甲高い声を耳で愉しみながら、さらに責める。
ラティナの肌に汗が浮かび上がり、それを舐め取った舌に淡い塩辛さが広がる。
「もう、しつこい、く、あ、あ、あ、しつこすぎ、あ、あ、あ、う、あ、あひっ!?
はひ、は、あ、あ、あ、ムリ、ムリ、またイク、イっちゃう、あ、あ、あっ!!」
肢体が火照ってきたラティナは、身を捩って逃げようとする。
勿論、逃がしはしない。
さらに手でもう片方の乳房を揉んでやる。
手の平で感じるハリのよい弾力が良い塩梅だ。
「あ、あ、イク、あ、あ、あ、あ、イク、イクっ!
あ、あ、あ、あ、あ、あ――――」
そこで、口を離した。
「――――あ、え?」
何が起こったのか分からない、といった顔の少女。
絶頂の寸前まで昂ったせいで、その瞳には涙が溜まっていた。
精一杯の矜持なのだろう、ラティナは不敵な笑み――に、見えなくもない表情を作り、
「な、なんだ、もう、終わりか?」
「いや」
ヴィルはその強がりを、あっさり否定。
今度は彼女の両脚を掴み、思い切り股を広げさせる。
「や、え、まさか、またするの、か?
いや、ダメ、今されちゃったら、ボクは――!」
「されてしまったら、どうなるんだ?」
耳元でそう囁きながら、ヴィルはゆっくりと自らの肉棒をラティナに埋没させていく。
「あ、あ、あ、入ってくる!?
あああ、あ、入ってきてる――!?」
少女がこれまでと違う声色で喘ぎ出す。
(お、お、締まる――!)
一方でヴィルも内心感嘆の声を上げた。
女性器に侵入した途端、膣肉がイチモツに絡みつき、強烈に締め付けてきたのだ。
(あれだけヤった後だというのに、なんて身体だ!)
その名器っぷりには舌を巻くほかない。
一瞬、股間から湧きおこる快楽にこのまま溺れてしまいたい欲求に駆られるものの、今はそんな場合でないと思い直す。
やはり“震撃”で責めるが最善か。
覚悟を決め、ラティナの肢体をがっちりと掴む。
「あああああ、太いのが奥まできちゃった!?
ヤダヤダヤダヤダ、アレはダメ、アレをされたらもう頭おかしくなって――!?」
何をされるか既に察しているのだろう。
少女は怯え、止めるように懇願してきたのだ、が。
その言葉に反して、彼女の顔はどこか嬉しそうに蠱惑的な笑みを浮かべていた。
自分の意思と身体の欲求が乖離している辺り、既にどこか壊れているのかもしれない。
(こちらにはこちらの事情がある。
それを譲るわけにもいかない)
ヴィルは一度腰を引き、身体へ力を蓄えてから――それを超振動という形に変えてラティナの恥部、その最奥へと叩き込んだ。
「あーーーーーーーっ!!?
きちゃったぁぁああああああああっ!?!?!?!!」
途端、絶叫が響く。
「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! 子宮!? 子宮、震えてっ!?
おっ! おっ! おっ! おっ! おっ!! いっ! いっ! いっ! いっ! いぃいいいっ!!!」
ガクガクと、大きく肢体を揺らすラティナ。
瞳孔が開き、手は千切れんばかりにシーツを握りしめている。
そして身体の穴という穴から液体が流れ始めた。
「あっ!? ああっ! あっ!! あっ!! 終わんないっ!? イクの終わんない!!
イってるっ!? イクっ! イっ!? イっ!! イっ!! イっ!! イっ!! イっ!!
イクイクイってるまたイクイクイクイっちゃってるぅぅううっ!!?!!?!」
なおも続く振動に最も敏感な箇所を刺激され続け、少女は絶頂に次ぐ絶頂を味わっているようだ。
身体はエビぞりに仰け反り、全身が完全に硬直するまでに力が込められている。
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ!!?
