社畜冒険者の異世界変態記

ぐうたら怪人Z

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第二十一話 嵐の前

①! 男3人寄れば――

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 前の話から、明けて昼。
 私と陽葵さんは、揃って巨人族のボーさんが店主を務める武器屋を訪れていた。
 グレイブビートルに破られてしまった陽葵さんの防具を直すためだ。

「……あー、こいつは」

 装備品をしげしげと見つめながら、ボーさんは渋い顔をする。
 手に持つホットパンツと薄手のボディスーツは、股間の部分が大きく裂けてしまっていた。
 陽葵さんはそんな彼を不安げに見守る。

「……どう安く見積もっても、こん位はかかるな」

 顔を上げて、そう告げるボーさん。
 提示された金額は――

「うげぇっ」

 ――陽葵さんが思わず呻き声をだしてしまったあたりから、その莫大さを察して頂きたい。
 最近の陽葵さんは黄色区域を探索しており、リアさんは魔物が落とす魔晶石や素材を全て彼へ譲っているため、小金持ちな状態ではあるのだが……
 それでも、ボディスーツやホットパンツの修繕費にはまるで足りなかった。

「あの、ボーさん?
 もうちょーっとだけでも安くなんないか?」

「これでも友人価格ってことで相当勉強してるんだぞ。
 なあ、クロダ?」

「……そうですね。
 他の店で修理をお願いすれば、下手するとこれの倍近く取られることもあるでしょう」

「ま、マジか……」

 絶句する陽葵さん。

 だが、こればかりはどうしようもない。
 ボディスーツは最新素材製で、ホットパンツはミスリル繊維が編み込まれている。
 駆け出し冒険者どころか、熟練の冒険者ですら早々手が出ない、超豪華品なのだ。

「まあ、元々クロダの懐叩いて買わせた成金装備だ。
 これを機に身の丈に合った装備にするってのも手だと思うぜ。
 儲けてないわけでもなさそうだしな」

「う、うーん」

 言われて、腕を組んで悩む陽葵さん。
 一般的な冒険者として順当に考えれば、それがいいだろう。
 無理をせず、自分が維持できる範囲の装備で固めるのが鉄則だ。

 ただ、彼の場合は事情が大分異なる。
 これから陽葵さんは、黄色区域を越え、赤色区域へ踏み込まなければならない。
 少しでも良い装備を整えておきたいというのが本音だろう。

 答えを出せない陽葵さんを見て、ボーさんは私に問いかけてくる。

「――どうするよ、クロダ。
 またお前の方から出すか?
 買った時に比べりゃ大したことない額だが」

「そうしてあげたいのは山々なんですけどね。
 余り助けてしまうと陽葵さんが成長できませんから」

 ミサキさんからも強く言いつけられている。
 それに、もし仮に今回は私が払ったとして、探索している場所が場所だ。
 またすぐ修理が必要になる事態にならないとも限らない。

「ほう、見直したぜ。
 お前のことだからまた何のかんの言いつつ援助するんじゃないかと思ってたが。
 うん、偶には突き放すのも教育ってもんだ」

 私の答えを聞いて、ボーさんは感心したようにうんうん頷く。
 ……私はそれ程甘い男だと思われていたのだろうか?

「……やっぱ、この防具じゃないと不安だなぁ。
 ずっとこれで通してきたから愛着もあるし。
 なんとかお金を用意できれば――」

「何かあてでもあるのか?」

「うっ――いや、あてはあんまり。
 あ、そうだ、アンナのとこに借りるとかは?」

 若干期待を込めた眼差しで私を見る陽葵さん。
 だが私は首を横に振る。
 ボーさんに聞こえないよう、小声でこそこそと話す。

「それは駄目です。
 ……アンナさんにも、必要以上の援助はするなと釘を刺してました」

「そ、そうなのか。
 色々手を回してるんだな、キョウヤも」

 アンナさんはふざけた人ではあるが、案外情深いところもある。
 陽葵さんが頼み込めば資金提供するのも吝かでは無いだろう。
 ――だからこそ、ミサキさんが予め止めておいたのだろうけれど。

