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第二十三話 決戦
④ ――決着
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デュストは静かにそう悟った。
身体が転がっている。
どこを殴られたのかも、どう吹き飛ばされているのかも、よく分からない。
(もう、どうしようもない)
意外な程、デュストの内面は落ち着いていた。
身体が止まる。
いったい、今自分はどんな有様なのか。
視界が赤い。
耳が聞こえない。
痛みは一周回って麻痺してきた。
代わりに触感も働かないが。
嗅覚? 血が詰まって鼻で息を吸えない。
口の中も鉄味の液体でいっぱいだ。
ただ――とりあえず、五体は満足にあるようだった。
赤く染まった視界の端に黒田の姿がある。
こちらへ近づいてくる。
デュストに止めを刺すつもりだろう。
彼の射程圏内にデュストが入れば、この戦いは終了する。
(ああ、これで――これで――)
もうデュストには黒田に対抗する手段が無かった。
こちらの攻撃は全て対処される。
動きが完璧に先読みされ。
切り札のはずだった『光迅』では盛大な失態を見せた。
身体には無事な箇所などどこにもない。
使っていた剣もいつの間にか無くなっている。
正真正銘、勝率0%。
(これで――)
デュストは、諦めて目を閉――
「終わるわけがあるかぁああっ!!!」
「っ!?」
気合いと共に立ち上がる。
すぐ目の前には驚き顔の黒田がいた。
デュストが再び立つとは、思わなかったのだろうか。
確かに、デュストに勝ち目はない。
こちらの攻撃は通用しないのだろう。
動きは読み切られているのだろう。
『光迅』は大ポカし、身体はずたぼろで、剣も無くした。
(だけど――!)
身体は動く。
武器なら、手足がある。
ならば、諦める理由などどこにもない。
後悔は、死んでからで十分だ。
(この程度で敗北を受け入れられるなら――僕は、勇者なんてやってない!!)
己を奮い立たせる。
デュストは、なけなしの力で拳を握り、
「うぉおおおおおっ!!」
雄叫びをあげ、黒田に向かって走った。
……いや、走ったつもりだった。
遅い。
致命的に遅い。
五勇者一と言われたデュストのスピードは、見る影もなくなっていた。
よたよたとふらつく。
足がもつれそうになる。
それでも、駆ける。
敵に向かい、必死に足を動かす。
もう少しで手が届くところへ来て――
「がっ!?」
――その前に、黒田の拳が飛んでくる。
顔にクリーンヒット。
後ろに仰け反るが、倒れるのだけは堪える。
「がぁああああっ!!!」
前へ倒れ込むように、再度突っ込む。
当然、黒田は迎撃態勢。
デュストの腹や肩に打撃が炸裂する。
「だぁあああああっ!!!!」
無理やりそれを無視。
そして黒田へと、こちらの拳を突き出す。
何の策も弄していない、瀕死の身体で放った一撃。
力も速度も、いつもの1割程度。
こんなものが当たるわけが無い。
無い、のだが。
「ぐ、あっ!?」
苦悶の声。
デュストのものではない。
この日、初めて。
デュストの攻撃が、黒田に当たったのだ。
「ぜぇっ! ぜぇっ!――だりゃぁああああっ!!」
少し動いただけで心臓がはち切れそうになるのを、気合いで誤魔化す。
その勢いで、デュストはさらに拳を繰り出した。
「うっ! グッ! げはっ!?」
また当たった。
デュストの攻撃がクロダに命中しだした。
(なんだっ!?
何が起こった!?)
自分でも理由は分からなかった。
だが、デュストの拳には確かに黒田を殴った感触がある。
(当たるというのなら――!!)
もう一発、と拳を振り上げたところで、黒田が反撃してきた。
頭に一つ、身体に二つ。
その全てをデュストはモロに食らう。
「そ、んなものでっ!!