あ、い、あ、あ、あ、が、あ、あ、あ、ああ、あがぁぁああああああああ!!」
そんな状態になっても絶え間なく痙攣は続き、ラティナに与えられた快楽の規模が分かる。
そしてヴィルはと言えば、
(――ぐっ、もうもたん!)
こちらはこちらで限界であった。
一日中セックスを続けていた代償を、青年も払っていたのだ。
体力が消耗していたところへ、ラティナの膣が齎す淫猥な刺激が重なり。
快楽の波が全身を駆け巡り、射精を阻む堤防が決壊寸前だった。
「ラティナ、出すぞっ!」
「い、ひっ!!?」
亀頭を子宮口の奥へ無理やり割り込ませ、そこで精を解放する。
溜まりに溜まった己の子種が、ビュルビュルと音を立てて子宮へ流れ込んでいった。
「おおおぉおぉおおおおおっ、熱いのが、お、お、お、お、お、熱いのが、注がれてるっ!!
は、あ、あ、あ、あ、あ、いっぱい、もう、お腹いっぱい、なのに、あ、あ、あ、あ、まだ、来てるぅ!!」
膣内に収まりきらなかった精液が、女性器から漏れ出てきた。
それだけ大量の精子を放ち、ようやく射精は終わる。
「……ふぅ」
「はー、はー、はー、はー、はー、はー」
どうにか一息ついたヴィルとは対照的に、ラティナはまだ放心状態。
荒く息をつきながら、視線は虚空を漂っている。
肢体は脱力し、弛緩しきっていた。
「ラティナ」
そんな少女へ、ヴィルは語りかける。
「通信機の件、頼めるか?」
「――はうっ!?」
彼女の首筋に、舌を這わせながら。
「あっ――はっ――うっ――」
この程度の刺激であっても悶えてしまうラティナ。
敏感具合がさらに高まっているようだ。
「どうだ? 頼めないか?」
「うあっ――あっ――あぁああっ――」
さらに舐める。
少女の肌は汗まみれだ。
吸い付けば、ぴちゃぴちゃと音が鳴る程に。
「――あっ――あっ――わ、分かった。
何とかする――何とかする、よ――」
ややあって。
とうとう、ラティナがこちらへの協力を承認した。
「ありがとう。
協力に感謝する」
感謝の言葉と共に、ヴィルは最後に少女の乳首を一舐めした。
「うっ――く、あっ――は、んん――――」
果たしてそれがトドメとなったのか。
ラティナは一つ身じろぎしてから、完全に気をやってしまった。
そんな少女の姿を見下ろし、ヴィルは深く息を吐く。
「……なんとかなったか」
「ヤるだけヤっちゃったって感じもしますけど」
間髪入れず、イーファ(律儀にずっと傍観していた)からツッコミが来た。
確かに、どうにか目的の約定を取り付けられたものの、少々――いやかなりアレな手段を使ってしまった。
「まあ、まるで女性を手籠めにして思い通りに動かしたかのようではあるが……」
「“まるで”も何も、先生がヤったことってまんまソレですよね」
「うっ!?」
指摘され、割と凹む。
弁解になってしまうが、ヴィルとしても悪意があったわけではないのだ。
しかし他に方法が無いわけでも無かったにもかかわらず、こんなやり方をしてしまった原因は、
「やはり、エルミアに染まってしまった――」
「なんでもかんでもエルミアさんのせいにするのは良くないんじゃないですか?」
「ど、どうしたんだ、イーファ!
今日はツッコミが鋭いな!?」
「だ、だってー!」
図星をさされ動揺しながら尋ねると、イーファが涙目になって答える。
「だって先生、アタシとしてる時より、なんだか気持ち良さそうで……」
「むむ」
悲し気に俯く姿に、彼女の本気を悟る。
いや、違うのだ。
確かにラティナの膣は名器ではあり、テクニックもずば抜けている。
しかし、ならばイーファの身体的魅力が劣るのかといえば、答えは否。
彼女の豊満な肢体もまた、男を凄まじく惹きつけるものなのだ。
そもそも、身体の良し悪しと人として好意を抱くかどうかもまた別の話であって。
……エルミア?