 内緒話をしている横で、ボーさんがふぅぅっと大きくため息を吐いた。

「ふむ。
 修理はして欲しい、だが金は無い、と」

「い、いや、何とかするよ!
 頑張ってみるから、ちょっと待っててくれ!」

 慌てて弁解する陽葵さん。
 それを見たボーさんは大きく笑った。

「いや、非難してるわけじゃないから気にしないでくれ。
 ところで、そういうことであれば俺からも提案があるんだが――」

「お、なになに?」

「――身体で払わないか?」

「んなっ!?」

 ボーさんの言葉に口を大きく開ける陽葵さん。
 だがすぐに落ち着いて、

「――って、つい驚いちまったけど、要するに何か手伝いをしろってことだろ?
 魔物の素材が必要とか、そんなやつか?
 はは、一瞬、変な意味で考えちゃって、焦っちまったぜ」

「いや、普通にお前の身体を抱かせろってことなんだが」

「お前バカだろ!?
 オレは男だぞ!!?」

 説明するボーさんを怒鳴りつける。
 だが、ボーさんは落ち着いた態度を崩さなかった。

「ああ、そうだな。男だな。
 だが見てくれは完全に金髪美少女だし、ずっとそそられてたんだ。
 ボーイッシュな女は好みだからな。
 なんで、俺は別に構わん」

「こっちが構うんだよっ!!
 今までそういう目でオレを見てやがったのか、この変態野郎っ!!!」

 陽葵さんの叫びが続く。
 まあ、いきなりこんなこと言われては抵抗もあるだろう。

「陽葵さん。
 戸惑うのは分かりますけれども、これは考慮に値するお話では?」

「黒田までそんなこと言うか!?
 オレは嫌だぞ!
 か、身体を、売る、ような真似!!」

 後半、恥じらいが出てしまい上手く舌が回らない様子。
 照れる顔がとても愛らしいが、それはそれとして私は口を開く。

「しかしですね。
 性行為でこれ程の金額を稼ぐとなると、高級娼婦でも難しいんですよ?」

「金額の話なんてしてねぇよ!!
 そ、そんなんできるわけねぇだろ!?」

「でもこの前ジャンさんに抱かれたって言ってたじゃないですか」

「うぉいっ!?
 お前、そんなこと、ここで言うなよ!!?」

 少し前、かなり深刻な顔をして陽葵さんが私に告白してきたのだ。
 ジャンさんに抱かれてしまった、ということを。

 いったいどんなトラブルが発生してしまったのか――と身構えていたので、少々肩透かしをくらったように覚えている。
 陽葵さんの魅力あふれる美貌を、蠱惑的な身体を、男が放っておくわけがないからだ。
 ただ、その時の陽葵さんは相当辛そうではあったので、その辺りちゃんとケアをしてくれなかったジャンさんには少々仕置きが必要かもしれない。

「なんだ、もう経験済みなのか?
 だったら話が早いわな。
 どうだ、そう悪くない話だと思うんだが」

「悪いわぁっ!?」

 平然としているボーさんを怒鳴りつける陽葵さん。
 彼が落ち着くよう、肩を掴んで説得を試みる。

「いやいや、陽葵さん。
 もうこの際ですからはっきり言ってしまいますが、貴方の身体は立派な武器なんですよ。
 それを交渉材料に持ち掛ければ、大抵の男は堕ちます。
 <魅了《チャーム》>なんて特性も持っていますしね。
 今が四の五の言っていられる状況でないことはよく分かっているでしょう?
 使えるモノは、全て使う位の気概で臨みませんと」

 これは助平心からくる言葉ではない。
 昨日、ガルムからも指摘を受けた通り、陽葵さんには本気で時間が無いのだ。
 現在のところ、各勇者は色々探りを入れている段階のようなので、余り緊迫感は無い。
 だが、一度勇者が動き出せば、もう誰にも止められない。
 その時になってから焦ったのでは到底間に合わないのである。

「うっ――それは、分かっちゃいる、けど」

 私の眼差しにいつもの違うものを感じたのか、陽葵さんの勢いが止まる。
 ただそれでも踏ん切りがつかないようで、

「で、でもその……さ、サイズが、違い過ぎるだろ。
 ぼ、ボーさん、巨人族だろ。
 入んねぇって、あんなの――」

 横目でボーさんの股間をチラリと見ながら、そう言ってきた。
 確かに指摘の通り、巨人族であるボーさんは身長が3mを優に超える。
 当然あそこの大きさも相応のものと考えられ、とても人間を相手にできるとは思えないのだが――