止まるかぁああああっ!!!」
実際のところ、何か致命的なものを砕かれた感触や、潰された感触があったが。
根性で、それらを無視した。
続く黒田の攻撃も貰いながら、それでもデュストは腕を思い切り振る。
「ぐはぁっ!!?」
後ろに下がったのは、黒田の方だった。
相手の足元が若干ふらついている。
デュストの攻撃が、効いているのだ。
「お、おぉおおおおおおおおっ!!!」
その機を逃さず、デュストは黒田へと飛びかかった。
「ふふ、ふふふふ。
形勢が逆転しましたわね、キョウヤさん?」
黒田とデュストを指しながら、エゼルミアは言う。
2人の戦いは、先程とは真逆の展開となっていた。
傷だらけのデュストが、黒田を殴り倒している。
黒田の方も反撃はしているのだが、どうにも上手くいかない。
見当違いの方へと攻撃したり、当たっても“当たり損ない”になって大したダメージを与えられていない。
「……この辺りが誠一の弱点だな。
相手が予想外の行動を取り出すと、途端に対応できなくなる。
いや、特性によるデメリットだというのは承知しているが、理不尽な程弱くなるんだよな」
「今のデュストさんの行動は、想定していなかったと?」
「そりゃそうだ。
自分の命も、勝利すらも投げ捨てて攻撃してくるなんて、想定するわけがない」
キョウヤはそう言うと、大きくため息を吐く。
しかしその態度に、焦りは見受けられなかった。
「そう言う割には、随分と余裕がおありで」
「もう誠一の負けは無いからな。
見ろ、デュストの身体を。
動けば動くほど、あちこちから血飛沫が上がってる。
殴っているあいつの方が、ダメージ多いんじゃないのか?」
「……それもそうですわね」
エゼルミアも肯定せざるを得なかった。
まさにキョウヤの言う通り。
デュストは自分の命を削りながら攻撃していた。
彼の身体は既に致命傷を負っている。
本来、動くことなどできようはずもないところを、気力で動かしているのだ。
その代償は、肉体のさらなる損傷という形で返ってくる。
「例えこのままデュストが攻撃を止めなかったとしても、誠一が死ぬより先に力尽きるだろうよ。
それに――」
そこでキョウヤは、笑みを浮かべた。
嬉しそうな、それでいて寂しそうな、そんな顔だ。
「今のあいつはデュストに戻っている。
なら、何の心配も無いさ」
「く、黒田っ!?」
思わず叫ぶ。
陽葵の見ている前で、黒田が地面に倒れ伏した。
デュストの拳で、殴り飛ばされたのだ。
(ど、どうしたんだよ!
さっきまで調子良かったのに!!)
デュストが素手による攻撃を始めてから、黒田は防戦一方になっている。
陽葵は予想外の展開に戸惑いながらも、その理由に検討はついていた。
(社畜って特性のせい――なのか)
おそらく、そうなのだろう。
以前にアンナから聞いた、黒田の特性。
予期せぬ出来事に対し、失敗の可能性が大幅に上昇するという、あれだ。
「……確かに、こんなの黒田も考えてなかったんだろうな」
陽葵の目から見ても、デュストは何で動けるのか分からない様相だった。
腕の一部が変な方向へ曲がっていた。
拳からは、折れた骨が飛び出しているのが見える。
足はガクガクと震えていて、自分の体重を支えるのもやっとという有様。
攻撃だって、精彩に欠けていた。
陽葵が目で捉えられる程度に、そのスピードも落ちている。
(……それでもオレより速いし、攻撃力高そうなのが癪だけど)
自分が瀕死の勇者以下であることを不承不承認める。
ただ、陽葵は別のことにも気づく。
(追い打ち、しないのか?)
倒れている黒田へ、デュストは攻撃を仕掛けなかった。
絶好のチャンスだというのに。
代わりに、彼は声を張り上げて黒田を罵倒する。
「どうした、不甲斐ないぞ、クロダ・セイイチ!