ヴィルの中で彼女は別格である。
まあ、とにかく。
「イーファ」
「えっ……きゃっ!?」
今度はイーファをベッドへと引きずり倒す。
「お前の不安はよく分かった。
……それが見当違いだということを、これから証明してやる」
「せ、先生――――んんっ」
有無を言わさず、唇を奪う。
ここで言葉を尽くし、彼女を説得することも不可能では無いだろう。
しかし、多くを語り過ぎるというのも格好のつかないことである。
男なら行動で示すのみ。
……対処法がラティナの時と同じだとか、言ってはいけない。
「あ、あああ、先生、あ、あ、あ、あ、センセ、あ、ああ、ああああっ!!」
まだまだ夜は長い。
2人のまぐわいは、空が明るくなり始めるまで続くのだった。
……結果として、翌朝イーファは大寝坊し。
エルミアから盛大に怒られることとなる。
イーファから渡された“資料”に、ヴィルは目を通していく。
「……予想が当たったな。
余り喜ばしい事態では無いが」
「でも、これで説得の材料ができました!
明日、この資料をもって村長に話をしてこようと思います」
「ああ、そうしてくれ。
ただ――」
顎に手を当てて、少し考える。
「この資料を提示しただけでは、相手が信じてくれるかどうか怪しいな。
最悪、俺達が事実を捏造したと思われかねない」
「うっ! それは、まあ、確かに」
そこが懸念だった。
イーファの作った資料の完成度は高く信頼に値するものだと判断できるのだが――如何せん、自分達は余所者。
当然、ここに書かれた内容も疑惑の目で見られることは避けられない。
「もう一押し欲しいな。
世間的に認められている第三者からの太鼓判でも貰えればいいんだが――」
「う、うーん」
ヴィルの言葉に、イーファも首をひねる。
自分で言っておいてなんだが、難しいだろう。
今この場所からコンタクトをとるのがまず困難だ。
さらに、そんな人物に資料確認をして貰うには相応のコネも必要となる。
「……エゴールと連絡を取れればなぁ」
愚痴る。
エゴール・カシジャス。
イーファの祖父にして、王国が誇る魔法使い育成機関『賢者の学院』の学長。
ついでに言えば、ヴィルの“戦友”でもある。
彼ならばまず依頼を引き受けてくれるだろうし、そのお墨付きを疑う者はいないはずだ。
(しかし手段が……ん?)
と、唐突に思いついた。
「考えてもみれば、この村は“王国”管理下の組織だったな。
となれば、国との連絡用として、遠距離通話ができるマジックアイテムが設置してあるんじゃないか?」
神獣の監視という、重要任務に就いているのだ。
それ位の設備はあって然るべきだろう。
「あ、それもそうですね!――でも、王都に連絡が取れたとして、お爺ちゃんとはどう繋げるんですか?」
「賢者の学院もまた重要施設だ、必ず王都との連絡手段を用意してあるだろう。
運が良ければ、ここの設備で直接学院に連絡が取れるかもしれない」
思い立ったら善は急げ。
早速ヴィルは、傍らに居る褐色の少女へと話しかける。
「そういう訳でラティナ。
その辺りの事情を説明してくれないか」
「説明するわけあるかぁ!!」
部屋に響く、ラティナの雄叫び。
「……随分な反応だな」
「協力してくれないんですかー、ラティナさん?」
ご無体な台詞に、ヴィルとイーファは抗議の声を上げる。
しかし当のラティナは寧ろ怒り出し。
「協力なんてするわけないだろ!?