「安心しろ、俺は短小だ」

「え」

「ええっ!?」

 いきなりな告白に、私と陽葵さんが同時に声を上げた。

「俺が人の街に来たのも、巨人族の村ではあっちのサイズが小さいと馬鹿にされてきたからだしな」

 さらに(聞いてもいないのに)追加情報まで吐露する。

「…………」
「…………」

 私達に沈黙が降り立った。
 いや、その辺りは男としてかなりデリケートな話題なのだ。
 おいそれと発言できない。

「まあまあ、そんな深刻な顔すんなよ、お前等。
 短小な俺だが、おかげで他の種族を相手にすることができたんだ。
 今は自分の小ささに感謝してるくらいさ」

 あっけらかんと、ボーさん。
 本人がそれで納得しているというのであれば、特に問題は無いか。

「ま、そういうわけだ。
 ヒナタ、ヤらせてくれ」

「ぬ、ぐっ」

 陽葵さんが苦虫を噛み潰したような顔になる。
 問題は解決したはずなのに、まだ踏ん切りがつかないようだ。

「ほら、陽葵さん。
 後は決心するさだけですよ」

「うぅっ……で、でもさ」

 私が促すと、彼はチラチラと私の顔を見ながら、

「お前、オレが他の奴に、だ、抱かれても、気にならないのかよ」

「そんなわけ無いじゃないですか!」

 私は声を荒げる。
 陽葵さんの痴態が気にならないわけが無い。
 是非とも、何が何でもそれは鑑賞したい。

 そんな私の態度に、何故か陽葵さんは嬉し気に顔を綻ばせる。

「そ、そうか?
 そんなに強く言われると、まあ、その……えへへ」

 なんなんだその可愛らしい笑顔。
 やはりここは私が陽葵さんを抱いて、その代わりに修理代を受け持つか?
 ……いや駄目だ、そんなことをすればきっと間違いなくミサキさんに殺される。

 私が一瞬の葛藤をしていると、陽葵さんがパンッと自分の顔を叩いた。

「よっし!!
 こうなりゃヤケだっ!!
 なんだってやってやる!!」

「お、覚悟を決めたか!
 いいぜ、そういう割きりは嫌いじゃない!」

 陽葵さんの決断に、ボーさんが親指を立てて応じる。

「勢いで言ってるだけだけどな!!
 絶対、後で後悔するけどな!!!
 修理代、きっちりタダにしろよ!?」

「分かってる分かってる。
 じゃ、ここでも何だし奥の部屋でヤろうか」

 交渉が成立したようだ。
 私達はボーさんの手招きで、店の奥へと向かった。



「…………お、おい。
 このポーズ、死ぬほど恥ずかしいぞ……」

 顔を真っ赤にして、消え去りそうな声で陽葵さんが愚痴る。
 彼は今、壁に手をついて前に屈み、尻をこちらに向けて突き出しているような格好だ。
 男の欲情をそそる尻肉がこれ以上なく鑑賞できる。
 無論、下に履いていた物は全て脱がされていた。

「想像以上だな。
 股間のモノを目の当たりにしてるってのに、犯したくて仕方なくなるケツだ。
 肉の付き方とか芸術的だろ。
 男なのにくびれができてることにも驚いている」

「素晴らしいでしょう、彼の肢体は」

「ああ、今までも装備の試着でよく見ていたが、生で見ると格別だな。
 男を誘うために産まれたような身体してやがる。
 呪いか何かで男にされているだけなんじゃないかと疑ってしまうくらいだ」

「何冷静に語ってんだ、お前ら!?」

 私とボーさんの会話に、陽葵さんがつっこんできた。
 叫んでも姿勢は崩さないあたりに、彼の律儀さを感じる。

「だいたいっ!
 なんで黒田までついてきてるんだよ!!
 お前関係ねぇだろ!?」

 そんなことを言われるとは心外である。
 私も混ざりたいもとい陽葵さんが心配で来ているというのに。

「居ては駄目ですかね?」

「いや、俺は別に気にせんぞ。
 ヒナタはどうなんだ?」

 尋ねると、ボーさんは鷹揚に許してくれた。
 一方、陽葵さんは――

「そりゃあ、もちろん!
 ……………あの、居て、欲しい」

 かなり間を置いてから、頷いてくれる。
 ならば、何の問題もあるまい。

「許可頂きありがとうございます。
 どうぞ、私のことは気にせず楽しんで下さい」

「おう、そうさせてもらおう!」

 力強い言葉と共に、ボーさんはのしのしと陽葵さんへ歩いていく。
 巨人族のボーさんと、男としては大分小柄な陽葵さんが並ぶと、その違いは大人と子供なんてレベルのものではなかった。
 正しく巨人と小人である――いや、比喩になっていないが。