こんなパンチで倒れるのか!?
それでキョウヤ様の代理などと、よく言えたものだ!!」
「ぬ、ぬぅうっ!!」
その言葉を受けて、黒田は立ち上がる。
黒田の体勢が整うのを確認してから、デュストは戦闘を再開した。
「最初の威勢はどこへ行った!?
こんな僕に気圧されているようでは、“この先”やっていけないぞ!?
まさか他の勇者が僕より弱いだなんて思ってるわけじゃないだろう!!」
両の拳で黒田を殴りながら、デュストは叫ぶ。
だが黒田だってやられてばかりじゃない。
紅い籠手を纏った拳で、デュストを狙い撃つ。
しかしデュストは、その攻撃を身体を倒れ込ませて回避。
そのまま、黒田へとカウンターの右ストレートをぶち込んだ。
「がはっ!?」
「踏み込みが甘い!!
今のはもう半歩進んでいれば僕を捉えていたぞ!!
効率を重視するのは結構だが、ここぞという時には危険を冒す勇気も必要だ!!」
怒号を飛ばして、さらに殴る、殴る。
「気合いが足りない!!
劣勢の時こそ、気力を奮い立たせるんだ!!
もっと敵を睨み付けろ!!」
黒田を攻撃しては、その度に黒田の欠点を指摘する。
そんな行いを、繰り返すデュスト。
その姿はまるで。
「なんか――稽古つけてるみたいだ」
陽葵は素直に、自分が抱いた感想を口に出した。
そう呟いた次の瞬間。
「――うぉおおおおおおっ!!!」
黒田が、今まで聞いたこともないような雄叫び――否、絶叫をあげる。
なりふり構わぬ勢いで身を捻り、全身を乗せた拳を繰り出す。
デュストも、それを迎え撃った。
黒田とデュスト、2人の腕が交差していた。
互いが、互いの顔に目掛けて拳を突き出した形だ。
「あ、がっ!」
黒田の腕が力なく垂れる。
「ぐっ……」
それは、デュストも同じだった。
いや、こちらの方が深刻か。
腕だけではなく、全身にもう力が入らない。
デュストは、その場に膝をついた。
「……は、はは。
やれば、できるじゃないか」
相手を称賛する。
この一発は、良かった。
全霊を込めた攻撃は、デュストにとって満足のいくものだった。
「……僕の、負けだ」
自身の敗北を――終わりを宣言する。
もう、指先一つぴくりとも動かせない。
ただ、意識がかろうじて残っているだけ。
喋ることすら、碌にできそうもない。
黒田は、こちらをじっと見つめている。
そこには勝者の驕りなどなく、真摯さすら感じられる面持ちだ。
(……伝え、ないと)
自分に、“こんなこと”を言う資格など無いことは分かっている。
でも、言いたかった。
口にしたかった。
母から託された“願い”を、少しでも彼へと繋げたかった。
万感の想いを込め、デュストは言葉を紡ぐ。
「……頼む。
この、世界を、救ってくれ」
その懇願に。
黒田が、しっかりと頷くのを見て。
――デュストの意識は、消えた。
第二十三話 完
後日談――などではなく。
現在、デュストさんが倒れた直後である。
私こと黒田誠一は、肩を大きく揺らしながら呼吸をついていた。
身体は大分ガタがきている。
半死半生の人間にここまでやられるとは、情けない限りだ。
デュストさんも言っていたが、実にこの先が思いやられる。
「やったじゃねぇか、黒田!!」
後ろから声が聞こえる。
陽葵さんだ。
可愛らしさ全開な満面の笑みを浮かべて、私に駆け寄ってくる。
その向こうには、ローラさんとセドリックさんの姿。
ローラさんも私に向かって微笑んでいた。