いつからボクがオマエらの味方になったんだ!!」
「そんな格好で言われても説得力ないぞ」
呆れた口調で指摘する。
現在ヴィルは軟禁中の身であるからして、ここは例の寝室であり。
イーファがこの部屋に夜伽相手として通されている以上、ラティナは日中ヴィルに抱かれ続けていたわけだ。
意識を取り戻したのはつい先ほどである。
そういう訳で、彼女はいま全裸だったりした。
健康的な褐色肌が目に眩しい。
ついでに言うと、彼らは3人共はベッドに腰を下ろしていたりする。
「こ、これはオマエが無理やり――」
「凄い嬌声聞こえてましたよ。
めちゃくちゃ気持ち良さそうなやつ」
「うるさいな!」
イーファからの指摘は、怒号で返された。
上半身を起こしたため、形のいい乳房がプルンッと揺れる。
「とにかく、通信機をオマエらに使わせるようなことは無い!」
「そうか、通信機はあるのか」
「うっ!?」
分かりやすく動きが固まった。
図星らしい。
とりあえず、連絡手段が根本的に存在しないという事態だけは無くなった。
ヴィルはラティナに詰め寄り、
「まあバレてしまったのだから、ここは素直に貸してくれてもいいんじゃないか?」
「どういう理屈だそれは――――あっ!?」
少女の肢体がビクッと跳ねる。
何のことは無い、乳首を抓んでやったのだ。
「俺達はそちらの言い分をしっかり守ってここまで行動してきたんだ。
少しぐらい、妥協を見せてくれても罰は当たらないと思うが」
「あ、あ、あ、あ、あっ!」
胸の突起を指で転がしてやる度に、喘ぎ声が零れる。
日中、散々イカせていたため、まだ大分身体が敏感のようだ。
顔も瞬くうちに蕩けていく。
果たして今のラティナに声が届いているのかどうか。
「どうだろう、ここで一つ、物わかりのいいところを見せてくれては」
「あ、ああ、あっ、だ、ダメっ!!
乳首、コロコロしちゃ――あっあっあっあっあっ!!?」
嬌声が大きくなった。
ヴィルはトドメと言わんばかりに、ぎゅうっと指に力を入れる。
「ああっ! あっ!! あああっ!!
胸でイクっ!! あっ!? 胸でイッちゃうっ!?
あぁあぁぁぁああああああああっ!!!?」
彼女の肢体が細かく震える。
その股間からは、ポタポタと愛液が垂れた。
「……イったようだな」
「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ、い、イったぁ……
イっちゃったぁ、はーっ、はーっ、はーっ」
呆けたまま、頷くラティナ。
百戦錬磨の手腕をもった彼女が、こうも容易く果てるとは。
ここ数日の性交によって、イキ癖がつき始めているのかもしれない。
「ではもう一度聞くぞ。
通信機を我々に使わせてくれ」
「はーっ、はーっ、はーっ……だ、ダメだ。
それは、ダメ……」
「そうか」
少女は頑なだった。
身体の方は大分素直になったとはいえ、心はそう簡単に堕ちてくれない。
仕方ないので――
「うあっ!?」
――ヴィルは、ラティナを押し倒す。
ベッドについた自分の腕の間に、少女の顔がある。
容易にその肢体を蹂躙できる体勢であり――そして、ヴィルには躊躇をするつもりは無かった。
「んは、あ、また、乳首ぃっ!?」
今度は口で胸の突起を責める。
固くなった先端を舌先でつつき、舌全体で転がし、口で吸いつく。
女性特有の仄かに甘い香りが鼻孔に入り込む。
「あ、は、あ、あ、あ、あ、あっ!
なんで、そんな、にっ――!
ひぁっ、あ、あ、あぅっ!」
甲高い声を耳で愉しみながら、さらに責める。
ラティナの肌に汗が浮かび上がり、それを舐め取った舌に淡い塩辛さが広がる。
「もう、しつこい、く、あ、あ、あ、しつこすぎ、あ、あ、あ、う、あ、あひっ!?
はひ、は、あ、あ、あ、ムリ、ムリ、またイク、イっちゃう、あ、あ、あっ!!」
肢体が火照ってきたラティナは、身を捩って逃げようとする。
勿論、逃がしはしない。
さらに手でもう片方の乳房を揉んでやる。
手の平で感じるハリのよい弾力が良い塩梅だ。
「あ、あ、イク、あ、あ、あ、あ、イク、イクっ!