 ボーさんは十分に近づくと、今度は陽葵さんの尻に顔を近づけ――そのまま、クンクンと匂いを嗅ぎだした。

「…………綺麗なもんだなぁ。
 尻の割れ目の奥までツルツルの肌だ。
 球袋も小さく膨れて可愛いもんだし、肝心の穴もまるで臭くない」

「い、いきなり変なことすんなよっ!?
 あと解説もやめろ!!」

「いや、だって気になるだろう。
 うんこがこびり付いてやしないかとか」

「付いてねぇっつーの!」

 それは陽葵さんに失礼というものだ。
 彼の肢体は綺麗なものである。
 何せ今日の朝、私と“した”後に、きっちり全部洗ったのだから。

「じゃ、まずは味わってみるか」

「な、何を――――うひぃっ!?」

 ボーさんはさらに尻へ顔を寄せると何の躊躇もなく菊門をぺろぺろと舐めだす。

「うひゃあっ!? うあっわっなぁっ!?
 く、くすぐったいっ! くすぐったいって!!」

 肛門への優しい刺激に、陽葵さんが笑い出す。

「ひっ! くっあっあひゃっ! ちょっと、もうやめろっ!
 んぬっ! うあっあはっあはっはははっ!」

 だがボーさんは陽葵さんの野次をものともせず、アナル舐めを続けていた。
 でかい舌が、菊門の皺一本一本まで丁寧にほぐしている。

「う、うぅぅうううっ!
 ほ、ホントにくすぐったいんだって!!
 わ、笑いが、堪えきれな―――あは、うひゃははははっ!」

 ボーさん、まるで動じず。
 その大きさに反して非常に繊細な動きで、陽葵さんの穴を舐めまわす。

「あひひひひひっ!?
 ひ、人の話を聞け――――おっっ!?」

 陽葵さんの声色が変わった。
 見れば、ボーさんの舌が肛門の中へと挿し込まれている。

「う、あ――あ、ああ、ああああ――」

 先程までと打って変わって、卑猥な声を出す陽葵さん。
 ボーさんのべろはさらに陽葵さんの奥へと侵入していく。

「あっ――くっ――んんっ――
 お、おお、お――おっおっ――」

 そして、舌が奥へ進めば進む程、陽葵さんの声が艶を帯びてきた。

「はあっ――はあっ――はあっ――
 あっ――くぅっ――うぅぅううううう――あ、あぅっ!?」

 今度はボーさん、陽葵さんの“中”で舌を動かし始める。

「んっ――お、おおっ――あっ――
 おっ――おっ――おっ!――おっ!――おうっ!」

 もう、誤魔化しようのない喘ぎ声である。
 ボーさんの責めによって、陽葵さんは間違いなく感じている。
 彼のペニスが反り返るように勃起しているのがその証拠だ。

「あっ! あっ! あぅっ! あっ!
 や、やばいっ――あ、ああっ!――ストップ、ボーさん、ストップっ!!
 お、オレ、イっちゃうっ! イっちゃうからっ!!」

 よほどボーさんは上手いのか、もう陽葵さんは絶頂を迎えそうらしい。
 流石は鍛冶をやっているだけある。
 動きが実に細やかだ。

「あっ! あっ! イ、クっ!
 あ、くっ――出るっ――ああっ――出るっ!!」

 陽葵さんは瞳を閉じて“その時”を待った。
 肢体が強張っていき、反して顔は気持ち良さそうに蕩けていく。

「イクっ! イクっ!! イクっ!!!―――――――あ、あれ?」

 彼が射精する寸前。
 ボーさんの舌が抜き出された。

「な、なんで――」

「おいおい、そんな顔すんなよ。
 まだ前戯なんだぞ?
 ちんこをこんだけおっ勃たせて勝手に一人でイカれちゃ困る。
 俺も気持ち良くさせて貰わないとな」

 不満げな視線をボーさんに送る陽葵さんだが、ボーさんはそれを軽くいなす。

「さて、と。
 穴は十分解れたみたいだし、本番に行くとするか!」

 言いながら、ズボンを降ろすボーさん。
 彼の勃起した男根が、その中から姿を現した。

「なぁっ!!?」

『ソレ』を見て、陽葵さんが驚愕に目を見開いた。

「う、嘘つきっ!! 嘘つきっ!!!
 短小って言ったじゃんっ!! 小さいって言ったじゃんっ!!」

 陽葵さんの言う通りだった。
 ボーさんの肉棒は、“細めの丸太”と形容できる程の代物で。
 どう控えめに見ても『短小』という単語から連想できるモノからはかけ離れている。