セドリックさんは倒れたままだが――胸が上下に動いている。
どうやら、一命をとりとめたらしい。
私はほっと息を吐く。
デュストの身体が起き上がったのは、その時だった。
「ええっ!?」
陽葵さんが驚きの声をあげた。
私は油断せず、デュストを注視する。
彼の身体を、“赤色の光”が包んでいた。
そして見る見るうちに、肉体の傷が治っていく。
「な、何が起きてるんだよ、これ」
戸惑う陽葵さん。
デュストの身体は、完全に元通りに――私と戦う前の状態になっていた。
動けない私達をよそに、デュストが口を動かす。
『――見事だ、ミサキ・キョウヤの代理よ』
聞こえてきたのは、しかしデュストのものでは無かった。
もっと重々しく厳かで、頭の中に直接響くような声だ。
「デュストじゃ、ないのか?」
『そうだ。
我が名はゲブラー。
六龍の一体、赤龍ゲブラーである』
陽葵さんの質問に、『デュスト』――いや、ゲブラーは答えた。
「え、えぇえええええええっ!!?」
後ろの方で、ローラさんの叫び声が響く。
陽葵さんも、目を丸くしていた。
赤龍ゲブラー。
本人の申告通り、六龍の内の一匹であり、7年前の魔王との戦いでデュストに力を与えた龍。
本物かどうかの証拠は無いが――放たれる圧倒的な存在感が、彼が超常の存在であることを疑いようのないものとさせていた。
陽葵さんが、ゲブラーへ問いかける。
「勇者が龍の力を借りているって話は聞いてたけど――龍を身体に入り込ませてたのかよ!?」
『我々に実体はない。
7年前――魔王との決戦の折より、我は勇者の一人、デュストへと憑依していた。
もっとも、この者は我の力に酔いしれ、愚かな行いに走ってしまったようだが』
「ようだがって、止められなかったのか!?」
『我々はこの世界へ多く介入しない。
ただ、力を与えた者の動向を見守るのみ』
「そ、そうなのか……まあ、神様みたいなもんだからな、仕方ないのか?」
首を傾げながらも、陽葵さんは一応納得したようだ。
だが、
『では約定の通り――我は室坂陽葵の身体へと移る』
「…………え?」
この言葉に、再度目を見開いた。
「ど、どういうことだよ!?」
『言葉通りの意味だ。
この勇者達の戦いで、“負けた勇者”に力を与えていた龍は、其方の身体へと移り、勝者の決定を待つ。
これは、勇者達が取り決めた契約なのだ』
「そ、そうだったのか。
ん? 勇者が龍に憑依されることでその力を借りてたってことは、オレもゲブラーの力が使えるようになるのか?」
『龍の力を行使しようとするのであれば、それも可能であろう。
其方が、憑依した我の力をどう扱おうと、我はそれに関知しない』
「へー。
なんか、棚ぼたラッキーな感じだな!」
ゲブラーの言葉に、ただ喜ぶ陽葵さん。
だが、それを聞いていたローラさんは、“ある事”に気付いたようだ。
彼らの会話を遮り、ゲブラーへと言葉を飛ばす。
「……お、お待ち下さい、ゲブラー樣!!
貴方様の力を借りる行為は、常人であれば耐えられないと聞きます!
ヒナタさんであっても、龍の力で精神が壊されると!
今、ゲブラー樣がヒナタさんへと憑依された場合、彼は――!?」
『――うむ。
我が力によって、室坂陽葵の人格は消え去るであろう』
「んなっ!!!?」
あっさりと返したゲブラーの台詞に、陽葵さんが驚愕する。
「ちょ、ちょっと待った!
無し!! それ無し!!
憑依するの、少し待って!!」
「ゲブラー樣、ご慈悲を!!