あ、あ、あ、あ、あ、あ――――」
そこで、口を離した。
「――――あ、え?」
何が起こったのか分からない、といった顔の少女。
絶頂の寸前まで昂ったせいで、その瞳には涙が溜まっていた。
精一杯の矜持なのだろう、ラティナは不敵な笑み――に、見えなくもない表情を作り、
「な、なんだ、もう、終わりか?」
「いや」
ヴィルはその強がりを、あっさり否定。
今度は彼女の両脚を掴み、思い切り股を広げさせる。
「や、え、まさか、またするの、か?
いや、ダメ、今されちゃったら、ボクは――!」
「されてしまったら、どうなるんだ?」
耳元でそう囁きながら、ヴィルはゆっくりと自らの肉棒をラティナに埋没させていく。
「あ、あ、あ、入ってくる!?
あああ、あ、入ってきてる――!?」
少女がこれまでと違う声色で喘ぎ出す。
(お、お、締まる――!)
一方でヴィルも内心感嘆の声を上げた。
女性器に侵入した途端、膣肉がイチモツに絡みつき、強烈に締め付けてきたのだ。
(あれだけヤった後だというのに、なんて身体だ!)
その名器っぷりには舌を巻くほかない。
一瞬、股間から湧きおこる快楽にこのまま溺れてしまいたい欲求に駆られるものの、今はそんな場合でないと思い直す。
やはり“震撃”で責めるが最善か。
覚悟を決め、ラティナの肢体をがっちりと掴む。
「あああああ、太いのが奥まできちゃった!?
ヤダヤダヤダヤダ、アレはダメ、アレをされたらもう頭おかしくなって――!?」
何をされるか既に察しているのだろう。
少女は怯え、止めるように懇願してきたのだ、が。
その言葉に反して、彼女の顔はどこか嬉しそうに蠱惑的な笑みを浮かべていた。
自分の意思と身体の欲求が乖離している辺り、既にどこか壊れているのかもしれない。
(こちらにはこちらの事情がある。
それを譲るわけにもいかない)
ヴィルは一度腰を引き、身体へ力を蓄えてから――それを超振動という形に変えてラティナの恥部、その最奥へと叩き込んだ。
「あーーーーーーーっ!!?
きちゃったぁぁああああああああっ!?!?!?!!」
途端、絶叫が響く。
「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! 子宮!? 子宮、震えてっ!?
おっ! おっ! おっ! おっ! おっ!! いっ! いっ! いっ! いっ! いぃいいいっ!!!」
ガクガクと、大きく肢体を揺らすラティナ。
瞳孔が開き、手は千切れんばかりにシーツを握りしめている。
そして身体の穴という穴から液体が流れ始めた。
「あっ!? ああっ! あっ!! あっ!! 終わんないっ!? イクの終わんない!!
イってるっ!? イクっ! イっ!? イっ!! イっ!! イっ!! イっ!! イっ!!
イクイクイってるまたイクイクイクイっちゃってるぅぅううっ!!?!!?!」
なおも続く振動に最も敏感な箇所を刺激され続け、少女は絶頂に次ぐ絶頂を味わっているようだ。
身体はエビぞりに仰け反り、全身が完全に硬直するまでに力が込められている。
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ!!?
あ、い、あ、あ、あ、が、あ、あ、あ、ああ、あがぁぁああああああああ!!」
そんな状態になっても絶え間なく痙攣は続き、ラティナに与えられた快楽の規模が分かる。
そしてヴィルはと言えば、
(――ぐっ、もうもたん!)
こちらはこちらで限界であった。
一日中セックスを続けていた代償を、青年も払っていたのだ。
体力が消耗していたところへ、ラティナの膣が齎す淫猥な刺激が重なり。
快楽の波が全身を駆け巡り、射精を阻む堤防が決壊寸前だった。
「ラティナ、出すぞっ!」
「い、ひっ!!?」
亀頭を子宮口の奥へ無理やり割り込ませ、そこで精を解放する。
溜まりに溜まった己の子種が、ビュルビュルと音を立てて子宮へ流れ込んでいった。
「おおおぉおぉおおおおおっ、熱いのが、お、お、お、お、お、熱いのが、注がれてるっ!!