「小さいぞ?
 巨人族の女を一度も満足させたことが無い一品だ。
 まあしかし、人間相手になら丁度いい大きさだろ?」

 ……比較対象の問題だったか。
 私はそれで納得できたが、陽葵さんにとってはとても許容できるものではなかったらしく、

「ちょうどいいわけあるかぁっ!!
 無理だよっ!! 常識で考えろ!!
 どう考えても入る大きさじゃないだろ!!」

 全力で拒みだす。

「いや、いけるいける。
 実際、何度か人の女を抱いた事があるが、皆なんだかんだ言いつつ最後には受け入れてたぞ。
 ……まあ、血が出てしまった子はいたけど」

「ほらぁっ!! ダメじゃんっ! それダメなヤツじゃんっ!!
 むーりーでーすー! はーいーりーまーせーんー!!」

 いやいやと駄々をこねる陽葵さんを、ボーさんが叱責する。

「やる前から諦めてどうするんだ!!
 こう……ローションをたっぷりかけりゃ何とかなる!!」

 言いつつ、どこから取り出したのか大きな瓶に入ったドロドロの液体を自らのイチモツへとかけるボーさん。
 全体にくまなく塗ったところで、逃れようと暴れる陽葵さんの肩を掴み、無理やり抱え上げた。

「おわぁあああっ!!?
 やめろぉおおおっ!!
 やめろぉおおおおおっ!!!」

「あんましがなりたてるなよ。
 表に聞こえるかもしれないだろ。
 ほれ、覚悟を決めろ。
 男は度胸、決めたことはきっちり完遂しないとな。
 クロダ、お前も何か言ってやってくれ」

 唐突に話を振られる私。
 いったい何を言ったものかと頭を捻った挙句。

「……あー、今後、もっと大きなサイズのモノを相手にすることもあるかもしれませんし?
 その予行練習だと思えば――」

「何の気休めにもなんねぇ!?
 せめてもっと安心できることを言えよぉっ!!」

 アドバイスはあっさり振り払われた。
 現実問題として、これからの探索でオーガやサイクロプスなどというビックサイズなアレを挿入されてしまう機会があるかもしれないというのに。

「まったく、聞き分けの悪い――――よいしょっと」

 やれやれと首を振ってから、ボーさんは陽葵さんを自分の肉棒の先端へ“乗せた”。
 流石丸太並みの剛直、人が上に座ってもびくともしない。

「う、うわっ!? ぬめぬめする! すっげぇぬめぬめするっ!?」

「ローションを大量に使ったからな。
 これで……なんとか……入る、はず……」

「ぬわぁああああっ!!?」

 “棒”の角度を変えてみたり、陽葵さんの位置を調整してみたりと、ボーさんはなんとか“丸太”を穴へねじ込もうと試行しだした。
 対して陽葵さんは身体を捩じって、ソレを阻止しようとしている。

「止めろ! ホント、入んないから!!
 入るわけない! 入るわけないだろ!!」

「そんなに暴れるなっ!!
 いや、いけるはずなんだ!
 前はここをこう……こうだったか?」

 2人の攻防は続く。
 傍から見ていると、ボーさんの方が有利に見える。
 過去の経験があるおかげか、陽葵さんよりも的確に動いているようだ。

「無理! 無理! 無理だぁっ!!
 諦めろよっ!! このっこのっ!!」

「入る! 入る! 入るんだ!!
 俺は諦めんぞ、決してなっ!!」

 ぐちゃぐちゃとローションの滑る音を立てながら、方や“棒”を挿れまいとあがき、方や“棒”を突っ込むべくもがく。
 実に見事な戦いである。

 ……しかし、下半身裸になって巨大性器に座らされ、必死に抵抗している姿も、なかなかそそられるものだ。
 こればかりは私では真似できな――いや待てよ、実際に丸太を使ったプレイをしてみればいいのか?