もう少しだけ――ヒナタさんの心が貴方様に耐えられるようになるまで、お待ち頂けませんでしょうか!!」
陽葵さんとローラさん、2人がゲブラーへと頼み込む。
しかし、奴の答えは――
『それは無理だ。
この約定は7年前、勇者達が取り決めたこと。
我はただそれに従うのみ』
――実に、冷淡なものだった。
「そ、そんな――」
ローラさんは嘆き。
「う、嘘、だろ。
これでオレ、終わりなのか……?」
陽葵さんは呆然とする。
『室坂陽葵よ。
猶予は与えられたはずだ。
其方がこの六龍界に召喚されてから今まで、十分な時間はあったはず。
それを活かせなかったのは――其方の不覚であろう』
「あ、あ、あ……」
ゲブラーが、陽葵さんへと近づく。
『……む』
ふと、足を止めた。
私が、陽葵さんの前に立ったからだ。
「く、黒田?」
「クロダさん……?」
2人の声が聞こえるが、そちらを向くことなく、私はただゲブラーを見る。
『何のつもりだ、ミサキ・キョウヤの代理よ。
よもや、我の行動を妨げようと?』
「ええ、そのつもりです」
『それ程、室坂陽葵に入れ込んだか。
命に代えても、守ると?』
「………違う」
『む?』
ゲブラーが怪訝な声を出した。
そう、違う。
無論、陽葵さんは大切なセックスフレンド――もとい、仲間だが。
今、ゲブラーの前に立ちふさがった理由に、彼は関係が無い。
私は、毅然と言い放つ。
「お前が、罪を犯したからだ」
『罪、と?
我が、何をしたというのか?
勇者の愚行に対して何もしなかったことを、罪だと咎めるか?』
「そんなわけが無い。
私が言いたいのは、そういうことでは無い」
『では、何だ。
述べてみよ、ミサキ・キョウヤの代理よ』
言われるまでも無い。
存分に語ってやろうじゃないか。
「五百年前。
お前達は、六龍の巫女を誑かし――魔王へと仕立てた」
「え!?」
「く、クロダさん!?
いきなり何てことを!!」
陽葵さんが驚きの声を、ローラさんが批難の声を上げる。
だがそれに取り合わず、私は続ける。
「それから7年前まで。
魔王となった巫女を操り、この大陸に災厄をまき散らした。
ただ、“その方が面白い”から、という理由でだ!」
声を荒げる。
ゲブラーは何も反応しない。
「そして7年前!
お前は勇者デュストを騙くらかし、己の操り人形とし!
彼の武勇を、地に落とした!!」
叫ぶ。
ゲブラーへと、言葉を叩きつける。
「その罪、ここで贖ってもらう!!」
宣告の後、しばしの沈黙。
それを破ったのは、他ならぬゲブラーだ。
『く、く、く――はは、はははははははははっ!!!』
嗤った。
奴は、楽しそうに嗤いだした。
『キョウヤから聞いたのか!?
それとも、ガルムから入れ知恵されたか!!?』
ゲブラーの声が響く。
その声色から、重々しさや厳かさは消え去っている。
そして――こいつは、私の言葉を否定していない。
それが意味することは、ただ一つ。
「……そん、な。
ほ、本当に――?」
ローラさんの呟きが聞こえる。
彼女も理解したのだ。
“本当の黒幕”が、誰なのか。
ゲブラーの、嘲った声が聞こえる。
『それで!?
どうする!!
お前は、我にどうやって罪を償わせる!?
ただの人間に過ぎないお前が、六龍である我に、何をするというのだ!!?』
「決まっている!!」
私の周囲を、風が取り巻く。
――『風迅』。
<射出>による力場が、全身を駆け巡っていく。
鼓動が早まり、筋肉の蠢動が加速する。
身体チェック。
骨――罅はあるが、折れは無し。
肉――打身多数も、動きに阻害無し。
問題ない。
任務の遂行に、一切の支障無し。
「当方、ミサキ・キョウヤが代理、黒田誠一!!」
構える。
紅い籠手を纏った拳を、ゲブラーに向けて突き出した。
「――これより、“勇者”を執行する!!」
第二十四話へ続く
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