は、あ、あ、あ、あ、あ、いっぱい、もう、お腹いっぱい、なのに、あ、あ、あ、あ、まだ、来てるぅ!!」
膣内に収まりきらなかった精液が、女性器から漏れ出てきた。
それだけ大量の精子を放ち、ようやく射精は終わる。
「……ふぅ」
「はー、はー、はー、はー、はー、はー」
どうにか一息ついたヴィルとは対照的に、ラティナはまだ放心状態。
荒く息をつきながら、視線は虚空を漂っている。
肢体は脱力し、弛緩しきっていた。
「ラティナ」
そんな少女へ、ヴィルは語りかける。
「通信機の件、頼めるか?」
「――はうっ!?」
彼女の首筋に、舌を這わせながら。
「あっ――はっ――うっ――」
この程度の刺激であっても悶えてしまうラティナ。
敏感具合がさらに高まっているようだ。
「どうだ? 頼めないか?」
「うあっ――あっ――あぁああっ――」
さらに舐める。
少女の肌は汗まみれだ。
吸い付けば、ぴちゃぴちゃと音が鳴る程に。
「――あっ――あっ――わ、分かった。
何とかする――何とかする、よ――」
ややあって。
とうとう、ラティナがこちらへの協力を承認した。
「ありがとう。
協力に感謝する」
感謝の言葉と共に、ヴィルは最後に少女の乳首を一舐めした。
「うっ――く、あっ――は、んん――――」
果たしてそれがトドメとなったのか。
ラティナは一つ身じろぎしてから、完全に気をやってしまった。
そんな少女の姿を見下ろし、ヴィルは深く息を吐く。
「……なんとかなったか」
「ヤるだけヤっちゃったって感じもしますけど」
間髪入れず、イーファ(律儀にずっと傍観していた)からツッコミが来た。
確かに、どうにか目的の約定を取り付けられたものの、少々――いやかなりアレな手段を使ってしまった。
「まあ、まるで女性を手籠めにして思い通りに動かしたかのようではあるが……」
「“まるで”も何も、先生がヤったことってまんまソレですよね」
「うっ!?」
指摘され、割と凹む。
弁解になってしまうが、ヴィルとしても悪意があったわけではないのだ。
しかし他に方法が無いわけでも無かったにもかかわらず、こんなやり方をしてしまった原因は、
「やはり、エルミアに染まってしまった――」
「なんでもかんでもエルミアさんのせいにするのは良くないんじゃないですか?」
「ど、どうしたんだ、イーファ!
今日はツッコミが鋭いな!?」
「だ、だってー!」
図星をさされ動揺しながら尋ねると、イーファが涙目になって答える。
「だって先生、アタシとしてる時より、なんだか気持ち良さそうで……」
「むむ」
悲し気に俯く姿に、彼女の本気を悟る。
いや、違うのだ。
確かにラティナの膣は名器ではあり、テクニックもずば抜けている。
しかし、ならばイーファの身体的魅力が劣るのかといえば、答えは否。
彼女の豊満な肢体もまた、男を凄まじく惹きつけるものなのだ。
そもそも、身体の良し悪しと人として好意を抱くかどうかもまた別の話であって。
……エルミア?
ヴィルの中で彼女は別格である。
まあ、とにかく。
「イーファ」
「えっ……きゃっ!?」
今度はイーファをベッドへと引きずり倒す。
「お前の不安はよく分かった。
……それが見当違いだということを、これから証明してやる」
「せ、先生――――んんっ」
有無を言わさず、唇を奪う。
ここで言葉を尽くし、彼女を説得することも不可能では無いだろう。
しかし、多くを語り過ぎるというのも格好のつかないことである。
男なら行動で示すのみ。
……対処法がラティナの時と同じだとか、言ってはいけない。
「あ、あああ、先生、あ、あ、あ、あ、センセ、あ、ああ、ああああっ!!」
まだまだ夜は長い。
2人のまぐわいは、空が明るくなり始めるまで続くのだった。
……結果として、翌朝イーファは大寝坊し。
エルミアから盛大に怒られることとなる。
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