 と、考え事している間に勝負が動いたようだ。

「もういい加減にしろよ! あ、くそ、ぬるぬるするっ!
 ぬるぬる、し、て――――――――あ?」

「お、入った」

 ぐちゅっと音を立てて、ボーさんのイチモツが陽葵さんのけつ穴に滑り込んだ。

「あっ――――あぁああああああああああっ!!!!?」

 まだほんの先っぽが入っただけなのだが、陽葵さんの口からは絶叫が漏れ出る。
 肢体は仰け反り、脚がピンと伸びきった。

「ほら見ろ! ちゃんと入ったじゃないか!!
 よし、後はコレを奥まで突き、差し、てっ――!」

「おっ!? おおっ!? おっ!! おっ!! おっ!! おっ!! おっ!!」

 ぐりぐりと、力任せに陽葵さんの身体を“沈めていく”ボーさん。
 巨大な男根を突き入れられた衝撃で頭がろくに動かないのか、陽葵さんはろくな抵抗もできず少しずつ身体の位置が下がっていく。

「よっ! よっ! よっ!
 よい、っしゃぁああああっ!!!」

 ボーさんの気合いが炸裂。
 それを合図に、一気に陽葵さんの身体が落ちる。
 彼の腹が、ぼこっとボーさんの肉棒の形に膨れた。

「おおぉおおっ!!!――――おぉおぁああああああああああっ!!!!!」

 部屋に響き渡る陽葵さんの声。
 小ぶりなペニスからは、白く濁った液体がぴゅっと噴き出る。
 今の一突きで、一気に達してしまったらしい。

「ああっ!!――――あっ!!――――あっ!!――――あっ!!――――あっ!!」

 白目を剥きかけながら、ビクッビクッと痙攣を繰り返す陽葵さん。
 意識も保っていないようだ。

「おいおい、早漏だな。
 早いと女に嫌われるぞ――この俺のようにな」

 今日は、自虐ネタが多くないですかね、ボーさん。
 しかもつっこみ辛いネタばかり。
 彼の中での流行りなんだろうか?

「それじゃ、俺も気持ちよくならせて貰おうかね。
 それ――ほい、ほい」

 ボーさんは陽葵さんの腰を掴み、上下に動かしだした。
 ちょうど、彼の肢体をオナホに見立てているような形だ。
 かなり大きいストライドを刻んでいるため、ピストンの度に陽葵さんのお腹が膨れたり縮んだりしている。

「――んおっ!!?
 おおっ!? おおっ!! おほぅうっ!!?」

 その刺激に、陽葵さんは堪らず喘ぎだす。
 ……嬌声と苦悶、半々くらいの声色だが。

「ぬ、ぬううっ!?」

 すると突然、ボーさんが呻き声をあげた。

「どうしました?」

「ど、どうしたもこうしたも……
 どうなってるんだ、ヒナタの身体は!?
 こいつの大腸、俺のちんこを締め付けだしたぞ!?」

 なるほど。
 ボーさんは初体験なのだから驚くのも無理はない。

「それが人体の神秘ですよ、ボーさん。
 陽葵さんのアナルは、女性器のように男を抱きしめてくるのです」

「いや、これはまんこ以上だぞ!?
 くそっ! 俺は生命の偉大さを前に余りに無知だったということか!
 腸の蠢動でここまで気持ち良くさせられてしまうとはな!!
 ……ぐっ、もう、出しちまいそうだ!」

 さもありなん。
 陽葵さんの尻穴は、そんじょそこらの女性では太刀打ちできない程の名器なのだ。
 ところで早漏というのは本当のことだったんですね、ボーさん。

「おおぉおおおおっ!!!
 おああっ!! あっ!! ああっ!! あっ!! あぁあああっ!!」

 一方で陽葵さんは変わらず艶声を響かせていた。
 ボーさんの手でゆさゆさと揺らされ、喉が裂けんばかりに声を張り上げている。

「うおおっ! 突けば突く程絞ってきやがる!?
 ヒナタ、お前、精子を欲しがり過ぎだろ!!」

 興奮気味に喋るボーさん。
 彼も限界がすぐそこなのか、陽葵さんの身体で扱くスピードがどんどん上がっていく。

「あっっ!! あっっ!! あっっ!!! あっっ!!!」

「よし! よし! 出すぞ!!
 お前の中に全部出すぞ、ヒナタ!!」

 ラストスパートに入った。
 ボーさんは額に汗を浮かべながら、陽葵さんの身体を上下へピストンさせる。

「出すぞっ!!!
 うぉおおおおおおおおおおっ!!!!」

 渾身の力を持って、ボーさんは自身の剛直を陽葵さんの奥へと押し込んだ。
 陽葵さんの腹が、突き破られるのではと心配になってしまう程に盛り上がった。

「おっ!! おっ!! おぉおおおおおおおおおおっっ!!!!」

 泡を吐きながら、一際甲高い嬌声を陽葵さんが上げる。
 彼の性器から、再び白濁液が流れ出た。

「うぉおおおおおっ!!
 ヒナタの奴、イったっていうのに俺のちんこに絡みついて離そうとしない!!
 出るっ!! まだ出るっ!! まだ出るぞっ!?」

「おおおっ!! おおおっ!! おおおおおっ!!!」

 ボーさんは、まだ射精が終わっていないらしい。
 巨人族特有のものなのだろうか、かなり長い。

「くぅううううっ!!
 なんだっていうんだ、こいつの肢体は!!
 止まらん! 精子が止まらん!!!」

「おうっ!! おおっ!! ぐ、う、おぉおおおっ!!?」

 まだ出している。
 凄いな、巨人族は。
 心なしか、陽葵さんの腹が膨らみだしたような気も……

「なんてこった!! まだ締め付けるのか!?
 俺の金玉が空になってしまうぞ!!」

「ぐっ! あっ!? がっ!! あぁあああっ!!」

 ……ま、まだ出るのか?
 陽葵さんの声が苦し気なものに変わってきている。
 腹の膨らみも、はっきりと分かるまでになった。

「参った!! くそ、俺の負けだ!!!
 俺のちんこはお前のけつ穴に負けてしまった!!
 全部だ!! 全部搾られる!!
 ぬぐぅうううっ!!!」

「がっ!? げっ!? げっ!! ぐ、ぎぃいっ!!?」

 陽葵さんのお腹がぱんぱんに膨らんでいく。
 彼の口から漏れるのは、喘ぎではなく苦悶の声。

 ちょっと、ボーさん、いくらなんだって精液を出し過ぎだろう!
 いろんな意味で、2人共、大丈夫なのか!?

「あっ!? がっ!? うげっ!!?――――うぷっ」

 陽葵さんがえずいた、次の瞬間。

「――おぇええええええええええええ……」

 吐いた。
 陽葵さんは、吐いた。
 腹に溜まっているモノを――すなわち、精液を。

 ボーさんの精液は、陽葵さんの尻から侵入し、彼の口にまで到達したのである。
 ……どんだけの量なんだ。

「おええっ――おえっ―――うぇええええええええ――」

 一度だけでは吐ききれず、その後も2度、3度と嘔吐する陽葵さん。
 目からは光が消え、手足は弛緩してだらりと落ちている。

「ふぅうううう。
 あー、すっきりしたぁ!!」

 それに対して、ボーさんは晴れやかな笑顔。
 満足そうな表情で、陽葵さんの菊門からイチモツを抜き取った。

「……あ―――――――」

 肉棒が去った後、今度は後ろの穴から精液が垂れ流れる。
 “栓”が無くなったからだろう。

「いやぁ、最高だな、ヒナタは!
 正直、一度抱いただけで修理代タダってのはかなりサービスのつもりだったんだが――とんでもない!
 こいつの身体にはそれ位の値打ちがある!」

「おや、ということは今後も?」

「ああ!
 ヒナタの身体が抱けるってんなら何度だって修理代をチャラにしてやるよ!」

「おお! ありがとうございます!
 きっと陽葵さんも喜ぶでしょう!」

 なにせ、冒険者を悩ませる厄介事の一つである、装備品の修理に関する問題が全て解決したのだ。
 これは大きな利益といえる。

「さて、俺はこれから作業に取り掛かるが……ヒナタはどうするか?」

 ボーさんがちらりと陽葵さんを見る。
 彼は未だに気を失ったまま、精液の海に沈んでいた。
 時折、痙攣を起こしているところを見るに、当分起きることは無いだろう。

「ああ、彼は私が家に送り届けますよ」

「お、悪いな。
 多少疲れただろうし、ゆっくり休ませてやってくれ。
 修理は明日までには終わらせておく」

「よろしくお願いします」

 私は一度頭を下げてから、陽葵さんの“洗浄”に取り掛かるのだった。
 彼が家に到着できたのは、それから小一時間程経ってのことだ。



 第二十一話②へ続く
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 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

パンツを拾わされた男の子の災難?

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